HiRO's Groovin'Cafe 〜いつかのJ-POPを〜

ゆったり、まったり、いつかのJ-POPアルバムを素人視点でレビューしています。 お立ち寄りの際は、のんびりとご覧下さい☆ 

LINDBERG /『LINDBERG此



93年リリースのオリジナルアルバムとしては通算6枚目。 ってタイトル見りゃわかるってね。 とりあえず個人的にはLINDBERGのアルバムでは最高傑作だと思ってます。 でもblogのシステムの都合でジャケットがアップされなかった。残念。

何故最高傑作かと問われれば、やはりこれまでのロックサウンドと、前作あたりから味付けされてきていたポップさとのバランスがこのうえなく絶妙であるからと答えます。

まず#1『I LOVE YOU』のイントロから早速これまでのLINDBERG像をぶち壊してくれます。 ただひたむきに『I LOVE YOU』という言葉意味と向き合い、歌い上げるミディアムバラード。マキさん初のファルセットも含め、初めて聴いた瞬間衝撃を受けたもんです。 いきなり傑作。

続く#2『胸騒ぎのAfterSchool』はバンド史上2番目のセールスとなったシングルなんだけど、この歌詞の中にこのアルバムの視点というか立ち位置を読み取れるものがあってなかなか興味深いです。『あの頃あんなにも憧れたworking girl』『終電の窓に映る憂鬱な瞳』などなど、これまでよりもOL女子目線での歌が多く、これまでのLINDBERGの代名詞とも言えた応援ソングはほぼ無しであります。 目線がだいたい定まった分、マキさんのボーカルが上手く女子使い分けしてる感じが新しいとも言えるのかも。 

#3『SIDE by SIDE』は今のご時世なら多分ストーカーソングと言われかねない妄想女子の歌。 そしてシャッフルのリズムを取り入れた#4『』は隠れた傑作だと勝手に思ってます。 ここまでの流れ、曲の配置はホントに素晴らしいですマジで。

緊張感のあるイントロの#6『TIME』はどこか懐かしいLINDBERG節、というかマキさんの歌い方(こればっかだな)。

同時発売だったシングル#8『会いたくて』は個人的にシングルではトップ3に入る傑作。 メロディーもリリックも全体を気持ち良く漂う解放感も! なんだけど、各パートの演奏が何か退屈というか弱い感じがするのが残念なんだよなぁ。 でも好き。

続く#9『想い出のWatermoon』はあとでシングルカットされたミディアムバラードの傑作。 からのドンチャンしたテンポの早い#10『お願い神様Dream comes true』に気持ち良く続きます。

そしてボーナストラック的な感さえある#12『念ずれば花開く』がある意味このアルバムの最重要曲と言っても過言ではないかもしれません。 一聴するとファンならニヤリとしそうな楽屋ネタなんですが、曲の構成も凝ってるし、音も演奏もかなり華やか。 このアルバムの中でも指折りの力の入りっぷりです。 しかしながらこの曲を取り巻く解放感や自由さをこうして形にした事で、ポップスを本格的に取り入れ始めたLINDBERGの今後の指針となったのがこの曲だったんではないかとも思うわけですよ。 実際に数年後、ぶっちゃけたポップ路線の『もっと愛し合いましょ』でヒットしちゃうわけだし。


まぁそんなこんなで久々のレビューに選んだ『LINDBERG 此戮任垢、個人的にはホントにお気に入りのアルバムですし、ここがバンドの最高到達点だったと思ってます。



そろそろ

blogの更新を再開します。 見てくれてる方がいるのかはわかりませんが、とりあえず再開します。

書きかけの部分もだいたいまとめて当時の日時でアップしてますのでそちらも是非!

氷室京介 /『Memories of Blue』





邦楽ビートロックの 代名詞とも言えるヒムロックこと氷室京介の'93 年リリースの4thアルバム。 先行シングル#1『KISS ME』の大ヒットにより、高セールスを記録したアルバムなわけですが、確かに内容は秀逸でございます。 当時BOOWYの『Marrionete』を彷彿とさせた#1『KISS ME』の王道ビートロックはもちろんの事、アルバム全体を通して完成度の高い曲が並びます。 情景が目に浮かぶほどの繊細な「描写」が素晴らしい#3『Memories of Blue』。 アルバム恒例、中盤のキー曲となる#4『Rainy Blue』も、非常に高い完成度を誇っています。

そして隠れ名曲として人気の高いシングル#5『Good-Luck My Love』もしっかり収録(わりとベスト盤でも外される不遇っぷりです)。 リズム隊やらギターやらがとことんまでテンションあげてくれる#6『SON OF A BITCH』。 どこか'80s歌謡曲を思わせるような、どこかBOOWYの楽曲を思わせるような#7『Decadent』。 氷室らしいCoolさを感じさせる都会の香り漂う#8『Urban Dance』。 そしてこれまでに全くなかったボーカルスタイルを取り入れた #10『WILL』、ヒムロックのやたらなしゃがれ声にゴスペルっぽいコーラスがキッチリとアルバムを締めくくります。

今更ながらに、とにもかくにも良く出来た『氷室京介』 のアルバムだと思いますね。 BOOWY時代を含めたファンをはじめとする邦楽リスナーの『氷室京介』という最大公約数のイメージが求めうる最高にポピュラリティーな形をもって完成したアルバムがこれなんではないですかね。 ヒムロック好きのHiROはそういう視点でこのアルバムを見ていました。 BOOWY時代からのビートロックを軸に新たなテイスト、可能性を提示してみせた1stアルバム『Flowers for Algernon』。 虚像のカリスマを演じる事で、世界にはびこる管理システムetcへの皮肉と警告をコンセプチュアルにまとめた鉄壁の2ndコンセプトアルバム『NEO FASIO』。 音楽の他にビジュアルイラストブックを同梱してアルバムの存在感を特殊なものへと鮮やかに変えた感のある3rd『HIGHER SELF』。 根底に『ビートロック』というキーワードをおきつつ、新しい音楽センスを取り入れてきたヒムロックが、 これまでの「進化」とはやや違うベクトルの「深化」でビートロックと向き合ったのがこのアルバムではないかと 思います。 明らかに、これまでのアルバムのトンガリ具合ってのはこのアルバムからはほとんど感じられないから・・・。 そうして生まれた大傑作『Memories Of Blue』、'90年代前前半を代表する『時代の一枚』であった 事は間違いないかと。

LINDBERG / 『LINDBERG 后



1992年リリースのオリジナルフルアルバム5枚目。 高校生になって間もない頃に買ったんだけど、この時期はヒらムロックのリミックスアルバムやB'zの『BLOWIN'』とかリリース続いてヒーヒー言ってた記憶が。

LINDBERGとしてはグイグイ高まる人気が『BELIEVE IN LOVE』『I MISS YOU』でピークに達した後のアルバムだったからプロモーションも気合いが入ってたんだっけね。 確かアルバムは3色違いのジャケットに初の海外レコーディングと、明らかに『売り』の姿勢が全面に出た期待の1枚だったわけで。

事実アルバムは、『LINDBERG検戮泙任僚藉路線を総括消化しつつも、そこからグッと進歩して、バンドサウンドを軸にした色彩増した楽曲が揃ってるそんな一枚です。 

#1の『赤い自転車』からワクワクが止まらない。
坂道を気持ちよく下る情景、親友の幸福を祝福するまっすぐな気持ちを歌い上げるマキさんのボーカルが心地よくハマります。 
が、アルバム全編通して聴くとどうしても彼女のボーカルが引っ掛かる曲がいくつかあるんですよ。 声がやや太い、低いというか、微妙にハスキーさがあるというか。 多分これなかったらこれもLINDBERG全盛を象徴する1枚になってたと思うんだけどなぁ。

トピックソングとも言えるシングル『恋をしようよYEAH!YEAH!』は声質も良く、これぞLINDBERGな感じですが、サビを押しすぎな印象になってしまうのがちょっと残念。 あと『Over the top』のサビリピートも相当なもんです(苦笑)。

とりあえずこの『后戮狙い通りのヒットを記録したあと、彼らは初のベスト盤をリリース。さらにミニアルバム『EXTRA FLIGHT供戮魴个栃儚彜となる『此戮悗箸燭匹蠱紊ます。 まさに黄金期、でしたね。

LUNA SEA /『STYLE』




LUNA SEAが追求したサウンドのひとつの到達点となった大傑作『MOTHER』。 それに続く一枚となる今作は盤石の仕上がりとも言えるシングル陣をアルバム後半に固め打ちし、実験的・挑戦的とも言える楽曲陣でアルバムのメインを彩る構成になってます。 そしてその多くは重さを感じさせつつも、進化・深化したLUNA SEAをこれでもかと魅せつける、そんなアルバムです。

ノイズから静かに始まる出だしに意表をつかれる#1『WITH LOVE』、ベースのうねりに圧倒される疾走系ロック#2『G.』、個人的にアルバム随一のヘヴィネスさがクセになる#3『HURT』と、序盤のここまででもいわゆる売れ線の構成とはかけ離れた内容で攻めまくります。

続く#4『RASEN』は、5/4拍子のAメロとサビ、そして4/4拍子の大サビという凝った構成が耳を捉えます。 この音源も素晴らしいんですが、個人的に一夜限りの再結成を収めたDVD『One Night DEJAVU』での演奏が鳥肌ものなんで是非是非観て頂きたいところです。

#6『FORFVER and EVER』は、解散する前の音源としては最長の10分超えの大作。 しかしながら無駄な部分を感じる事もなくそのスケール感に浸れる構成です。 ちなみにこの曲はJ原曲という事に驚き。(#2〜#6はJ原曲)

緊迫感のある#7『1999』を導入部としてヒットシングル#8『END OF SORROW』、#9『DESIRE』、#10『IN SILENCE』と畳み掛けますが、ここまで混沌と隣り合わせのようなヘヴィな曲が続いただけに、このシングルラッシュが感じさせる疾走感や解放感はひとしおといったところ。 特に#10の清々しさとキラキラ感、スケール感ときたらもう異常です。


