放射性物質関連の基準値まとめ

●食品の暫定基準値(飲料水、乳製品、食品)

 飲食物摂取制限に関する指標は下記の通り。
なお、野菜類は流水洗浄後に測定することになっている。

  ・放射性ヨウ素 (I-131)
   飲料水 300 Bq/kg・・・注)
   牛乳・乳製品 300 Bq/kg・・・注)
   野菜類 (根菜、芋類を除く。 ) 2,000 Bq/kg
   魚介類 2,000 Bq/kg
  ・放射性セシウム[→は平成24年4月改定後 http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/shokuhin.html]
   飲料水 200 Bq/kg→10 Bq/kg
   牛乳・乳製品 200 Bq/kg→50 Bq/kg
   野菜類  500 Bq/kg→100 Bq/kg
   穀類  500 Bq/kg→100 Bq/kg
   肉・卵・魚・その他 500 Bq/kg→100 Bq/kg
  乳児用食品 基準なし→50 Bq/kg
  ・放射性ウラン
   乳幼児用食品・飲料水・牛乳・乳製品 20 Bq/kg
   野菜・穀類・肉・卵・魚・その他 100 Bq/kg
  ・プルトニウム及び超ウラン元素のアルファ核種
  (238Pu,239Pu, 240Pu, 242Pu, 241Am, 242Cm, 243Cm, 244Cm合計)
   乳幼児用食品・飲料水・牛乳・乳製品 1 Bq/kg
   野菜・穀類・肉・卵・魚・その他 10 Bq/kg
 注)100 Bq/kgを超えるものは、乳児用調製粉乳及び直接飲用に供する乳に使用しないよう指導すること。
 
(2011年)平成23年3月17日付「食安発0317第3号」
 【厚生労働省】放射能汚染された食品の取り扱いについて
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf
(2011年)平成23年3月18日
 【厚生労働省】事務連絡『流水で洗ってから測定するように』
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015is5.pdf
(2011年)平成23年4月5日「食安発0405第1号」
 【厚生労働省】魚介類中の放射性ヨウ素に関する暫定規制値の取扱いについて
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017z1u-att/2r98520000017z7d.pdf
(2011年)平成23年7月29日
【厚生労働省】牛肉中の放射性セシウムスクリーニング法の送付について
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001krg9-att/2r9852000001krme.pdf

 輸入食品の基準値について主な部分を抜粋すると下記の通りとなる。

「食品中の放射能濃度についての暫定限度(セシウム134及びセシウム137の合計で食品1 kg当たり370ベクレル)を超えるものについては、食品衛生法第6条違反に該当するものとして取り扱う」

「食品1 kg 当たりセシウム134及びセシウム137の合計が50ベクレル以下であった場合はその旨、また51ベクレル以上であった場合はその実測値が明記されていること。」

(1986年)昭和61年11月1日
 【厚生労働省】ソ連原子力発電所事故に係る輸入食品の監視指導について
http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/hassyutu/2009/dl/091218-1.pdf
http://www.jfta-or.jp/wordpK/wp-content/uploads/2011/07/110728_sankou.pdf
(2001年)平成13年11月8日
 【厚生労働省】放射能暫定限度を超える輸入食品の発見について(第34報)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1108-2.html
(参考リンク)食品衛生法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO233.html


●海洋汚染の基準値

 原子力施設からの排水については下記資料P33〜の別表第2(第7条、第14条及び第19条関係)第六欄 排液中又は排水中の濃度限度(Bq/cm3)を参照。

 ・放射性同位元素の種類が明らかで、かつ、一種類である場合の空気中濃度限度等
  下記資料50ページ 放射性ストロンチウムSr90 30bq/L
  下記資料66ページ 放射性ヨウ素I131 40bq/L
  下記資料67ページ 放射性セシウムCs134 60bq/L
  下記資料67ページ 放射性セシウムCs137 90bq/L

 (2006年)平成18年12月26日 文部科学省告示第百五十四号
 【文部科学省】放射線を放出する同位元素の数量等を定める件(平成十二年科学技術庁告示第五号)
 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/k20001023001/k20001023001.html

●土壌汚染の暫定基準値(水田、肥料・腐葉土・飼料、汚泥、きのこ栽培)

 土壌関連の放射性セシウムの基準値。セシウム以外の基準値はありません。

 ・水田の土壌中放射性セシウム濃度の作付上限値
  ⇒5000 Bq/kg

(2011年)平成23年4月8日
 【原子力災害対策本部】稲の作付に関する考え方
 http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/pdf/ine_sakutuke.pdf

 なお、農業環境技術研究所によると、事故以前の全国の農地土壌の放射性セシウム濃度の平均は約20ベクレル/kgとのこと。
http://psv92.niaes3.affrc.go.jp/vgai_agrip/soil_samples

 ・肥料・土壌改良資材・培土の放射性セシウム濃度上限値
  ⇒400bq/kg(製品重量)
 ・牛・馬・豚・家きん等のすべての飼料の放射性セシウム濃度上限値
  ⇒300ベクレル/kg(粗飼料は水分含有量8割ベース、その他飼料は製品重量)
  ※ただし、繁殖牛・育成牛等に給与される粗飼料は3000ベクレル/kg
 ・養殖魚の飼料の放射性セシウム濃度上限値
  ⇒100bq/kg(製品重量)

(2011年)平成23年8月1日
 【農林水産省】放射性セシウムを含む肥料・土壌改良資材・培土及び飼料の暫定許容値の設定について
 http://www.maff.go.jp/j/syouan/soumu/saigai/shizai.html
(2011年)平成23年8月30日
 【農林水産省】肥料・土壌改良資材・培土の暫定許容値設定に関するQ&A
 http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/hiryo_info/cs_qa.html

 脱水汚泥、焼却灰等については平成23年6月16日に8000bq/kg以下は埋め立て可能8000bq/kg超10万bq/kg以下は検討すると原子力災害対策本部から通達が出された。

 その後平成23年8月31日に8000bq/kg超10万bq/kg以下であれば埋め立て可能と環境省から検討結果が発表されている。

 ・放射性物質を含む汚泥の取扱に関する放射性セシウム濃度上限値
  ⇒8000bq/kg以下
    ・・・跡地を居住等の用途に供しないこととした上で、土壌層の設置、防水対策等の適切な対策を講じた埋立処分を可能
  ⇒8000bq/kg超10万bq/kg以下
    ・・・(8/31改訂)放射性セシウムによる公共用水域や地下水の汚染の防止および跡地の利用制限を含めた長期的な管理により、安全に埋立処分することが可能
  ⇒10万bq/kg超・・・適切に放射線を遮蔽出来る施設で県内保管

(2011年)平成23年6月16日
 【原子力災害対策本部】放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の取扱いに関する考え方
 http://www.meti.go.jp/press/2011/06/20110616006/20110616006-2.pdf
(2011年)平成23年8月31日
 【環境省】8,000Bq/kg を超え100,000Bq/kg 以下の焼却灰等の処分方法に関する方針
 http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=18171&hou_id=14161
 (お知らせ)http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14161

 汚泥から肥料をつくる際の基準は農林水産省から下記のとおり発表されている。

 ・肥料に利用する放射性物質を含む汚泥の放射性セシウム濃度上限値
  ⇒200bq/kg(公共下水道汚泥など)
  ⇒1000bq/kg(汚染地域の集落排水汚泥)・・・農地土壌の濃度以下である場合に限る

(2011年)平成23年6月24日
【農林水産省】肥料に利用する放射性物質を含む汚泥の取扱いについて
 http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_hiryo/caesium/pdf/image.pdf
 (お知らせ)http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_hiryo/caesium/index.html

 また、きのこ栽培関連の暫定基準値についても2011/10/6に林野庁から発表があったので記載しておく。

 ・きのこ原木
  ⇒150ベクレル/kg(乾重量)
   →(2012/08/30改訂) 50ベクレル/kg(乾重量)
   ※ただし経過措置として発生するきのこが50ベクレル/kg以下なら原木及びほだ木は100ベクレル/kg(乾重量)までOK
 ・菌床用培地(おが粉等に栄養材として米ぬか等を加えたもの)
  ⇒150ベクレル/kg(乾重量)

(2011年)平成23年10月6日
【林野庁】「きのこ原木及び菌床用培地の当面の指標値の設定について」
 http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/pdf/111006-01.pdf
 (お知らせ)http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/111006.html

(2012年)平成24年08月30日
http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/tokuyou/120830.html
●その他の基準値

 福島原発における避難・屋内退避圏から来た又は通過した場合は、サーベイメーターによる緊急被ばくスクリーニング(検査)を受ける必要がある。

 3月12日から3月15日に福島県大熊町のオフサイトセンターでは当初6000cpmを
基準に除染スクリーニングが行われていたが、3月20日に原子力災害対策現地本部から
指示があり10万cpmに除染基準が変更されたと次の資料に記載されている。

(2011年)平成23年3月25日
 【経済産業省】地震被害情報(第52報)(3月25日19時30分現在) P15-P16
http://www.meti.go.jp/press/20110325012/20110325012-1.pdf

 しかし、3月14日に福島県が「緊急被ばく医療におけるスクリーニング(検査)について」という文書を発表した際には、13,000cpm以上が検出された場合は上着の脱衣及び拭き取りなどの簡易除染後に診察等を受けることになっていた。

 この除染基準は3月21日に100,000cpm以上に変更されたが、この厚生労働省の通知は上の3月20日付けの経済産業省の指示を受けたものと考えられる。町村によってはいきなり6,000cpmから100,000cpmに一気に変更された地域もあるようだ。

 その半年後、8月29日の原子力安全委員会の「段階的に低減していくことが望ましい」等の助言を受けて、大熊町や三条市などがスクリーニング基準を13,000cpm以上に戻している。経済産業省の資料にもあるので、おそらくスクリーニングを実施していた自治体には全て通達がいったと思われる。

(2011年)平成23年3月14日
 【福島県】緊急被ばく医療におけるスクリーニング(検査)について
 http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=23614
(2011年)平成23年3月18日
 【厚生労働省】放射線の影響に関する健康相談について(依頼)
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015fth.pdf
(2011年)平成23年3月21日
 【厚生労働省】放射線の影響に関する健康相談について(依頼)(一部修正及び追加)
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015ox9-img/2r98520000015pqe.pdf
(2011年)平成23年8月29日
 【原子力安全委員会】避難区域(警戒区域)から退出する際の除染の適切な実施について
 http://www.nsc.go.jp/ad/pdf/20110829_1.pdf
(2011年)平成23年8月29日
 【経済産業省】地震被害情報(第258報) P1
 http://www.meti.go.jp/press/2011/09/20110916005/20110916005-1.pdf
(2011年)平成23年9月16日
 【福島県大熊町役場】放射性物質除染スクリーニングレベルについて
 http://www.town.okuma.fukushima.jp/scr_lvl_201109.html
(2011年)平成23年9月28日
 【福島県三条市】避難者情報紙 「浜通りさんじょうライフ」Vol.22 P13
 http://www.city.sanjo.niigata.jp/common/000054390.pdf


 警戒区域からの自動車の持ち出しについては10万cpm未満であれば問題ないことになっている。

(2011年)平成23年5月30日
 【浪江町】【警戒区域への一時立入】車の持出し実施のお知らせ
 http://www.town.namie.fukushima.jp/?p=2895
 >・スクリーニングの結果、10万cpm未満の車は、そこで一時立入りは
 >終了しますので、解散となります。そのままお帰りいただいて結構です。
 【大熊町】警戒区域への一時立入り(車の持ち出し)実施のお知らせ
 http://blog-okuma.jugem.jp/?eid=98
 >(6)  スクリーニングの結果、10万cpm未満の自動車は、
 >スクリーニング後に解散となります。10万cpmを超えた自動車は、
 >Jヴィレッジに移動して除染を行います。

 除染の基準値としては、8月26日に原子力災害対策本部から推定年間被ばく線量が20mSv以上の地域を20mSv以下に、1mSv以上20mSv未満の地域は1mSvに出来るだけ近づけるとの考え方が発表されました。

 その後、環境省からは追加被ばく線量を年間1mSv以下にする方針が発表されていますが意見募集などしているところをみるとまだ決定していないようです。議事録等も途中から作成されなくなるなどずさんな対応には独立系のメディアが反発を強めています。

