悪趣味日記

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CDコレクション

CDコレクションその1729…「back number」ベスト集1枚!!

既発売のオリジナル作らの記事と同時投稿となっちゃいましたが、昨年末に発表となったベスト集がお題目!

1:「アンコール(ベストアルバム)(初回限定盤B/Blu-rayver.) (2CD+Blu-ray) [CD]
アンコール(ベストアルバム)(初回限定盤B/Blu-rayver.) (2CD+Blu-ray)back number
Universal Music =music=
2016-12-28

メジャー・デビュー5年目にして編纂された初のベスト集。メジャー契約以前のインディーズ時代からの楽曲や、約1年前に発表した前作「シャンデリア [CD]」以降に発表されたシングルらも収録し、CD2枚に全32曲収録です。収録曲とその出典は以下の通り。

2009年発表「逃した魚」〜M-1:春を歌にして
2010年発表「あとのまつり」〜M-11:Stay With Me、M-7:そのドレスちょっと待った
2011年発表「スーパースター」収録〜M-2:花束(2nd)、M-5:はなびら(1st)、M-15:半透明人間(2nd)、M-9:電車の窓から、M-11:幸せ(1st)、M-15:思い出せなくなるその日まで(3rd)、M-16:スーパースターになったら
2012年発表「Blues」収録〜M-9:青い春(7th)、M-13:恋(4th)、M-16:日曜日(5th)、M-4:助演女優賞(7th)、M-6:エンディング、M-8:わたがし(6th)、
2014年発表「ラブストーリー」収録〜M-1:高嶺の花子さん(8th)、M-7:Fish(9th)、M-8:君がドアを閉めた後(8th)、M-10:光の街、M-12:MOTTO、M-14:世田谷ラブストーリー、M-5:繋いだ手から(10th)、M-13:003(10th)、
2015年発表「シャンデリア」収録〜M-4:クリスマスソング(14th)、M-3:SISTER(12th)、M-10:ヒロイン(11th)、M-12:アップルパイ(11th)、M-14:手紙(13th)、

M-3:ハッピーエンド(16th)
M-6:黒い猫の歌(配信限定)
M-2:僕の名前を(15th)

こう並べると、インディーズ時代の2枚からはわずか3曲の収録に留まっていますが、メジャー1作目からは全12曲収録中の7曲、2作目からは全12曲収録中の6曲、3作目からは全12曲収録中の8曲、最新作からは全12曲収録中の5曲と、どれもがほぼ半数前後の楽曲がセレクトされています。いかにその期中にシングル発表がなされたか〜なんですけど、楽曲の個性がそれぞれ異なっているので、飽きずに聴けちゃう本ベスト。

ホントに最新シングルであるM-3は世間でよく流れていますが、ここしばらくの間、私の頭をグルグルしてるのは、今更ですけどM-4。その強烈なイントロが拭えない(苦笑)。

4月の松山でのライブのチケットは何とかゲット!楽しみです!!

CDコレクションその1728…「back number」4枚!!

今回は新地の女性に紹介されて聴くようになったback Numberの諸作をまとめて。

清水依与吏(vo & g)、小島和也(b & back-vo)、栗原寿(ds) の3人編成で、2004年に群馬県で結成された模様。

1:「スーパースター [CD]
スーパースター
back number
ユニバーサルミュージック
2011-10-26

こちら、ユニバーサルとの契約によってのメジャー1作目。それ以前に2枚のアルバムをインディーズから発表しているようです。全10曲収録。

まずは別れた彼女との未練を綴るミディアム系M-1「はなびら」(1stシングル)で幕開け。彼らの歌詞の特徴として、うまくいかなくって後悔する系、非常に多くって、続くM-2「スーパースターになったら」もそんな感じ(苦笑)。しかしこのM-2、色んなリズム・パターン使ってる!

一転、M-3「花束」(2ndシングル)は、将来は続ける自信はないけど今は頑張ろう的な歌。だけどドラマティックなバラードM-4「思い出せなくなるその日まで」(3rdシングル)は、別れた直後の悲しい歌。響くなぁ〜(苦笑)。

アップなM-5「あやしいひかり」、別れようと思っても意志が弱い!M-6「半透明人間」(2ndシングル収録曲)、別れた後で彼女を想う!アコギをバックに歌うスロー・バラードM-7「チェックのワンピース」、理想の自分を目指すスロー系M-8「ミスター・パーフェクト」(3rdシングル収録曲)、人生について語る!M-9「こぼれ落ちて」(1stシングル収録曲)へと続く。

そんな中で唯一明るく前向きな(苦笑)アップ系M-10「リッツパーティー」はホッとするなぁ〜(笑)。

太田市合併10周年記念映画「群青色の、とおり道」劇中歌M-11「電車の窓から」は、人生うまくいってるけど涙が出る!って歌。欲張りなんだけど、共感。

最後は女性目線での片想い!スロー・バラッドM-12「幸せ」(1stシングル収録曲)でしっとり幕を閉じました〜。

2:「blues [CD]
blues
back number
ユニバーサル・シグマ
2012-11-21

こちらはメジャー2作目。提携シングル曲らも網羅し、全12曲収録です。

前作(上の1)から1年。シングルを軸にするなら2012年3月発表の4thシングルM-12「恋」から、同年11月発表の7thシングルM-1「青い春」迄の楽曲を収録しています。