V系としての到達点を提示した前作とはまるで別バンドのように厚みの増したサウンドを構築しつつ、あくまでLUNA SEAらしさは失わずに完成されたこのアルバム。 個人的には一番LUNA SEAのおいしい時期のおいしいところが濃厚に感じられて好きです。

Mr Children / 『DISCOVERY』

DISCOVERY



何となく『活動休止前に出しときました』感があったアルバム『BOLERO』以来、約2年ぶりとなったミスチル再始動作。 そんな微妙な『BOLERO』ではあの『深海』の重たいイメージを払拭しきれてなかった時期だっただけに、ヘヴィなイントロで幕を開ける#1で少しばかりひるんでしまったわけでありますが、一転して明るい雰囲気となるシングル『光の差す方に』でいよいよこのアルバムの本格的な幕開けを感じられます。

『仮面を付けた顔がだんだん様になっていく』と自分を自虐的に振り返る#3『Prism』。 この曲とあわせて、歯切れの良いホーンサウンドのイントロとうねるようなメロディでありつつもシニカルな歌詞が印象的な#4『アンダーシャツ』でちょっと沈ませられ たあとで聴く#6『Simple』の何と美しいこと美しいこと。この曲の美しさはアルバム随一ですね☆


そして続く#7『I'll be』は壮大以外の言葉が見つからないほど、特別な存在感のある一曲。約9分にも及ぶ時間で奏でられる世界はある意味で過去のミスチルの楽曲全てを包括してしまえるほどのものかもしれないっすね。聴き甲斐ある曲です。 『貧弱なソウルで悪あがきしながら何度ヘマしたっていいさ 起死回生で毎日がレヴォリューション』とは。 いやぁ大好きですよ。こういうがむしゃらな前傾歌詞w

あ、忘れちゃいけない曲がもう一曲。#9の『ラララ』の美しさは特筆ものです。 そして#10の『終わりなき旅』はHiRO的に超がつくくらいの名曲。 『大きな声で 声をからして 愛されたいって歌ってるんだよ』『いいことばかりではないさ でも次の扉をノックしたい』などなど心に響く歌詞がたまりません。 そしてそれを歌う桜井氏のシャウト具合もググッときてしまうわけでありますよ。 ほーんと、名曲です。 最後を締める#11『Image』も、 『終わりなき旅』の後という大仕事をキッチリこなせるだ けの雰囲気はしっかり持っていて、決してありきたりのスローナンバーに落ち着いていない丁寧さと緻密さがあったりします。大サビの持つカタルシスが良い感じ。

で、聴き終わってみると、『深海』で見せた苦悩を脱却し、新しい光を見出だしたバンドのポジティブな状態が見事楽曲に表れた会心作だと思います。 そしてこれまでより、はるかに厚みの増したバンドとして動き出したミスチルってのがハッキリわかる。そんなアルバムがこの『DISCOVERY』だと思いま す。




槇原敬之 /『君は誰と幸せなあくびをしますか。』



『どんなときも。』の190万枚という大ヒットを受けてリリースされた槇原敬之2ndです。

やや素朴ながらもメロディーメイカーとしての実力を存分に示した1stと比べると、楽曲面でさらにポップさを増したのがトピックでしょうか。 そして1stではやや恋や愛に対してネガティブさを漂わせていた詞も、そういった時期を消化して前を向けるようになった『自分』を感じさせるものが増えたように感じます。

そんな世界観のステップアップをわかりやすく感じさせるのが#2『僕の彼女はウェイトレス』でしょうか。 彼女との眩しいくらいに胸一杯な日常を、明るさに溺れそうなポップチューンで示してくれます。

そこからラスト曲『どんなときも。』まで、メロディーメイカー槇原敬之の非凡さを存分に堪能できます。いやぁ贅沢。 捨て曲なんざありませんて。

アルバムの世界観としては『どんなときも。』を主題歌とした映画のように、大学生活から社会に巣立つ頃の恋愛にフォーカスしたような詞が多く、その青臭さやきらめきに微笑ましさすら感じますね。 

まぁ大傑作と評されるアルバムが後に控えてる事を踏まえてあえて書くなら、このアルバムまではアレンジが無難なところにおさまってて耳に食い付くほどバラエティに富んでない、というのがマイナスでしょうか。 贅沢な意見とは承知してますけど。

D-LOOP /『grace mode』



今回取り上げるのはD-LOOP。唯一リリースされたこのアルバムは2004年と、このブログで扱うには比較的近年寄りな一枚です。

が、あえて取り上げるのには理由があって、このアルバムにも収録されている彼らのスマッシュヒットシングル『Love me tender』について触れておきたかったからです。

1997年、所謂TKミュージック隆盛期にavexが乱発したユニットのひとつであったD-LOOPですが、2ndシングルとしてリリースされた『Love me tender』は深夜のミステリードラマのタイアップが一部リスナーの耳を捉えスマッシュヒット。 スゥインギーなテンポが心地よく、MINAMIのボーカルが絶妙なハマり具合で、この時期のJ-POPシーンでは他にない世界観を見せてくれました。 何年経っても色褪せる事なくあの頃と同じ気持ちで浸れる、まさに名曲です。

残念ながら続く3rdはそれほどの評価を得られないままシーンからフェードアウト。 長い沈黙を経て突然『最終章』と銘打ったアルバムをリリースしましたが、その後も目立った活動もないまま2010年MINAMIの逝去をもって正式に活動終了がアナウンスされるに至った数奇な運命を辿ったユニットです。

唯一アルバムとしてリリースされた『grace mode』ですが、これがまた微妙な内容なんですよね。 待ち焦がれた一枚だったのに、いざ聴いてみたら何の高揚もない肩透かしな出来。 せめての救いになるはずだった『Love me tender』ですら、ミックス違いでやや残念な仕上がりなんですよね。 そして何よりこの時期展開されていたCCCD仕様だってのが最悪。 やはりオリジナルの『Love me tender』がズバ抜けて光ってます。

今となっては入手困難な8cmシングルですが、今ならダウンロード販売もされているので、是非聴いてほしい曲です。⇒『 Love me tender』。 アルバムの方は何かのついでで結構ですのでww

久々に

そんなわけでいまだにPCの修理してません。

年明けから生活環境一変する事になったので、マザーボード周辺の買い換えには慎重にならざるを得ない状況でしてorz

スマホでのレビュー更新は落ち着いたら再開するつもりです。 毎日アクセスしてくれてる方もいらっしゃるみたいですので、できる限りはやっていきます。

とりあえず週明けにリリースされるLUNA SEAのニューアルバムが楽しみで仕方ない管理人でございます。

PC不調です

ちょっと更新滞っております。

最近PCの調子がめっちゃ悪いというか、電源入れてもHDD立ち上がりビープ音すら鳴らない有り様。

たまーに立ち上がったかと思ったら即固まってるとかでblogの更新もままならない状態です。 スマホでレビュー書くのもしんどいんで、しばらくはネタの下書きでもしながら折を見て更新していきます。

多分マザーボードだとは思うんですけどね。 7年酷使しましたからw


まぁ、ここをどれくらいの人が見てくれてるかわかりませんが、もう少々お待ち下さい。

T-BOLAN /『HEART OF STONE』

3

93年リリースの4thアルバム。『Bye For Now』で初のミリオンを記録したのを含め、シングルでヒットを連発した彼らのまさに満を持してドロップしたと言って過言ではない1枚。(セールスは前作『SO BAD』のが上だったみたいだけど。) だけど多分このアルバムで構築されてるサウンドこそがT-BOLANの最大公約数的イメージな内容になってるんじゃないかと。

疾走系ロックナンバー#1『びしょ濡れの優しさの中』でツカミはガッチリ。ひたすらカッコいいです。 続く#2にはシングル『すれ違いの純情』を持ってくるあたりが憎いところですね。大ヒットのイメージに微妙に届かないシングルの配置としては素晴らしいなと。

日常に疲れちゃったよ系バラード#5『shiny days』は、当時は何ともなく聴き流してましたけど、今や四十路に乗ってしまったおじさんにはやたら沁みます。 #6『』はジャジーな香りのミドルナンバーですが、ちょっとした変化球でいい感じですね。
#7

#8『泥だらけのエピローグ』は割と当時のビーイングのテンプレ通りな感じのロックナンバーですね。下手すりゃこれでシングル切れたんじゃない?ってくらいビーイングしてます。(次作『LOOZ』のリードシングル『わがままに抱き合えたなら』はこの曲をさらにソリッドにしたような感じだし。)

タイトルチューン#10『HEART OF STONE』はアコースティックナンバーという事で、森友氏のボーカルをじっくり堪能できる一曲ですが、ホントこういう曲というかこのくらいのテンポで歌うのがものすごく上手いボーカリストだなぁってつくづく思う次第です。

そしてシンセが輝きまくるイントロで幕を開ける#11『BYE FOR NOW』でアルバムの幕を閉じます。 これ大好きだな〜。個人的にはT-BOLANの楽曲で一番好きです。

前作からわずか半年でのリリースとなった今作は、これまでになかった風格と完成度を備えていて、まさにシーンの先端を走っているという自覚を感じさせます。まさに全盛期。 それだけに、ここから1年経ったら活動が驚くほどペースダウンしてしまったのには残念で仕方ないかなぁと。


B'z / 『RUN』

RUN



1992年リリースの6th。 ダンサブルな路線から一転、J-POPな感触にまとまった『IN THE LIFE』から一転、ハードロックを前面に出してきた内容で話題になった1枚です。 それでいて直後にバラード中心のミニアルバム『FRIENDS』をリリースするんだから侮りがたし、というか出し惜しみなしな92年のB'zさんであります。

92年春にリリースされた『BLOWIN'』も収録されずあくまでハードな路線に振った今作ですが、まずは荘厳なというか重苦しいパイプオルガンから始まる『THE GAMBLER』から始まります。 そしてギターのハードなリフから開放される豪快な歌詞はこれまでのB'zにはなかったエネルギーを感じさせ、リリース当初はビックリしたもんです。 そしてB'zでは珍しくラップを取り入れたシングル『ZERO』になだれ込みます。 ここまでの流れが完璧だけに、#3『紅い陽炎』のイマイチ感が際立ちます。 どうにもこの曲のポジションはいつまで経ってもしっくりこないんです(笑)。