(2011年)平成23年8月26日
 【原子力災害対策本部】除染推進に向けた基本的考え方
 http://www.reconstruction.go.jp/topics/05jyosen.pdf
(2011年)平成23年10月10日
【環境省】放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針骨子案
 http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=18432&hou_id=14327
【環境省】放射性物質汚染対処特措法第11条第1項、第25条第1項、第32条第1項及び第36条第1項の環境省令で定める要件案
 http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=18433&hou_id=14327
 【環境省】追加被ばく線量年間1ミリシーベルトの考え方
http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=18437&hou_id=14327
(2011年)平成23年10月19日
【E-wave Tokyo】環境省への議事録開示請求の経過報告
 http://eritokyo.jp/independent/eforum-col104.htm

 瓦礫の処理や汚染地域の除染については、環境省がパブリックコメント(※1)を募集しているので意見を送ってみるのもよいと思われる。

(2011年)平成23年10月17日
 【環境省】「放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針骨子案」等に対する意見(パブリックコメント)の募集について(お知らせ)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14327
意見の募集期間
平成23年10月17日(月)〜平成23年10月26日(水)
※郵送の場合は、平成23年10月26日(水)必着

 自動車の輸出については、政府の公式基準値ではありませんが社団法人 日本港運協会が港湾作業者の被曝を防ぐために設けた自主基準がありますので掲載しておきます。

 ・自動車の輸出基準
  ⇒0.3マイクロシーベルト毎時

(2011年)平成23年08月17日
【社団法人 日本港運協会】「福島第一原発事故に伴う放射能汚染問題(中古自動車・建機等)に関する暫定確認書」
http://exp.planetcars.jp/index.php?option=com_content&view=article&id=396:2011-08-19-02-54-02&catid=39:2011-08-24-07-12-40&Itemid=118

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 食品の暫定基準値は2011/3/17に突然決められたわけではない。その原型は原子力安全委員会の資料「原子力施設等の防災対策について」のP23 表3 飲食物摂取制限に関する指標にある。

 この資料は昭和55 年6月に作成されたものだが、飲食物摂取制限についての記述は改訂履歴をみると平成10年11月の改訂で追加されたように思われる。平成12年4月14日改訂時にも指標についての考え方がP108付属資料14として追加されており、この頃には緊急の原子力災害に備えるために策定されていたものであることは事実のようだ。

 厚生労働省の緊急時における食品の放射能測定マニュアル P35ページの表もここから引用されているものだ。これらは緊急時の基準としてあらかじめ策定されたものであったが、正確には2011/3/17に突然適用されたという表現が正しいといえる。

(2000年)昭和55 年6月作成/平成10年11月改訂時に追加(?)
 【経済産業省】(原子力安全委員会)原子力施設等の防災対策について
 http://www.nsc.go.jp/shinsashishin/pdf/history/59-15.pdf
(2002年)平成14年3月
 【厚生労働省】緊急時における食品の放射能測定マニュアル P35
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r98520000015cfn.pdf

 ただし、西日本の食品や輸入によっていくらでも汚染されていない食品を入手可能な状況にありながら何故この緊急時の基準値を直ちに適用しなければならなかったのかについては疑問の余地がある。

 暫定基準値設定から1週間以上経過してから、その妥当性が議論された食品安全委員会での議事録等をみると、役人がつくった暫定規制値の正当性ありきの資料に対して、他の委員はほぼICRPの緊急時ガイドラインを鵜呑みにしているなかで、ベラルーシでの医療活動経験のある松本市長の菅谷氏だけが慎重な意見を出していたのが印象に残った。

(2011年)平成23年3月25日
 食品安全委員会第373回会合議事録
 http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kai20110325sfc&fileId=410
 食品安全委員会第373回会合会議資料詳細
 http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20110325sfc
(2011)平成23年3月29日
 【食品安全委員会】放射性物質に関する緊急のとりまとめ
 http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/emerg_torimatome_20110329.pdf
(2011)平成23年8月2日
 【食品安全委員会】食品中に含まれる放射性物質 評価書案
 http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc1_risk_radio_230729.pdf

 中でも甲状腺ガンは予後のいいガンと言い切り確定的影響がなければ考慮の必要なしとばかりに基準値を大幅に上げることを主張したのが東京大学の中川准教授。汚染食品を全国に流通させる事態を食品安全委員会が止められなかった責任のかなりの部分はこの人にあるのではないだろうか。

 汚染されていない食品を入手可能な状況にありながら、他の食料が入手できないような緊急時を想定した暫定規制値を適用して全国に汚染拡大させた厚生労働省の役人にも当然憤りを感じてはおりますが、食品安全委員会が自らの存在意義である食品の安全を守れなかったことについては大変残念としか言いようがありません。

 その後、暫定基準値に唯一慎重な態度を示した参考人菅谷氏が市長を務める松本市では、給食の食品検査基準として日本の暫定基準値を信用せず、ウクライナ基準を採用することになっています。こういう専門家の意見を聞かずに何の委員会なのだろう・・・。

 東京大学医学部付属病院放射線科 中川恵一 准教授
 http://www.u-tokyo-rad.jp/staff/nakagawa.html
 長野県松本市長(ベラルーシで甲状腺ガン治療活動経験のある医師) 菅谷 昭氏
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%85%E8%B0%B7%E6%98%AD
 コメや牛乳は100%地元産 松本市の給食は「内部被ばくゼロ」
 http://www.j-cast.com/2011/05/31097064.html
 長野県松本市、学校給食で放射線測定 ウクライナ基準を採用
 http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20111004/CK2011100402000118.html

 それから、輸入食品については原発事故の前から放射性セシウム134及び137の合計で上限370Bq/kgとなっており、51ベクレル以上は表示義務もある。これが国内の基準と異なるからと東京都が検査していなかったという馬鹿げた怠慢が朝日の記事になったのは記憶に新しい。

 (朝日新聞)2011年9月30日 都が輸入食品の放射能検査中断 国産と異なる基準懸念
 http://www.asahi.com/national/update/0928/TKY201109280218.html

 食品中の放射性物質の検査結果については書式を統一して不検出の場合に検出限界値を明記するなどの通達が9月末に厚生労働省から出されています。この通達は、当たり前のことですが業者ごとに乱立している表示形式と精度の低い機器での不検出濫用に歯止めをかけることになり、評価してよいと思われます。

(2011年)平成23年9月29日
【厚生労働省】食品中の放射性物質の検査結果について
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001q51k-att/2r9852000001qjsv.pdf

 それから、10月末には食品安全に委員会が食品からの被曝上限を生涯100ミリシーベルト以下とするという発表を行いました。これを受けて小宮山厚生労働大臣は年間5ミリシーベルトを前提につくられている暫定基準値を厳格化する方向に来春をめどに見直す方針を明らかにしました。

 食品からの内部被爆だけで生涯100ミリシーベルトというのは、事故前の上限である人工放射線の外部被曝と内部被爆の合計が年間1ミリシーベルト以内という基準にはまだまだ戻ったとはいえませんし、来春では遅すぎるとも思いますが少なくとも今の高すぎる暫定基準値が厳格化されること自体は評価したいと思います。

 全国のお母さんたちが訴えかけて来たことが勝ち取ったひとつの成果といえます。

 (読売新聞)2011年10月27日 生涯累積線量の上限、百ミリ・シーベルトと答申
 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111027-OYT1T00918.htm
 (東京新聞)2011年10月28日 セシウム許容線量 食品は年1ミリシーベルト
 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011102890135904.html
 (産経新聞)2011年10月28日 食品の新基準値 年間1ミリシーベルトに引き下げへ 4月から適用
 http://sankei.jp.msn.com/life/news/111028/trd11102811270011-n1.htm

 ただし、小出教授も指摘しているように食品安全委員会が勝手に年間1ミリシーベルトという基準を逸脱して食品だけで年間1.2-1.3ミリシーベルトに相当する生涯100ミリシーベルトを設定する法的根拠が何なのかははっきりしません。外部被曝に関しては我々が決めることではないとまで発言している委員がいましたが、認識不足も甚だしい。

 なお、生涯100ミリシーベルトという上限は7月にも食品安全委員会が発表していますが、その時は外部被曝と内部被曝の合計ということになっていました。あれから3ヶ月も経過して未だに暫定基準が見直されていないことにも驚きますがさらに4月まで何もしないとはあきれる限りです。しかも、今回の発表では外部被曝は考慮せずに生涯100ミリシーベルトに後退していますが、いったい何の権限があって食品安全委員会が国民の被曝限度を勝手に決めるというのでしょうか。

 いかにこの国の政府が機能していないのかがよくわかります。

(2011年)平成23年7月26日
【毎日放送】食品安全委員会発表「生涯上限100ミリシーベルト」のゆるさについて 小出裕章(MBS)
 http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/07/27/tanemaki-jul-2/

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『その他の参考資料』
 【厚生労働省】緊急時における食品の放射能測定マニュアル
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r98520000015cfn.pdf
 【農林水産省】東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う各国・地域の輸入規制強化への対応
 http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/hukushima_kakukokukensa.html
 【日本水道協会】WHO飲料水水質ガイドライン 第3版
 http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/9241546387_jpn.pdf
 【食品安全委員会】議事録検索ページ
 http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/search

『海外のドキュメント』
 【CODEX委員会】(FAOとWHOがつくった国際合同食品規格委員会)のガイドライン
 http://www.codexalimentarius.net/download/standards/17/CXS_193e.pdf
 【IAEA】核と放射線安全性:緊急時の対応のためのガイダンス
 http://www.iaea.org/Publications/Magazines/Bulletin/Bull381/38102682327.pdf
 【IAEA】Safety Standards
 http://www-pub.iaea.org/MTCD/publications/PDF/Pub1467_web.pdf
 【ドイツ放射線防護協会】日本における放射線リスク最小化のための提言
 http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31.pdf

ジャーナリズムを放棄したマスメディアの大罪

 最近のニュース番組を見ていると、政府や東京電力の発表をそのまま伝えるか、あるいは政府が国民に向かって伝えて欲しいように情報を操作して伝えるか、どちらかしかしていないように思われる。

 特に放射線被曝についての話題ではこの傾向が強い。福島県から人が出ていくのは悲しいニュース。福島県に人が戻ってくるのは嬉しいニュース。本当にそれでいいのだろうか。本当に福島に住み続けることが安全と何の疑問も持たずに報道しているのだろうか。

 外で思い切り遊べない子供達のコメントを伝え、早く思い切り外で遊ばせられるようにしたいものだと締めくくる。そして生産者や観光旅館の窮状を訴え、子供や家族連れの観光客に来て欲しいと訴えかける。業者にも生活はあるだろうが、消費者の被曝リスクについては考えないのだろうか。子供達が今も福島で被曝し続けているのに外で遊べるようになるといいですねで終わってよいのか。

 放射線被曝のリスクや現在の除染の進捗状況、住民の被曝の実態や基準値の妥当性などを独自に調べたり取材したりして掘り下げるようなメディアはひとつも見あたらない。

 おきまりのように、様々な農作物について「検査の結果、暫定基準値を上回るものはありません。安全が確認されたので出荷が開始されます」とアナウンサーが読み上げる。検出された数値はあまり報道されない。

 基準値がいつまで暫定なのか、暫定基準値以下なら本当に安全が確認されているのか、国民が気にしているそんなことにはメディアは興味がないのだろう。

 皆様のNHKも受信料を払っている契約者(一般消費者)の健康などまったく顧みることなく政府や東京電力、経産省の言ったことをそのまま垂れ流している。

 09/26のクローズアップ現代では小金井市の母親達によって校庭の除染が行われたという話題があった。

09/26 NHK クローズアップ現代
「放射能から子どもを守りたい〜母親たちのネットワーク〜」
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3098

 校庭を新しい土で覆うことで約0.4μSv/hが約0.1μSv/hに下がって運動会が出来たという内容であったが、司会の女性はこれで安心ですねと全てが終わったかのような論調であった。

 約0.1μSv/hなら年間の外部被曝量は1mSv以下に抑えられるが、表土が風で失われたり運動によって土が荒れるとまたすぐに線量は上がってくるため、このような除染が一時的な対応にすぎず、継続した除染作業が必要となることには触れられなかった。放射線から身を守りながら暮らすことは長い闘いであり、終わりは見えない。

 暫定基準値についても、セシウムだけをクローズアップしてEUや米国と比較して日本の基準値が厳しいというようなフリップを使って解説していた。

20110926クローズアップ現代_放射性セシウムの基準値

※上記以外の国やヨウ素についても知りたい場合は農水省の資料を参照した方がよい。
(参考)放射性核種に係る日本、各国及びコーデックスの指標値(PDF:48KB)
http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/pdf/shihyo_0901.pdf

