有味感想

-ゆうみかんそう-
書評と呼べるほどの立派なものは書けませんが、自分なりに感じた事などを書いております。

小説がすき

東野圭吾原作『ナミヤ雑貨店の奇蹟』舞台化

キャラメルボックスという劇団が、東野圭吾氏の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』を舞台化し、今月11日から公演を行っています。キャラメルボックスが東野圭吾氏原作の物語を舞台化するのは「容疑者Xの献身」以来2度目らしいです。

数年前にキャラメルボックスの舞台を見に行ったことがあるのですが、とっても楽しかったことを思い出します。その時の舞台もタイムスリップものでしたが、今回の『ナミヤ雑貨店の奇蹟』もタイムスリップものなのだとか。

実は東野圭吾氏の作品の中に、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』というものがあることを知ったのはつい先ほどでしたので、私もストーリーをまったく知りませんでした。

参考記事によると、以下のような物語だそうです。

ある家へ盗みに入るものの、逃亡途中で車が故障し、ひとまず廃屋となった雑貨店に隠れることにした敦也、翔子、幸平の3人。そこで古い雑誌を見つけた3人は、かつてそのナミヤ雑貨店の店主が、“ナヤミ”相談をしていたことを知る。その方法は、シャッターの郵便口に悩みごとを書いた手紙を投函すると、店の牛乳箱に返事が入れられているというもの。そしてその晩、郵便口に1通の手紙が届く。ほんの遊び心から、相談相手に返事を書いた3人。するとさらなる質問を綴った手紙が届き、しかもその差出人は、どうやら数10年前の人間らしく……。

ここ最近舞台など見に行っていないので、たまには見に行きたいと思っています。もしこの舞台を見に行けたら、このブログでも感想を書いてみたいと思います。


[参考記事:東野圭吾のタイムスリップ小説を舞台化…キャラメルボックス]





ナミヤ雑貨店の奇蹟


□あらすじ


夢をとるか、愛をとるか。現実をとるか、理想をとるか。人情をとるか、道理をとるか。家族をとるか、将来をとるか。野望をとるか、幸せをとるか。あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店。しかしその正体は…。物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。
(「BOOK」データベースより)






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利休にたずねよ


利休にたずねよ (PHP文芸文庫)


□あらすじ


女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭へと昇り詰めていく。しかしその鋭さゆえに秀吉に疎まれ、切腹を命ぜられる。利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出した恋とは、どのようなものだったのか。思いがけない手法で利休伝説のベールが剥がされていく長編歴史小説。第140回直木賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)


□感想


題名の通り、商人・茶人でありながら、豊臣秀吉から切腹を命じられた男「千利休」が本作の主人公です。

「形だけでも頭を下げれば許してやる」という秀吉に対し、「謝らなければならないことなどない」と頑として頭を下げず、腹を切って散った利休。天下人に対してさえ己が道を曲げなかった、彼の信念を支えていたものはひとりの女性でした。

千利休」が主人公なのですから、茶道に関する用語が頻繁に登場いたします。私にはお茶の知識などほとんどありませんでしたので、その点は多少苦労いたしましたが、読み進めていくうちにあまり気にならなくなりました。

物語のなかには織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった名だたる人物が多く登場いたしますが、彼等の存在が利休の影を薄くしてしまうようなことはなく、逆に彼等の存在が利休をはっきりと浮かび上がらせているように感じました。

ただ、豊臣秀吉にいたっては、かなり酷い描かれ方がされており、作者の山本兼一氏は秀吉のことが嫌いなのかなとさえ感じるほどでした。しかしながら、主人公である利休の目を通してみれば、それも当然のことだと思います。

本作は歴史ものですが、舞台の背景が戦国時代というだけで、合戦の描写は一切ありません。ひとりの女性を生涯想い続けた、ひとりの男の物語として読んでいただければ、この作品をおおいに楽しんでいただけるのではないかと感じております。


読めばすぐにわかることなのですが、本書には他には無いような趣向が凝らされいてます。この記事で紹介すべきか迷ったのですが、解説を書かれた宮部みゆき氏に倣い、この場では伏せておくことにいたします。実際にご自分の目で確かめてみて下さい。

最後に、本書で私が好感をもった点をひとつ挙げたいと思います。それはルビです。大概の作品では、人物の名前や難しい漢字など、それが出てくる一番初めにだけルビがふられ、以後はルビが無いということが多いのですが、この作品においては、それが章単位となっており、読み方を忘れてしまっても、さほど苦労はいたしませんでした。私が今までに読んだ本で、このようなものは無かったと記憶しており、大変ありがたいと感じました。



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「あとがき」や「解説」を読まれますか?

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皆さんは本の巻末にある「あとがき」や「解説」を読まれますでしょうか?
私は読む派です。昔はまったく読まなかったのですが、最近になって読むようになりました。

なぜ読むようになったのかというと、自分が読んだ作品についてより深く知りたいと思うようになったからです。折角お金を払って本を買ったのですから、読めるところは読んで作品の髄まで味わわなければもったいないと考えています。

あとがき」とは、その作品の作者が書くのが一般的です。作者が物語を書いているとき、何を感じ何を考えながら書いていたのかなど、本文を読んだだけでは伝わらないようなことが書かれていることが多く、ここで新しい発見をすることも少なくありません。当然のことながら、作者しか知りえないことが書かれていることが多いです。

解説」は、その作品について作者以外の人物が書くのが一般的です。作者と何らかの繋がりのある人物が書くことも多く、作品を書いていたときの作者の様子や、「あの場面のあの人物の心境を聞いてみた」というような、知人であるからこそ知りえた情報などが書かれていることがあります。

以前の私もそうでしたが、「あとがき」や「解説」を読まない方のほとんどが、「読むのが面倒」「あとがきなんか読むくらいなら、早く次の本を読みたい」と考えているのではないでしょうか。

上の方でも書きましたが、折角お金を払って買ったのですから、読めるところを読まないのは非常にもったいないです。せめて気に入った作品だけでも、「あとがき」や「解説」を読んでみることをお勧めいたします。きっと新しい発見があると思いますよ。



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プロフィール
デデの今読んでる本

名前:デデ
埼玉に住んでいる会社員です。
ミステリー小説を好んで読みます。
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