(河合香織 新潮社)
 
「障害者だってやっぱり、恋愛したい。性欲もある。」

と、帯にあるこの本は、障害者の「性の介助」の実態を、インタビューによって取材したものである。

その取材先は、

「自慰行為に対する性の介助の募集者と応募者」
「障害者専門風俗店のオーナーと客」
「障害者同士の夫婦」
「健常者と障害者の夫婦」

など多岐にわたり、

セックスボランティア先進国オランダ(市からセックスに対する助成金が出る)での取材もある。

で、とても表現が難しいですが、読後の感想。

そりゃあ確かにいろいろ不便なことはあるだろうけれど、じゃあ「健常者なら不便はないのか?」というと、決してそんなことはないわけで、

「障害者の性は、見てはいけない、触れてはいけないこととされてきた。」というなら、

「健常者の性は、見ても、触れてもいいのか?」と思ってしまうわけです。

つまり、障害のあるなしは、確かに体力的或いは技術的な難易度という問題を含んでいるとは思いますが、(あと子供ができた時の養育の問題も確かに深刻ではあるけれど)

究極のところでは、障害の有無よりは、性に対する姿勢という心の問題のほうが大きく、それは健常者でも同じではないのかと思うわけです。

少なくとも私は、初対面の人に対して、「厚かましいのですが、口でしていただけないでしょうか?」とは、とても言い出せません。

「障害者の性についてどのように思うか?」と聞いたときに、ソープ嬢はこう答えたという。「何を思えっていうのよ。チンチンは立派に立つ。オツユもドバーッと出る。チンチンが普通ならみんな同じ友達よね。」

(2004年9月)

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