まずはその時の最新シングルM-1はフジテレビの土ドラ「高校入試」の主題歌で、悩みながらも這いつくばって進む〜という正に青春を歌ったアップ系。この7thシングルに収録されているのがM-10「助演女優賞」で、上の1のM-12と同じく女性目線で歌った楽曲。惚れた弱み、だからしょうがない的な気持ちにさせるのは羨ましい(苦笑)。

M-2「手の鳴る方へ」は本作初出で、彼ららしく「前は好きな人いたけど今は君」的な言わなくてもいい女々しさを歌詞にしたアップな3連シャッフル曲で、続くM-3「わたがし」は6thシングルでTBS「Count Down TV」OPテーマとして使われた「デートの最中に手を繋ぎたい」的な男心を歌った楽曲。この6thに収録されているのがメーテレ「ドデスカ」テーマ曲として使われたM-6「平日のブルース」。アップで激しく幸せの連鎖を歌っています。

M-4「エンディング」は本作初出で、「君の代わりはいない事に気づいた」的なやっぱり女々しい楽曲。それからM-5「日曜日」は5thシングルでTBSドラマ「スープカレー」主題歌。川村結花さんとの共作で、朗らかな日常を歌うミディアム系でした〜。

それからM-7「笑顔」は本作初出ですけど、映画「今日、恋をはじめます」のテーマソング。歌詞は男女の気持ちのすれ違いらを歌っていますが、サウンドはフォーク・ロックしていてちょっと異質な仕上がりかと…。そんなフォーク調は続くM-8「ささえる人の歌」でも。こちらは4thシングル収録曲ですけど、昭和なサウンドの力強さと歌詞が非常にマッチしてるんだよね〜。

本作初出のアップな直進系M-9「Bird's Sorrow」、アコギと共に素朴にタイトルの通り歌うM-11「僕が今できることを」を経て、最後は3rdシングルM-12で幕を閉じます。こちら以降、予算確保できたのかストリングスが加わるシングル曲は増えましたね〜。歌詞は〜「好きだから告白したいけどできない」ってな”らしい”歌詞でした(苦笑)。

3:「ラブストーリー (通常盤) [CD]
ラブストーリー (通常盤)
back number
ユニバーサル・シグマ
2014-03-26

こちらはメジャー3作目。提携シングル曲らも網羅し、全12曲収録です。

前作(上の2)から1年4か月。シングルを軸にするなら2013年6月発表の8thシングルM-6「高嶺の花子さん」から、2014年3月発表の10thシングルM-2「繋いだ手から」迄の楽曲を収録しています。

まずは本作初出のアップ曲M-1「聖者の行進」で幕開け。「休み事なく僕らは進む」と、もがきながらも進む若者を代弁した歌詞で、続くM-2はその時点での最新シングルで「JTBプレミアム」CMソング。明るい曲調ながらも「うまくいってたんだけど手を離して気づく」というよくある後悔を歌っています。このシングルに収録されているのが続くM-3「003」。印象的なベース・ラインから始まるこの曲は、そのタイトル、歌詞がイマイチ理解不能。ググってみればタイトルはコンドームの商品名からだそうです。

M-4「fish」は9枚目のシングルで、別れを切り出され、切ない女心を歌う女性目線の歌。元々は男性目線の歌詞だったようですね。この9thに収録されているのがアップ系のM-10「ネアンデルタール人」。妬み、しかし自分を磨いていくしかない!と歌う。自分自身に対しての応援歌???

M-5「光の街」は本作初出で、素朴に2人の日常、相手への感謝を歌えば、続くM-8は代表曲の1つに挙げられる8thシングル。希望と諦めが混在しています。この8thに収録されているのがM-8「君がドアを閉めた後」。ピアニカらも交えて素朴に別れてしまった「君がいればなあ」と歌っています。

以降は本作初出ばかりで、M-7「Motto」は、そのタイトルの通りもっと自分の事を知って欲しいと歌うアップ系で、M-9「こわいはなし」は徐々に気持ちがすれ違っていく様を歌うアップな3連シャッフル曲。

そしてM-11「頬を濡らす雨のように」はちょっとスローなバラードで、君の不安な毎日が光で溢れますようにと歌う応援歌。最後M-12「世田谷ラブストーリー」も同様にスローなバラードで、終電で返してしまった事を後悔する歌。共感を生みやすい展開だからこそ、後に行定勲氏がこれをモチーフにして短編映画を作ったらしい。

昔は高校生にウケそうな歌詞でしたが、少し年齢層がアップし、大学生向けかな???

