2011年03月

水道水の放射性物質除去について

 福島県周辺及び首都圏では水道水に国の暫定基準を超える放射性ヨウ素131が検出され乳児の取水制限が出たことで、ミルクや炊事に使うためのミネラルウォーターの需要が急増し、どこへ行っても買えない状況が続いている。

  西日本でも、新たな災害への備えや被災地への支援のためにミネラルウォーターの売り上げが急増しており、2Lのペットボトルは入手が難しい状況となっている。
※ただし、500ml以下のペットボトルはまだ簡単に手に入る。

  一部では活性炭が放射性ヨウ素の除去に効果があるという噂が流れており浄水器メーカーに問合せが相次いでいるが、放射性ヨウ素131は空気中なら活性炭フィルターによって除去が可能だが、水中では陰イオン化しているため活性炭による効果は期待できない。

 首都圏の浄水場では活性炭粉末の量を増やすなどの対応をしているようだが除去効果には期待できず、対策をしているというパフォーマンスにすぎないのが実情である。  

 しかし、かねてから問合せしていた逆浸透膜ろ過による純水(RO水)製造装置のメーカーから放射性物質の除去に関する実証実験の結果を回答頂いた。

 それによると福島県飯館村から提供された水道水の放射性物質の除去に逆浸透膜によるろ過が大きな効果があったというものであった。

 株式会社テラオカ ECOA(逆浸透膜ろ過を用いた純水造水装置)の放射性物質除去能力について
http://www.teraoka.co.jp/ad/ecoa110330.html

・福島県飯館村役場 2011/03/26採取
 放射性ヨウ素131  600ベクレル/Kg −RO水処理→ 検出されず
 放射性セシウム134,136,137   10ベクレル/Kg −RO水処理→ 検出されず

・福島県飯館村役場 2011/03/27採取
 放射性ヨウ素131  350ベクレル/Kg −RO水処理→ 検出されず
 放射性セシウム134,136,137  32ベクレル/Kg −RO水処理→ 検出されず
※放射能測定結果報告書(http://www.teraoka.co.jp/ad/houkokusho_20110328.pdf

 上記は寺岡精工のECOAでの実証実験結果であるが、スーパー等に設置されているウォーターサーバーの中で、逆浸透膜によるろ過を行っている純水(RO水)製造装置に関しては同様に放射性物質の除去に高い効果があるものと推測されるが、RO膜の孔の大きさ等はメーカーによっても差があるので実証されていないメーカーの製品で除去出来るかは未知数だ。

 また、理論上は他の放射性物質についても効果が期待出来るはずである。逆浸透膜によって除去された放射性物質は自動的に排水されて膜に残留しないとあるので、フィルター交換の頻度を上げる等の対応も必要なさそうだ。排水はそのまま下水に流れるが、水道水が汚染されるような事態なら河川はもっと汚染されているのでこの排水は問題にならないだろう。

 現時点では逆浸透膜ろ過方式のウォーターサーバーが放射性物質の除去に最も実用的な効果を発揮するということが証明された格好だ。ただし、逆浸透膜によるろ過以外の方式を採用しているウォーターサーバーもあるのでスーパーを利用する際にはご注意いただきたい。

逆浸透膜ろ過システム ECOA_V80SWII 約4.0L/60秒
http://www.teraokaseiko.com/product/water/ecoa-series.html#ECOA_V80SWII

ちなみにECOA_V80シリーズで最も安価なECOA_V80C(POCO)の標準価格は250万円。導入費用は6年リースで年額約57万円程度(月額約4.8万円)である。これに加えて各利用者が数百円を負担して利用カードと4Lボトルを購入することになる。
※当初5年リースと書いていましたが、6年リースの誤りでした。お詫びして訂正します。

  最近ではマンションの共用部等にこうしたウォーターサーバーを設置している管理組合がまれにあるが、首都圏で水不足に悩む住人を抱える管理組合はこうしたウォーターサーバーの導入を検討してみてもいいかも知れない。

 100戸規模のマンションであれば一戸あたりの負担は月額約500円以下となる。総会決議が必要となるが管理費が500円増えても過半数の賛成が得られそうならば臨時総会を開いて議案を上程してみる価値はある。

 個人で導入するには費用が高いという方は西日本を水源とした天然水やRO水のボトル宅配を利用するのがよいと思われるが現在首都圏からの申し込みが殺到しており、サイトにつながりにくかったり新規募集を停止している業者もあるので根気強く探してみるといいだろう。

Mizの樹(当面は水のみ販売)
http://www.miznoki.jp/
http://www.miznoki.com/
ワンウェイウォーター
http://onewaywater.jp/
アクアセレクト
http://www.aquaselect.jp/
アクアクララ
http://www.aquaclara.co.jp/
コスモウォーター
http://www.cosmowater.com/
ハワイウォーター
http://www.rra.jp/water/
オーケンウォーター
http://www.o-ken.com/
アクアジャパン
http://www.myroom.bz/
アルピナウォーター
http://www.alpina-water.jp/
アルペンピュアウォーター
http://www.alpen-purewater.com/
クリティア
http://www.clytia.jp/
クリクラ
http://www.crecla.jp/
富士青龍水
http://www.daikichi-water.com/

