A・KA・RICASIOPEA 3rd
ハッツ・アンリミテッド
2018-07-18

「〜3rd」として活動再開し、2作目となる2015年発表「A・SO・BO (CD+DVD) [CD]」から続くアルバムタイトル3文字シリーズ最終作。全11曲収録です。

まずは王道系!ミディアムで喰った16系M1「Tsu-Ba-Sa」で幕開け。ドラマティックなイントロから始まり、高らかにギターがテーマ奏でます。ベースとドラムの掛け合い。オルガンソロからテーマ、サビに戻ってギターソロに!と、展開も王道。ワンパターンですけど安心します(笑)。

アップな8ビート曲M2「Missions」は、ギターがテーマ奏でる疾走系。上の1もそうですが、オルガンで伴奏しつつ、ブラス風シンセで色を添えている大高さん。弾きまくってのオルガンソロを中盤に、ライトハンド絡めての煌びやかなギターソロを終盤に。そしてスローなチキチキ曲M3「I'll Be Right There」は、メロウにギターがテーマ奏でて。ささやかにオルガンソロ、聴かせる大人のギターソロ。

ここで大高さん提供曲で、アップで喰ったビートのM4「Urban Stars」。ギター、そしてオルガンがいかにもフュージョンらしいテーマを奏でて。スラップ鳴り響く中でオルガンとギターのソロを挟めば、フレットレスギター使ってのスローなバラードM5「Lights In the Heart」。綺麗なテーマを丁寧に奏で上げてます。中盤にささやかなオルガンソロ、終盤にフレギソロ。

ここで鳴瀬さん提供曲M6「Ui Uiz U Uiz Us」。小気味よいギターカッティングとスラップの上でシンセが軽妙にテーマ奏でます。ギターにドラム、シンセのソロと端的に挟めば、ミディアムスローなチキチキ曲M7「Ground Feelings」は、ギターがテーマを。激しいオルガンソロから土着なタム連打、そして最後にギターソロという展開でまとめています。

神保さん提供曲!ミディアムな跳ね系M8「Magic Touch」は、エフェクトかけての軽妙なベースラインにギターが抜いたテーマを奏でるファンキー系。軽くドラム、ちょっと攻めてのオルガンからジャジーな奏法でのギターのソロを中盤にまとめれば、小気味よいアップ系M9「Ethnic Street」は、ギターとオルガンがユニゾンしてテーマを奏でる疾走系。中盤にドラム、オルガン、ベースとドラムのテクニカルなユニゾンなど挟んで、終盤はギターがソロで締めます。

スローなハチロクM10「Last Dance」は、ギターが朗々とテーマを語るバラード。中盤にオルガン、終盤にギターと、ドラマティックにまとめ上げて、最後はドラマティックな王道イントロからのミディアム系M11「Flower Of Life」。ちょっとハードな雰囲気を持つテーマをオルガン、ギター、サビはギターとシンセと分け合って展開。中盤にオルガンとベースのスラップソロを挟み、終盤にギターソロをと、まあ王道の展開で締めくくります。

いかにもフュージョンらしい喰ったテーマを多用して、彼ららしい編曲にて手堅くまとめた1枚です。新機軸は全くないんだけれども、ある意味で安心して聴けます(笑)。ワンパターン、万歳!

2:「organizer [CD]
organizerKIYO*SEN
エレックレコード
2018-07-04

前作から2年弱、通算4作目が発表となりました。今回は、以降のライブも踏まえて、やはり女性!渋谷有紀子(b)が全曲に参加しております。全9曲収録です。

まずはバスドラ連打なミディアム系M1「Fly」(大高)で幕開け。こちら、スネアの位置によってトリッキーに聴こえるも、4分の14拍子2周で構成されるリフをバックにスペーシーにオルガンがテーマ奏でます。スネアの位置によって8分の7拍子でオルガン、ドラムのソロを挟んで重々しく展開すれば、8分の6拍子と5拍子の2つのテーマで構成されるM2「Enamel Doll」(大高)は、オルガンが力強くテーマ、ソロを、そしてスペーシーにシンセソロなどを挟んでまとめ上げれば、HIZAKI(g)を迎えて8分の7拍子で構成されるギターのリフをバックに進行するM3「Altered Destination」(矢堀孝一)は、オルガンのテーマから4拍子のシャッフルにて煌びやかなギターソロ、8分の7拍子にてドラムソロにオルガンソロ。リズムの変化が非常にユニーク。

タイトル=チキチキとしながら16分の9拍子のリフを重ねるM4「Tiki Tiki」(大高)は、途中にハチロク?16分の12拍子に変化してベースにオルガン、倍テンもしつつ元のリフに戻ってエンディング。それから普通にハチロクするM5「Catty Angel」(大高)は、篠田浩美(marinba)を迎えてシンセと絡み合って軽妙に展開します。オルガンにドラム、シンセとソロを挟んで、崇高なオルガンからのM6「Life Various」(大高)は、3拍子や5拍子、6拍子を使いながら静かに進行。ドラマティックに変化して荘厳に2人が奏で合って盛り上がる。

Kelly Simonz(g)を迎えてのアップ系M7「Potos」(大高)は、ギターとドラムのロックなバトルから始まり、アップな8ビートに変化してオルガンとギターが疾走系のテーマ奏でて。煌びやかなギターにオルガン、バスドラ連打の中でまたまたギターと、激しくまとめ上げて。唯一の千里ちゃん提供曲のアップ系M8「Come On Over」(川口)は、プロデューサーである矢掘孝一氏もギターで加わって。ちょっと攻撃的なギターリフをバックに普通に4拍子、オルガンがテーマ奏でるも、拍抜きからの8分の6拍子によるサビもあり。その後、オルガンにギター、緩急自在なパワフルなドラムソロと、聴きドコロたくさん。最後はドラムのフィル始まりかつユニークなスネア位置にて拍頭を分かりにくくしているM9「Higurashi」(矢堀孝一作)。ただのミディアムスローなチキチキ風なんだけど、ユラユラな雰囲気の中でオルガンがテーマを重ねて、アナログな音色によるシンセソロをしっかり展開、そのまま幕を閉じます。

全てにベース奏者を従えて、以降のライブ再現を前提にまとめ上げた1枚。相変わらず変拍子ばかりなれど、その対応力に千里ちゃんの格段の進化を実感です。