『君主論』マキャベリ 佐々木 毅 全訳 講談社学術文庫

=目次=
第1章 第11章迄の構成
第2章 世襲的な君主
第3章 新しい君主
完全に新しい場合
世襲的君主が新たな領土を獲得し、併合する場合
第4章 新しい被治者が君主の支配下にあった場合
第5章 自由な国政を享受していた場合
第6章 新しい君主権力獲得方法と権力維持
自らの軍隊(6章)による場合と、他人の軍隊と幸運による場合(7章)
極悪非道な行為による場合(第8章)、同朋市民の行為・支持による場合(第9章)
権力の強弱のメルクマールに就いて(第10章)、宗教的権威による場合(第11章)
第12章 傭兵とそれへの批判
第13章 援軍の危険性と自己の軍隊の必要性
第14章 君主の軍事的義務
第15章 統治の基本原則 (必要に応じて悪しき行為を為す事の必要性
評判可能性を列挙
第16章 気前の良さと節約
第17章 残忍と慈悲、恐れられる事と愛される事の利害得失
第18章 信義・約束をどの程度守るべきか
第19章 憎悪と軽蔑とをいかにして免れるべきか
第20章 軍隊組織乃至城砦の問題
第21章 人々の尊敬を得るための方法
第22・23章 補助機関の人事問題の検討
第24章 君主の責任追及

何事にも大義が必要。大義ある時に徹底的に叛く者を処罰し、糾明する

新たな領地統治には、旧来の君主血統を絶滅するだけで十分で、その他の
事柄に関しては旧来の状態を維持するべき
→風俗習慣が似ていれば、第1に古い君主の血統を絶やし、第2に法や税制を変えない
→風俗習慣が異なれば、征服者自ら赴き、居を構えるべき
植民は費用がかからず、支配者に対してより忠実で、傷つける事も少ない
弱小君主に関する限り、統御に労苦は必要としない

君主統治は、2つのやり方で治められている。
第1に君主とその従僕、恩恵と同意により大臣として王国統治を補佐
第2は君主と諸侯とによって治められるもので、諸侯は君主の恩恵で
はなく血統に基きその地位を保っている

傭兵に関して危険なのは、無気力であり、援軍に関して最も危険なのは
彼らが有能である事
自己の軍隊を持たない限り、いかなる君主権も安泰ではなく、逆境にあ
って自らを防衛する能力に欠ける為完全に運命のままに引きずり回される

君主は戦争の訓練を決して念頭から離してはならず、戦時よりも平時に
おいて訓練に励まなければならない
軍隊をよく組織して訓練する他、常に狩猟を行って身体を労苦に慣れさ
せなければならない
それにより、その地方の地形を知り、山がどのように起伏しているか、
谷がどのような形をとり、平原がどのように横たわっているかを認識し、
川や沼の性格を理解せねばならない
この知識こそ、敵を発見し、宿営地を選び、軍隊を導き、合戦を組織し、
有利に陣とる事が可能になる

君主は歴史を読み、その中で偉人たちの行動考察をせねばならない
戦争においてどのように行動したかを知り、勝因と敗因とを検討し、
後者を回避したり前者を模索したりできなければならない、これらの
偉人たちも彼ら以前に称賛と栄光とを体現していた人物を模倣し、
その者の立ち振る舞いを座右の銘とした

君主は自らの地位が奪われるような悪評を避ける方法をしる程度に賢明
である必要があり、自らの地位の存亡に係らない悪評でも可能な限りそ
れを避けうる程度に賢明である必要がある

君主は5つの資質に欠けるような言葉を決して口に出さぬように十分に
注意し、自らが慈悲、信義、誠実、人間性、敬虔の権化であるように
見聞きされるよう十分な心配りをsなければならない

大衆は事柄をその外見と結果とからのみ判断する

有能な君主は、常に大事業を計画し、実行した
その結果、臣民は常に落ち着かない気持ちにおかれ、且つ驚嘆し、その
成功に夢中になった
この行動は人々が冷静に彼に対する何かを企てる余裕を与えないよう、
次々に行われた

味方でない者は中立を要求し、味方である者は武器を執るように要求
するものである

他人の言動の善悪を判断する場合、自らは創意に欠けていたとしても、
大臣の行為の是非を認識し、好ましいものを励まし、悪しきものを矯正
したからであり、従って大臣は彼を欺く望みを失い、忠勤を怠らない

よき助言は誰がそれを為したにせよ、君主の思慮から生じる