東京都の空気中放射性ヨウ素131からの内部被曝について

2chでこんなコメントを見つけた。


| 東京の世田谷の子供の甲状腺は、空気呼吸による内部被爆でもう0.7ミリシーベルト被爆だ。
| 個々の家庭の子供によっては違うんだろうが、ひょっとすると計算上は手遅れ?
| 勘違いならいいけど。勘違いであってほしい。 
|
| 190 名前:名無しさん@十一周年[] 投稿日:2011/03/27(日) 21:04:46.27 ID:VXmhTLFn0
| あのーおれの計算間違いならいいのだが。
|
| 世田谷にある東京産業労働局で空気中の放射性ヨウ素をはかってる。ここ。
|
| http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/whats-new/measurement.html
|
| 一方、原子炉事故など緊急時の被曝量を算出する式が、ここのN項に書いてある。
|
| http://www.nsc.go.jp/housya/housya198406.pdf
| (魚拓) ttp://megalodon.jp/2011-0328-1115-19/www.nsc.go.jp/housya/housya198406.pdf
|
| この2つの情報から計算すると、すでに都内世田谷で生きて息しているだけで、
| 子供の甲状腺は0.7ミリシーベルト被曝していることになるんだが。
|
| つまり東京以北の子供はすでにこれ以上の値をもう被曝していることになる。
|
| おれの計算間違いならいいのだが。
|
| だれかエロいひと検算してくれ。
|
| 事実なら、今後の水のヨウ素濃度をあれこれ云ってももう遅い。
| また水はペットボトル飲めばいいが、息しないわけにはいかない。


 2chには正しい情報もあるが嘘もある。エロい私はホントかよと思って実際に計算してみた。測定値と計算式は上記のリンク先をそのまま参照して用いている。

‥堝發砲ける大気浮遊塵中の核反応生成物の測定結果について
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/whats-new/measurement.html
緊急時環境放射線モニタリング指針 P49-P50
http://www.nsc.go.jp/housya/housya198406.pdf

計算式と用いた係数は次の通りである。
H=Σ i(Ki・χi・M・T)

H:実効線量又は組織の等価線量[mSv]
Ki:線量係数[mSv/Bq]=3.2×10^-3・・・∋仮
M:呼吸率[cm3/h又はcm3/d]=5.16×10^6/24=0.215×10^6・・・∋仮箱┌
χ i:放射性物質の大気中濃度[Bq/cm3]・・・,茲蠱碓綿儡垢靴銅萋澄
T:滞在時間[h 又はd]・・・,茲蠎萋澄

