35歳で始めた柔道

35歳の素人が柔道を始めたらどうなった?少年柔道を取り巻く環境に大外刈りを掛けてみたくなりました。

柔道の練習は苦しい。大の大人と本気で取っ組み合いをするのです。苦しくて辛くて痛いけども、だからこそ一歩ずつ進んで行く時に、喜び、感動、仲間を得られるんだろうな。

明けましておめでとうございます。

大変なご無沙汰していますが、過去の自分の記事を読み返し、懐かしい気持ちが溢れてきたので超久々に更新してみます。息子のことについてです。

息子は今年高校に進学します。中学では団体戦メンバーに入るため増量し、足首や膝、腰などは常に怪我との戦いでした。最終的に35kg増やしました。個人では全国大会に出場することは出来ませんでしたが、団体では中2からメンバーとして活躍し、俗に言う中学三冠大会に4回の出場機会を頂きましたのでそれだけでも大したものだと誇らしく思います。

このあたりの実績を評価して頂けたのか、幸いにもスポーツ推薦のお話を頂戴し、進学させて頂くことになりました。こちとら大学まで手元で子育てするつもりだったのですが、思ってたのよりも7年も早く、高校から寮に入ることになります。なんか突如子育ての終了を告げられた感じです。(もちろん今後もいろいろ負担があるのは承知してますけどね(^^))

推薦が決まったことは本人も凄く嬉しそうだったし、もちろん進学先は強豪校ですので素敵な話です。それはそれは私にとっても嬉しく、誇らしく、眩しいことです。そりゃもちろんです。ですが、、わかっちゃいるがやはり寂しいですね。一人息子ですから。今でもお父さんと映画見に行ったりキャッチボールで遊んでくれるいい息子ですから。

10年間の柔道少年の保護者生活の中で柔道で行った土地。福岡、広島、岡山、姫路、新潟、松本、東京、埼玉、水戸、山形などなど。柔道の大会がなければいかないような土地にたくさん連れて行ってもらいました。いい時もあったし悪い時もありましたが、全てが良き思い出です。゚(゚^ω^゚)゚。なによりあれだけ応援出来て楽しかった!ほんっとに楽しかった。

これからももちろん応援していきますが、ひとまず一段落。初段への昇段おめでとう。これからも頑張ってくれ!

一昨日、お正月休みで集まった息子の従兄弟が、どうしても柔道の技が見たいと言うので、息子の大外刈と大内刈を受けました。普通の和室だったのですごーーーく軽く掛けてもらったのだが、ありえないくらいすこんと刈られてビックリ。本気で耐えろと言われても無理だと思いました。余談でした。

強豪道場や強豪校に所属していると、一回戦で消し飛ばされるように負けたチームの関係者などから「あんなメンバーをかき集めてきてズルい」「勝って当たり前だ」と言う主旨の言葉を聞いた事は二度や三度ではきかない。教育の観点で勝利至上主義とならないような警告ならまだ分かる。が、私が感じてきた事を書くと、強豪ほど子供達は礼儀正しいし、武道家としての立ち振る舞いが優れているケースがはるかに多いです。

なぜ強豪の子供達は強いのか。元々そこそこ強いのは確かです。ですが、強豪はそんな連中ばかり。彼らはその中で熾烈な競争にさらされています。そこで選手になるために死に物狂いで肉体を鍛え、技を磨き、身体を大きくしようとご飯を食べます。試合でも、練習でも、食事でも本気で泣いています。合理的に強くなるように考え、精神的な支えを持てるように環境を整えた上で、それでも泣いています。強くなりたい一心で頑張るのです。一回戦で並び立っている選手たちはすでにその時点で猛烈な努力の上で競争に勝ち上がってきている子供達なのです。

試合は日々の稽古の成果を試す場です。それだけの事を積んできた人とそうでない人が相対したら、そりゃ積んだ人が勝って当たり前ですね。なじるような人たちは、本当にズルいとなじるほどの日々の稽古を積んでいるのかな?と時々疑問に思います。

小学生を相手に「あの子の柔道では伸びない」とか、親の間でよく聞く。たまに指導者からも。理由を聞くと「単に試合に負けないための消極的な柔道だから」とか。長い目で見て言ってあげてるなら良いのだが、言わないまでも「だから嫌いだ」という結論に至っている大人の多いこと。

確かにずっとそのままなら伸びないかもしれないが、子供にはいろいろなステージがあって成長していくし、特に親の期待が大きい子供たちにとってはメンタル的な負担がとても大きく、そりゃのびのびできないだろ!という環境の子もいる。もっと言えば別に柔道をやりたくてやってるわけではない子供もたくさんいる。続けることで自信がついて好きになる場合も多々あると思うのでその事は別に良いが、子供の柔道スタイルで人格まで否定し始めようとする大人を見ると「正気か?」と思ってしまう。

元々、「とにかく何でもやるからには勝ちたい」という思考のやつが、ガツガツの柔道をやる事は頼もしいし、こんなやつにどんどん底上げをしてほしいが、「何で競わされてるのかよくわからん」と言う思考のやつが、そのうち「強くはないが柔道が大好きだ」となってくれたらそれは素晴らしいことだと思うけどな。

大人は、柔道の懐の深さを知って、世界を広げるような思想になれば良いのになとよく思う。

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