#4『RUN』はアルバム表題曲であり、ライブでも終盤に披露される事の多い人気曲。 歌詞どおり、何もない荒野を、絆だけを手に駆けていく世界観が妙にカッコイイ。 のちにベスト盤で再録されてます。
#5『Out Of Control』はちょっと過激な社会風刺ソング。 #6『NATIVE DANCE』は、4thまでのダンサブル路線をこのアルバムに合った手法で披露。 ブラスがキレッキレです。 #7『MR. ROLLING THUNDER』はまたしても荒野ソング(笑)。 かなり海外経験で感化されてきたんでしょうなー。 以降のB'zにはこのテイストはほのかに香り続けます。

#8『さよならなんかは言わせない』、#9『月光』はファン人気の高いロッカバラード。 そして最後はアコースティックナンバー#10『Baby, you're my home』で締めます。 この辺りの流れはちょっと弱いラインナップかなーとは思いつつも、曲ごとの味わいも深く、このアルバムの余韻に浸るにはピッタリなのかもしれませんね。


ってなわけでB'zが新しい境地を切り開いた『RUN』ですが、おそらくかねてからの音楽嗜好でもあるハードロックを自分たちのスタイルで提示たとも言えるわけですが、この頃のライブ映像を観る限り、GUNS'N ROSESの影響受けまくりであろうモッコリパンツから裸にベスト、みたいな感じなので、これまでのB'zの殻を破って好き放題やってみましたーなアルバムとも言えるかもしれません(笑)。 


RUN
B’z
BMGルームス
1992-10-28


MY LITTLE LOVER / 『evergreen』

evergreen


このアルバムを一言で表すなら、「まさにエヴァーグリーン(時を経ても色褪せない)サウンド」。 あまりにもストレートな表現でスマンのですけど、HiROのなかではそんな感じ。 多分そう感じてた方も多いのではないかと勝手に思います(笑)。 何よりもここまで「捨て曲」という概念の存在しないアルバムというのも珍しいです。 そしてアルバム一枚を通して聴く事に何の抵抗もないという、ある種の「まとまりの良さ」。まずこれが驚くべきポイントです。 先行してリリースされたシングルはもちろん、アルバムに収録された楽曲群のクオリティの高いこと高いこと。 黙って座ったまま聴く事があまりにも似合うというか、ただただその世界観に引き込まれてしまうのは、このアルバムというか、マイラバのもつ「すごさ」だと思いますね。

目を瞑りイントロに浸り、再び目を開ければまるで魔法にかかったように惹き込まれる#1『Magic Time』で幕を開けるこのアルバム。 とにかく粒ぞろいの良質ポップスばかりです。何て贅沢。
サウンド面ではメンバー兼プロデューサーでもある小林武史氏の力量を存分に発揮するものばかりなんですが、いわゆる『高揚感』という部分に全く頼らず、ただ静かに、ありのままに心の中で鳴る音楽を形にする⇒「静」の部分で世界を作れる(しかもここまでポピュラリティーのある形で)のは、なかなかに実現しがたい世界であり、彼の持つ『音楽観』の深さが伺えます。 御存知ミスチルのプロデューサーでもある小林氏でありますが、前述の高揚感という部分はミスチルに任せ、マイラバはあくまでも自分の深層音楽の表現の場として動かしてるのかな、とも思えます。

そしてその音楽をさらに理想的なものへと昇華させるために必要不可欠だったのが、『少年性・永遠性』を感じさせるAKKOのボーカルだったのでしょう。 そして形となった超名曲#5『Hello, Again』をはじめとして奏でられる名曲の数々。 ある意味、この一枚で完結しちゃってるというか、「さらにより良い楽曲」への欲求が全く沸かないくらい、『MY LITTLE LOVER』として完成されつくした傑作アルバムです。 リリースから15年以上経つ現在でも色あせることはないワケで、もしもあなたのCDライブラリに並んでいるのなら、ぜひまたプレイヤーのトレイにかけてほしい、そんな一枚です。 超名盤っ☆


evergreen
My Little Lover
エイベックス・エンタテインメント
2008-05-01

the brilliant green / 『the brilliant green』

the brilliant green


1998年9月リリースのブリグリことthe brilliant greenの1stアルバム。 3rdシングル『There will be love there~愛のある場所』の大ヒットもあり、このアルバムもいきなりミリオン突破してます。

ある意味、広義の-POPの完成形がたくさん生み出されたこの年に、これだけ英詩主体で音の作りもJ-POP離れしたバンドがこれだけアルバムを売った事は、時代の流れだったとも言えるし、翌年から徐々に進行し始める『脱J-POP』の空気を感じ取っていたリスナーに広く訴えかけたからとも言え、非常に面白い1枚です。

サウンド的にはギターロックというシンプルなスタイルですが、そこに絶妙なスパイスとして川瀬嬢の気だるいボーカルとリリックが乗ります。 一般的にはどこか陰のあるサウンドと評されることもあるようですが、個人的にはどこか温かみのあるギターの鳴りが非常に心地よいです。 まあその程度の温かみをあっさり侵食してしまうくらい川瀬嬢の存在感強いとも言えますが。

そんなアルバムの中で特に耳を惹くのが#2『冷たい花』。 このバンドで低体温な印象の曲は珍しくはないんですが、その中でもこの曲の持つ、『一部の隙もない虚脱感』は兎にも角にもこのバンドにしか成し得ない神曲とも言えます。 とことん落とすだけとか鬱なだけの曲なら万百のバンドでも作れますが、そんななかでもどこかポピュラリティーを持たせつつ『商品』として成り立たせるという絶妙なバランス取りは流石だなぁと思うわけです。 正直この曲がこのアルバムこのバンドの大半を語りつくしてると言っても過言ではありません。

だからというわけではありませんが、曲単位でどうこう言うのはこれだけにしときます(笑)。 決して面倒だというわけではなく、アルバム全体の構成と楽曲の質、どちらを取っても良くできた1枚だと思うからです。 もしお持ちでしたら久しぶりにトレイに乗せてみるのもアリだと思いますよ。


the brilliant green
the brilliant green
DefSTAR RECORDS
2000-10-01

B'z / 『IN THE LIFE』




これまでのデジロック然としたスタイルに、ポピュラリティのある生音をベストな比率で融合したB'zの5枚目です。 

歌詞の世界観も『RISKY』や『MARS』までのようなある種のバブルの残り香やどこか虚勢を張ったかのような若さゆえの勢いとは違う視点で綴られているのが面白い変化です。 サウンド面でもこれまでのシンセ主体というよりはギターサウンドが前に出ている感じでどこかポップな趣のある全体像になっています。

「シンパイナイモンダイナイナイナイザッツライフイッツオーラァーイ♪」という名フレーズが印象的な#1『Wonderful Opportunity』は個人的に好きで今でもたまにカラオケで歌ったりするのですが、ファンの間でも人気投票で常に上位に入る名曲です。 今思えば次作『RUN』でのHRアプローチを暗示していたかのようなヘビィなギターチューン#3『快楽の部屋』。 そしてJ-POP史上最高とも言われるパクリ曲とも言われ続ける#4『憂いのGYPSY』(AEROSMITHの『WHAT IT TAKES』)。 アルバム収録曲でありながらも名曲として支持が厚い#6『もう一度キスしたかった』。 そして初期B'zのデジロック路線の完成形とも言える絶妙なバランス感の#5『Crazy Rendezvous』、#7『WILD LIFE』、#8『それでも君には戻れない』と秀作揃い。 ラス前の#9『あいかわらずな僕ら』は遊び曲のポジションながらもアルバム全体の流れを崩すことなく、アルバムを締める次曲#10『ALONE』にうまくバトンをつないでいます。

そしてこの『ALONE』こそが自分的にB'zバラードのなかでも屈指の名曲と挙げる名曲なんであります。 しかもこのアルバムバージョンはサビから始まるという構成が非常に良いんであります。

先ほどもチラリと書きましたけど、このアルバムは初期のサウンドを総括した内容でありつつも、前作までとは明らかに別の存在感を持ちつつも、HR路線に振れる次作『RUN』へのアプローチが垣間見えるという、B'zサウンドの構築期ならではの存在感のある一枚に仕上がっています。 ひと通りやるだけやってしまった感のある現在では、ちょっとこういう作品ってあり得ないですね。 また、#6『もう一度〜』における四季の流れに沿った物語という作品構築は、さらにスケールというか視点を拡大した形で、ミニアルバム『Friends』へと繋がっているようにも思え、これまた興味深い存在です。  B'z入門盤としてのポテンシャルも非常に高い一枚ではないでしょうか?