---ここから---
計測日 計測時間帯 時間[h] ヨウ素131濃度[Bq/㎥] 内部被ばく線量[mSv] 
3月15日 00:00-07:12 7  10.80  0.053499  
3月15日 07:12-08:23 1  3.40  0.002767  
3月15日 08:23-09:00 1  6.20  0.002628  
3月15日 09:00-10:00 1  67.00  0.046096  
3月15日 10:00-11:00 1  241.00  0.165808  
3月15日 11:00-12:00 1  83.00  0.057104  
3月15日 12:00-13:00 1  8.70  0.005986  
3月15日 13:00-14:00 1  5.60  0.003853  
3月15日 14:00-15:00 1  6.20  0.004266  
3月15日 15:00-16:00 1  9.80  0.006742  
3月15日 16:00-17:00 1  11.00  0.007568  
3月15日 17:00-18:00 1  11.00  0.007568  
3月15日 18:00-19:00 1  12.00  0.008256  
3月15日 19:00-20:00 1  9.40  0.006467  
3月15日 20:00-21:00 1  3.30  0.002270  
3月15日 21:00-22:00 1  3.40  0.002339  
3月15日 22:00-23:00 1  3.40  0.002339  
3月15日 23:00-24:00 1  1.60  0.001101  
3月16日 00:00-01:00 1  1.30  0.000894  
3月16日 01:00-02:00 1  1.60  0.001101  
3月16日 02:00-03:00 1  3.50  0.002408  
3月16日 03:00-04:00 1  12.00  0.008256  
3月16日 03:00-05:00 1  22.00  0.015136  
3月16日 05:00-06:00 1  12.00  0.008256  
3月16日 06:00-07:00 1  7.30  0.005022  
3月16日 07:00-08:00 1  4.60  0.003165  
3月16日 08:00-09:00 1  2.20  0.001514  
3月16日 09:00-10:00 1  1.00  0.000688  
3月16日 10:00-11:00 1  0.60  0.000413  
3月16日 11:00-12:00 1  1.20  0.000826  
3月16日 12:00-13:00 1  2.60  0.001789  
3月16日 13:00-14:00 1  0.90  0.000619  
3月16日 14:00-15:00 1  0.40  0.000275  
3月16日 15:00-16:00 1  0.30  0.000206  
3月16日 16:00-17:00 1  0.60  0.000413  
3月16日 17:00-18:00 1  0.30  0.000206  
3月16日 18:00-19:00 1  0.20  0.000138  
3月16日 19:00-20:00 1  0.20  0.000138  
3月16日 20:00-21:00 1  0.10  0.000069  
3月16日 21:00-22:00 1  0.20  0.000138  
3月16日 22:00-23:00 1  0.20  0.000138  
3月16日 23:00-24:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 00:00-01:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 01:00-02:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 02:00-03:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 03:00-04:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 03:00-05:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 05:00-06:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 06:00-07:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 07:00-08:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 08:00-09:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 09:00-10:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 10:00-11:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 11:00-12:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 12:00-13:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 13:00-14:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 14:00-15:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 15:00-16:00 1  0.20  0.000138  
3月17日 16:00-17:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 17:00-18:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 18:00-19:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 19:00-20:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 20:00-21:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 21:00-22:00 1  0.10  0.000069  
3月17日 22:00-23:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 23:00-01:00 2  0.10  0.000138  
3月18日 01:00-03:00 2  0.10  0.000138  
3月18日 03:00-05:00 2  0.10  0.000138  
3月18日 05:00-06:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 06:00-07:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 07:00-08:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 08:00-09:00 1  0.20  0.000138  
3月18日 09:00-10:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 10:00-11:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 11:00-12:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 12:00-13:00 1  0.20  0.000138  
3月18日 13:00-14:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 14:00-15:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 15:00-16:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 16:00-17:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 17:00-18:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 18:00-19:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 19:00-20:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 20:00-21:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 21:00-22:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 22:00-23:00 1  0.10  0.000069  
3月18日 23:00-24:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 00:00-01:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 01:00-02:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 02:00-03:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 03:00-04:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 03:00-05:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 05:00-06:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 06:00-07:00 1  0.20  0.000138  
3月19日 07:00-08:00 1  0.30  0.000206  
3月19日 08:00-09:00 1  0.30  0.000206  
3月19日 09:00-10:00 1  0.20  0.000138  
3月19日 10:00-11:00 1  0.30  0.000206  
3月19日 11:00-12:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 12:00-13:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 13:00-14:00 1  0.20  0.000138  
3月19日 14:00-15:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 15:00-16:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 16:00-17:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 17:00-18:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 18:00-19:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 19:00-20:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 20:00-21:00 1  0.20  0.000138  
3月19日 21:00-22:00 1  0.20  0.000138  
3月19日 22:00-23:00 1  0.10  0.000069  
3月19日 23:00-24:00 1  0.10  0.000069  
3月20日 00:00-08:00 8  0.10  0.000550  
3月20日 08:00-16:00 8  0.20  0.001101  
3月20日 16:00-24:00 8  1.30  0.007155  
3月21日 00:00-03:00 3  4.40  0.009082  
3月21日 03:00-08:00 5  8.40  0.028896  
3月21日 8:00-10:00 2  15.60  0.021466  
3月21日 10:00-12:00 2  11.90  0.016374  
3月21日 12:00-14:00 2  8.50  0.011696  
3月21日 14:00-16:00 2  2.40  0.003302  
3月21日 16:00-18:00 2  1.80  0.002477  
3月21日 18:00-20:00 2  2.10  0.002890  
3月21日 20:00-22:00 2  2.00  0.002752  
3月21日 22:00-24:00 2  0.90  0.001238  
3月22日 00:00-02:00 2  2.20  0.003027  
3月22日 02:00-04:00 2  0.60  0.000826  
3月22日 04:00-06:00 2  0.80  0.001101  
3月22日 06:00-08:00 2  0.50  0.000688  
3月22日 08:00-10:00 2  0.40  0.000550  
3月22日 10:00-12:00 2  0.50  0.000688  
3月22日 12:00-14:00 2  3.40  0.004678  
3月22日 14:00-16:00 2  10.00  0.013760  
3月22日 16:00-18:00 2  12.00  0.016512  
3月22日 18:00-20:00 2  16.00  0.022016  
3月22日 20:00-22:00 2  23.00  0.031648  
3月22日 22:00-24:00 2  23.00  0.031648  
3月23日 0:00-2:00 2  23.00  0.031648  
3月23日 2:00-4:00 2  8.80  0.012109  
3月23日 4:00-6:00 2  3.00  0.004128  
3月23日 6:00-8:00 2  1.30  0.001789  
3月23日 8:00-10:00 2  0.60  0.000826  
3月23日 10:00-12:00 2  0.50  0.000688  
3月23日 12:00-14:00 2  0.40  0.000550  
3月23日 14:00-16:00 2  0.60  0.000826  
3月23日 16:00-24:00 8  2.20  0.012109  
3月24日 0:00-8:00 8  0.30  0.001651  
3月24日 8:00-16:00 8  0.20  0.001101  
3月24日 16:00-24:00 8  0.30  0.001651  
3月25日 0:00-8:00 8  0.10  0.000550  
3月25日 8:00-16:00 8  0.10  0.000550  
3月25日 16:00-24:00 8  0.00  0.000000  
3月26日 0:00-8:00 8  0.40  0.002202  
3月26日 8:00-16:00 8  0.10  0.000550  
3月26日 16:00-24:00 8  0.00  0.000000  
3月27日 0:00-8:00 8  0.00  0.000000  
3月27日 8:00-16:00 8  0.00  0.000000  
3月27日 16:00-24:00 8  0.00  0.000000  
3月28日 0:00-8:00 8  0.10  0.000550  
3月28日 8:00-16:00 8  0.20  0.001101  
3月28日 0:00-8:00 8  0.30  0.001651  
3月28日 8:00-16:00 8  0.10  0.000550  
     