4:「シャンデリア(初回限定盤A) [CD]
シャンデリア(初回限定盤A)
back number
Universal Music =music=
2015-12-09

メジャー4作目、最新アルバムです。提携シングルらも収録し、全12曲収録。

前作(上の3)から1年9か月。シングルを軸にするなら2015年1月発表の11thシングルM-3「ヒロイン」から、本作発表直前2015年11月発表で最大のヒット曲となった14thシングルM-7「クリスマスソング」迄の楽曲を収録しています。

まずはポカリスエットCMソングとなったアップな明るい系12thシングル「Sister」で幕開け。この12枚目に収録されてたのがアップなロック・チューンM-5「泡と羊」で、(何だかんだあっても)前向きに生きる的な歌詞が◎。

続くM-2「サイレン」は本作初出で、アップな激しい系なサウンドでありつつ、切ない別れ話な歌詞。そしてM-3「ヒロイン」は11thシングルでJR東日本「JR SKI SKI」CMソングで、素朴な片想いの歌。この11枚目に収録されているのがM-11「アップルパイ」で恋の倦怠期を歌っています。

本作初出のM-4「僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい」はお得意の片想いソング。本作では数々あの小林武史氏がプロデュースしていて(M-3,4,7 & 12)、本作もその1曲で、打ち込みからの導入ってこれまで初ですね〜。そしてM-6「ミラーボールとシンデレラ」も本作初出。こちらはお得意の女性目線で、恋の終わり、別れ際を歌っています。「悪いのはそう あなたじゃないの」と言う女性は今はおらんろ(苦笑)。

そしてM-7「クリスマスソング」。この時点の最新シングルでフジTV月9「5→9〜私に恋したお坊さん〜」主題歌。ベッタベッタなラブ・ソングですけど、代表曲となっちゃいましたね〜(こないだの紅白でも歌ってたし)。このシングルに収録されてたのが続くM-8「助演女優賞2」。前作(上の2収録)の方が個性強いイントロから始まりますが、こちらも女性目線、歌詞は更に深く、不倫という現実を加味して切なさ倍増。「次の私を探しに行くんでしょう」ってリアルです。

本作初出の2曲続け、まずはM-9「東京の夕焼け」は本作初出で、上京直後の情景、これからも期待や希望を純粋に歌詞に託せば、M-10「Liar」は上の3収録の「003」同様、歌詞の暗喩が複雑です(苦笑)。

最後は13thシングルM-12「手紙」。歌詞の中身はもろフォークで、母からの愛情を淡々と歌ったスロー系。NTTドコモCMソングだそうです。ホントにほのぼのしています〜。

さて、続くは最近発売されたベスト集。これは別の投稿にて…。

CDコレクションその1727…「リー・リトナー」2枚!!

1:「ファースト・コース(期間生産限定盤) [CD]」:First Course〜Lee Ritenour
ファースト・コース(期間生産限定盤)リー・リトナー
SMJ
2016-05-25
オリジナル音源は1975年発表。

記念すべきリトナーの初リーダー作ですね〜。全9曲収録。

2015年に発表されたセルフ・カバー集「ツイスト・オブ・リット [CD]」には、本作から4曲(M-1「A Little Bit Of This And A Little Bit Of That(邦題:ほんの少し)」、M-2「Sweet Syncopation」、M-4「Fatback」、そしてM-8「Wild Rice」)が取り上げられ、リトナー自身としてもデビュー作ゆえにやり残した感を挽回したかったのかもしれません。

録音にはデイブ・グルーシン(kbds)とハービー・メイソン(ds)の2人を中心に据え、若干23歳?若かりしリトナーの多様性をまとめた1枚と言えます。

冒頭のM-1はアーニー・ワッツ(t-sax)らのバックでカッティングの巧みさをフィーチャーすれば、ファンキーな拍抜きM-2を挟んで、グルーシンの代表曲M-3「Theme From "Three Days Of Condor"」ではジャジーなギター・ソロを展開。またアコギ使って小曲M-5「Memories Past(邦題:過去の思い出)」ではタイトルに則した叙情性を1人で展開し、M-8ではアップな16系の中で小気味よくギターを奏で、最後のM-9「Ohia Maria」は再びアコギを手にし、後に敬愛ぶりが明らかとなるアントニオ・カルロス・ジョビンの名曲を情景感豊かに披露しています。

前述のグルーシンもこの頃は鬼才?エレピのみならずシンセにクラヴィネットなどなど奏で、楽曲に彩りを加えつつ、メイソンもこの頃は手数豊か。それぞれのそういった主張が、CTIらが生んだクロスオーバーではなくって、日本人がイメージするフュージョンの原型がここにあると言えます。

その他参加ミュージシャン。Larry Nash(kbds…M-1,2,4,6 & 8)、マイケル・オマーティアン(kbds…M-1)、パトリース・ラッシェン(kbds…M-8)、Jerry Peters(kbds…M-3 & 7)、Bill Dickinson(b…M-1 & 8)、チャック・レイニー(b…M-3,4 & 7)、ルイス・ジョンソン(b…M-2 & 6)、ハービー・メイソン(ds & perc)、Ed Green(ds…M-4)、Jerry Schoenbaum(perc)、アーニー・ワッツ(t-sax)、トム・スコット(t-sax &Lyricon…M-1,2,4,6,& 8)、Jerome Richardson(b-sax…M-1,4,6 & 8)、チャック・フィンドレー(tp…M-2 & 6)、Frank Rosolino(tb…M-1,4,6 & 8)

