(佐藤ヒロシ 中経出版)

括弧内の単語の形を変え、文脈に合うように一語で埋めよ。
Our new neighbors seemed (friend) at first, but they turned out to be very nice.


この問題をパッと見て、friend を形容詞 friendly に変えればいいと思った方は、残念ながら不合格である。正解は unfriendly としなければならないからだ。

この問題の隠れたポイントは at first という語句の理解にあり、「最初は〜だが」と後に異なる結果が続くことを予想しなければならないのだ。

東大はこの問題を通して、意味を考えることの重要性(当然すぎることだが)と、基本知識の大切さを訴えているのである。

だから・・・「東大英語も面白い!」

というこの本は、代々木ゼミナールの英語科名物講師が、多方面から学生の英語力を測ろうとする東大入試の良問を俎上に載せて、解読のお手本を示したもので、

先にベストセラーとなった、『東大のディープな日本史』や、『東大のディープな世界史』の、いわば<柳の下の泥鰌本>なのである。

(シリーズは違うけど、『東大のクールな地理』『東大の数学入試問題を楽しむ』なんてのもあったな。それにしても、暇人も東大本フェチだな。)

次の英文には、文法上あるいは文脈上、取り除かなければならない語が一語ある。それを示せ。
There was a time in my life when I was trying to explain that I was not really multilingual, but rather than monolingual in three languages.


この問題ならば、A rather than B =「BではなくA」という構文の罠に引っ掛かることなく、 not A but B =「AではなくB」に辿り着けるかが問われており、

これを「ディープ」というのはさすがに言い過ぎだとは思うが、確かに文章の意味を捉えることができていなければ、正解「than」を導き出すことはできないだろう。

「つい意味を考えることをないがしろにしている英語学習者に対する強烈な忠告」と塾講師が何度も口にするくらいなのだから、

「形式が異なるだけで対応できなくなってしまうというマニュアル人間」と形容されてしまうくらい、今どきの受験生の英語のレベルは「浅い」のだろうか?

手練れの水先案内人の手ほどきを受けながら、全問チャレンジしてみた暇人の感想は、「東大の入試英語ってこんなに簡単だったっけ?」というものだったが、

ひょっとしたら、それは暇人が「受験英語」なるものに習熟していないため、という皮肉な結果だったのかもしれない。

次の英文の括弧内の単語を並べ替えて、文脈上意味が通るように文を完成させなさい。
Personal ( fuel information is powers that the ) online social networks, attracting users and advertisers alike, and operators of such networks have had a largely free hand in how they handle it.


というわけで、最後は「取り除く」より難しいかもしれない「並べ替え」問題に、あなたもチャレンジしてみてほしい。(2013年の出題である。)

「名詞」は文中で主語・目的語・補語または前置詞の目的語のいずれかの位置に来なければならない、という文法の基本知識をヒントにすれば・・・

解答( information is the fuel that powers
解説( powers は名詞ではなく、動詞使用だった!

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