 しかし、ここには大きなカラクリがある。米国やEUはそもそも福島県やその周辺自治体からの農産物、海産物の輸入を制限したり放射線検査証明書を義務づけたりしている。福島県周辺の産地からの食品を制限したり、あるいは検査結果のベクレル表示がきちんと行われているならば、私たち日本の消費者も暫定基準値が高すぎるなどと文句を言うことはないだろう。

 各国の日本産食品の輸入制限の状況は下記で確認できる。

20110929諸外国・地域の規制措置(9月29日版)
(農林水産省)諸外国・地域の規制措置(9月29日版)
http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/pdf/kensa_0929.pdf
※なお、こまめに更新されているので下記の農林水産省サイトの「諸外国・地域の規制措置等」という欄から最新の情報を取得することをおすすめする。
(農林水産省)東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う各国・地域の輸入規制強化への対応
http://www.maff.go.jp/j/export/e_info/hukushima_kakukokukensa.html

 また、EUの基準値が日本より高く設定されている理由はもうひとつある。EUサイトで公開されている内容をJETROが翻訳した記事があるが、次のように記載されている。

(JETRO)日本からの輸入食品の放射線検査の許容水準上限を引き下げ(EU)
http://www.jetro.go.jp/world/shinsai/20110411_01.html
基準値は年間の個人の食品の消費の10%がこの値の汚染レベルにある場合を
>想定しており、放射線への暴露が年間で1ミリシーベルトを超えないように
>設定されている。
また、基準値は国際機関(WHO、FAOなど)のガイドラインに
>沿って作られている。

EUがウェブサイトで8日に公開した日本からの輸入食品のQ&A
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=MEMO/11/225&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en(英語)

 日本人がスーパーへ行けば福島、千葉、埼玉、群馬、茨城産の農産物ばかりが並んでおり、日本人の食卓にのぼるのは大半が国産品であることを考えれば、日本国内の流通基準とEUの輸入制限を同列に比較することはおかしいとすぐに気がつくはずだ。

 EUの輸入制限は日本からの輸入食品の割合(10%程度)を考慮した上で、年間1mSv以内に被曝を抑えるという計算のもとに成り立っているのである。日本は単純に規制のベクレル値だけを真似するのではなく、年間1mSvを堅持するという考え方を見習うべきだ。

 そうした事情を考慮すれば他国の汚染として客観的な立場にいるEUや米国よりも、むしろ自国の農産物が汚染されたベラルーシやウクライナを参考にするべきなのかも知れない。

 こうしたことを全く伝えずに「日本より外国の方が基準値が高いんですよ、だから日本の暫定基準値は安全なんですよ」というNHKの論調にはまったくあきれるほかない。

 西日本で生産する食品や輸入食品を活用し、日本の高い検査技術と国民の教育水準を考慮すれば、原発事故の収束と除染にめどがつくまでの間に必ずしも汚染食品を食べなくても健康で文化的な生活を維持することが出来るはずだ。また、これだけの無駄遣いをしておきながら国民の命と健康を守るための費用が捻出できないとは言わせない。

※2011/9/30 輸入食品の検査をせずに野放しで流通させているという報道があった。東京都がいったい何を考えているのかさっぱりわからない。役人は国内の暫定基準などおかまいなしに輸入食品が370bq/kgを超えたら突っぱねればいいだけだ。どこの国でも役人はそのように融通が利かないのが常識。少なくとも検査しないという選択肢はありえない。

(朝日新聞)都が輸入食品の放射能検査中断 国産と異なる基準懸念
http://www.asahi.com/national/update/0928/TKY201109280218.html

 現在の暫定基準値では年間1mSvの一般公衆の被曝上限を守ることは出来ないし、外部線量が高い福島県の周辺地域こそ、より厳しい食品の基準が必要と考える。

 全国のお母さん達の運動により、子供のための新たな基準値を設けるという動きもあるようですが、全ての日本国民を守れる正式な基準値を厚生労働省には一刻も早く改めて頂きたいと考えます。

子どもたちを放射から守る全国ネットワーク
「小宮山厚生労働大臣に、私たち母親の思いをお伝えしてきました」
http://kodomozenkokunet.sblo.jp/article/48179314.html?1317034599
食品放射線基準見直し 子に配慮、より厳しく 首相意向
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201109290137.html

放射能汚染地域からの物品移動は禁止すべき

 汚染地域からの物品は食品に限らず、出来るだけ移動するべきではありません。放射性廃棄物、放射性瓦礫は除染不可能なほど汚染された地域へ集約するしかないのです。

 9/19放送のNHKニュース7にて、福島第1原発周辺20km以内の警戒区域へ自家用車で一時帰宅が実現したというニュースを見ました。見ていると、冬服やストーブなど仮設住宅に入るだけの荷物を車いっぱいに積み込んで50年書き続けた日記はいつか戻るからと置いていかれました。これには非常に違和感を持ちました。

 高放射線量の警戒区域内にあった冬服やストーブを使用せず、放射能に汚染されていないものを新たに購入したほうが安全に決まっていますし、持ち帰るとしたら日記や位牌のような思い出の品だけの最小限に留めるべきと考えておりましたので、全く逆の行動が当たり前のように報道されていたのに衝撃を受けました。

 また、テレビ東京で09/06に放送されたガイアの夜明け「福島に生きる」では創作和菓子の店、木の幡が紹介されていました。この中で、警戒区域から40-80cpmが検出される餅つき機を持ち出す映像がありましたが、これにも驚きました。

ガイア餅つき機

 シーベルトに換算すると0.33uSv/h-0.66uSv/h。放射線管理区域に指定されてもおかしくないほどの線量が検出される機械で餅をついて売る。その感覚が私には全く理解できませんでした。最終的にはつくれる餅の量に限界があるということで九州の餅吉に頼んでつくってもらうことになりましたが、消費者に被曝させないという観点が全く欠けていると感じました。

 京都の大文字の薪や日進市の花火をはじめ、様々なところで放射性物質への懸念から物議を醸しているようですがそもそも検査もせずに汚染地域から物品を移動することが間違っているのです。食品に至ってはいうまでもありません。

<花火大会>福島産打ち上げ中止 愛知・日進市に抗議殺到
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110920-00000047-mai-soci

 日進の花火については、結局70ベクレル/kgを超える放射性セシウムがその後の調査で検出されています。

日進の花火中止問題、放射性セシウムは微量
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011092790140643.html

 マスコミは放射性セシウムは微量で、来年の打ち上げに問題ないという方向に必死で誘導していますが、同じ事実から中止は適切だったという記事を書くことも出来ます。

 マスコミは偏向フィルターをかけず、屋内にあったはずの花火からも合計70ベクレル/kg超のセシウムが検出された事実だけ伝えてあとは読者に判断させてはいかがでしょうか。

 70ベクレル/kg以上のセシウムをマスコミは微量と表現していますが、青酸カリを致死量の1/100混入した花火をメーカーが出荷した場合、近隣から打ち上げないでくれとメールや電話が来るのは当然ですし、まともなメーカーなら打ち上げずに回収するでしょう。

 汚染された物品は移動させない。この原則を守らないと今後もこうしたトラブルが頻発するでしょう。こうしたイベントの実行委員会には自己満足で近所の方を被曝させるような支援策を安易に企画しないことを強く求めたいと思います。

 自動車の汚染も深刻です。浪江町のWEBサイトには次のような記載があります。なんと10万cpmつまり約833μSv/h以内なら放射線が検出されても自動車を持ち出してよいのだそうです。

浪江町WEBサイト
http://www.town.namie.fukushima.jp/?p=2895
>・スクリーニングの結果、10万cpm未満の車は、そこで一時立入りは
>終了しますので、解散となります。そのままお帰りいただいて結構です。

 こうして持ち出された車が各地へ売り飛ばされていき汚染を拡大しています。発見されて記事になるのは氷山の一角でしかなく、海外にまで汚染車が輸出されていると思われます。

[朝日新聞] 2011/08/11 輸出用中古車から放射線検出
大阪で、X線検査2回分 「福島で登録抹消」 110.0μSv/h
http://www.asahi.com/national/update/0811/OSK201108110142.html

[産経新聞] 2011/07/02 川崎港で輸出用中古車から放射線
業者「福島で登録抹消」 62.6μSv/h
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110702/dst11070200230000-n1.htm

[産経新聞] 2011/09/09 福島の中古車から放射線
名古屋港、輸出前に検査 10.5μSv/h
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110909/trd11090913420016-n1.htm

 さらに、汚染車両はガソリンスタンドなどにも汚染物質をまき散らしていきます。

[新潟日報]新潟県内ガソリンスタンド洗車場汚泥からセシウム
最大9万ベクレル検出
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/25699.html

 花火や薪のひとつひとつを見れば影響が小さいと思われるかも知れませんが、こうしたことが積み重なれば被曝量はどんどん増えていくことになりかねません。放射性物質に汚染された瓦礫を受け入れたり、下水処理場からの放射性物質が濃縮された汚泥がセメント材料として全国に出荷されたりすればどこから被曝するのかもうわからなくなります。

放射性物質含む汚泥でセメント生産、「安全」と出荷再開
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20110520/547521/

 汚染地域からの物品移動は厳重な検査の上、必要最小限に制限する。これを直ちに実施して頂きたいと思います。

正しい食品暫定基準値のつくりかた

 日本国民から全く信用されていない食品の暫定基準値について、どのようにすれば国民に信頼される暫定基準値がつくれるのかを考えてみました。

基本方針は次の3点です。

^貳霧衆が1年間にさらされてよい人工放射線の限度は年間1mSvとする。
 ※外部被曝に加えて呼吸、食品による内部被曝を含めた限度です。
乳幼児や妊婦、成人が全て安全を確保出来る値とする。
出荷時と同じ状態の農産物を測定する。
 ※出荷時に洗わないのであれば、洗わずに測定すること。
 出荷する農産物を全て洗う場合に限り洗ってから測定してもよい。

 これらを念頭において食品の暫定基準値をつくってみることにしましょう。まずは食品から摂取する内部被曝の限度を決めます。

 外部被曝や呼吸も含めて年間1mSv以内に収めるためには、食品から受ける内部被曝は1/3程度に抑える必要があります。

 仮に1mSvを100%とした場合、外部被曝で30%、食事による内部被曝で30%、呼吸による内部被曝で30%、残りをそれ以外からの被曝10%とします。このように考えると自ずと食品から摂取可能な内部被曝の限度は0.3mSv/year程度であることがわかります。

 次に成人と乳児や妊婦で基準値を区別せずにすむよう、最初から乳児を基準に考えます。乳児で0.3mSv/yearを満たすことが出来れば成人であっても妊婦であっても心配する必要はありません。

 上記の考えのもとに暫定基準値を設定すると次のようになります。※年齢別実効線量係数や1日の食品摂取量は下記のエントリとまったく同じ数値を用いました。

水道水及び食品暫定基準の妥当性について
http://blog.livedoor.jp/hirezake_nomitaiyo/archives/1560167.html

正しい暫定基準値のつくりかた

【政府の定めた暫定基準値】
・放射性ヨウ素 (I-131)
 飲料水 300 Bq/kg ※1
 牛乳・乳製品 300 Bq/kg
 野菜類 (根菜、芋類を除く。 ) 2,000 Bq/kg
 魚介類 2,000 Bq/kg
・放射性セシウム
 飲料水 200 Bq/kg
 牛乳・乳製品 200 Bq/kg
 野菜類  500 Bq/kg
 穀類  500 Bq/kg
 肉・卵・魚・その他 500 Bq/kg
 ※1 乳児の放射性ヨウ素の飲料水基準は100 Bq/kg
 ※2 測定対象は流水で洗ってから測定する

【当サイトが推奨する暫定基準値】
・放射性ヨウ素 (I-131)
 飲料水 5 Bq/kg
 牛乳・乳製品 5 Bq/kg
 野菜類 (根菜、芋類も含む。 ) 5 Bq/kg
 魚介類 5 Bq/kg
・放射性セシウム
 飲料水 5 Bq/kg
 牛乳・乳製品 5 Bq/kg
 野菜類  5 Bq/kg
 穀類  5 Bq/kg
 肉・卵・魚・その他 5 Bq/kg
 ※1 乳児、妊婦も同じ基準値とする
 ※2 出荷時と同じ条件で測定する

 外部被曝線量についても上限を年間1mSvの基準の30%を目安とし、0.0342μSv/時≒4.11CPM/時未満とし、生活範囲内にこれを超えるホットスポットがある場合は避難を推奨する。

 呼吸による内部被曝については計算が複雑になるので便宜上、外部被曝と同等程度とし、それ以外の被曝を10%見込んでおきます。

 というわけで、年間1mSvを満たすための暫定基準値と空間線量の上限は下記となります。政府が定めた暫定基準値が最初からこのような制度だったらもっと日本国民の信頼を得られたのではないでしょうか。