2:「キャプテン・フィンガーズ(期間生産限定盤) [CD]」:Captain Fingers〜Lee Ritenour
キャプテン・フィンガーズ(期間生産限定盤)リー・リトナー
SMJ
2016-05-25
オリジナル音源は1976年発表。

リトナーの2作目です。フュージョンの原型が上の1ならば、こちらは完成形と言える1枚。全7曲収録です。

なぜに完成形と断言するか?と言えば、M-1「Captain Fingers」の存在でしょう。正にテクニカル、喰った拍によって惑わしつつも普通な4拍で展開しつつ、メンバー全員に強要した(はずの)難易度高いユニゾン、またドラム=ハービー・メイソンと絡んだユニゾン風のギター・ソロ。日本のギター・キッズらは当時、この曲のコピーに命燃やしたでしょうし、そして以降のプリズムやカシオペアに大きな影響を与えた事は言う迄もありません。

続くM-2「Dolphin Dreams」ではいかにも海の中!を彷彿させるギターの音色は、その後、高中正義氏にも影響を与えたでしょうし、ストリングスを巧みに使ったミディアム系M-3「Fly By Night」(グルーシン作)を経て、またまた懲りずにアップなテクニカル系M-4「Margarita」を畳み込む。リトナーの真骨頂と言えます。

ただし、その後のキャリアでもしばしば見受けられる歌モノのフィーチャーを続くM-5「Isn't She Lovely(邦題:愛するアイシャ)」で披露。幻想的なギターからのイントロで始まりつつ、本編始まれば原曲彷彿させるアップな3連シャッフルの上でビル・チャンプリンが歌い倒す。そんなにスモーキー・ボイスじゃないけどね〜。ここではジェフ・ポーカロ(ds)とマイク・ポーカロ(b)、デヴィッド・フォスター(kbds)が参加し、特にジェフは得意のシャッフルで、終盤にはリトナーを大いに盛り上げています。ジェフらは続くミディアムな16系M-6「Space Glide」にも参加。

それからアコギでささやかに弾き始めるM-7「Sun Song」(こちらはグルーシンといってもドン提供曲)は、5拍子のリズムの中で歌心あるメロディをささやかにアコギが紡ぎ、アルバムの最後を飾ります。

ちょっとほめ過ぎかな???

しかしあのカシオペアがハービー・メイソンにプロデュースを依頼したアルバム「Eye Of Mind」の際に、メイソンは神保さんに叩き過ぎなくても〜とアドバイスをした模様。しかしここでのメイソン、ホントに叩き過ぎです(苦笑)。

その他参加ミュージシャン。Dennis Budimir(g…M-7)、ジェイ・グレイドン(g…M-1)、Mitch Holder(g…M-6)、レイ・パーカー・Jr.(g…M-5 & 6)、Dawilli Gonga(kbds…M-1 & 4)、Ian Underwood(kbds…M-1,2 & 4)、パトリース・ラッシェン(kbds…M-1)、アルフォンソ・ジョンソン(b…M-1 & 4)、アンソニー・ジャクソン(b…M-1,2 & 3)、Charles Meeks(b…M-6)、Bill Dickinson(b…M-7)、Victor Feldman(congas…M-3 & 6)、アレックス・アクーニャ(perc)、Steve Forman(perc…M-2,4,5 & 7)、アーニー・ワッツ(s-sax…M-3、t-sax…M-6)、Ray Cramer(cello…M-7)。

CDコレクションその1726…「吉田美奈子」ベスト集1枚!!

今回は、大阪出張時のタワレコで発見した吉田美奈子さんの初期ベスト集がお題目です。

1:「GOLDEN☆BEST 吉田美奈子~Beginning~ [CD]
GOLDEN☆BEST 吉田美奈子~Beginning~吉田美奈子
ソニー・ミュージックダイレクト
2012-10-17

こちらは1973年に発表したデビュー・アルバム「扉の冬」から、RCA時代、そして1983年迄属したALFA時代迄のアルバム10枚からの初期ベスト集。CD2枚に全29曲収録で、収録曲とその出典は以下の通りです。


1973年発表「扉の冬」〜M-1:外はみんな、M-2:待ちぼうけ、M-3:かびん
1975年発表「
MINAKO」〜M-4:レインボー・シー・ライン、M-5:わたし、M-6:チャイニーズ・スープ
1976年発表「
Flapper」〜M-7:愛は彼方、M-8:かたおもい、M-9:ラムはお好き?、M-10:夢で逢えたら、M-11:ラスト・ステップ
1977年発表「
Twilight Zone」〜M-12:駆けてきたたそがれ(Runner)、M-13:恋は流星(Shooting Star Of Love)、M-14:さよなら(Say Just Good-by)、M-15:Twilight Zone
1978年発表「
Let's Do It〜愛は思うまま」〜M-1:恋の手ほどき(I'll Teach You All About Love)、M-2:海(The Sea)、M-3:猫(Cat)
1980年発表「
Monochrome」〜M-4:Rainy Day、M-5:Sunset、M-6:Airport
1981年発表「
Monsters In Town」〜M-7:Town、M-8:Lovin' You、M-9:Black Eye Lady、M-10:Knock, Knock
1982年発表「
Light'n Up」〜M-11:Light'n Up、M-12:Love Shower、M-13:時の向こう
1983年発表「
In Motion」〜M-14:愛は思うまま