ヨウ素の吸入摂取による小児の内部被ばく線量    0.759  [mSv]

※1 呼吸率に関しては活動時と非活動時を分けるのが困難なため、日平均の評価値である5.16 × 10の6乗[c㎥/d]を1/24にして1hあたりの評価値に換算している。
---ここまで---


 2chの書込に大きな間違いはないが、この値は放射性ヨウ素131の甲状腺への等価線量であり、実際の人体への影響を考える場合はこれに組織荷重係数を掛けた実効線量で考えるのが正しい。

 組織荷重係数とは身体の組織や臓器によって放射線の影響を受ける度合いが異なるため、その指標となる係数です。主に生殖器の係数が高くなりますが、放射性ヨウ素131のように特定の部位(組織)にだけ影響を与える核種もあります。

 放射性ヨウ素131は主に甲状腺に影響を与えることが既にわかっており、組織荷重係数は0.05であるから、上記の1/20が実際の被曝実効線量と考えて良い。したがって既に0.7mSv被曝というのはおおげさだし、ずっと屋外にいるわけではないので実際はもっと値が低くなると思われる。

 ただ世田谷区は東京都心の西側にあるのでそれより北東部はもっと高い数値になっても不思議ではないし、この値は政府の言うようにただちに影響が出るわけではないと思うが、ここでずっと生活していく者にとっては将来甲状腺ガン等の確率が上がるのではないかと不安になるところだ。

 また、今回の数値は呼吸によるものだけを計算しているが、これに水道水や野菜、牛乳、肉、魚等から摂取するヨウ素やセシウムを加えると更にリスクが高まることになる。

 マスコミは全く報道しないが飛散している放射性物質はヨウ素131とセシウム137だけではないはずだ。セシウム134やストロンチウム90など計測されていないものも含めて被曝量を計算する必要がある。

 あえて出荷規制区域の農産物を買うなどというリスクを高める行為は絶対に控えるべきであろう。少しでもリスクを減らす為には自治体のページをこまめにチェックして放射性物質の濃度の高い日にはなるべく屋内にいて、水と食品は産地を選んで放射性物質の摂取を出来るだけ抑えることが重要である。

 まさにSFの世界だが、実際にそれが必要な世の中になってしまいつつある。原発から遠くへ避難出来る人は早めに避難しよう。産地を見て避けられるものならば避けよう。

 自分と家族の身の安全は自分で守るしかないのだ。

福島第1原発及び第2原発のゆくえ

 福島第1原子力発電所の事故は震災後2週間以上が経過した今でもいっこうに収束の兆しを見せず、状況は日に日に悪くなっているように見えます。

 政府、東京電力、原子力安全保安院、原子力安全委員会が相変わらずそれぞれ勝手に会見を開いており、指揮命令系統がいまだに機能していません。政府のつくった原子力災害対策本部とやらはいったいどこへいったのでしょうか。そして、彼らはこの事態をどのように収束させるかゴールが見えているのでしょうか。

 自衛隊員や消防隊員を危険にさらした上に電子機器に塩水をぶっかけただけで何の意味もなかった海水の放水作業にはあきれかえりましたが、もはや電源を回復したところで冷却機能が回復する望みは薄く、使用済核燃料プールにかかりきりで2週間も放置した原子炉内部の燃料棒が破損していることももはや間違いなく、原子炉から冷却水が漏れていることから冷却水の循環システムの回復は絶望となりました。

 この期に及んでタービン建屋周辺にある高濃度の水をどこに回収するか、海に流れたら大変だというような報道が行われていますが、これまでに原子炉や使用済核燃料プールにどれだけの放水が行われ、その水がどこにいったか考えれば無意味な議論であることがすぐにわかるはずです。

 格納容器が破損した以上、循環式冷却は機能しません。放水で冷却するには大量の放射性物質を含んだ海水を垂れ流すことになります。その上、放水作業は作業員の被曝を伴うため、この先何十年と続けることは不可能です。

 これまでに漏洩した放射性物質の種類や濃度から既に燃料棒は溶融し、再臨界は始まっているものと考えられますが、今後は放射線量が高くなり原子炉建屋に近づくことも難しくなっていくと思われます。そうなれば近隣の第2原発も作業員が近づくことすら不可能になるでしょう。

 最後まで場当たり的に放水や電源の復旧作業を行い、近づけなくなったら撤退しておしまいというのではあまりにも無責任すぎます。少しでも周辺の被害が減るように、近づけるうちにとれる手段はとっておくべきです。