●飲料水及び食品の上限値の目安(暫定基準値) 一律 5bq/kg[年間0.3mSv]
 →これを超える飲料・食品は出荷禁止し、費用を国が補償する。(国は東電に賠償請求する)

●外部被曝線量の上限値の目安(空間線量)  0.0342μSv/時≒4.11CPM/時[年間0.3mSv]
 →原発事故前から浴びていた自然放射線量を年間1.0mSv程度とすると、これに
  上記の外部被曝線量を加えた1.3mSv/年[0.148μSv/時≒17.79CPM/時]程度が
  避難の基準になってきます。ただし、呼吸による内部被曝をほとんど考慮する
  必要がない地域ではさらに0.3mSv/年程度増えても人工放射線量を
  年間1.0mSv以内に抑えられるのではないかと考えます。

 私は汚染地域の食品を買わない主義ですが、上記を満たせるものだけを検査の上で出荷してくれるなら東北だろうが北関東だろうがどこの産地のものでも出荷してもらって構わないと考えています。ちなみにチェルノブイリの被害に苦しむベラルーシでは今なお子供達が甲状腺ガンや白血病に悩まされており、子供に37ベクレル/kg以上の食品を与えてはいけないことになっています。

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NHK チェルノブイリ原発事故その10年後
http://www.youtube.com/watch?v=SUP035x9d84#t=11m24s
>事故現場から200km以上離れた村で子どもの23%が白内障や失明
>同じ村では84%以上に不整脈がみられる。
>80%の子どもが胃炎や肺の疾患を持っており、特に12-15歳がひどい。
http://www.youtube.com/watch?v=SUP035x9d84#t=12m53s
>子どもには37ベクレル/Kg以上の食品を与えてはいけない。

※日本の暫定基準は放射性ヨウ素だけで2000ベクレル、
セシウムも含めると2500ベクレル/Kgまで摂取可能。
ストロンチウム他の核種は基準値すらないのが現状です。

 それから、そろそろ原発事故から半年が経過して半減期8.04日の放射性ヨウ素(I131)についてはほとんど検出されなくなってきました。半減期50.53日の放射性ストロンチウム(Sr89)と半減期2.06年の放射性セシウム(Cs134)はもうしばらく検出されると思いますが、これから先は半減期28.74年の放射性ストロンチウム(Sr90)と半減期30.04年の放射性セシウム(Cs137)との長い闘いが始まるのです。

 放射性ヨウ素(I131)を放射性ストロンチウム(Sr90)に置き換えた新暫定基準値も作成してみたところ、年間1mSvの30%に被曝を抑えるには一律3bq/kgが限度となりました。Sr90の方がI131よりも比較的影響が大きいため被曝上限を低くする必要があるのです。

暫定基準値の妥当性_20110907_Sr90Cs137

 政府の定めた暫定基準値に放射性ストロンチウム(Sr90)の値が決められていないのが不思議でなりません。また、飛散した放射性物質はヨウ素、セシウム、ストロンチウムだけではないからです。プルトニウムやウラン、コバルトやキュリウム他の様々な放射性物質については検査すらされていないのが現状です。

 したがって放射性ヨウ素や放射性セシウムを個別に規制するのではなく、放射性核種にかかわらず3bq/kgを超えたら出荷させない等の規制が本来望ましい形なのだと思われます。

 また、繰り返しになりますが検査時に検出されないような操作をしては意味がありません。流水で洗ったり、他地域産のものと混ぜたり、内臓を取り除いたり、皮を剥いだり精米してから検査するなど、出荷される商品と異なる状態にして検査するなどの詐欺的行為が行われている現状では、検査結果そのものの信頼性にも疑問がつけられてしまいます。

 科学的、医学的に安全といえる基準値で検査をすること、そして出荷する商品と同じ状態で検査すること、基準を超えるものは全て出荷しないこと、これが出来ないと消費者の安心は取り戻せないでしょう。

 繰り返しになりますが、政府には現在の暫定基準値の見直しを強く求ます。

2011年10月02日追記

 このエントリで求めた暫定基準値のあるべき姿は3-5bq/kgとなりましたが、奇しくもドイツ放射線防護協会が提言している子供4bq/kg,成人8bq/kgと近似する結果となりました。

 被曝量を年間1mSv以下に抑えるという原点をはずさずに基準値を決めると結果としてこのような基準になるということが示されるよい例と思いますので参考までに紹介しておきます。

(ドイツ放射線防護協会)
日本における放射線リスク最小化のための提言
http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31.pdf

農産物の産地と汚染状況について

 日本のテレビ局で、放射能汚染された農産物について食べてはいけないと本当のことを言う人がいました。これまでは、そのような発言があっても報道しなかった国内メディアにとっては珍しいことです。発言者はやはり、武田教授でした。

たかじんのそこまで言って委員会 61:00〜
http://himado.in/?id=63447&sid=40581

Q.小学4年生・男子からの質問
「東北の野菜とか牛肉を食べたら僕らはどうなるの?」

A.武田教授の答え。
「健康を害しますから、捨てて下さい。」
「除染する前に生産・出荷するのが間違っている。」
「食べて被曝することで応援するのではなく、農家が1年間休業してもいいようにちゃんと(補償を)する。」

まさにその通りです。

ただし、実際は高濃度に汚染された地域は除染など出来ませんから(低濃度汚染された地域に限っては、)除染してから生産・出荷する。それまでは政府が農家を補償して出荷させない。これが正解です。

今村克彦というガラの悪い教師が、農家の人が可哀想だから言い方を取り消せとしつこく絡んでいますが、武田教授の言っていることはまさにそのとおりで取り消す必要は全くありません。

農家が可哀想だから日本人みんなで被曝するなんて馬鹿げています。汚染された農産物や海産物を平気で出荷する農家は買ってくれる人が可哀想とは思わないのでしょうか。

全数検査が出来るはずもなく、出荷された農産物の抜き打ち検査で暫定基準値すら満たせない汚染食品が続々と発覚しています。最近の例ではお茶ですが、お茶だけが問題なのではありません。同じ地域の農産物は全て危険なのです。

県「知っていたが検査しなかった」基準値超えは早摘み新芽の製茶
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110906/stm11090623150007-n1.htm
「足柄茶」基準値超え 神奈川県農産物で初 出荷自粛と自主回収を呼び掛け
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110511/dst11051116400046-n1.htm

食べてから抜き打ち検査で見つかっても意味がありませんし、見つからずに消費された大半の放射性物質を含んだ食品は今も誰かの体内を被曝させています。政府は被災地応援キャンペーンなどやっている場合ではなく、汚染地域からの食品の出荷を直ちにやめさせるべきなのです。(もちろん農家に補償した上での出荷禁止です。)

 番組では武田教授も含めて大人は食べてもよいと発言していますが、出荷を許してしまうと外食や加工食品として使われてしまうため子供を守ることが出来ません。

 大人と子供を分けるなら出荷段階で全量検査して出荷時に全品ベクレル表示を義務づけ、18歳以下食用禁止のシール等を貼らなければなりません。また、飲食店や加工食品にも店頭やパッケージに18歳以下食用禁止の放射能汚染食品を使用していませんと表示させる必要もあります。

 そこまで出来ないのであれば、汚染地域の食品を出荷させないというのが最も現実的な対策なのです。今のままでは汚染された食品が全国に流通してしまうのを止めることは出来ません。

 ただし、実際には大人が食べても安全という根拠もありません。放射性物質は出来るだけ摂取しないことが一番望ましいのです。発ガンまでいかなくとも、原因不明の無気力症や体のだるさに悩まされた被曝者の事例は原子爆弾やチェルノブイリやスリーマイル事故にも存在するのです。

 放射線被曝を少しでも減らすためには、外部線量の高い地域からの避難はもちろん、汚染地域産の食品を出来るだけ買わないことが大切です。では汚染地域とそうでない地域はどうやって見分ければいいのでしょうか。

 漠然と福島県とその周辺はなんとなく避けている方もいらっしゃると思いますが、基準となりそうなデータがありましたので紹介しておきます。

 文部科学省が発表している都道府県別環境放射水準調査結果に2011年の3月及び4月に降下した放射性ヨウ素I131と放射性セシウムCs134,Cs137の積算量がまとめられています。

(文部科学省7/29発表)都道府県別環境放射水準調査結果 2011年3-4月分及び2010年3月分
http://www.mext.go.jp/component/english/__icsFiles/afieldfile/2011/07/29/1307873_072914.pdf

 ストロンチウムSr90の調査が行われていないのが残念ですが、ヨウ素とセシウム以外の放射性物質についても備考欄に記載があり、事故前の昨年3月の計測結果もあるので非常に参考になります。

 半減期の短い放射性ヨウ素I131は事故後半年間の当時現地にいた人以外には影響しないので、現在も農地を汚染していると考えられる放射性セシウムCs134,Cs137に限定して3月-4月降下物累積量をまとめました。その結果が下記になります。20110927_環境放射能水準調査結果(月間降下物)
※上記の画像は横幅を画面内に収めるために、0-3000Mbq/k屬錬洩楡100Mbq/k屐3000Mbq/k岼幣紊錬洩楡1000Mbq/k屬函∨瀬哀薀嫦羆の二重線で切り替えています。3000Mbq/k岼幣紊検出されている地域と3000Mbq/k嵬にの地域との差は実際はもっと大きくなりますからご注意下さい。

 これを日本地図に当てはめると下記になります。
(TITLE)環境放射能水準調査結果(月間降下物)汚染マップ
※1 宮城県は津波等の影響で計測結果がありませんが、距離や風向きから考えて茨木・栃木・山形と同程度の汚染とみなして赤表示にしています。
※2 福島県は計測結果がありませんが、土壌汚染マップ等を見ても絶望的との判断から赤表示にしています。
・(文部科学省)放射性セシウムの土壌濃度マップ[別紙4-1,別紙4-2,別紙6]
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/distribution_map_around_FukushimaNPP/0002/11555_0830.pdf
・汚染マップ一覧
http://maps.google.co.jp/maps/ms?msa=0&msid=210951801243060233597.0004a4f5311a2612c91f3&brcurrent=3,0x34674e0fd77f192f:0xf54275d47c665244,0&ie=UTF8&t=p&vpsrc=6&ll=37.405074,140.097656&spn=5.252343,6.591797&z=6&source=embed
http://www.asahi.com/special/gallery_e/view_photo_feat.html?jisin-pg/TKY201108290584.jpg
https://livedoor.r.blogimg.jp/hamusoku/imgs/5/f/5f7c734f.jpg
http://konstantin.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2011/07/28/110727_tochigi.jpg


 うちでは上記をもとに買ってはいけない産地、買っても安全な産地を判断しています。赤色、黄色で示した地域の農産物・海産物は出来るだけ買わないように気をつけています。そのように気をつけるとほとんどキャベツなどの葉物野菜が食べられなくなりますが、ある程度不便になるのはやむをえないと考えています。

 避けられない外食や加工食品での被曝を考えると、選べる食材は出来るだけ放射性物質の少ないものを選びたいと考えています。福井や高知の累積量が比較的高い理由はわかりませんが、新潟県については今後も降下物の累積量が増加しないか注意深く見守っていきたいと考えています。

 上記の環境放射水準調査結果でもわかるように、今や全国にセシウムが検出されない都道府県はありません。多かれ少なかれ日本全国が汚染されてしまったのは間違いありません。

 汚染地域の農産物も今やどこのスーパーに行っても見かけます。日本全国に汚染食品が流通することを許している政府には怒りを禁じえません。

 こうした中で少しでも消費者が安心出来るように取り組んでいる企業もあります。残留放射能だけでなく重金属や農薬に至るまで全ての検査結果を常時インターネットを通じて検索出来るという他社に先駆けた情報公開の姿勢には感銘を受けました。

雪国まいたけ 安全システム
http://www.yukiguni-anzen.jp/

 こうした取り組みを各企業が行わなくても安心して食品を購入出来る制度と運用を政府には徹底して頂きたく思います。汚染地域の農家や漁師の方には別の地域で再起できるような補償が1日も早く行われ、汚染食品の出荷が禁止されることを願うばかりです。

〜参考リンク〜

食品別放射能汚染まとめサイト
http://atmc.jp/food/
市民放射能測定所
http://www.crms-jpn.com/mrdatafoodcat/food_drink.html
全国セシウム土壌沈着量マップ(米国科学アカデミー紀要提供 )
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/photos/20111115/dms1111151134009-p1.htm
(zakzak)初の“セシウム汚染”全国マップ!北海道〜中国地方まで広く拡散
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20111115/dms1111151134009-n1.htm