初期は細野晴臣や大瀧詠一ら、はっぴいえんど周辺との親交からデビューに至り、その後、山下達郎との蜜月時代(RCA)を経て、ザ・プレイヤーズ周辺との制作時代(ALFA)迄が今回、”Begining”として時代順にコンピされています。

勿論、全て持ってますし、各アルバムへの感想はリンクを貼りましたのでご覧頂ければ。

あえて特筆するならば、歌の上手いシンガーソング・ライターとしてデビューした後、代表曲とも言えるM-10を発表し、あの独特の高音域使った節回しはM-12にその原型が生まれ、バック陣の演奏&編曲を活かしてアーバンなM-3、ゴスペルやブルースへの傾倒を形にしたM-5、後の角松敏生に影響を与えただろうアーバン・ファンクM-7、盟友岡沢章とソウルフルにデュエットしたM-10、デヴィッド・サンボーン迎えたM-12やマイケル・ブレッカー迎えたM-14と、そのサウンドの変化らが伝わる本ベスト集。

やっぱり素晴らしい歌い手です。

CDコレクションその1725…「神保彰」新作2枚!!

例年同様、新年早々2枚同時リリースとなった新作が今回のお題目。

キングレコードでソロ作を発表するようになって11年目を迎えたようですね〜。

1:「21 [CD]
21神保彰
キングレコード
2017-01-01

こちら、正統なる新作。全9曲収録です。

参加ミュージシャンは、前作「MUNITY [CD]」と全く同じで、オトマロ・ルイーズ(kbds)とエイブラハム・ラボリエル(b)、そしてアレン・ハインズ(g…M-2,4,5 & 9)と元タワー・オブ・パワーのメンバーであったリチャード・エリオット(s & t-sax…M-1,4,7)です。

まずはリチャード・エリオットを迎えてM-1「Take It Easy」。ミディアムで前向きな雰囲気を醸し出すこの曲は、何と3つの音使ってのメロディ・メイキングがなされ、最初は3音、続いて2音、そして1音。メロディを構築するセンスというより、それでメロディにできちゃうのはエリオットだからこそ(苦笑)。それから全体の構成はシンプルで、ほとんどの楽曲がテーマ、リフ絡めてのドラム・ソロ、主役のソロ、テーマに戻って後奏に主役のソロ再び〜という構成でした〜。

アップな跳ね系M-2「Doing What?」はハインズを迎えて。このウネウネしたメロディはハインズらしく、続くアップな8ビート曲M-3「Tokyo Skyline」はオトマロ君が主役。いかにもJ-Fusion!爽やかなメロディをエレピで紡ぎます。途中、歌心あるベース・ソロが印象的。

そしてハインズ&エリオット唯一の共演、5人編成によるアップ系M-4「Snap!」は、ブラス隊の伴奏のようなメロディですけど、これもエリオットだからと狙ったメロディか?途中、2人のソロ廻しは刺激的。後奏でブイブイとブロウするエリオットも強烈でした〜。

続くちょっとスローなバック・ビート曲M-5「All Over Again」はハインズをフィーチャーし、いかにもなラテン曲M-6「You Got Me」はオトマロ君のエレピを…。神保さん的には後者のオトマロ君は最高と記していますが、私はそれより下の2のM-5かな〜???

ミディアムなチキチキ系M-7「Don't Puzzle Me」はエリオットのソプラノ・サックスをフィーチャーして。これはJ-Fusionではなくってスムース・ジャズな仕上がりで、スローなチャチャM-8「Be A Dreamer」はオトマロ君奏でるメロディが可愛い(別でシンセ被せて強調…国内作業らしい)。

最後はハインズがメロディ奏でるアップ系M-9「No Big Deal」で幕を閉じます。

総評するなら、抜群の安定感、しかしもう少し奇をてらって欲しい、そんな1枚でした〜。

2:「BROMBOIII! ! ! [CD]
BROMBOIII! ! !JBプロジェクト(神保彰&ブライアン・ブロンバーグ)
キングレコード
2017-01-01

前作から13年、ようやくの再共演となったブライアン・ブロンバーグとのユニット”JBプロジェクト”3作目です。全10曲収録。

実はこちらの方が全然面白かったですね〜(苦笑)。その理由は、オトマロ君&エイブ君の呪縛なく、旧友プライアン、そして3人の鍵盤奏者を迎えた事、楽曲もカバーやブライアン提供曲を取り上げている事の2つかと…。そのバラエティに富んだ感が◎。

3人の鍵盤奏者は、日本のフュージョン・シーンを生んだメンバーの1人パトリース・ラッシェン、盟友オトマロ・ルイーズ、そしてJ-Fusionのルーツとまで言わしめた鬼才ジェフ・ローバー。それぞれ3曲ずつ出番が用意され、1曲は神保さんとブロンバーグのデュオが用意されています。

