一般的に、現在進行している地球温暖化は、二酸化炭素などの温暖化ガスの増加によるものだと言われている。その一方で、地球が温暖化したから大気中の二酸化炭素濃度が上昇したのであって、地球温暖化の原因は二酸化炭素の増加ではないという否定論者もいる。

マイナーな二酸化炭素原因説懐疑派(地球温暖化の原因は二酸化炭素の増加ではないと主張する人たち)によると、地球が温暖化したから海水中に溶けている二酸化炭素が大気中に放出される(コーラなどの炭酸飲料の気が抜けるような状態となる)などした結果、二酸化炭素が増えたのだと言う。しかし、そのような人たちも二酸化炭素が増えることによって、温暖化が進むことは認めていることが多いようだ。

自分も両者の言い分をそれほど詳しく調べている訳ではないが、やはり人為的に排出された二酸化炭素によって地球温暖化が進行していると信じているほうだ。でも、この議論って、なんだかニワトリが先か、卵が先かという疑問に似ていると思う。

たとえば、ひとつの鳥小屋の中でニワトリが増えすぎてしまい、問題になっている場合を考える。ニワトリの過密化により、病気が蔓延するかもしれない。同様に、ひとつの地球の中で上昇してしまった大気温度、その大気温度の上昇により異常気象や感染症の拡大などが発生するかもしれない(発生すると予想されている)。

二酸化炭素が増えたのが先か、温暖化が進行したのが先かという議論をすることは、増えすぎてしまったニワトリ(上昇した大気の温度)という事象に対して、ニワトリが増えた(地球温暖化が進行した)のが先か、卵が増えた(二酸化炭素が増えた)のが先かということを議論するのと同じではないだろうか。

ニワトリが増えた理由としては、以下のようなものなどが考えられる。
  1. 一対のニワトリが1個の卵を産んでいたが、何らかの要因(促進剤など)で2個、3個の卵を産むようになる。結果、ニワトリも増えた。

  2. だれかが卵を買ってきて、鳥小屋に入れる。卵がかえった結果、ニワトリが増えた。

  3. だれかがニワトリを買ってきて、鳥小屋に入れたのでニワトリが増えた。

  4. 以前は外敵に卵を食べられていたが、外敵が減ってニワトリが増えた。

しかし端的に言ってしまえば、ニワトリが増えたのが先か、卵が増えたのが先か、そんなの別にどうでもよいことだ。

ニワトリの過密という問題が発生している状態では、原因を探すよりも、まず対策を探さなくてはならない。同様に地球温暖化が進行してしまった現状では、原因を探すことよりも何らかの対策を講じることが重要だ。

(企業が不祥事を起こしたときに日本のメディアは責任の追及をおこなったり、さらなるあら探しをしたりするが、今後起こらないようにするにはどうするかが大事だ。)
話が飛んだが、元に戻すことにする。

ニワトリの場合は人間がニワトリを処分して数を減らすことができるが、地球を直接(意図的に)冷やすことは出来ない。まあ、地球全体をいれる冷蔵庫が作れたら別だが。

ならば、卵を減らす(二酸化炭素を減らす)しか対策がないのではないだろうか。他の誰かが卵を入れたり、成長したニワトリを入れたりするということも考えられるが、その数がふえなければ結果としてニワトリは減るはずである。

人間が産業革命以後に行ってきた化石燃料の燃焼によって、二酸化炭素(卵)が増えたことは明らかだ。そして、卵の増加はニワトリ(大気温度)の増加を引き起こす。化石燃料の使用を抑えて、二酸化炭素の増加を抑える以外に対策が考えられなければ、そうするしかないと思う。

すでに異常気象などの問題が顕在化している今では、ニワトリが増えた(地球温暖化が進行した)のが先か、卵が増えた(二酸化炭素が増えた)のが先かということを議論して対策を先延ばししている余裕はないのではないだろうか。