日本の食の安全を根底から破壊した暫定基準値

 福島原発事故の後、厚生労働省が慌てて定めた暫定基準値は、その後も暫定のままもうすぐ半年を迎えようとしています。暫定基準値の安全性と信頼性については下記の食品安全委員会の資料P25を見て頂ければ明らかである。

3/29 「放射性物質に関する緊急とりまとめ」暫定基準は充分に安全。
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/print/kai20110329sfc
3/30 「放射性物質に関する緊急とりまとめ」のポイント(事務局による要点整理)
http://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kai20110330ri1&fileId=130

「緊急的なとりまとめを行ったものであり、今後、諮問を受けた内容範囲について継続して食品健康影響評価を行う必要があること」、「発がん性のリスクについての詳細な検討は行えていない等、さまざまな検討課題が残っていること、特にウラン並びにプルトニウムなどについては、曝露状況等も把握した上での評価、遺伝毒性発がん物質としての詳細な評価、あるいは各核種の体内動態等に関する検討も必要である。」

 食品の抜き取り検査では、流水で洗ってから計測するという「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」にない作業もすっかり定着し、日々放射性物質まみれの野菜類が洗浄されることもなく出荷され続けていますが、こうした措置により日本国内では安全な食品の入手が本当に難しい状況になってしまいました。全国に流通してしまっている以上、西日本に住んでいても、福島県周辺産の食品を避けることはもはや困難です。

3/18 「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」には記載がないが、
洗ってから測定するようにという厚生労働省の通達
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015is5.pdf

 最も入手が難しいのはキャベツ。茨城県産、群馬県産が圧倒的に多く、時々長野県産を見かける以外は、他の産地のものをスーパーで見かけることはほとんどありません。季節的にも春夏は北関東の葉物野菜が出荷される時期ということもあるのでしょう。

 その日は自宅で焼肉をしようとしたのですが、スーパーで個体識別番号を確認したうえで鹿児島産の黒毛和牛を購入したあと、イトーヨーカドー、ダイエー、八百屋などスーパーを3店舗まわっても群馬県産のキャベツしか見つけることが出来ませんでした。結局キャベツなしという寂しい焼肉を食べる羽目になりました。

 ネットスーパーはどうか。これはイトーヨーカドーの事例ですが、産地表示に「○○県など」と表示されています。これでは安心して注文が出来ません。「香川県など」と書いてあるほうれん草を注文すると実際には福島県産が届くかも知れません。もはや詐欺同然といえます。画像の例は堂々と茨城県と書いてあるだけマシかもしれませんが、他に選択肢がないところが困ったものです。
IYネットの現実1
 同じ悩みをお持ちの方は、是非ご利用のネットスーパーに意見を出しましょう。意見を出さなければ改善されませんし、思いを伝えることも出来ません。本当に安全な食品を買いたいと思う方はどんどん意見を出しましょう。

イトーヨーカドー 御意見・御要望
https://www.itoyokado.co.jp/ap/voice/form
イオン イオンへのご意見・ご要望・お問合せ
https://www2.aeon.info/cs/index.html
ライフ お問い合わせ
https://www0.lifecorp.jp/toiawase/attention.html

 今のところ信頼出来そうな食品購入先として期待しているのはグリーンコープ(http://www.greencoop.or.jp/)です。もともと九州地方の生協として設立されたことから、契約生産地がほぼ西日本であること、検査基準が暫定基準値ではなく10ベクレル/Kgとなっていることが信頼出来ると判断している主な理由です。10月から2台の検査機器を導入するなど、外部委託なしでも検査できる体制に強化されています。

 ただし西日本でも兵庫大阪までしか進出しておらず、京都から東の地域では加入出来ません。また、野菜類は生育状況や需給によって注文しても届かないことが頻繁にあります。最近は改善されつつあるのですが、特に震災後は野菜が届かないことが毎週のようにあってほとんど注文しても意味がなかった時期もありました。このあたりが改善されればより信頼を得られるようになると思われます。

※グリーンコープの通販は宅配よりも送料が割高ですが、日本全国へ発送しているようです。生協への加入が必要ですが、関東・東北で信頼できる業者が見つからないなら加入してみてもよいと思います。
GCWEB
http://www.greencoop.or.jp/gcweb/index2.html

 本当に必要な地域である東日本で信頼出来る食品流通業者はまだ見つけていません。安心安全を売りにしている業者はいくらでもありますが、どこも風評被害応援キャンペーンなどと称して福島県周辺産の野菜類を平気で売りさばいていたり、検査はするが暫定基準値以内ならOKとしている業者がほとんどです。

 表面汚染しか検査していなかったり独自基準とうたっている基準値が対して低くなかったりする業者もありますので気をつけて下さい。京都以西の近畿・中部地方や東日本地域で良い業者をご存じの方はコメントを頂けると助かります。

 ところで、稲藁汚染による牛肉の放射性物質が昨今問題になりましたが、小学校や保育園の給食で牛肉から豚肉にメニューを切り替えるという報道があった時には驚きました。

 今一番危険なのは牛肉ではなく、豚肉・鶏肉です。なぜなら牛肉はトレーサビリティが確立されており、パックに記載された個体識別番号から産地や移動の情報が確認出来るからです。

牛の個体識別情報検索サービス
https://www.id.nlbc.go.jp/top.html

 このサービスは携帯電話でも検索出来ますし、画像等はないためパケット代もたいしてかかりません。スーパーの店頭で確認してから購入することが出来るのです。

※ちなみに国産とだけ表示されて個体識別番号が記載されていないものは、複数産地の肉を混ぜてパッキングされている可能性があります。

 しかし、豚肉や鶏肉はこうしたトレーサビリティが確立されていません。豚肉は鹿児島県産と表示されているものを選んで買うことができますが、鶏肉は国産としか書かれていないものがほとんどですから福島県周辺産を避けることは不可能です。

 グリーンコープなど契約農家が西日本にしかないとわかっている業者ならともかく、一般のスーパーではもはや避ける術がありません。

 加工食品や食用油、花壇の腐葉土など避けられないものはどんどん増えつつあります。暫定基準値さえなければ日本全国のスーパーに汚染食品が堂々と売られるような事態にはならなかったことは間違いありません。

 この暫定基準値が存続する限り、日本の家庭に安心・安全な食卓は戻ってこないでしょう。年間20mSv以上の内部被曝を前提とした暫定基準値の廃止を強く求めます。

※豚肉・鶏肉の産地確認について補足

イトーヨーカドー等のスーパー店頭において、国産としか表記のない豚肉・鶏肉パックでも店員さんに確認したらバックヤードに戻って産地を確認してきてくれました。ただし、口頭で聞くことが出来るだけなので、根拠となるものはありません。大手スーパーの店員さんが嘘をつかないだろうと信じられるのであれば、この手で最終的に出荷された産地は確認出来ます。

また、ヨーカドーのネットスーパーについても「○○県産など」と書かれていた場合でも、備考欄に次のように書いておくと配達前に連絡を頂けるそうです。

『ほうれん草は○○県産と認識して購入していますので、産地が異なる場合にはご連絡下さい』

このように対応頂けるというのはお客様相談室に確認しましたので、気になる人はどんどんコメントを書きましょう。

放射線量計(ガイガーカウンター)の正しい使い方

 福島県内ではいまだに高い放射線量が計測されているにもかかわらず、避難どころか一時帰宅など住民を戻す方向に政府や自治体が動いているようです。

 もはやこの国の政府は国民の命などなんとも思っていないのでしょう。素人の住民が戻りたいと言うのはやむをえないですが、専門知識を持つ国の機関が危険な場所からの避難と立ち入り制限を行わなければ住人の安全を確保することは出来ません。

 自治体や政府の発表する放射線量の数値についても、測定地点が高いなどの問題があり人体への影響を測るには適切ではなく、民間の計測値との乖離から信頼性に疑問符がついています。

 最近では個人で放射線量計(ガイガーカウンター)を入手して測定する人が増えているようですが政府や自治体がいかに信頼されていないかを示しているように思われます。

 しかし、放射線量計を使う際には正しい使い方を知っておく必要があります。正しい使い方というと、線量計の使用方法を思い浮かべる方が多いと思いますが、本当に重要なことは機械の扱い方ではありません。(放射線量計の扱い方については下記のサイトなどを参照して下さい。)

放射線の正しい測り方
http://p.booklog.jp/book/30823

※なお、ガイガーカウンターで野菜や果物の放射性物質を計測することは出来ません。参考までに野菜類の検査について書かれた資料をあげておきます。切り刻んで測定する必要があるため、全品検査をすることは実質的に不可能で、抜き取り検査しか出来ません。従って、出荷されているものは全て検査済なので安全というのは真っ赤なウソです。

---ここから
【緊急時における食品の放射能測定マニュアル】 P8-P12
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r98520000015cfn.pdf
1 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータによる放射性ヨウ素の測定法

>2 野菜類(葉菜等)
>試料はあらかじめハサミ、カッター、包丁等で細切りし*3、
>機器校正で用いたものと同様の0.5〜1L 程度のタッパー容器
>又は2L マリネリ容器に入れて検出器を容器に密着させて測定する。
>機器・器具は牛乳の測定と同一のものとする。

2 ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーによる核種分析法

>(3)試料は、あらかじめハサミ、カッター、包丁等で細切りし、
>機器校正に用いたものと同じ2L ポリエチレン瓶、2L マリネリ容器、
>0.5〜1L 程度のタッパー容器又は容積100 mL(50 mmφ×50 mm)
>小型容器に入れて測定試料とする。
---ここまで

 話がそれましたので戻します。

 放射線量計(ガイガーカウンター)を使う際に最も重要なことは、測定結果に対する自分の行動を事前に決めておくことです。事前にと言うのがポイントです。一度計測してからでは、1度目の計測結果が判断に含まれてしまうため、客観的な判断が下せません。

 目安となる基準値をいくつか挙げておきたいと思います。これらのどの段階を超えたら妻や子供を避難させる、会社を辞めて家族で避難する、などの具体的な行動をあらかじめ決めた上で計測をして下さい。逆にどんな高線量が計測されても避難する気がないのなら計測しても意味がありませんので、高い機械を買うのはお金の無駄です。

 特に、水や食品そして空気まで汚染されている地域では内部被曝も考慮する必要がありますから、外部線量が高くて良いことはひとつもありません。震災後に緩和された基準ではなく、震災前の基準で冷静に考えることが大切です。

●1.0[mSv/年間]・・・一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線の限度。

 →(線量計換算値)0.114μSv/時≒13.70CPM/時

●1.3[mSv/3ヶ月]・・・放射線管理区域(放射線管理のため下記※1の措置を行う必要のある区域)。
 →(線量計換算値)0.600μSv/時≒72.11CPM/時

※1
a)関係者以外の立入りを禁止し放射線被ばくを防止する。
b)放射線モニタリング等を厳重に行い、被ばく防護対策を行う。
c)管理区域外への放射線の漏洩、放射能汚染の拡大を防止する。
d)標識・柵等によって境界を明示・区画し、出入り管理を行う。
e)被ばく管理を行う。
ウィキペディア-被曝-
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%AB%E6%9B%9D

●20[mSv/年間]・・・文部科学省が目標としている被曝上限。
 →(線量計換算値)2.28μSv/時≒274.0CPM/時
 
※2011/09/29 20mSvのCPM換算値に誤りがあったため修正しました。申し訳ないです。

 ただし、線量計で計測出来るのはあくまでも外部被曝線量のみであることにご注意下さい。上記の目安はどれも外部被曝線量に加えて呼吸や食品による内部被曝線量を含んでいますから、外部被爆だけなら上記の目安の半分以下あるいは1/3以下を目指すのが正しいのです。

 明らかに高線量が計測されているのに「周囲が逃げていない」、「昨日と変わっていない」、「先月よりは減っている」、「国や自治体がただちに危険はないと言っている」、などと自分の中で納得する理由をつけて何も行動を起こさないのであれば、線量計を使う意味がありません。

 個人で計測する方は、どのような数値が計測されたら避難するのかあらかじめ覚悟を決めてから計測しましょう。特に自治体関係者や学校関係者の皆さんは、放射線量計で高い線量が計測された時にどうすべきなのかもう一度しっかり検討して頂きたい。

 通学路も自宅の庭も汚染され食品も水も空気も汚染されていることは考えないようにして、学校や公園だけ計測し、高い線量が出ても「ただちに影響はありません」とコメントするだけで行動は起こさない、それで本当にいいのですか。