まずは才女ラッシェンの3曲。M-1「Actual Proof」はご存知ハービー・ハンコックの代表曲の1つ。ちょっと跳ねた感を出しつつ、ブロンバーグのアコベに呼応してか、ドラミングも静かに技を繰り出してて、落ち着いた仕上がりが◎。M-4「Teen Town」はジャコ・パストリアスの代表曲。ブロンバーグは自身が2002年に発表した「ポートレイト・オブ・ジャコ [CD]」の中で内容を変えて2回取り上げていましたが、こちらはテンポを少々落としてアコベでメロディを奏でていました。それから神保さんの提供曲でアップ系のM-10「Strut Ahead」。こちら、メロディ・ラインが素晴らしく、ラッシェンがリリカルなメロデイをピアノで淡々と紡いでいました。

続いてオトマロ君。M-2「Stratus」はビリー・コブハムの人気曲。といってもオトマロ君は伴奏程度で、アコベの上でベースでファンキーにメロを取りまくるブロンバーグ。途中、アコベとベースの掛け合いも挟み、刺激的な仕上がりでした〜。それからブロンバーグの提供曲でアップ系のM-5「Rory, Lowery, Private Eye」。こちらはブロンバーグのベースとオトマロ君のピアノが小刻みなメロディをユニゾンし合うテクニカル系。そんな中で展開するオトマロ君のエモーショナルなピアノ・ソロは今回の2枚の中で最高のソロだと私は思います。小気味よいブラス隊は国内オーバーダブでしょう。最後は神保さん提供のちょっとラテンなミディアム系M-7「Eleven Thirty」。こういたリズムでのオトマロ君は水を得た魚です。

そしてローバー。神保さん提供のアップな跳ね系M-3「Hybrid Life」。軽妙なメロディをシンセで奏でれば、途中のエレピ・ソロは小粋そのもの。やはりケニー・Gを育てたセンスが随所の溢れています。そしてイーグルズの代表曲M-6「I Cna't Tell You Why(邦題:言い出せなくて)」。ここはブロンバーグがピッコロ・ベースをギターばりに奏でて楽曲をリードします。ローバーのピアノ・ソロの後はアコベでソロ取ってるけどね〜。最後は神保さん提供のミディアムな3連系M-8「From Darkness To Light」。これもM-6同様にピッコロ・ベースでメロディを。

2人が静かにデュオするM-9「Bromblue」は2人の共作。神保さんはその昔にジンサクの中で櫻井さんとデュオ数多くしていましたが、ブロンバーグとのこちらでは、アコベという事もあって、アコースティックに合わせたダイナミクス感が何だか心地良かった。年末はやっぱこっちだよね〜。

CDコレクションその1724…「ラルフ・マクドナルド」3枚!!

今回はN.Y.を代表するパーカッション奏者兼プロデューサーであるラルフ・マクドナルドの初期3作をまとめて。

1:「サウンド・オブ・ア・ドラム[国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5615) [CD]」:Sound Of Drum〜Ralph Macdonald
サウンド・オブ・ア・ドラム[国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5615)ラルフ・マクドナルド
SOLID/T.K.RECORDS
2016-05-11
オリジナル音源は1976年発表。

こちら、初リーダー作。全6曲収録です。

ライナーによれば、かつてのバンドの同僚ビル・ソルダー、そしてウィリアム・イートンと立ち上げた音楽出版社が倒産寸前に陥るも、2つのヒット曲を放ち、その直後に制作したのが本作だそうです。

その2つのヒット曲が全て本作でセルフ・カバーされてて、最初のヒット曲はダニー・ハサウェイとロバータ・フラックが歌った「Where Is The Love」(本作ではM-2収録)。こちらではトゥーツ・シールマンス(harmonica)と男女の土着なコーラス・ワークを加えてファンキー色を高めて、原曲とは雰囲気大きく変えています。

続くヒット曲はグローバー・ワシントン・Jr.に提供した「Mister Magic」(M-5収録)。こちらはDavid Friedman(vibes)をフィーチャーし、ビートをラテン風に変化させて、原曲とは雰囲気が大きく変えています。

それからラテンなビート使ったアップ系M-6「Calypso Breakdown」は、本作に収録され、翌年1977年に映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のサントラに取り上げられました。

アルバム・タイトルは「Sound Of Drum」(意訳すれば太鼓ではなくって打楽器の音)。先のセルフ・カバー2曲も、打楽器奏者としてその響きを前面に出そうとして原曲とは異なる編曲をしたように思います。

その他、グローバーをフィーチャーしたアップ系でアルバム・タイトル曲M-1「Sound Of Drum」(テーマはソプラノ、ソロはテナーに持ち替えて演奏)、何かとグルーヴィーなミディアム系M-3「The Only Time You Say You Love Me」、Arther Jenkins JR.(clavinet)が金管隊らと絡みながらメロディ奏でるアップ系M-4「Jam On The Groove」(シンセ・ソロはボブ・ジェームス)などが収録されています。

その他参加ミュージシャン。エリック・ゲイル(g)、リチャード・ティー(p)、チャック・レイニー(b)、リック・マロッタ(ds)、Nicholas Marrero(timbales)、Clinton Thobourne(cla…M-6)、Frank Floyd(back-vo)、Gwen Guthrie(back-vo)、パティ・オースティン(back-vo)、Raymond Simpson(back-vo)、Vivian Cherry(back-vo)、Zachary Sanders(back-vo)。