IN THE LIFE
B’z
BMGルームス
1991-11-27

B'z / 『MARS』

Mars


'91年リリースのB'zのミニアルバム3枚目。 確か自分で買ったB'zものの最初の1枚だった記憶が。

根強い人気の『孤独のRUNAWAY』を主軸にリミックス曲で固めたミニアルバムで、今どきな呼び方をするなら『MARS e.p.』と言った感じでしょうか。 初期からのダンサブルなB'zサウンドに、もう少しロックテイストを散りばめた仕上がりで、アルバム『RISKY』の路線を既存の曲に拡大したというあたりで説明つくでしょうか? 次作『IN THE LIFE』はダンサブル色が抜けてポップな色合いが表に出てきますし。

とりあえず#1『孤独のRUNAWAY』は傑作。 確か刑事ドラマの主題歌だったはずで、この曲カッコ良くてこのアルバム買ったんですよね。 そこかしこに感じられる都会っぽさとか、バブルの残り香なライフスタイルとか、まさにバブル崩壊後の定まりきってない時代の空気みたいなものまで透けてくるような一曲です。(マジかよ)
とりあえず踊れるシンセサウンドとギターのロッキン具合が絶妙でして、今聴いても気持ちが高ぶります。 しかも後の稲葉スタイルとは違い、凡人でも歌えるキーの高さなんで、メッチャ歌えるのもポイント高いです。

#2『MARS』は稲葉氏による朗読ちっくな曲。 謎。

あとのリミックスはそれぞれ原曲との好みがあると思うんで、サラッと聴く程度になりがちですが、個人的には原曲よりはリミックスの方がロックしてて好きです。

まぁとりあえず、『孤独のRUNAWAY』のためだけに買ってしまって損のない1枚です。 今ならベスト盤とかにも入ってますけど、この曲の持つ『めっちゃいい曲なのに何でシングルじゃなくてミニアルバム収録なのさ』的な微妙感も味わえるという意味で、この盤の存在感は意外としっかりしてた気もします。



Mars
B’z
BMGルームス
1991-05-29

WANDS / 『Little Bit...』

Little Bit・・・


1993年10月リリースの通算3枚目(ミニ含む)。 WANDS全盛期の作品で、前作から半年でのリリースというあたりが勢いを象徴してるというか商業的というか(笑)。 

ミリオンという成績ですが、多分これはシングル効果。 アルバム曲はちょっとパンチが薄いというか、個人的に黄金期のWANDSの評価はだいたいそんな感じです。 シングルでドーンと光っておいて、アルバムはちょっとさびしい内容、みたいな。 シンセ主体のサウンドにギターが絡む、ちょっと軽めのサウンド。 まさにビーイングサウンドど真ん中ではあるんですが、ZARDあたりと比較するとアルバム曲が弱い。 さらに言うとアレンジが弱いんですよねぇ。 曲の本来持ってる魅力をスポイルしている感じ。

しかしながら#1『天使になんてなれなかった』はなかなかの出来。 確か当時、このアルバムのCMでもかかってて『おぉ、カッチョイイ』と思ったんだけど、いざフルで聴いたら物足りなかった記憶があります。 その理由こそがまさに『アレンジの弱さ』なんですね。 ギターが弱いおかげで、ロック仕立てを狙っていても、どうしてもポップな方に行ってしまうあたりがこのバンドの弱点だったかなぁと。 これでもっとゴリッゴリのロックに仕立てればかなりいい感じになりそうなんですが。 Gtの柴崎氏が作曲、葉山たけし氏アレンジとの事ですが、柴崎氏にはもうちょいガツンと言ってほしかったもんです(笑)。

#2『恋せよ乙女』は元メンバーの大島氏による作曲。在籍時(いわゆる1期)からのストックではなく、大島氏に発注して製作したという逸話をもつシングル。 #3『DON'T CRY』はイントロはじめとしてあちこちがハウンドドッグのよう(笑)ではありますが、これまたアレンジ次第ではかなりイイ感じになりそうなのが心残り。。
#5『声にならないほど愛しい』はMANISHのヒット曲のカバーですが、久々に聞いたら#7『愛を語るより口づけをかわそう』と印象がカブってしまいました(笑)。 いや、確かにどっちも織田曲なんですけどね。

と、アレンジ弱いとかつぶやきつつこのアルバムを聴いて思ったのは、『時の扉』をはじめとしてWANDSの大ヒット曲の影には織田哲郎氏ありって事がこれでもかってほどわかりました(笑)。 葉山氏のアレンジが必ずしもいい方向に機能してない曲が多いのが残念です。 ゴリッゴリの仕立てな『天使になんてなれなかった』は聴いてみたかったなぁと(しつこい)。

Little Bit・・・
WANDS
株式会社ビーグラム
1994-04-01


GLAY / 『BEAT out!』

BEAT out!


1996年2月リリースの3rd。 『グロリアス』の大ヒットを受けて大きな期待のなかリリースされたアルバムです。 リリース当時、予想以上の売れ行きに、バイトで関わってたTSUTAYAの担当者が『あっさり売り切れちゃった・・・・』と苦笑いしてたのを思い出します。

とにもかくにもこのアルバムと、続く4thアルバム『BELOVED』はよくできたアルバムだったなあと思うわけであります。 この2枚でGLAYというバンドは、J-POPシーンに刻むべきものは全て刻んだとも思えるほどです。 特にこの『BEAT out!!』は各曲のカラーの打ち出し具合というのが絶妙で、GLAYというバンドが持つストレートな部分(テクニックであったり音楽的幅であったり)にしっかりと軸足を置きつつも、いろんなタイプの楽曲にトライしている『程度の良さ』が素晴らしいなと思うワケです。

アルバムは#1『More than Love』からいきなり名盤の気配たっぷり。 ライブでもオープニングにセレクトされる事が多く、いかにこの曲がリスナーの心を掴んだのかよくわかりますね。とにかくカッコイイ!  懐かしの某カメリアCM曲の#2『Yes, Summerdays』は、リリース当時それほど注目されてなかった記憶があります。友人に紹介したら『ふーん』な感じだったのが、『グロリアス』の頃になると、GLAYサイコー、みたいな感じ(笑)。 

Bsの響きとシャッフル仕立てが心地よい#4『Troble On Monday』もいいですね。このアルバムの構成のよさを語るときにこの曲のこのポジションは外せません。 ちなみにこの曲の歌詞、後々になってすごく好きになったというか、すごく沁みるようになったのは多分歳のせいでしょう(笑)。 バンドサウンドの典型とも言える#6『月に祈る』もファン多しの名曲。 リリース当時、GLAYが覚醒した!と直感した名曲#7『生きてく強さ』。後でまた書きますがこの曲の持つ『等身大感・親近感』みたいなものがGLAYの方向性を決めたと思ってます。

続く#8『週末のBaby Talk』は、JUDY AND MARYのYUKIがゲストコーラスで参加しています。 位置づけとしてはこのアルバムの遊び曲ではあるんですが、楽曲の構成的にはなかなか本気のようでして、アクセントとしてかなり効いていますね。TERUさんやるじゃん。 
そしてGLAYの大出世作#9『グロリアス』が続きます。 多分この曲はGLAYがルーツにしているであろうBOOWYには書けない歌世界であり、これを丁寧に書けたからこそGLAYは単なるBOOWYのフォロワーで終わらなかったんだろうと思います。 

しかしながらこのアルバムにおいて、以降の活動のステップとなった事も含めて大きなキーとなるのが#5『Together』と#10『軌跡の果て』だと思います。 中締めと、実質的なトリを飾る位置に置かれたこの2曲のもつ楽曲の美しさは、例えるならビートロックしか作れないバンド小僧ではちょっと到達し得ない世界です。TAKUROのソングライティングセンスの本領大炸裂といったところでしょうか。 そしてそのサウンドに乗る歌詞に滲む『等身大感・親近感』こそがリスナーの心を惹きつけた最大のファクターだったのではないでしょうか? だからこそ所謂濃いめなビジュアル系の枠からも自然と外れていったと言えるわけですし、その存在感がJ-POPシーンで『ちょうど良いとこ』にうまく収まったとも言えるわけで。 


とにもかくにも時代を彩った名盤。 次作の『BELOVED』と合わせて聴けば、GLAYの主な名曲はもれなく制覇できると言っても過言ではないかと思います。 ちょっと乱暴ではあるけれど、概ねそんな感じです(えー



※ このレビューを再編してた最中の8月9日、この作品をはじめとする数多くの名盤をプロデュースしてきた佐久間正英氏のblogにて、佐久間氏本人が末期のスキルス性胃がんである事が公表されました。 90年代を熱くしたバンドを支えたプロデューサーであり、それでいて他のヒットメイカーのように表に出てこず、淡々と自らの仕事に打ち込む姿勢というのは非常にカッコイイと感じておりました。 末期という事でカムバックは非常に難しい状況ですが、製作をアナウンスしている本人名義のアルバムは是非とも完成させて頂きたいと願いますし、その生き様の最終章に触れてみたいと熱望しる次第であります。 あまりに唐突な発表ではありましたけど、それも人生。 人の世の流れというものなのでしょうね。


BEAT out!
GLAY
UNLIMITED GROUP
2003-03-05



矢井田瞳 / 『Candlize』

Candlize



思えばヤイコのデビュー曲『B'coz I love you』はすごいインパクトだった。 何がすごいって、下手すりゃ椎名林檎の新曲に聴こえてしまったあの巻き舌ですよ。 でも続く1stアルバムではそんな歌唱法の曲はなく、そのかわりといっては何だけど、やたら高い音域でヒラヒラ歌うボーカルスタイルが印象に残ったわけであります。

そんなボーカルスタイルが、楽曲の世界観とうまくマッチした事でアルバム全体の統一感を出してしまったという意味で、この2ndアルバムはものすごく良くできた傑作だと思う。 ジャケ写という数少ない視角印象と楽曲という聴覚印象が驚くほどマッチしてるというすごさ、このアルバムは高いレベルで結実してます。

アルバムのイントロ然とした雰囲気で静かに歌う#1『キャンドル』がいきなり良い☆ つかみとしてこれ以上ないし、この曲がここにある事で全体のイメージがガッチリまとまった感じすらあります。 続く#2『Buzzstyle』はシングルだったのが意外なくらい、アルバム2曲目というポジションにピッタリ。 インタールードのあたりはどことなく1stアルバムに近いものを感じます。 #3『Look Back Again』はあまりにも磐石なヤイコPOPSなんで書くことないっす。大好きっす☆ ブラスがコミカルに効いてるイントロに反してメロはまるで歌謡曲な#4『Not Still Over』も面白いですね。 何か後ろでピエロが居そうな画が唐突に頭に浮かびましたが(笑)。

シングルで一足先にお目見えした#5『Over The Distance』は歌のスケール感の大きさでリスナーを驚かせたと同時に、曲のスケールに負けない、むしろ『合っている』事を実感させた傑作。 続く#6『I'm Here Saying Nothing』は、サビの部分でヤイコボーカルのキャラクター性が強く出てるんで必聴モノ。これぞヤイコ。 #7『空の作り方』はどこかほんわかした雰囲気とメロがお気に入りです。 #8『贅沢な世界』は力強く、ぐんぐん上がってく感じがグゥですね。大サビのバスドラ連打のとことか特にイイですねぇ☆