 福島周辺の自治体関係者や学校関係者の方々には、改めて線量毎の行動指針を定めて測定して頂きたいと思います。本来は厚生労働省や文部科学省が決めないといけないことなのですが、国はどういうわけか避難させることをまったく考えていないようです。

福島の子供が疎開求め政府と交渉―マイク押し付け合い回答避ける官僚たちのお粗末
http://the-news.jp/archives/6402

[5/7] 福島の子どもたちの声を政府に届ける集会&記者会見
http://www.youtube.com/watch?v=ncMwHR6PEAc&feature=player_embedded
[6/7] 福島の子どもたちの声を政府に届ける集会&記者会見
http://www.youtube.com/watch?v=6ViGSoLOYks&feature=player_embedded

[7/7] 福島の子どもたちの声を政府に届ける集会&記者会見
http://www.youtube.com/watch?v=K3II4P2zxUA&feature=player_embedded

 教師や親たちもいいかげん見切りをつけて子供たちを安全な場所に避難させることを考えましょう。子供たちのほうがよほど今の状況が危険であることを理解しているようです。

日本政府が日本人を殺す

 日本政府が日本人の健康と生命を守ろうとしていない。それどころか日本人を殺そうとしています。この国はいったいどうなってしまったのでしょうか。


【1.作業員を殺す】

 たった今も福島第一原子力発電所で事故の収束に向けて作業している作業員の方々の年間被曝線量は100mSvから250mSvへ引き上げられ、さらに最近になって上限が撤廃されました。これは作業員に死ぬまで被曝しろと言っているに等しい暴挙です。

 被曝線量は作業時の外部被曝線量に加えて免震重要棟内にいる時や宿泊施設であるJビレッジ滞在時他福島県内を移動時の線量、そして呼吸や食事による内部被曝線量を全て含めて計算する必要がありますが東電のずさんな線量管理を見る限りではどこまで管理出来ているのか疑問です。

 さらに、こうした被曝線量基準の引き上げは新たな作業員の募集に重大な障害になる可能性があります。命の危険すらある被曝線量が設定されている上に勝手に基準を変更されるとあっては応募する人が激減し、全国の他の原発の作業員の補充すら難しくなる状況がこの先容易に予想されます。

 そうなったとき、今いる作業員たちに更に被曝させるつもりなのでしょうか。今いる作業員たちは責任感と使命感で現場に残っていますが、怒りや不安がそれを上回った時そこに留まってくれる保証はありません。彼らが政府を見放した時、それは原発事故の収束が不可能になる時です。

 原発作業員の生命と健康を最低限守れる基準にしなければその時はいつか訪れます。政府は被曝線量を少なくとも100mSvに戻すべきです。原発事故の短期収束が難しい現状では、線量管理を厳格化して安全を確保した上で新たな作業員を補充していくしか方法はありません。

 今からでも政府はこれまでの対応を作業員に謝罪し、被曝線量の上限を元に戻すべきです。


作業員の被曝量引き上げ、福島原発事故で厚労省(産経新聞)100mSv→250mSv
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110315/plc11031523070047-n1.htm
作業員の被ばく線量、さらなる引き上げ検討 (日テレNEWS24)
http://woman.excite.co.jp/News/economy/20110418/Ntv_20110418067.html
原発作業員の年間被曝量、上限撤廃へ 厚労省が特例措置 全国の原発保守を懸念
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110428/dst11042802000002-n1.htm
作業員の個人線量計が不足 東電福島第1原発
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110401/dst11040100180000-n1.htm


 なお、政府は100mSv以下の被曝で健康被害の事例はないと発表していますが、実際には原発作業員の労災認定等で50-80mSv相当の被曝で白血病等の病気になり労災認定されている方が多数いることが判明しており、労災認定の目安となる線量は5mSv×従事年数であると下記の記事で指摘されています。

被曝と人間 第3部 ある原発作業員の死 〔4〕2つの基準 「法定線量以下で労災」
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/00abom/ningen/000325.html
>「八年十カ月の作業、計 五〇・六三ミリシーベルトの
>被ばく線量は労災の認定基準を満たし、 認められる自信はあった」

> 放射線被ばく者に対する白血病の労災認定基準は、七六年に
>労働基準局長通達として出された。

>〜蠹量の被ばく
>被ばく開始後少 なくとも一年を超える期間を経ての発病
>9髄性白血病またはリン パ性白血病であること

>の三要件を定めている。相当量の被ばくは
>「五ミリシーベルト×従事年数」と解説で明記している。

原発・核燃料施設労働者の労災申請・認定状況
http://www.geocities.jp/koshc2000/accident/hibakuninnteihyo.html
>支給  慢性骨髄白血病  11ヶ月で40mSv        死亡
>支給  慢性骨髄白血病  8年10ヶ月で50.63mSv    死亡
>支給  急性単球性白血病  11年で74.9mSv       死亡


【2.福島県周辺の子供達そして住人を殺す】

 現在福島県内にいる子供達は、原発から放射され続ける放射線による外部被曝と空気と水と食品による内部被曝の2重のリスクにさらされています。その子供達を大人が守ろうとしていません。

・生命及び健康を損なう恐れのある危険な場所から避難しない親たち
・学校と住民に疎開や避難を促さない自治体の責任者(社員を守らない経営者も同罪)
・給食に福島県産を出す市長と教育委員会
・放射性物質が降り注ぐ学校に通わせる学校関係者
・年間20mSvまで被曝を許容する文部科学省
・年間20mSvまで子供達の被曝を容認する原子力安全委員会
・上記を放置する日本政府

 上記は皆子供達を殺そうとする愚か者です。親御さんまで批判することについては賛否両論あろうかと思いますが、承知の上です。避難出来ない事情は数多くあるのはわかっています。それでも現状で福島県内に留まって自分の子どもに被曝させていることには変わりありません。どんな事情があっても放射線は考慮してくれません。避難する以外に避ける方法はないのです。


年20ミリシーベルト未満は通常通り=福島の13校、屋外活動制限−学校の安全基準
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2011041900812
学校再開の被曝量目安、安全委が撤回
http://www.asahi.com/edu/news/TKY201104140401.html
正気を疑う文科省の学校線量基準
http://wiredvision.jp/blog/gohara2/201104/201104201515.html
福島市の公園に注意の看板「利用は1日1時間」 基準上回る線量 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110425/dst11042513070019-n1.htm
福島県いわき市が学校給食に福島県産の牛乳を使用予定
http://p.twipple.jp/KR3uJ
東日本大震災:福島・飯舘村3地区、子供45人残る 線量特に高く、早期避難呼び掛け
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110429ddm041040139000c.html
飯舘村「避難先ないのに避難しろは無理」
http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20110430-768578.html

 いまだに福島県から避難しない理由はなんですか。避難先がないといいますが、県内や近隣だけで探しているのではないですか。西日本や九州の自治体の多くが受け入れ支援を表明しています。広島県などでは学校単位での受け入れも表明しています。家も車も既に被曝しているのですから財産にとらわれてはいけません。西日本の自治体で受け入れてもらえば公営住宅等の斡旋を受けられ子どもを安全な学校へ通わせることが出来ます。財産も仕事もなければ生活保護の受給も可能です。

被災者受け入れ自治体リスト
http://d.hatena.ne.jp/kizuna311/
広島県教委、小学校の集団疎開を受け入れ
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110325/hrs11032522470006-n1.htm
小学校まるごと集団疎開支援プロジェクト
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/kyouiku/hotline/touhokujishin/marugotosokai.pdf

佐賀きずなプロジェクト
http://www.pref.saga.lg.jp/web/index/bousai-top/bousai-kinkyu/touhoku/ukeire/project.html

 今故郷を捨てて逃げたくないという気持ちはあるでしょう。しかし、遠く離れた地で生活を立て直し、原発事故が収束してからふるさとの復興に取り組んでも遅くはありません。既に放射性物質は大量に飛散し、今すぐ原発事故が収束したとしてもすぐに福島県が元に戻ることはありません。復旧までに長い時間がかかることは既に予想されているのです。


 政府と東京電力の工程表では半年以内に収束となっていますがあまりに楽観的すぎますし、既に工程表通りでない事がたくさん起きています。そして堆積している放射性物質を考慮すれば、事故が収束してすぐに住民が戻れるわけではありません。チェルノブイリ原発事故の現場から30km圏内は25年たった今でも居住禁止区域となっており、最近では石棺のコンクリートが放射線によって劣化し新たなリスクが明らかになってきています。廃炉までのみちのりは遠く、具体的な道筋はいまだに出来ていません。100年以上かかるともいわれています。

チェルノブイリ原発事故から25年 鳴り響く追悼の鐘 今も続く安定化作業
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110427/erp11042717020007-n1.htm
チェルノブイリ:30キロ圏今も居住禁止 事故から25年
http://mainichi.jp/select/today/news/20110425k0000m030059000c.html

 今避難できない理由はなんですか。もう一度自分に問いかけ、子どもを連れて避難することを真剣に検討して下さい。今なお福島県内に留まることは放射線による健康被害を将来受ける可能性を大幅に高めることになります。

 特に、子どもたちが学校で被曝する線量の上限20mSvについては放射線防護の専門家である東大の小佐古敏荘教授が辞任してまで抗議をしています。その説明記者会見は官邸からの圧力により中止となったようですが、小佐古氏にはそのような圧力に屈することなく国民に真実を伝えて頂きたい。日本人を守れるのはこうした専門家が声を上げるしかないのだから。

福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任
http://mainichi.jp/select/today/news/20110430k0000m010073000c.html
>「容認すれば私の学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」
>「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は原子力発電所の放射線業務従事者でも極めて少ない。
>この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」

「老婆心ながら守秘義務」と官邸、小佐古教授に
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110502-OYT1T01026.htm

 日本政府と文部科学省、原子力安全委員会には日本の子供達をどうにかして放射線のリスクから守ろうという気が全く感じられません。校庭の被曝上限を放射線管理区域の6倍超まで許容したり、放射性物質に汚染された野菜を安全だと食べさせようとしたりむしろ被曝量を増やそうとしているようにしか思えません。

 しかもこの重要な判断は、委員会すら開催せず議事録も存在しないまま決められていたことが明らかになっています。この国はいったい子供の命をなんだと思っているのでしょうか。わたしはこいつらを絶対に許すことはできません。

【 利用基準(年間20ミリシーベルト)の責任者一覧 】
 原子力災害対策本部本部長:菅直人
 原子力安全委員会委員長:斑目春樹
 文部科学大臣:高木義明
 内閣官房長官:枝野幸男
 首相補佐官:細野豪志

審議2時間で「妥当」判断 原子力安全委、学校基準で
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011043001000786.html
枝野長官会見(1)小佐古参与辞任理由「誤解か何かがあるのかな」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110430/plc11043013400008-n2.htm
小佐古内閣官房参与の爆弾発言に注目せよ(小佐古氏配布文書を引用して掲載)
http://news.livedoor.com/article/detail/5527556/
校庭利用基準、変更せず=年間20ミリシーベルト−細野補佐官
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011043000008

 中部大学の武田邦彦氏も同じようなことをブログに書かれていますが同感です。


原発 緊急情報(61) 数値は一つ! 医療、職業、一般
http://takedanet.com/2011/04/61_161b.html
原発 緊急情報(59) 「外部被ばく」か「合計」か?
http://takedanet.com/2011/04/49_5e8b.html
大人は子供たちを被ばくさせたがっている・・・
http://takedanet.com/2011/04/post_faf5.html
緊急の訴え いわき市の市長さんへ、あなたは神ですか?
http://news.livedoor.com/article/detail/5519865/
給食 法律上(規制値以下の)汚染された食材は使えない!
http://takedanet.com/2011/04/post_f0cd.html

 この政府を信用するのか、小佐古氏や武田氏のような専門家の言うことを信用するのか選ぶのはご自身です。何度も繰り返しになりますが、迷った時は安全側に舵を切って下さい。

 入ってきた情報が間違っていた時でも大丈夫な行動を取るのが正解なのです。後に、なんだ気にしすぎて損したと思ったとしてもお金の損で済みます。健康や命が損なわれ、そんなこと今さら言われても手遅れだ、となってはいけないのです。

 数十年後に自分や家族がガンになったとき、放射線との因果関係を証明するのは困難です。そして今の政府や役人は誰も責任を取ろうとはしないでしょう。薬害訴訟のように長年国と裁判で戦うことは出来ますが健康と命は返ってきません。