2:「ザ・パス[国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5616) [CD]」:The Pass〜Ralph Macdonald
ザ・パス[国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5616)ラルフ・マクドナルド
SOLID/T.K.RECORDS
2016-05-11
オリジナル音源は1978年発表。

こちら、2作目のリーダー作。全5曲収録。

といっても、アルバム・タイトル曲で3部構成からなるM-1「The Path」がLPでいうA面部分を全て使っています。テンポは全て同じで、ビートは多少変わりつつも打楽器が常に鳴っています。その上でPart 1はJimi Solanke(voice)の語りから、男女9名によるアフリカを彷彿させるコーラス(これが楽曲テーマ)に続いてPart 2へ。ここではAlston Jack(steel-ds)とRoger Sardinha(steel-ds)がメロを取り、Clinton Thobourne(cla)が軽妙なソロを取る。そして打楽器のリズムが変わってPart 3はフュージョン。ボブ・ジェームス(synth)のソロから始まり、デヴィッド・サンボーン(a-sax)やマイケル・ブレッカー(t-sax)、ランディ・ブレッカー(tp)によるブレッカー・ブラザースな小気味よいブラス隊ソリを挟んで、エリック・ゲイル(g)のカッティングとチャック・レイニー(b)のベース・ラインが有機的に絡むパートで構成され、最後は冒頭の楽曲テーマを経てフェードアウト。

常に鳴り響く打楽器の上で、歌モノ、ラテン・キューバン、フュージョンとジャンル異なる3つのパート。パーカッションの持つ力をその第一人者として表現したかったのかもしれません。

B面は、まずはトゥーツ・シールマンス(harmonica)迎えて切々たるスロー・バラードM-2「Smoke Ring As Wine」、前作に続いてグローバー・ワシントン・Jr.(t-sax)を迎えてアップなアーバン系M-3「I Cross My Heart」、ドラムレスにてDave Friedman(vibes)がメロディを展開するアップなラテン系M-4「It Feels So Good」、時代?ディスコ調でGwen Guthrie(vo)が明るく歌うアップ系M-5「If I'm Still Around Tomorrow」の4曲。ある意味、こちらもジャンルは一切違ってるんだけど、パーカッションの持つ力を〜な狙いなんだろうなぁ〜。考えてる(笑)。

その他参加ミュージシャン。ヒュー・マクラッケン(g…M-5)、リチャード・ティー(p)、Jerry Peters(synth…M-3)。Arther Jenkins Jr.(kbds)、ウィル・リー(b…M-5)、ウィリアム・サトラー(b…M-4)、Charles Collins(ds…M-5)、リック・マロッタ(ds…M-1-2、M-3)、スティーブ・ガッド(ds…M-1-3、M-2)、Idris Muhammad(perc…M-1-1)、Nicky Marrero(timbales…M-4)、Barry Rogers(tb…M-1-3)Mike Sorzano(cello…M-1-2)、M-1のコーラス隊=Alfred Lerefolo(back-vo)、Hugh Masakela(back-vo)、Junior Tshabalala(back-vo)、Linda Tshabalala(back-vo)、Miriam Maleba(back-vo)、Samuel Hlatshwayo(back-vo)、Simon Nkosi(back-vo)、Themi Mtshali(back-vo)。M-2のコーラス隊=Hilda Harris(back-vo)、Jerry Keller(back-vo)、Kenny Karen(back-vo)、Leslie Miller(back-vo)、パティ・オースティン(back-vo)、Tony Wells(back-vo)、Valerie Simpson(back-vo)。M-5のコーラス隊=Brenda White(back-vo)、Lani Groves(back-vo)、Yollanda McCullough(back-vo)。

3:「カウンターポイント[国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5617) [CD]」:Counterpoint〜Ralph Macdonald
カウンターポイント[国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5617)ラルフ・マクドナルド
SOLID/T.K.RECORDS
2016-05-11
オリジナル音源は1979年発表。

こちら、3作目のリーダー作。全6曲収録です。

直前のプロデュース曲らをセルフ・カバーし、自己紹介的な意味合いを持つ1作目、パーカッション奏者としての自己主張した2作目、それに対して肩肘張らずに気楽に作った3作目であったように感じます。

まずはM-1「I Need Someone」で幕開け。いかにも!なリチャード・ティー(p)とスティーブ・ガッド(ds)のタイトなリズムの上で、Zachary Sanders(vo)がソウルフルに歌い上げるアップ系。途中、グローバー・ワシントン・Jr.(t-sax)のソロをしっかりとフィーチャーしています。

そしてM-2「You Are In Love」は流麗なるストリングス隊が綺麗なメロディを展開。こういったフュージョン系のアルバムでは珍しい選択。ソロ・パートは途中でラルフがピコピコとエレドラとティンバレスを同期させて可愛く展開しています(電子的にではなくって多重録音もしくは同時に叩き出して)。

再びSandersを迎え、ミディアムな跳ね系M-3「Tell The Truth」は、あの”スタッフ”を彷彿させる小粋にまとめ上げられた楽曲。そりゃ上のM-1同様、ガッドとティーが絡めばそうもなる(苦笑)。ここでLPのA面終了。