 素人考えかもしれないが、なぜ今に至ってもホウ素(ホウ酸)の投入がないのか疑問に思う。もはやここにいたってはホウ素(ホウ酸)を大量に投入して石棺で固める、タングステンの壁で周囲を覆うなど誰も近づけなくなってしまったあとの被害を少しでも少なくする手段をとるべきタイムリミットが迫っているように思う。

 しかし、ホウ酸やコンクリート等を準備している様子は全く見られない。どうやら最後まで場当たり作戦を貫く覚悟のようだ。というよりはひとつ何かが起こるとそれにかかりきりになって他のことは考えられなくなり、全体を俯瞰している者は一人もいないというのが現状である。

 今は汚染水の回収に一生懸命なのはわかるのだが、ほったらかしの使用済核燃料プールと原子炉内では圧力も温度も現在上昇しているはずである。

 政府、東京電力、原子力安全保安院、原子力安全委員会の面々にどのようなゴールが見えているのかわからないが、ゴールの示せない指揮官に使われる命がけの作業員と自衛隊、消防隊の皆さんを気の毒に思うばかりである。

 むしろ米軍やIAEA、フランスの原子力関係機関の方が事態を正確に把握して対処法を練っているのかも知れない。ここまできたら無能な今のリーダー達から指揮権を奪い取って欲しいと心の中で願ってしまうのである。

 明日は少しでも事態が収束に向かって動き出しますように・・・。

風評被害と食品汚染

 福島、茨城、栃木、群馬など福島第1原発周辺の都道府県産野菜について、国が定めた暫定基準値を超える放射性物質が測定されたことを受けて出荷制限が行われています。

 国が定めた暫定基準値とは、3/17及び4/5に厚生労働省からの下記通達で示されたものです。

厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知
平成23年3月17日付「食安発0317第3号」
放射能汚染された食品の取り扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf
平成23年04月05日付「食安発0405第1号」
魚介類中の放射性ヨウ素に関する暫定規制値の取扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017z1u-att/2r98520000017z7d.pdf

飲食物摂取制限に関する指標
・放射性ヨウ素 (I-131)
 飲料水 300 Bq/kg
 牛乳・乳製品 300 Bq/kg
 野菜類 (根菜、芋類を除く。 ) 2,000 Bq/kg
 魚介類 2,000 Bq/kg
・放射性セシウム
 飲料水 200 Bq/kg
 牛乳・乳製品 200 Bq/kg
 野菜類  500 Bq/kg
 穀類  500 Bq/kg
 肉・卵・魚・その他 500 Bq/kg
※野菜類は洗ってから測定することとなっています。

WHO飲料水水質ガイドライン P203、表9.3
http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/9241546387_jpn.pdf
・放射性ヨウ素131     131I   10 Bq/L
・放射性セシウム137    137Cs   10 Bq/L
・放射性セシウム134    134Cs   10 Bq/L
・放射性ストロンチウム90 90Sr   10 Bq/L

CODEX委員会(FAOとWHOがつくった国際合同食品規格委員会)のガイドライン P33
http://www.codexalimentarius.net/download/standards/17/CXS_193e.pdf
・放射性ヨウ素 (I-131),放射性ストロンチウム(Sr90)
 乳幼児用食品 100Bq/kg
 一般食品 100Bq/kg
・放射性セシウム(Cs134,Cs137)
 乳幼児用食品 1000Bq/kg
 一般食品 1000Bq/kg


 原発事故が容易に収束しないことが明らかになってから定められた国際基準よりも大幅に緩い基準値すら満たすことの出来ない野菜はもはや人が食べてよいものではありません。

 原発から40kmも離れた福島県飯舘村でも、土壌や雑草の汚染が深刻な状況にあります。

福島第一原発事故、スリーマイル超えレベル6相当に
http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY201103240465.html
放射性物質:雑草からセシウム265万ベクレル 飯舘村
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110325k0000m040075000c.html
IAEA、検出物質はヨウ素 福島・飯舘村の測定値修正
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819499E2E3E2E2E68DE2E3E2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
・土壌
 放射性ヨウ素131 2000万ベクレル/㎥(IAEA調査)
 放射性セシウム137 16.3万ベクレル/Kg≒326万ベクレル/㎥(文部科学省調査)
・雑草
 放射性ヨウ素131 254万ベクレル/Kg(文部科学省調査)
 放射性セシウム137 265万ベクレル/Kg(文部科学省調査)

 もはや品目毎に規制している状況ではありません。規制されていないからといって出荷してよい状況でもありません。土壌や雑草がここまで汚染されていてまともな野菜が育つわけがありません。

 なお、日本側の土壌調査は後にIAEAの調査結果との差異を指摘された際に土壌表面から深さ5cmまで掘ってから採取した土を測定していたことが判明している。実にこざかしい小細工だ。

IAEAと安全委、土壌めぐる見解相違で混乱
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110401-OYT1T00786.htm