 今どう行動するかが問われているのです。福島県の皆さん、もう一度原発からなるべく遠い地域への避難を真剣に考えて下さい。県内で移動しても意味はありません。

確実に広がる放射能、福島県内学校の75%が放射能「管理区域」レベルの汚染
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/77b1f6c632e436b9bd3d14d5796877ee/
福島県放射線モニタリング小・中学校等実施結果
http://www.pref.fukushima.jp/j/schoolmonitamatome.pdf
福島県放射線モニタリング小・中学校等実施結果(土壌・ダスト)
http://www.pref.fukushima.jp/j/schoolairsoil.pdf
国立天文台の石原氏作成の放射線線量率マップ (添付ファイルを開くで画像が出ます)
https://472796153739076600-a-geogrid-org-s-sites.googlegroups.com/a/geogrid.org/geogrid/top/houshasenkyoudomappu/ishot-1.jpg?attachauth=ANoY7coICAxuFoXVtFV2JYnw9_nPdEXfBn4JsqSAhOzuGsdvofaZ1rLyA6Es9DfBvwoekxg1ASfP5iHW9qZQK4uHCMWPTboAYFj_y1FXAo2-1zx8Kd9LYS-tZtPeJ0Uf6wieVXioTFMpVBtyXd0r3lmFt0HxrXtbU0FJGhxrvED3yolpP1O1oEfsIyxSh33QQVcXDT5o09_doF1e_pbQkfpGtAhBelfANDbDxl-ulKXCnyaIusa--uY%3D&attredirects=0


 もうひとつ、気になるのは被曝上限250mSvとされていた福島原発作業員ですら妊娠可能な女性の被曝上限は5mSvのままだったことです。これは東電と政府の最後の良心だったのでしょうか。しかしながら、将来子供を産む可能性のある女児を含んでいるはずの子供の被曝線量の上限が20mSvとはあまりにひどくて言葉が出ません。しかも呼吸や食事による内部被曝は考慮されていません。いったどれだけ被曝させるつもりなのかと怒りがこみ上げてきます。

東日本大震災:福島第1原発事故 東電女性社員、免震棟で内部被ばく
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110428ddm003040120000c.html

女性社員1人が被曝線量超える 福島第1原発
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819695E0E5E2E3978DE0E5E2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C93819595E0E5E2E2E18DE0E5E2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
>東京電力は27日、福島第1原子力発電所で働いていた
>50歳代の女性社員が17.55ミリシーベルトの放射線量を被曝(ひばく)し、
>3カ月間で5ミリシーベルトという国の基準値を超えたと発表した。

「結婚して子供産みたい」 東電の住民説明会で怒り、困窮の声
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110430/dst11043023570031-n1.htm
>質問に立った高校1年の渡辺菜央さん(15)は
>「子供が産めない体になるのではないかと不安」と訴えた。
>東電側が「いろんな対策を取り、そうならないように努めています」と答えると、
>渡辺さんは「だったら、もっと早く避難を呼び掛けてほしかった」ときっぱり。
>参加者からは大きな拍手が起きた。

 子供の方がよっぽどまともなことを言っています。被曝する前に避難することが大切なのです。しかし、被曝量は累積です。今から何ヶ月、何年もそこに留まるよりも今すぐに避難した方がずっと安全なのです。まだ遅すぎると言うことはありません。

 今からでもすぐに避難をして下さい。まだ手遅れではありません。


 そしてこのような事態にいたるまで福島県住民を避難させなかった政府の対応には強く抗議したい。避難とは危険が発生する前に行うものであり、危険がふりかかってから検討するものではないのだ。それがわからないものが為政者の立場にあることが残念で悔しくてならない。

 ツイッターのログを見ると補償も受けられず、仕事も離れられず苦悩する村民のつぶやきが見られる。
http://togetter.com/li/129552

 しかし命以上に大切なものなどありません。早期避難することで、村や国そして東電が冷たい対応をしたとしても戦いは安全な場所に移ってからすればいいのです。重要なのはまず避難して放射性物質の危険から逃れることです。簡単に決められないとは思いますが、決断は早ければ早いほど被曝量を減らすことが出来ます。早めの決断をおすすめします。


【3.全国の日本人を殺す】

 日本政府が2011年3月17日及び2011年4月5日に定めた飲料水と野菜、魚介類の暫定基準値によって放射性物質に汚染された牛乳や野菜、魚介類が日本全国に出荷され続けています。

 産地表示があればある程度選択することが出来ますが、加工食品や外食産業では表示義務がないため防ぐことはほぼ不可能です。業者の良心にまかせるしかありません。

 しかし、世の中では被災地の野菜を食べることがまるで良いことであるかのような政府とマスコミ主導のキャンペーンが行われており、日本人は放射性物質が残留した食品を知らされないまま食べ続けることになってしまうでしょう。

 自治体や企業の職員食堂で導入するような愚かな取り組みも行われており、消費者に福島県産野菜を売りさばくスーパーや、さらには消費者に福島県周辺の野菜を食べさせると公言するような腐った企業まで出てくる始末です。もちろん、一方で汚染野菜を出荷する悪質な生産者から一般の消費者を守ろうとするまともな企業もありますが、もはや日本人が放射性物質を取り込むのは避けようがありません。

大手スーパー各社が被災地野菜のセール実施
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/retail/500951/

消費者に放射能汚染野菜を食べさせるセールを実施したスーパー一覧
・イトーヨーカ堂
・東急ストア
・サミット
・イオン

滋賀県庁 緊急のお知らせ
http://www.pref.shiga.jp/hodo/news/shinsai/20110420.html
>風評被害がある福島県を支援したいとの思いから、
>福島県産の野菜を滋賀県庁職員食堂における職員向けの食材として、
>利用していきたい、福島県産食品フェアのようなことができたらいい

クボタ、JX、住友化学…  福島、茨城県産野菜を社員食堂で
http://news.livedoor.com/article/detail/5513091/
モスフードサービス、放射性物質を独自検査 傘下店の使用野菜対象に
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110425/biz11042513360012-n1.htm
カゴメ、デルモンテが福島県産トマト契約せず
http://www.minyu-net.com/news/news/0411/news6.html


 福島県周辺で放射能に汚染された野菜は今も出荷され続けています。暫定基準さえ満たせないような野菜まで悪質な生産者によって出荷されていますが、暫定基準を満たしていても抜き取り検査の対象外となり洗浄もされていない野菜には数万ベクレル/Kgの放射性物質が付着したまま出荷され続けているのです。

 関東地方のお母さんたちからは母乳から放射性物質が検出されるようになってきています。厚生労働省は微量としていますが、放射性物質は累積していくので今後も汚染野菜や空気、加工食品によって被曝が進めば濃度が高くなっていくことが予想されます。

出荷制限作物の出荷量は計1万1379束に−−千葉・香取産
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110429ddm041040141000c.html
出荷制限無視は「生活困る」から…大半高齢者
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110428-OYT1T00438.htm
7人の母乳から微量の放射性物質 厚労省「影響ない」
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E1E2E2E09E8DE1E2E2E6E0E2E3E39191E3E2E2E2

 日本人はただちに暫定基準を廃止させ、安全な食べ物を取り戻す必要があります。1日でも早く、この暫定基準を廃止させ、汚染野菜による内部被曝をなくせるよう我々は求めていく必要があります。

 福島県周辺の野菜を食べようなどという妄言に惑わされている場合ではないのです。自分と家族の安全は自分が守るしかありませんが、日本人の安全は日本人である我々が守らなければならないのです。

 今すぐ暫定基準値の廃止を強く求めます。

母乳による内部被曝と給食について

とうとう恐れていたことが明らかになった。
いや、当然予想されたことだ。

母乳から微量の放射性物質=市民団体が検査―福島
http://news.livedoor.com/article/detail/5504907/
>福島など4県の女性9人の母乳検査で、
>茨城、千葉両県の4人から1キロ当たり
>最大36.3ベクレルの放射性ヨウ素131が
>検出されたと発表した。


 36.3ベクレル/Kgの母乳を1日1L飲んだ場合、下記資料を参考に乳児の経口実効線量係数 1.4x10^-4 と365日を掛けて1年間の放射性ヨウ素による被曝量を計算することが出来る。

緊急時における食品の放射能測定マニュアル P37(実効線量係数)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r98520000015cfn.pdf


 36.3bq/kg * 1L(≒1Kg) * 365日 * 1.4x10^-4(実効線量係数) = 1.85[mSv]


通常、人工的な放射線の年間被曝線量の目安はこんな感じになる。

1.0[mSv]・・・一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線の限度。
5.0[mSv]・・・放射線業務従事者(妊娠可能な女子に限る)が法定の3か月間にさらされてよい放射線の限度。
50.0[mSv]・・・電離放射線障害防止規則による放射線業務従事者(妊娠可能な女子を除く)が1年間にさらされてよい放射線の限度。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88#.E6.94.BE.E5.B0.84.E7.B7.9A.E9.98.B2.E8.AD.B7.E3.81.A8.E3.82.B7.E3.83.BC.E3.83.99.E3.83.AB.E3.83.88


 一般成人が1年間にさらされてよい人工放射線の限度を超えているのに、これを微量と報道する日本のマスコミの意識の低さにはあきれかえるばかりだ。なお、セシウムやストロンチウムについては測定されていないのか言及がないため不明である。

 問題は、福島県周辺にこのような乳児をかかえたお母さんがまだ居住しているということにある。母乳にこれだけの放射性物質が含まれるということは、母体はさらに高レベルな内部被曝をしていることも考えられる。

 さらに、福島原発周辺県では飛散している放射性物質を吸入することで呼吸による内部被曝も考慮する必要がある。乳児はこれによりさらに被曝量が増え、数mSvに達することが予想される。

 政府とマスコミが安全だ、風評被害だと毎日連呼するせいで暫定基準値以下の流通野菜はスーパーに平気で並ぶようになっている他、農家は出荷自粛野菜等を自家消費する可能性があるため、福島県周辺の住民は常に放射能汚染野菜を摂取する危険性にさらされている。

 福島県内でも特に放射性物質の汚染が酷い飯舘村で入学式が行われたというニュースをみてさらに心が痛んだ。まだここに子供達がこんなに残っているとは・・・。

計画避難の飯舘村で新学期 21日から村外通学
http://dailynews.yahoo.co.jp/photograph/pickup/?1303306525

 一刻も早く政府は強制的に避難させるべきであるし、住民も危険を感じたら政府を信用せず逃げることが必要である。政府の言うことがころころ変わって信用出来ないから避難しないというバカな発言をする老人がいたが、信用出来ないなら真っ先に避難すべきだ。

 安全・安心をアピールする政府と、危険を指摘するそれ以外という状況では政府を信用するのも無理はないが、その情報が間違っていた時でも安全な方を信じるのが正しい。危険と信じて避難した場合は将来に影響はないが、安全と信じて避難しなかったことが後で間違いだとわかっても遅いのである。本当に安全かどうか、避難先で見極めてから判断するくらいの冷静さを持って欲しい。

 ところで、放射能汚染野菜を風評被害と言い張ることで消費者に安全をアピールする政府とマスコミの罪は重い。こうしたキャンペーンに騙されて自治体の長である都道府県の知事たちにまで愚か者が出現しはじめた。

出荷自粛外の本県農産物 東京で引き受け 石原都知事 「福島には恩がある」
http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4147&blockId=9812223&newsMode=article
京都、滋賀の知事が福島県入り 風評被害をなくす支援表明
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110417000103
>嘉田知事と京都府の山田知事の2人が福島県を訪れ、
>福島県産の農作物などに対する風評被害をなくすため、
>関西でも消費者への呼びかけに全力をあげる考えを示した。

 滋賀県知事の話には実は後日談がある。毎日放送MBSの報道番組VOICEが4/19(火)の夕方のニュースで次のような報道をした。

滋賀県の学校給食に福島県産野菜を採用?