まるでアルバム締めるかのようなドッシリ感のあるバンドサウンドのバラード『手と涙』はこのアルバムの超お気に入りポイント。 サウンド的にも大好きですが、『Ah 手と涙の間には 何の邪魔もいれさせやしないからね 安心してね 道は長い ゆっくり行こうよ』と歌う歌詞も大好きです。 この曲を含めたここからの3曲はイイ曲揃ってますね。 #11『Life's Like A Lovesong』では『La La La ... our life, like a lovesong』という歌詞がヤイコボーカルで本歌詞すらコーラスと化すという離れ技も披露し聴き所。 この声はこういうアイリッシュな雰囲気のアレンジにはよくハマりますよね。 最後の『Maze』のあたりはもうお腹いっぱいです(笑)。

そんなこんなで1stよりも幅を広げた作風が光に光った今作。 ここまで完成度の高い世界観を構築しちゃったら、次の一手はどうするのっていう心配が勝手にわいたりします(笑)。 いいアルバムです。


Candlize
Candlize [CD]


宇多田ヒカル / 『First Love』

First Love




邦楽史上最大の売り上げを誇るモンスターアルバムがこの『First Love』。 1999年3月10日リリースで売り上げ枚数は760万枚を超えるとか。 当時16歳とかだった彼女が世間に与えたインパクトってのはとにもかくにも大きく、まさに社会現象だったわけですが、そういう背景を抜きにしてもこのアルバムってのは良く出来た1枚だったと思います。 とにかく押し付けがましさが全くなく、自然体で作った感じなのが高感度大なんであります。

まずは、押しも押されぬ名曲#1『Automatic』。 これは邦楽史において大きなインパクトだったと思います。 98年にMISIAがデビューした事で認知され始めた『R&B』を、あくまでJ-POPな感触を残しつつ、『♪ズッ、ダッ、ズダッタッタ』というリズムをイントロで強調することにより、『これぞR&B』的な刷り込みに成功したという意味でこの曲ってのは大きな功績だったと思います。 そして表現力豊かな歌唱力。 この2点の融合をもって宇多田ヒカルは邦楽シーンに名を刻むべき存在として一瞬で認知されたのだと思います。
まぁ、この曲を例えばアルバムの最初にインスト置いたりする事もなく1曲目に持ってきた時点でこのアルバムってのは8割方成立しちゃってると言っても過言ではないと言えるのかもしれませんね。 

続く#2『Movin' out wiyh You』も大ヒットシングルですね。 イントロで鳴るディストーションギターが超印象的な宇多田流ダンスチューンの回答とも言えます。 『せつなくなるはずじゃなかったのに どうして いいオンナ演じるのは まだ早すぎるかな』というリリックに16歳というバランスの危うさが滲んでてイイです。 個人的には『Automatic』より好きな曲です。 時代はPHSでした。

#3『In My Room』もなかなかの良曲。 当時流行り始めたカラーコンタクトやエクステンションを『フェイク』と称し、リアルと虚構の狭間にいる自分をどこか客観的に歌うのが印象的。 #5の『甘いワナ』でもつくづく思うんですけど、こういうアルバム収録曲でのリズムセクションの存在感ってのはやっぱり、当時のJ-POPサウンドからすると随分新しく聴こえるんですよね。 しかもサラリとやってるんで、今聴いても好感持てるというか、耳障りの良いサウンドだったりします。
#4『First Love』はアルバムタイトルチューンという事で、力の入った名バラードなんですけど、いわゆる『名バラード』的なスケール感がないのがイイです。 何て言うんですかね、変に仰々しくないというか、日記的スケールで書かれてるトコがいいんですよね。 曲のアレンジも控えめでいい感じですし。 名曲。 ここまでの曲だけでお腹いっぱいになりそうなほど、中身の濃いアルバムです(笑)。

マイナーコードと宇多田リズムの合わせ技、そして後半の急激な転調のギャップが面白い#7『Never Let Go』はこのアルバムにおけるちょっとしたスパイスになってますけど、曲が長すぎないのでいいです。 続く#8『B&C』もイイですね。 サビの終わり『ずっとBonnie & Clydeみたいに』のトコの響きが好きです。 それにしても『約束はしないで 未来に保障は無いほうがいい 賭けてみるしかない come on and try me』って歌詞の達観ぶりはスゴイですねぇ(笑)。

#9『Interlude』から繋がる#10『Give Me A Reason』では『何にも縛られたくないって叫びながら 絆 求めてる』というリリックに注目。 これぞまさに16歳の感情。 かつて尾崎豊が歌ってたスピリットに通じるものがあります。 さすが尾崎信者(笑)。 でもこのリリックこそが当時のティーンに支持された理由の源なのかもしれないですね。 ティーンの抱える葛藤を抱えながらも、それを歌という手段で軽やかに表現するシンガーであったからこそ、宇多田ヒカルは時代の『顔』になったのかもしれないです。 サビのとこのリゾートサウンドのようなアレンジもいいですね。 アルバムの締めとしてはとてもイイ仕上げの1曲です。 最後の『Automatic』のRemixは完全に添え物ですんで(笑)。


それにしても素晴らしい名盤ですねぇ。 ある意味こんなレビューを今更するまでもなく名盤(笑)。 それにしても『R&B』というJ-POP的には新しい要素を持ちこみながらも、宇多田ヒカルがここまでヒットしたのかちょっと考えてみたんですけど、まずは『R&B』という新しい要素を、わかりやすいカタチで提示した事。 そして16歳という微妙な年齢でなければ書けないであろうリリックを、絶妙なバランスで書き上げたところ(例えばかつてのSPEEDは、背伸びしてる感を強く出してヒットしたけど宇多田はもっと絶妙なサジ加減で等身大の感情を綴っている)。 そして作詞作曲を自ら手がけるという離れ技をやってのけたところ、が挙げられます。 それを見事にアルバムというカタチにまとめた事で、宇多田ヒカルは時代の寵児とされたんではないかと思います。 (当時、スーパー女子高生なんて言葉あったっけ・笑)。
あ、あと忘れちゃいけないのが、海の向こうの音楽要素を演ってるにもかかわらず、その感触はJ-POPリスナーにもすんなり受け入れられるものであるってこと。 そのどこかドメスティックな歌い方がそう感じさせるのかも知れないんですけど、これはやっぱり母親の血がそうさせるんでしょうかね(笑)?? ある意味『First Love』も歌謡曲のテイスト感じさせますし(笑)。 


2013年現在は人間活動中って事で音楽活動は『エヴァQ』に提供した『桜流し』のみという状態ですが、いつの日かまた、スケールアップした宇多田ヒカルの歌に心揺さぶられたいものです。


First Love
First Love [CD]

Hysteric Blue / 『Historic Blue』

Historic Blue



99年大ヒットした『春〜spring〜』はやはり名曲だったと思うわけで、ちょっとレビューしたいと思ってました。 今現在のJ-POP(現在の音楽シーンがそもそもJ-POPと言えるのかは微妙ですが)シーンで、ああいうメロディー書ける人いるんかな?って思うくらい、愚直なまでにキャッチーでポップでロックな王道バンドサウンドだったわけであります。 もっともプロデュース&アレンジを手がけたのがGLAYでおなじみの佐久間氏であることも完成度の大きな要因ではあると思いますが。(#15『Home Town』では唯一の作曲参加も)

オリジナルアルバムは諸々の事情(笑)でチェックできなかったんで、ベスト盤をレビューです。 解散前年の2002年リリースなので解散直前リリースのラストシングル『DOLCE〜夏色恋慕〜』だけが収録されていませんが、とりあえずシングルは網羅。
活動期間は1998年から2003年だったんですが、正直最初の2年くらいしか曲知らないんですねー。 それでもアルバム5枚出してたのに軽く驚いた次第です。

で、全17曲のベスト盤って、曲多すぎじゃないかなーと思ったんですが、解散までに出したシングルは14枚というのにまず驚き。 なかなかのハイペースです。うち13曲がこのベスト盤に収録されています。 しかしながらそれでおいしい内容かといえば正直微妙な感想。 ほとんどがシングルという知識もなく、初期曲しか知らない程度でこのベスト聴いたら多分物足りないと感じる方もけっこういるんではないかと思うわけです。 シングルとしては印象に残る曲は少なく、シングル13曲入りのきらびやかさとはかけ離れてる感じでやや退屈。 シングルの仕上がりを含めて佐久間さんにもうちょっと上手くプロデュースして欲しかった感もありますが。

そんななかでイチバン耳を引いたのは#11『好奇心』でしょうか。メロディーラインが80's歌謡ポップを思わせるのがツボでした。

この曲やシングル『なぜ・・・』を聴くと、たくやの作る曲はメロディーの面白さを感じますし、ちょっとトーンを落とした曲にその良さが顕著にあらわれるなぁと。そこにTamaのボーカルが上手くはまるとグッと質が上がるんですよね。 もちろんアップテンポも面白いの作るんですが、そっちはもうちょっと丁寧に練り上げてほしかったなってレベルの曲が多いです。

ってなけでTamaに関して。 このコのボーカルは曲によってはもろにYUKIになってしまうのが最後までネックだった気がします。意識してないとは言わせませんってレベルです。 ビジュアルや曲の世界観を含め、そこから上手く脱却できなかった(させられなかった)のがバンドとしての寿命を短くした要因とも思っています。 YUKIちっくじゃない曲では非常にいい味を持った歌声を披露してるだけに、惜しいの一言です。


とは言え、このバンドが持っていた爽やかさやライトな感じが多くの人に好かれた事実は変わりません。 今でも『春〜spring〜』がかかるとワクワクする、甘酸っぱい気持ちになるリスナーは多いんではないでしょうか? まぁ、個人的には『なぜ・・・』の方が大好きだったりするんですけどね(笑)。 すこくいい曲だと思いますよ。『春』よりも。