 厚生労働省の基準では野菜類は洗ってから測定することとなっており、葉っぱが擦り切れるまでゴシゴシ洗って測定したのか、水でさっと洗って測定したのかという点も不透明です。

厚生労働省通達
『「緊急時における食品の放射能測定マニュアル」には記載されていませんが洗ってから測定するように』とのこと
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1-img/2r98520000015is5.pdf

 家庭でこれ以上洗っても濃度は変わらないため、しっかり洗えば大丈夫というのは嘘八百です。こうした危険な野菜類に対して風評被害を主張するのはもはや荒唐無稽というほかありません。風評被害とは、本当は問題ないのに買ってもらえないことであって、本当に危険な野菜は売れなくて当たり前なのです。

 ほうれんそうや小松菜に高濃度の放射性物質が検出されて出荷制限されたのに、チンゲンサイやキャベツが大丈夫なわけがないのです。そんなことは生産者も消費者も常識で考えなければいけません。安全だというなら全ての放射性物質の残留濃度を測定し、表記した上で売ればいいのです。口だけで安全を主張されても信じる人は少数でしょう。

 ただし、これらの産地からの供給が途絶えると日本全国で農産物が品薄になる可能性があり、今後は野菜類の高騰・品不足に悩む日々が続きそうです。

 東京都の石原都知事は被災地の農産物を東京都で引き受けるとコメントしましたが、政治的パフォーマンスのために都民の健康を犠牲にする行為であり許し難い愚行であるといえます。

出荷自粛外の本県農産物 東京で引き受け 石原都知事 「福島には恩がある」
http://www.47news.jp/news/2011/03/post_20110326095028.html

 モスフードサービスのように、顧客の健康のことも考えずに茨城県産の野菜を積極的に使うと宣言する企業もあり、消費者側も自衛のために外食産業を選別する必要が出てくるだろう。もともとモスバーガーは生産者の顔が見える食材が売り物のイメージだが、実際のところ生野菜以外は積極的に中国産の野菜や肉を使用しており決して国産ひとすじというわけではない。

 どちらかというと好きなお店だったがこれからは足が遠のくなあと残念に思う次第です。

モスフードサービス「国で安心とされているものは当然、積極的に使う」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2011032302000036.html
モスバーガー 主要原産地情報
http://www.mos.co.jp/quality/product_info/native/

 被災地産の野菜をあえて買おうというような書込も主婦の掲示板等で最近よく見かけますが、わざわざ危険な野菜を買おうという行為には、放射能の怖さを軽視した浅はかな行動というほかありません。自分一人が食べるなら勝手ですが、それを食べさせられる家族や子供達を思うと親の無知は大きな罪と言えるでしょう。

被災地の産物を買わないのは、風評被害の加害者か
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2011/0323/396576.htm?o=0&p=0
私は買います・食べます・飲みます
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2011/0330/398197.htm?o=0&p=0

 読売新聞は、放射能の危険を訴えたり食べないという意見を検閲で削除して被災地の野菜を食べようという意見ばかりを残して世論を誘導しようとしています。実際に私も警鐘を慣らすために投稿してみたところ見事に削除されました。危険な食品を安全であるかのように誤認させる世論操作は犯罪行為であり、これこそが風評といえるでしょう。

 放射能を一般の主婦が安全と言い切り、汚染された食品を食べると宣言しまくる国など世界のどこにもありません。上記の掲示板のように書込の9割以上が食べるという人ばかりならそもそも野菜が売れないこともなく、風評被害自体が捏造だったことになります。読売新聞と無知な女性達の犯罪行為を十数年後の被害者達のために私はここに記録しておきます。

 自分と家族は自分で守るしかありません。わざわざ危険な野菜に手を伸ばす行為はかっこいいことでも被災者を助ける行為でもありません。政府が認可したものが全部安全ならば薬害エイズも薬害肝炎も薬害血友病も発生しないのです。今は無知から威勢のいいことを言っていても十数年後に後悔することになりかねません。

 原子力専門家の最後の良心である武田邦彦氏も風評被害についてコメントを出し、出来るだけ放射能の危険からお子さんを守るようにと言っておられます。

4/3 「風評被害」を学ぶ
http://takedanet.com/2011/04/46_e65d.html
4/10 武田邦彦(中部大学) 原発 母の役割
http://takedanet.com/2011/04/post_1d9d.html

 原発周辺の生産者の方も悔しいとは思いますが、もはや生産しても売り物にはなりません。東京電力から補償を勝ち取って別の場所で再起して安全で安心な野菜をつくって下さい。応援しています。

日本の水道水の暫定基準について

 3/22に東京都の金町浄水場で乳児が摂取できない程の放射性ヨウ素131が検出された。

 報道各社は揃って国の基準を下回っていると報道したが、その基準とは原発事故から6日が経過した3/17の下記通達により定められた暫定基準である。それまでは日本に基準はなかったため各自治体の水道局はWHOのガイドラインに準拠していた。

厚生労働省医薬食品局食品安全部長通知
平成23年3月17日付「食安発0317第3号」
放射能汚染された食品の取り扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf

・飲料水における暫定基準値
  放射性ヨウ素  (I-131)  300 Bq/kg
  放射性セシウム (Cs-137) 200 Bq/kg

 WHO飲料水水質ガイドラインは下記資料のP203、表9.3を参照すると次のように規定されている。
http://whqlibdoc.who.int/publications/2004/9241546387_jpn.pdf
・ヨウ素131     131I   10 Bq/L
・セシウム137    137Cs   10 Bq/L
・コバルト60    60Co  100 Bq/L
・ストロンチウム90 90Sr   10 Bq/L
・プルトニウム239  239Pu    1 Bq/L

 日本の暫定基準はヨウ素131ではWHOガイドラインの30倍、セシウム137に関しては20倍ということがわかります。

 通常、先進国ではWHOの暫定基準の1/10程度をその国の水道水の基準値として設定している国が多いため、先進国のなかでは突出して緩い水準になっています。

 WHOのFAQを参照すると、IAEAでは原子力緊急事態であれば 3000Bq/L までの一時的な摂取を認めているとあります。

FAQ:日本の核問題
http://www.who.int/hac/crises/jpn/faqs/en/index8.html

 上記を根拠に日本の暫定基準は国際基準の1/10と厳しく設定されているから安全だと主張する人がいますが、これは非常時に限定した一時的なものであり継続して摂取していい値ではありません。

 このFAQの元になる文書はおそらくIAEAのSafety Standardsという文書で、下記の値を超えた場合は飲料水またはミルクの代用品を探す必要があり、用意出来ない場合はその場所から避難すべきであるとしています。

IAEA Safety Standards P42(Table10)
http://www-pub.iaea.org/MTCD/publications/PDF/Pub1467_web.pdf
 放射性ヨウ素131    3000Bq/Kg(成人)
 放射性セシウム137   2000Bq/Kg(成人)

P39(Table10)
> If the OIL6 levels in Table 10 are exceeded,
> onsumption of non-essential food, milk or water
> should be stopped, and essential food,
> milk and water should be replaced or the people
> should be relocated if replacements are not available.

 日本の基準はIAEAの10倍厳しいから安全だという人は、このSafety Standardsを根拠に主張されているようですが暫定基準値に緊急時の対応のためのガイダンスと比較する方が適切であり、避難の基準であるSafety Standardsの数値と比較するのは乱暴といわざるをえません。

 現在東日本に在住の方が、ずっとその地に住み続けるのであれば非常時の避難基準と比較しても意味がありません。そして、少なくともこの非常事態用の暫定基準がいつまで適用されるのかは明確にして欲しいと思います。内閣府の食品安全委員会がこの暫定基準をさらに緩和しようとしていることについてはもはや言葉がありません。

 なお、水道水と食品の暫定基準の妥当性については下記のエントリで別途検証しているのでご参照いただきたい。
http://blog.livedoor.jp/hirezake_nomitaiyo/archives/1560167.html

 最近の環境放射線の観測値と水道モニタリングの結果は下記のエントリで公開していますが、ひとまず福島県以外の周辺都道府県の環境放射線及び水道水の放射性物質濃度は落ち着きを取り戻しつつあるようです。
http://blog.livedoor.jp/hirezake_nomitaiyo/archives/1556019.html

 しかし、原発事故は予断を許さない状況が続いており再臨界の危険が迫る中で今後も長期に渡って放射性物質が水道水や食物に混入することは避けられないでしょう。

 西日本や北海道に実家のある人やフリーターの方はなんとか避難することが出来ても東日本に生活の拠点があり家族や親戚も東日本にいるという人は今の段階で仕事も家も捨てて遠く離れた地へ逃げるということはとても決断出来ることではありません。

 ただ、テレビのニュースだけでなく文部科学省や各自治体の公開している情報もとりいれた上で、最悪の場合は関東の地を離れることも視野に入れて避難計画を練っておくことが必要になるかも知れません。

 ドイツ気象庁の放射性物質拡散予測シミュレーションはこちら。
http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_loop.gif
ドイツ気象庁
ドイツ誌SPIEGEL
http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/bild-750835-191816.html
フランス(IRSN放射線防護原子力安全研究所)http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/bild-750835-191816.html
WeatherOnline(イギリス気象局)http://www.weatheronline.co.uk/weather/news/fukushima?VAR=nilujapan131

福島原発事故による環境放射線はどこまで影響しているのか

 日本のどこまで環境放射線の影響が広がっているのか。

 文部科学省のサイトには、都道府県別環境放射能水準調査と上水(蛇口水)、定時降下物のモニタリングの結果が公開されている。


文部科学省
http://www.mext.go.jp/


 トップページの地図をクリックすると各都道府県毎のグラフも参照することが出来るが、現在どこまで影響が広がっているかを視覚的に確認することが出来ない。

 そこで、文部科学省が公開しているPDFデータをもとに東日本から西日本にかけてどの程度環境放射能の影響が広がっているのかをグラフ化したのが下記である。

都道府県別環境放射能水準変動履歴

 これによると東京はもちろん、神奈川まで明らかに環境放射線の値が上がっていることがわかる。静岡にもわずかに影響が及んでいるが、それよりも西側の中部地方以西にはまだ影響が及んでいないと思われる。ただ、3/21〜3/22に急激に値が上昇しているがこれについては原子力保安院からも東京電力からも詳しい説明は行われていない。