アナウンサー「嘉田知事は福島県の風評被害の防止に特に力を入れたいとしていて、今月末からは学校給食に福島県産の野菜などを取り入れたり、県内で販売会などを催したいと話しています。」

 この報道はNHK等では流れなかったためあまり広くは知られなかったが、滋賀県内の一部ではちょっとした騒動になり、県庁にも確認の電話が何本も入り対応に追われたようである。

 その後、滋賀県庁ホームページに緊急のお知らせとして番組の誤報を知らせる記事が掲載され、4/20の同番組内でも給食ではなく県職員食堂での採用と訂正が読み上げられました。

滋賀県庁 緊急のお知らせ
http://www.pref.shiga.jp/hodo/news/shinsai/20110420.html

 結果として、放射能汚染野菜が児童の給食に採用されるという最悪の事態は避けられたがいつまたこういう愚か者が出現しないとも限らない。販売会で買う人は自分の判断で買うのだろうが、食堂に汚染野菜を導入される県職員も気の毒である。職員の中に妊婦さんがいないことを祈るばかりだ。

それから今後もお母さん達は自治体や教育委員会がとんでもないことを言い出さないか気をつける必要がある。世の中には他人の子どもに平気でこういうものを食べさせようとする人間がまだまだいるようだ。

福島産に「がんばれ!」県特産物取扱店売り上げ3割増し
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:zX_8cmPtDsoJ:hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110330-OHT1T00344.htm+http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20110330-OHT1T00344.htm&cd=1&hl=ja&ct=clnk&source=www.google.com
>「学校の給食で使うんです。もちろん安全な野菜ですから」

 その後中日新聞でこの顛末が記事になったが、マスゴミフィルターを通すと放射能汚染野菜への正常な親の拒否反応は風評被害と名称を変えられ、県庁や教育委員会に電話した人が過剰反応をしていて悪いかのような記事に仕上がっている。このマスコミの徹底した風評被害宣伝にはあきれるばかりだが、自分の記事で将来の小児ガンを増やす片棒を担いでいる可能性があるのによく平気でこのような記事が書けると逆に感心する。本当に自分の子供に食べさせたいと思って書いているのかは大いに疑問である。

誤報道で苦情殺到 「学校給食で福島産野菜」
http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20110421/CK2011042102000123.html
>県の担当者は「福島県産の野菜にこんなに過剰反応があるなんて。まさに風評被害の一端」と戸惑っている。
中略
>知事は会見で「風評被害をどう防ぐのか、力を合わせようと福島県の佐藤雄平知事と約束した。
>情報を正しく伝えて、恐れるところは恐れるが、過剰に恐れてはいけない」と話していた。

 ところで滋賀県と京都府が関西広域連合内で福島県の支援担当になったことは既に報道のとおりであるが、やはりがれきの処理も福島県担当になるのであろうか。

がれき30都道府県受け入れ意向 処理量最大281万トン
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041901000888.html

 川崎市が福島県のがれき受け入れを表明し物議を醸したが、その後放射能に汚染されたものは処理しないと苦し紛れの発表を行った。


「福島のゴミ受け入れ」に苦情 川崎市「汚染廃棄物は処理しない」
http://www.j-cast.com/2011/04/14093153.html
武田邦彦(中部大学) 生活と原発 07 汚染された瓦礫の処理
http://takedanet.com/2011/04/post_29f3.html

 そもそも土壌が数千万ベクレル/Kg単位で汚染されている福島県で放射能に汚染されていないがれきなどありえない。またがれきにいちいちガイガーカウンターをあてて測定しながらトラックに乗せていくような非効率な作業が行われることもまたありえない。

IAEA、検出はヨウ素 測定値を2千万ベクレルと修正
http://www.sakigake.jp/p/special/11/eastjapan_earthquake/news.jsp?nid=2011040101000115

 放射能汚染されていない廃棄物とはいったいどうやって判断すればよいのだろうか。おそらく現実的には無理だ。もし出来るとしたら「20km圏内を除く、30km圏内を除く、あるいは計画的避難区域までを除く」というような机上でしか通用しない放射能汚染区域を避けましたと主張することくらいだろう。これでは全国に放射能汚染がれきが散らばることになる。

 特に、滋賀県は近畿のみずがめ琵琶湖を擁する環境立県だ。埋め立てにせよ焼却にせよ放射能に汚染されたがれきを処理すれば京都や大阪の水道水にまで影響が及びかねない。安易ながれき処理の引き受けは絶対にやめて頂きたい。

04/26追記 ここを見る限り、滋賀県は03/25時点でがれきの受け入れは表明していなかったようだが、西日本から九州、沖縄、北海道まで幅広い自治体が受け入れを表明している。自治体の長たちは放射能汚染地域を日本全国に拡大することになるのがわからないくらい愚かなのであろうか。

 通常のがれきなら受け入れも当然だが、放射性物質を含むがれきは焼却も埋め立ても出来ない。検査もせずに処理をしようとする自治体とそれを容認する政府。誰も日本の将来を守ろうとしない。こんな国は滅びて当然なのかも知れない。

環境省災害廃棄物対策特別本部長協力要請に対するレスポンスについて(3/25)
http://www.env.go.jp/jishin/waste/response110325.pdf

 最後に、わたしの言いたいことを全て言ってくれている武田先生のブログを紹介しておこう。

中部大学 武田邦彦
大人は子供たちを被ばくさせたがっている・・・
http://takedanet.com/2011/04/post_faf5.html
●「雄々しく放射線に立ち向かう」というのが立派なことだろうか?
●60の爺さんが「大丈夫」とパフォーマンスをして、その野菜を子供が食べるというのはどういう意味があるのだろうか?
●なぜ、給食に地産地消を強調するのだろうか?
●福島が汚染されたのは福島の人の責任だろうか?
●東電のミスを福島の子供に転嫁するのは正しいのだろうか?
●被ばくしている児童生徒を疎開させるのは面倒なのだろうか?
●東電のミスで汚染された食材を消費者に転嫁するのが魂のある農業だろうか?
●なぜ、福島の大人は子供を被ばくさせたいのか?
●放射線に高いところの人はなぜ、避難しないのだろうか?
● なぜ、突然、放射線が安全になったのだろうか?

 今からでも福島県周辺に住んでいて避難可能な人はすぐに避難しよう。そして食べないですむ危険なものは食べないようにしよう。自分を守れるのは自分だけ、家族を守れるのはあなただけなのだから。

放射能汚染野菜の危険性について

 福島県産野菜のネット販売に首都圏から注文が相次いでいるという記事を見つけた。

県産野菜「応援の輪」 ネット販売に首都圏から注文
http://www.minyu-net.com/news/news/0417/news6.html

 原発事故により、被害を被っている福島県の方々を支援しようという考え自体は問題ないが、汚染食品をわざわざ購入して食べようという考えには全く賛同しかねる。

 なかには自治体の長が汚染野菜を風評被害だと消費者にアピールする無責任な知事もいるようだ。こうした知事達は、十数年後に自分の選挙区で小児ガンが増えた時にどう責任をとるつもりなのか。本当に腹立たしい。

NHKニュース 嘉田知事が福島県を訪問
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20110417000103
>嘉田知事と京都府の山田知事の2人が福島県を訪れ、
>福島県産の農作物などに対する風評被害をなくすため、
>関西でも消費者への呼びかけに全力をあげる考えを示した。


 ところでエセ環境団体グリーンピースが福島県双葉郡浪江町津島周辺で農作物の放射性物質の調査を行ったところ、ほうれん草から7-8万ベクレル/Kg、白菜から9000ベクレル/Kgの高レベルの放射性物質が検出されたようだ。

2011/4/06 高レベルの放射線量を測定 ― 福島県双葉郡浪江町津島周辺で
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/press/pr20110406/
>4月4日、グリーンピースは福島県南相馬市や農家の了解を得て、
>農作物の放射性物質の調査を行いました。この調査では、
>ホウレンソウから1キログラム当たり70,000 - 80,000ベクレル、
>白菜から1キログラム当たり9,000ベクレルなど高レベルの放射性物質が
>検出されました。

 しかし、同じ日の福島県発表のデータを見るとそこまでの高レベルの放射性物質は検出されていない。

農林水産物に係る緊急時モニタリング検査結果について
H23. 4.13公表: 野菜[露地・施設栽培](H23.4.11採取分)(PDF形式)
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/mon230404.pdf

 どっちかがインチキをしているのかと思ったが、ふと思い当たったことがある。

3/18 厚生労働省が野菜類を洗ってから測定するよう通達
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015is5.pdf

 自治体の検査では野菜は洗ってから測定されている。しかし、検査は抜き取り検査である。検査対象の野菜は抜き取って流水でしっかり洗われた後に刻んで測定器にかけられるので検査した野菜自体は廃棄され、出荷されていない。

緊急時における食品の放射能測定マニュアル P8-P12
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r98520000015cfn.pdf
1 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータによる放射性ヨウ素の測定法

>2 野菜類(葉菜等)
>試料はあらかじめハサミ、カッター、包丁等で細切りし*3、
>機器校正で用いたものと同様の0.5〜1L 程度のタッパー容器
>又は2L マリネリ容器に入れて検出器を容器に密着させて測定する。
>機器・器具は牛乳の測定と同一のものとする。

2 ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーによる核種分析法

>(3)試料は、あらかじめハサミ、カッター、包丁等で細切りし、
>機器校正に用いたものと同じ2L ポリエチレン瓶、2L マリネリ容器、
>0.5〜1L 程度のタッパー容器又は容積100 mL(50 mmφ×50 mm)
>小型容器に入れて測定試料とする。

ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スベタトロメトリー(350MB) 文部科学省 P108
http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/lib/No7.pdf
>2.野菜、果物等水分の多い生試料は包丁等で細かく刻む。
>繊維質でないものはミキサーの使用も考えられるが、試料が複数あると
>ミキサーの洗浄が大変なので、なるべく使用しない方がよい。


 抜き取り検査された野菜以外は、洗うことも検査されることもなく出荷されていく。ということは、暫定基準値の数倍〜数十倍の放射性物質が付着したままスーパーへ運ばれ、店頭に並んでいるということになる。

 以前、このブログでは野菜は洗ってから測定されているからこれ以上洗っても数値は変わらないと書いたことがありますが、それは間違いでした。洗ってから出荷されていると思い込んでいたのだが、検査のために洗うわけであって検査しない野菜を洗うほど生産者はヒマではありません。

 よって、スーパーに並んでいる野菜たちは、検査も洗浄も受けていません。洗って検査されたのは抜き取り検査されたほんの一部の野菜だけです。つまり、スーパーに並んでいる野菜は暫定基準値を大幅に超える放射性物質が付着している可能性があるのです。

 これを他の野菜と同じ袋に入れて持ち帰ると他の野菜も汚染されます。さらに、調理の際に自治体が検査したときよりもいいかげんな洗い方をすると暫定基準値を超えた放射性物質を野菜から摂取することになってしまうのです。

 特に、被災地や一部の地域では配布されたミネラルウォーターで炊事をしている地域があります。限られた水で野菜を十分に洗えないことは容易に想像がつきます。関東では水道水にヨウ素やセシウムが含まれている地域もあり、汚染された野菜を汚染された水で洗うしかない地域も存在する。こうして高濃度汚染野菜が日本国民の体内にどんどん摂取されることになっているのです。

 こんなことも知らずに首都圏から福島県周辺に注文が相次いでいるという記事を読むと暗澹たる気持ちになります。無知では自分と家族の健康を守れないという見方もあるでしょうが、無知な国民であっても被害を受けないようにするのが国の役割だと思います。

 現在の政府の対応は国を滅びに追いやるものとしか言いようがありません。一刻も早く、放射能汚染された食品の流通を止め、生産者に補償をする体制を整えないと日本の子供達の命が危ないのです。

 チェルノブイリ原発事故の被害にあった地域では子供達の免疫力が失われ、様々な疾患が表れています。

NHK チェルノブイリ原発事故その10年後
http://www.youtube.com/watch?v=SUP035x9d84#t=11m24s
>事故現場から200km以上離れた村で子どもの23%が白内障や失明
>同じ村では84%以上に不整脈がみられる。
>80%の子どもが胃炎や肺の疾患を持っており、特に12-15歳がひどい。
http://www.youtube.com/watch?v=SUP035x9d84#t=12m53s
>子どもには37ベクレル/Kg以上の食品を与えてはいけない。

※日本の暫定基準は放射性ヨウ素だけで2000ベクレル、
セシウムも含めると2500ベクレル/Kgまで摂取可能。
ストロンチウム他の核種は基準値すらないのが現状です。


 計画的避難区域の飯舘村での住民説明会の映像をニュースで見ましたが、まだ若いお父さんやお母さんたちの姿もたくさんあり、この人達がこの村でどれだけ被曝しているのか本当に恐ろしくなりました。

福山副長官、計画的避難区域の飯舘村で説明
http://www.news24.jp/articles/2011/04/17/07181091.html

 地域への愛着はわかりますが、自分と家族の命の危険を冒してまでその地にいるべきではありません。少しでも早く避難して欲しい。そう願います。

 そして、被曝するまえに強制的に避難する措置をとらなかった日本政府には怒りを禁じ得ません。この期におよんでまだ1ヶ月以内に避難とはどういうことか。あと1ヶ月も被曝していいわけがないのです。

 国民の安全を守ろうとしない政府など、一刻も早く退陣して頂きたい。今の率直な気持ちです。

 

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