J-POPにとってカオシックな様相だった99年に爽やかな風を吹かせた彼らの歌、振り返ってみるのも面白いかもしれませんね。 微妙なシングルは多いのが難点ですけど(笑)。



ところでこの盤に唯一収録されなかったラストシングル『DOLCE〜夏色恋慕〜』って意外と入手困難なんでしょうかね?? 調べてないけど。 やはりメンバーが大きな不祥事起こすと後々音源の入手に苦労しちゃいますね。 まぁこの盤はレンタルでしたけどね(笑)。


Historic Blue
Historic Blue [CD]

ゆず / 『ゆず一家』

ゆず一家



ゆずメジャー1st『ゆず一家』。 シングル『夏色』のロングヒットでアルバムまで大ヒット。 最終的に90万枚売り上げたそう。
リリースされた98年といえば小室ミュージック隆盛極まってた時期なんですが、ゆずの歌声はとても斬新に響いたもんです。 路上弾き語りに端を発する彼らの曲はシーンに爽やかな衝撃を与え、そしてそれに影響された若者が街に出てギターを引くというちょっとした社会現象にもなりましたっけ。 ストリートミュージシャンってね。 ブルースハープもカッコ良くってね。
そんな彼らも2004年には『栄光の架橋』でお茶の間にまで浸透しちゃうわけですからすごいもんです。(良いか悪いかは置いといて)


で、1st『ゆず一家』です。 全体的な印象としては、下手なギミックは使わず、あくまでギターとコーラスで勝負してる感が好印象です。 曲の大半は『夏色』や『少年』をはじめ北川氏のものが多い(14曲中10曲)んですが、個人的には岩沢氏の曲にお気に入りが多いかもです。 特に#6『心の音』とか#14『境界線』あたりがいいですねえ。 って、これ書いたらあとレビュー書く内容なくなっちゃったな(笑)。

とりあえず、『ゆず』の一般的なイメージを裏切る事ない構成のアルバムなんで、シングルしか聴いたことない方でも安心して聴ける一枚なんじゃないかと思います。 フォーキーでありながらも決してポップを裏切らないゆずのスタイルのルーツとなるこの1stアルバムは2013年の今聴いても鮮度はバッチリです。


ゆず一家
ゆず一家 [CD]




EveryLittleThing / 『Time Destination』

Time to Destination



1998年4月15日リリースの2nd 累計出荷枚数400万枚以上も売れた大ヒットアルバムです。  

個人的な勝手な印象としては、ELTって、『大量消費される音楽』と言われるのを否定することもなく、時代のBGMとしてどんどんシングルリリースしていた印象があります。 だからこのアルバム収録のシングルを聴くと、20歳前後の記憶が鮮やかに浮かんでくるわけで。 個人的には抗えない力をもったアルバムとも言えます。



アルバムはシングル『For The Moment』からスタート。 ミディアムチューンから始まるあたり、アルバムジャケットのモノクロ感やタイトルに上手くリンクさせ、全体像をまとめてる感じがします。 これでビビッドなアップテンポをトップバッターに持ってきたらこのアルバム全体のイメージってけっこう違うものになりそうですし、導入部としてこの曲はバッチリです。
続く『今でも・・・あなたが好きだから』はどこかビーイング風味というかZARDテイストですね。どこか平凡な印象。
『Face The Change』はAlbum Mixって事でOutroの音が変わった?かなという程度ですが、シングルのイメージはほとんど変わらず。
インスト曲『Old Dream』に続き、ELTデビュー3部シングルのような印象をもってしまうアップテンポな思い出ソング『モノクローム』に続きます。 普通にシングルにありそうなくらい、初期のELT節全開。

アルバム中盤には中核曲として、このアルバムで唯一となる持田嬢と五十嵐氏共作による作詞のバラード『All Long』が鎮座致します。 ある意味『Time goes by』以上にこのアルバムの色を引き立てる良曲ですね。

#7『Hometown』このアルバムで唯一、怪しい存在感を放つ謎曲。 イントロから歌い出しにかけていきなり変調して別の曲が本体という、何かゲームの中ボスみたいな存在感です。 歌いだしちゃうと『♪チャンチャララチャンチャララ♪』というシンセ音が歌の合間のタイミングでいちいち入るのが印象的な事以外は何の変哲もない『友達ありがとうミディアムナンバー』です。 タイトルがタイトルなんで、没個性だろうが何だろうがもうちょい普通にすれば名曲に化けてた可能性もあるんで、ちょっと残念な一曲。

終盤はシングル固め打ちです。 その中で頑張ってるアルバム曲『True color』が何気に良曲。イントロのギターや曲全体のやや冷めたテンションも味付けとして上手い。4分44秒の長さを感じさせないってのは素晴らしいです。 従来のELTサウンドとは一線を画したロックテイストのこの曲はなかなか興味深いです。

そして最後は大名曲『Time goes by』のオーケストラバージョンで〆。 もっと仰々しいかと思ってましたけど、割とシングルに近い味付け程度で安心しました(笑)。 たまにあるんですよね。バラード曲に取って付けたようなオーケストラアレンジにしちゃったのにあまり面白くないという曲って。



と言った感じで素人レビュー書いてみましたけど、何の曇りも感じさせずのびのび歌う持田嬢が微笑ましいですね。 五十嵐さんも曲かいてて楽しかったでしょう。(どれもこれも売れてたし)

ところでこのアルバム、11曲中5曲がシングルなんですよ。 この頃だとそれほど珍しくなかった構成ですね。まさにベスト盤みたいなオリジナルアルバム(笑)。 だからこそ、アルバム曲はもうちょい手堅くてもいいのかなーと、#7『Hometown』を軽くdisってみます(笑)。 コンポーザーとして、チャレンジする姿勢は大事だと思うのですが、いかんせんアルバムの色に溶け込んでない感じが残念でした。 とりあえず曲のタイトルとして『Hometown』『モノクローム』を使ってしまうにはもったいなかった曲だったなぁと(笑)。

でもそれを除けばよくできた一枚だと思います。 当時、買って失敗したと感じる人はあまりいなかったのではないでしょうか? しかしながらそれはあくまでシングル収録率の高さによるところが大きかったのも否めないわけで、そこはやはり前述の『大量消費される音楽』メーカーの旗手ELTならではなのかなぁとも思ったりもします。 ただ、大量消費される音楽という在り方を否定する気はありません。 それがこの時代の『商品力』であり、J-POPの歴史そのものなわけですから。


Time to Destination
Time to Destination [CD]

Mr. Children / 『Atomic Heart』

Atomic Heart



1994年9月1日リリースの4th。  ミスチル史上最高のセールス(343万枚)を記録した至高の1枚です。

アルバム全体としてはポップさとロックさが絶妙に配置されていて、大ヒットシングル『CROSS ROAD』『イノセントワールド』とは全く違ったミスチルの音楽観をお腹いっぱい堪能したリスナーも多かったのではないかと思います。 リリックに関してはこれまでの恋愛ポップスな雰囲気よりは世に対し斜に構えたようなシニカルな雰囲気もあったりと、着実なステップアップを感じさせます。

今作で初導入されたインスト曲『Printing』から、『Dance Dance Dance』というタイトルながらBsうねりまくるゴリゴリのロックでこのアルバムは幕を開けます。 ストーンズを意識したという『ラブコネクション』は洋楽リスナーには懐かしく、大ヒットシングル『イノセントワールド』『CROSSROAD』に挟まれて、元クラスメイト含む三角関係を歌う『クラスメイト』も何気ない曲のようでいて桜井氏のメロディーメイクの良さが光る良曲と、ここまで非常にいい流れで、気付けばもう中盤です(笑)。

中盤には打ち込み音多用のシリアスなイントロから始まる『ジェラシー』がこのアルバム最長のボリュームで存在感を示し、続く#8『ASIA』はこのアルバム唯一の桜井氏以外の作曲(Drmの鈴木氏)という事で、シンプルなバンドサウンドが耳を引きます。 いつの間にか終わるインスト曲『Rain』に続いてサラリーマンの日常を気だるく歌う『雨のち晴れ』。 どこかシリアスでいて、このアルバムでもっとも早いロックな作風の『Round About』。 そしてメロディーラインとリリックの融合が素晴らしい名曲『Over』で〆ます。


このアルバム以降はやや内向的というか、トーンの下がった世界観を作る事の多くなるミスチルですので、ポップさとロックの美味しいところを絶妙なバランスで彩った名作がこの『Atomic Heart』だと思います。 大ヒットシングル2曲を中盤に配置してもなお、アルバム全体を飽きさせることなく聴かせる事ができるくらい、各曲のクオリティも高いと思います。 正直、ミスチルのアルバムではもっとも聴きやすい一枚なんではないでしょうか? 343万枚という破格のセールスは伊達じゃないです。


Atomic Heart
Atomic Heart [CD]

globe / 『globe』

globe



J-POPという音楽史に残る名盤。 って、ザックリした感想で終わってしまいそうなくらい名盤中の名盤ですね。

今じゃ中古CD屋でバカみたいに激安で売られてるんで、かつての小室ミュージックブームを知るリアルタイム世代としては残念というか寂しいところではありますが、トータルで400万枚を売り上げた事実は揺るぎませんし、その内容だってそら素晴らしいもんです。

個人的に名盤と感じるポイントとしてはまず、シングル『Feel Like Dance』と『Departures』を軸に構成されてる時点ですでに名盤。
デビューシングル『Feel Like Dance』は、以降のシングルに押されて若干存在感が薄いかもしれないポジションで認知されてますが、実はこの曲、それまでの邦楽に存在しなかったスタイル(KEIKOのVo. MARCのRap そして小室哲哉の作曲とプロデュース)を、J-POPの親しみやすいメロディーにRapをからめたキャッチーな小室風味のダンスミュージックという構成で形にしたという偉業を成し遂げた1曲。 これがドラマの主題歌張ってたってーんだから90年代ってすごい時代ですよね。 ある意味globeの初期コンセプトはこの曲でいきなり完成されてると言っても過言ではないでしょう。 いつ聴いてもワクワクします。