 なお、3/22には東京都葛飾区の金町浄水場で210ベクレル/Kgの放射性ヨウ素131が検出され、乳児の摂取制限が行われたことから都内でミネラルウォーターを求める行列ができている。

東京都プレスリリース
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3nf00.htm
ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/106209

 なお、水道水についても同様に文部科学省のサイトで上水(蛇口水)と定時下降物についてモニタリング結果が公開されており、こちらについても同様にグラフ化して掲載する。

上水(蛇口水)のモニタリング
定時降下物(ヨウ素131)のモニタリング
定時降下物(セシウム137)のモニタリング

 今のところ水道水については静岡以西までは影響が及んでいないように思われ、値も収束してきている。マスコミは放射性ヨウ素131についてのみしか報道が行われていないが、今後は放射性セシウム137をはじめ他にも様々な放射性物質が含まれる可能性があることも考慮した上で半減期などの議論をすべきである。

 なお、3月29日は水道関連のニュースが2件あった。

(時事通信)放射性ヨウ素、八王子にも=水道水供給で誤発表―東京都
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110329-00000162-jij-pol 
千葉の水道水、22日に一般規制値超える336ベクレルのヨウ素
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0EBE2E1E18DE0EBE2E1E0E2E3E39191E3E2E2E2;at=DGXZZO0195583008122009000000
 いずれも飲料水として使ってから1週間後になってからの発表である点が問題だが、こういうことは今後も次々に発生するだろう。実家などあてがあるならば少しでも早く母親と乳児だけでも避難させておいたほうがよい。妊婦も同様だ。

 原発は収束するどころか事態は日に日に悪くなっている。福島県や茨城県以外の環境放射線や水道の残留放射性物質濃度は落ち着きを取り戻しつつあるように見えるが、再臨界や水蒸気爆発等の事象が発生した時再び数値は跳ね上がる。そして発表は数日後になる。

 今関東に留まることはそれだけでリスクであると考えた方がよい。

 なお、環境放射線が届く範囲は限られているが、放射性物質を含んだ塵や埃は風に乗ってはるか遠くまで届くことが確認されている。今後も楽観視せず監視を継続していくことが重要である。

3/23 アイスランドで放射性物質を検出、福島原発から飛散か
http://www.asahi.com/international/reuters/RTR201103230020.html
3/25 島根西部でもヨウ素検出 人体に影響なし
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032501000421.html
3/25 岡山でも微量のヨウ素検出 東京の約9000分の1
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201103250159.html
3/26 原発事故 伊方発電所周辺で微量のヨウ素検出 四国電力
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110326/kgw11032602540002-n1.htm
3/29 ベトナムの大気中からも微量を検出
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110329/asi11032913490000-n1.htm
4/7 韓国・済州島で連日の雨、放射性物質の濃度は6倍に上昇=中国
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0407&f=national_0407_120.shtml
4/8 福島原発の放射性物質、2週間で北半球全体に CTBT委員会
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110408/erp11040808280008-n1.htm
4/9 中国のほぼ全土で微量の放射性物質を検出
http://news.livedoor.com/article/detail/5478744/
04/20 北陸、西日本で放射性物質 「健康に影響なし」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110420/dst11042001130002-n1.htm
05/11 神奈川の茶葉からセシウム 570Bq/Kg=全製品を回収―神奈川
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110511-00000119-jij-pol


 各国の放射性物質拡散予測シミュレーションはこちら。

ドイツ気象庁
http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_loop.gif
ドイツ気象庁(翻訳)
http://translate.google.com/translate?hl=ja&ie=UTF-8&sl=de&tl=ja&u=www.dwd.de/&rurl=translate.google.co.jpドイツ気象庁20110420
ドイツ誌SPIEGEL
http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/bild-750835-191816.html
フランス(IRSN放射線防護原子力安全研究所)http://www.spiegel.de/wissenschaft/natur/bild-750835-191816.html
WeatherOnline(イギリス気象局)http://www.weatheronline.co.uk/weather/news/fukushima?VAR=nilujapan131

〜その他参考リンク〜

文部科学省
http://www.mext.go.jp/

全国の放射能濃度一覧
http://atmc.jp/

全国の水道の放射能
http://atmc.jp/water/

全国放射線マップ
http://www.naver.jp/radiation


福島県 空間線量率 リアルタイム グラフ
http://eq.nazarite.jp/atom.php?area=fukushima

茨城県 放射線テレメータ
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html

中国環境保護部 放射線測定データ
http://haq.mep.gov.cn/gzdt/201103/t20110323_207392.htm



なお、農産物の産地への影響についての記事は下記のエントリをご参照下さい。

農産物の産地と汚染状況について
http://blog.livedoor.jp/hirezake_nomitaiyo/archives/1640121.html

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