そして最大のヒット曲『Departures』に至っては、globeという構成を活かしながらも歌謡曲要素をたっぷり匂わせる、日本人には抵抗し得ない路線までも実現しているから。 J-POPというより、演歌に片足突っ込んでますよね。 とりあえず、このシングル二枚看板は当時から今のJ-POP史まで眺めても、外せない名曲と言えるでしょう。

しかしながらアルバムとして評価されるにはそれだけでは足りないワケで、他の収録曲の存在ってのはとても重要。 で、聴いてみると、周りの曲も良作が多いです。 KEIKOのぶっきらぼうなRapと、途中の転調が曲をしっかりとキャラ立ちさせてる#3『GONNA BE ALRIGHT』。 『この曲でもシングルカットすんじゃねぇ??』と当時は本気で思った#5『Regret of the Day』。 アルバム収録曲としては人気の高い#9『Precious Memories』などなど、良い味出してる曲がちゃーんと周りを固めてるんです。 大ヒットシングルの色に縛られず、ホントに色彩鮮やかなアルバムに仕上がってますけど、冒険しすぎて逸脱したところもないところが、このアルバムの聴きやすさの所以なんでしょうね。


それにしても、収録曲12曲(うち、インスト扱い2曲)中5曲がシングルってのはホントすごい勢いでした。 まさにベスト盤(笑)。 不思議な構成のCDスリーブを含め、当時いかに小室氏がglobeに力入れてたかがわかりますね。(このアルバム出したあと半年くらいは安室に力入れてましたけど) 

翌97年には問題作と言われる2ndアルバム『FACES PLACE』で、1stの路線をほとんど踏襲しなかったことを考えれば、globe結成当時に小室氏の頭のなかにあった『理想形』としてのglobeってのは、このアルバムで完成されちゃってると考えても差し支えないワケで、globe聴くならまずこれを聴けって感じです。 


2013年の今、あらためて聴いても色褪せないのはノスタルジックもあるんでしょうかね? でもそう思ってしまうくらい、この時代にはたくさんの思い出が詰まってるんです。 色鮮やかなJ-POPの名曲達と共に。

globe
globe [CD]


Sowelu / 『Geofu』

Geofu



コンピレーションアルバム『SMOOTH』収録の『across my heart』で異例のプレデビューを果たし、さらにCHEMISTRYらとともにW杯公式ソング『LET'S GET TOGETHER』に参加した『sowelu』の1stアルバム。 全体的な感想としては・・・『across my heart』のインパクトが強かったせいか、それともR&Bイメージ強いままでこのアルバム聴いてしまったせいか、ちょっとズレた感じになってしまいました。 いやもちろんデビュー盤としてはレベル高い(特にSoweluの歌唱力)んですけどね。


とにかく彼女の声に惚れ込んでたので、もちろんアルバムにも大きな期待をしてたわけですが、その期待は#1『Shine』で軽く膝崩れ。 いや、悪くないんです。 でも、テンポがちょっと彼女の声に合わない感じがしてやや懐疑的に耳を傾けます。 続く#3『Rainbow』でもちょっと浮いてる感じがして残念感。 まぁあくまで先入観がそう聴かせてるだけなんだと思うことにして聴き続けます。 でもそんな流れに耳が慣れたせいか、お気に入りの『across my heart』までが浮いて聴こえるという異常事態まで勃発(笑)。 やはりアルバムって構成大事です。

#6『Beatiful Dreamer』は正式なデビューシングルという事で、涼やかなサウンドに気持ち良く声が乗ってる感じ。 シングル聴いたときは『ほー、割と一般受けしそうな路線打ってきたなー』とか思ってましたけど、このアルバムの流れ的にはちょうどハマってる感じ。

そんな感じで何か悟った頃に耳に入った#7『Part of Me』は、これまでの停滞ムードを忘れるくらい、高め安定な珠玉のバラード。いいです、コレ。 これがあったおかげか、続くダンスチューン#8『Cc』が意外にとイケると判明。 これは意外。

終盤では両親に向けて歌った#11『My Dear』がなかなかの傑作。 こういう曲を持ち上げるのはベタだとわかってても、これはヤバイです、良すぎます☆ そしてラストはシングル『Breath〜想いの容量〜』でしっかり〆。 個人的にはこういうR&Bな雰囲気をアルバムのそこかしこに欲しかったんですが、とりあえず最後にここでいい仕事してくれたんで良しとしたいです。 そんなこんなでこのアルバムは後半になってからすごくイイ味が出てくる構成ですね。 それだけに散漫な感じがする前半の構成が惜しいと感じます。 いろんなタイプの曲にチャレンジするのはいいんですが、味付けみたいな部分でもうちょっとまとまりが欲しかったです。 

・・・とまぁ微妙な感想で終わってますが、このレビュー書いたのは2004年頃の事なんで、今(2013年)に聴いたらきっと違う感想書きそうな気がします。 はい。


ところでSoweluの曲で隠れた名曲『After ALL』(シングル『Beautiful dreamer』に収録)ってのがあるんですが、この曲がこのアルバムに収録されてないのが超残念でたまらないんですわ。 仲間達と笑いあったあの頃と、大人として少しずつ変わりゆく自分。そんな気持ちを情感たっぷりに歌うこの曲、知る人ぞ知る曲で終わらせるには惜しい魅力があるんで、何かのついでに聴いてみて下さい☆ 

(※ 2004年頃レビュー。 2013年加筆し掲載)



Geofu
Geofu [CD]

DragonAsh / 『Viva La Revolution』

Viva La Revolution



『革命』をタイトルに冠するこのアルバムは、その名の通り日本の音楽シーンに革命を起こした一枚でした。 

そもそもこのCDがリリースされた'99年という年は『J-POP』にとって大きな転換期でした。 それまで隆盛を極めていた小室ミュージックが大きく衰退し、浜崎あゆみが大きく躍進。 T.M.Revolutionは長い名前に改名した挙句に失速(笑)。 そして何よりも宇多田ヒカルという存在が社会現象になった年でもあり、いわゆる『ディーヴァ』という肩書きが世間にあふれ出した年。 そしてインディーズからの大きな波(Hi-Standerdらに代表されるメロコアやパンクの流れを汲むこれまでにないボーダーレスなバンドサウンド)も大きくメジャーシーンに及び、邦楽のミクスチャー化が大きく進んだ、そんなカオシックな年であったわけです。

今でこそ例えばケツメイシあたりがメインストリームにどっかと腰を下ろせるそんな時代ではありますが、'99年にこの手のHip-Hopを軸にしたアルバムがリリースされ、当たり前のように170万枚のセールスを叩き出した事はある意味ものすごい『革命』であり、R&Bブームの到来に若干遅れる感じではあったものの、日本発のHip-Hopが見事にメインストリームに乗った瞬間とも言えるわけであります。

アルバムの内容はというと、これまた傑作感漂ってます。 何ていうか、やりたい事がキッチリまとまっていて、なおかつ一曲あたりの尺もちょうど良い感じなんです。 そんな良曲が、ほぼ全編シームレスにテンポ良く奏でられるわけで、構成そのものも全く持って文句のつけようがありません(笑)。

この当時「D.Aの演ってるのはHip-Hopなんかじゃないっ!」っていうお怒りの声も聴いたんですけど、これを聴いたら「そんなの当たり前じゃん」って普通に返せちゃうくらい、『自分達の音楽』が演れてるんですよね。 Hip-Hopを模倣するのではなく、それを彼らなりに消化した新しいスタイルですね。 

むしろ本来であればキャッチー路線とも言えるアゲアゲなロック・パンクチューンの#8〜#10が、このアルバムにとってはやや異質なものに聴こえてしまい、全体の傑作感をスポイルしているのが残念なくらいにも感じてしまいます。 そういやこの年はm-floもメジャーデビューした年だったんですけど彼ら同様、D.Aも音楽に関してはボーダーレスな感じですよね。 m-floは別格過ぎる感もありますけど(笑)。 この時点でD.Aが提示した音楽は、明らかにシーンの新たな旗手にふさわしいものであったと思いますね。 だってそれまで聴いた事のないスタイル、メインストリームに乗っかったことのない音楽を、幅広い邦楽リスナーにも抵抗なく受け入れられる『形』にしてくれたんですもの。 ジャケットが表すように、まさに時代の突破口を開いたわけであります。


ちなみにHiROがこのアルバムが名盤と思っている個人的な理由のひとつが、そのリリックの若さゆえ。 このときの降谷建志はまだ20歳くらい。 この時期でなければ書けず、この時期を逃せば鮮度が失われかねないリリック。 流れゆく日々。誇り。体制。未来への前進。そして彼ら自身も意識していたであろう音楽シーンへの挑戦権の自覚・・・。 自信に満ち溢れた20歳の書き殴った『鮮度』があったからこそこのアルバムはシーンにおいて『革命』になり得たと思えるし、初期の曲にファンが多いのもきっとこれがあるためなのではないかと思うわけです。

『周りには仲間がいる 共闘してくれるキミ達がいる それでも傷を舐め合うのではなく 共に誇らしく笑い合いたい』 (#4 Humanity)
『進化を続け真実かかげ いくぜ音楽Sceneに突進』 (#5 Attention)

うーん、20歳そこそこじゃないと書けないですよ、これは(笑)。 30歳あたりでこれ書いたらちょいとアカンです。 もっと大人になりなさいって諭されます(笑)。


そしてD.Aの決意全てが綴られたと言っても過言ではない#13『Viva La Revolution』こそ、彼らの起こした革命の結晶として、確固たる存在感を放ち、この名盤を締めくくっています。 イントロから響く「Viva Viva Revolution!!」っていうコーラスが特別感みたいなものを誇張してくれてるのも良い感じ。まさに名曲です。

 しかしながら、#15『Outro』の17分目から隠れトラックがスタートするってーのは何か遅すぎです(笑)。 このアルバムのテイストはちょっと違うサウンドながら良い曲なんですが。 コントみたいのはいらないけどね。  


まぁ色々世間の評価のわかれる一枚ではありますけど、個人的にはJ-POP史上外せない影響力を持った一枚だと思います。 このアルバムにしかない熱気、ぜひ感じてほしいですね。

(※ 2004年頃レビュー)

Viva La Revolution
Viva La Revolution [CD]

CHEMISTRY / 『THE WAY WE ARE』

The Way We Are



まぁ、流行ってたわけですよ、ASAYANオーディション。
HiROはあまりTV観ないんで詳細知らないんですけど、このオーディションを勝ち上がった2人(川畑・堂珍)によるデュオってコトで、結構力の入ったプロモーションの末リリースされたのが和製R&B(笑)の名作『PIECES OF DREAMS』だったわけなんですけど、実はこれがよくできた1枚だったわけであります。

いわゆるR&Bの味付けこそされてますが、根底はあくまでも良メロJ-POPってトコがミソ。 変に気張って洋モノのパクリでなく、耳当たりの良いJ-POPとして完成されていたからこそ当たったという好例だったりします。 いきなり傑作。 練りに練られたコンセプト、そして2人の歌声が合わさるケミストリー(化学反応)。 これぞまさにプロデューサー松尾"KC"潔氏の一世一代の大仕事かもしんないっすね(大袈裟か)。


で、ヒットシングルに続きリリースされた1stアルバム『THE WAY WE ARE』はどうなのさって言われれば、これまた傑作。 これを書いてる時点で何枚かのアルバムはリリースされてますが、1stを越えるアルバムはまだないかもってのが正直な感想。 や、出てるのかもしんないんだけど、いわゆる『1st信仰』を崩すほどのトータルでの完成度ではないって話で(笑)。

この時点ではまだ実験的でない磐石のシングル陣は置いといて、聴きドコロは2人のソロ(言っちゃった・笑)。 特に川畑がDABOとコラボった『BROTHERHOOD』は重要な1曲。 うっかりすると耳当たりのいい曲に終始してしまいがちな構成のなかで、フックどころかヘビーな一撃的な存在感を放っています。 おそらくこの曲があるかないかでこのアルバムの印象は大きく違っていたのかもいれないほどです。 で、堂珍の『星たちの距離』もケイコ・リーとのデュエットというスタイルでアルバムに華を添えてます。 この曲でほのかに香るジャジーな空気も、やはりこのアルバムに必要な要素でありボリュームなわけで。
もちろん2人のハーモニーを堪能できる曲もわんさかなんですけど、とりあえずこのアルバムの大きなトピックは2人のソロってコトで、他の曲ははしょっときます(笑)。 ちなみに『愛しすぎて』なんかはどこか歌謡曲オーラ漂ってて、耳が『聴きに行ってしまう』感じすらありますな(笑)。 こういうとこも巧い。

それにしても、こうして『歌声』にこだわったデュオが存在感出すのはうれしい限りですね。 CHEMISTRYに関しては、あとは曲とコンセプトさえ良ければいくらでも名曲を歌い続けてくれそうな可能性を持った2人なんで、『その時』までじっくりキャリアを重ねてもらいたいもんです。 こういうボーカリストが活動してくれてることに、ものすごく頼もしさすら感じてる1人なんで(何様だよ)。

(※2005年頃レビュー)


The Way We Are
The Way We Are [CD]

LUNA SEA / 『MOTHER』

MOTHER



'90年代前半、ある意味『ビーイング系』と双璧をなしていたかもしれない『ヴィジュアル系』と言う括り。 X-JAPANを源流(もしかすると聖飢魔兇ら、が正しい??)として増殖していったこのカテゴリーからの勝ち組としてまず挙げられるバンドはLUNA SEAであると言っても過言ではないでしょう。 そんなLUNA SEAが名曲『ROSIER』をシングルとしてドロップし、X JAPANとは違うヴィジュアルバンドの方向性を示し、大ブレイクが期待されたなかでリリースされたこの3rdは、『LUNA SEAが、出すべき時期に出せた』という、ある意味でうまいタイミングで出せたアルバムとも言え、大ブレイク直前の、『まだ完成はしてないけど、バンドの初期の方向性が結実した』一枚と言えるでしょう。

#1『LOVELESS』からいきなりお気に入り。 静かに流れ出し、美しく奏でられるギター、うねりまくりのベース(超カッコイイっ!)、そしてこのアルバム全編通して存在感出しまくりのドラム。 AメロからLUNA SEAの持ち味でもあるツインギターがそれぞれの持ち味を出しまくるという、ある意味この一曲でLUNA SEAのおいしいトコが出ちゃってるくらいの名曲です。 アルバム曲でだったら、多分ストレートにこの曲がイチバン好きですね。 シングル入れてもトップ3は確実ですが。

続く『ROSIER』は言うまでもなく超傑作です。 10年以上を経た今でも新鮮さを失わないカッコ良さがあるし、歌いたくなります(爆)。 ちなみにこの曲、ライブ盤『NEVER SOLD OUT』では中盤のRYUICHIの一段引っ込んだボーカル部分が、JによるRapでアレンジされたバージョンやってまして、これもこれでカッコいいので是非。 傑作2曲に続くは重厚なバンドサウンドを響かせる#3『FACE TO FACE』。 RYUICHIのボーカル変化と中盤以降に鳴る、歪ませたシンセ音が否が応でも耳に残る#4『CIVILIZE』。(ここでもJさんカッコイイベース響かせてます♪) そして超大作『GENESIS OF MIND』で一度締めます。

ノイジーSEに霞むボーカルで『近づきたい 近づけない』という歌いだしが前曲からの展開としてかなり光っている#6『AURUORA』。 エフェクトかかったボーカルと、疾走するバンドサウンドが聴きどころな#7『IN FUTURE』。 美しいメロディーが印象的なイントロから始まり、全編でギターが鳴りまくりの#8『FAKE』と続きます。 さてここまでの展開とにかくスキがなく、ブッ通しで聴いても全然飽きないのは明らかに良く出来たアルバムの象徴とも言えますね。

『RISIER』と並ぶ完成度でありながら、どこか陰に隠れてしまっている存在となっているのが#9『TRUE BLUE』。 まさに不遇の名曲ってやつなんですけど、これまた新鮮度はいまだにキープされております。 とことんカッコイイです。 ちなみにこの曲リリースされた頃は、『ROSIER』よりもこっちのほうが好きでしたねぇ〜(遠い目)。

 最後は神聖かつ清廉な雰囲気と、RYUICHIのサビの歌い上げやバックコーラスが印象的なタイトルチューン『MOTHER』でこの傑作アルバムは幕を降ろします。 後にシングルカットされ、ファン人気の高い曲ですが、どうしてもこの曲でシングル切るってのが当時は信じられませんでした。 ・・・が、後のLUNA SEAってばシングルにおいて名バラードってやつがなかったので、これはこれでシングル切っといても良かったんかなって数年後に思い直した曲です(笑)。

とにもかくにも名盤ですが、LUNA SEAの進化はさらにものすごい勢いで進み、これまた傑作の4th『STYLE』につながるわけです。 これに関してはまたの機会に☆

MOTHER
MOTHER [CD]

minmi / 『Natural』

Natural(初回)



いい味出してたシングル『Are yu Ready』『サマータイム!』『西麻布伝説』に続いてドロップされたminmiの3rdアルバム。 個人的にはここまでのシングルの作風が気に入ってただけにこのアルバムも期待してたワケでありますが、ざっくりした感想としては、色彩豊かなTrackが入り混じる、高目安定な良盤って感じです。 ただ、前述のシングルを#2、3、5と前半に固め打ちした前半と、スローな曲が続く後半のギャップが大きく、まるで違うテンションで聴かなければいけない感じなのがちょっと気になりましたが、曲自体はどれもいいんで安心して聴ける一枚です。

アルバム曲で気になったというか気に入ったのは、#3の『FRIENDS』。 湘南乃風やPUSHIM、MOOMINをはじめとするゲストが大挙して参加しつつも、あくまでスパイスとして作用してるのでとっても耳当たりの良い曲に仕上がっててるのがポイント。 minmiってけっこうコラボ曲をアルバムに入れますけど、内容的なバランスとしてはこのくらいがちょうどいいのかも。 あまりゲストが濃い味出してると、実はけっこう気になるもんです。 minmiのアルバムの場合(笑)。

『つないだ手を 胸に強く感じて その温度で 温め合って 生きていこうよ この空の下 スピーカーの向こうまで 冷めた世界なら僕らが見せつけようFriends』 (#3『FRIENDS』)』

あ、#8『紫陽花』のジャジーな感じはイイですね〜。 デビュー曲『A Perfect Vision』こそレゲエを下地にしたTrackが売りでしたけど、何気にいろんなジャンルを歌いこなすminmiの真骨頂って感じです。 セルフコーラスにも耐え得る自らの声をとても効果的に重ねてるのもイイ感じ。
 続く#10『ココフレ 〜Coconuts Flavor '97』も、適度にメロウでありつつもminmi風味のTrackに、ひたすら甘いリリックが乗っててイイですな。

そしてそして、この盤でもっとも刺激たっぷりなのが、シングル『Are yu Ready』で間違いないでしょう。傑作です。  決してビッグヒットした曲ではありませんが、三味線を取り入れたTrackのヤバイことヤバイこと。 そしてあの全編に一貫しているシリアスな緊張感。 『熱く生きるというなら賛成 孤独も覚悟で進むmy way』 『花のように 散っては咲き 弱さ知り また強くなる Are yu Ready』と歌うminmiはひたるカッチョ良く、こればっかりはHiROの貧困な文章能力じゃ表現できませんッ!!!

そんなワケで結構良盤です。 全編通してHappyなヴァイブス満載で気持ち良く聴けますよ! しかしながらあえてマイナス要素を述べるとすれば、ラスト2曲(リミックス)は要らなかった。素直に『Natural』で終わってくれても良かったのに、と言っておきましょうかね(笑)。


Natural(初回)
Natural(初回) [CD]



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