そしてB面に移ってM-4「Discolypso」は、ラルフ自身がリード・ボーカル。カリプソ風のブラス隊とパーカッション、そこにディスコ風の4つ打ちが絡んで、タイトルのようなジャンル混合を目指していますが、楽曲の明るさ?気楽に聴けますね〜。

またまたSandersを迎えて正にレゲエ!M-5「Always Someone Missing」、最後はトム・スコット(Lyricon)を迎えてミディアムな16系M-6「East Dry River」で幕を閉じます。このM-6、リリコンによる伸ばした朴訥としたメロディと、Robert Greenidge(steel-ds)のスティール・ドラムによるブリッジにて構成されていますが、特にソロを挟む事はなかった。そういったのもこういったフュージョン系のアルバムでは珍しいですね〜。

その他参加ミュージシャン。エリック・ゲイル(g & b…M-2,3 & 6)、ウィル・リー(b…M-1)、Joe Brown(b…M-4-5)、Frank Floyd(back-vo)、Ken Williams(back-vo)、William Eaton(back-vo)。そしてM-4のホーン隊はデヴィッド・サンボーン(a-sax)、Harold Vick(t-sax)、マイケル・ブレッカー(t-sax)、Tom Malone(t-sax)、ロニー・キューバー(b-sax)、ランディ・ブレッカー(tp)、Jon Faddis(tp)、Barry Rogers(tb)、Howard Johnson(tuba)。ストリングス隊にはEugene Moye、Gene Orloff、Guy Lumia、Julien Barber、Kermit Moore、K.LaMar Alsop、Lenore Weinstock、Leo Kahn、Kewis Eley、Marvin Morgenstern、Selwart Clarke、Anthony Posk。

CDコレクションその1723…「タイガー大越」2枚!!

今回は、バークリー音楽院を首席で卒業し、その後、アメリカで活躍したトランぺッター、タイガー大越氏の諸作をまとめて。

1:「マッド・ケーキ [CD]」:Mudd Cake〜Tiger Okoshi
マッド・ケーキタイガー大越
ビクターエンタテインメント
2016-09-21
オリジナル音源は1982年発表。

1981年に初リーダー作「タイガーズ・バク [CD]」を発表した翌年、N.Y.在住のミュージシャンらと録音した2作目が本作です。全8曲収録。

参加ミュージシャンを先に記すと、ディーン・ブラウン(g)、Gerry Etkins(kbds)、Tim Landers(b)、Baron Browne(b…M-1-2 & 5)、そしてヴィニー・カリウタ(ds)とRobbie Gonzalez(perc)。特に特筆すべきは若きカリウタの奔放なドラミング。それが本作をフュージョン作を超えた存在にしていると言えます。

まずはアルバム・タイトル曲で、リズミカルなビートで始まるアップ系M-1「Mudd Cake」で幕開け。大越さんがブラウンと共にメロディを取りつつ、サビは変拍子と思わせながら、単にスネアの位置によってそう思わせるカリウタ・マジック。

スローなハーフタイム・シャッフルによるM-2「Comming Around The Corner」ではEtkinsとブラウンの掛け合いを途中に挟み、軽やかなハチロクM-3「Dream Fight」では冒頭にシンセをバックにベース・ソロを織り込み、大越さん独奏から始まるスローなリズミカル系M-4「Roberto」ではブラウンが持ち味の変態ラインを使ったソロを披露。参加ミュージシャンといっても対等に見せ場を作っています。ここまでがLPでいうA面部分。

B面に移って、スローなチキチキ曲M-5「Marbie」は、大越氏奏でる軽やかで聴きやすいメロディを持つ楽曲だが、変拍子風の繋ぎや凝ったリズム(表裏と裏裏でのトップ・シンバル・レガート)によって、リズム魂を大きく刺激すれば、ピアノをバックにトランペットとベースという小編成でメロディ奏でるスロー系M-6「Talk About Billy」を挟み、ちょっとスローなチキチキ曲M-6「Bo. Beemp」では、トランペット・ソロの合間にここぞとばかりフィル入れまくるカリウタでした。ドラミングの定説にとらわれずに叩き出すトコが、ローリング・ストーン誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のドラマー14位に繋がっているんだと思います。

最後はフリューゲル・ホルンでメロウに奏でるスロー系M-8「Stone Of Quebic」で幕を閉じます。

全てが大越さん作曲。古臭さを一切感じさせない1枚でしたね〜。

2:「Face to Face [CD]
Face to Faceタイガー大越
ビクターエンタテインメント
2016-09-21
オリジナル音源は1989年発表。

3作目のリーダー作。自身のバンドからGerry Etkins(kbds)を帯同させ、国内ミュージシャンらと録音した1枚です。全12曲収録。

国内組は、土方隆行(ac-g & g)、そして清水興(b)と東原力哉(ds)の3名。この録音を終えた後、同年6〜7月にかけて全国ツアーを行ったようですね〜。

さて、そんなメンバーらとの本作は、時代の変化か打ち込み多用のアップな疾走系M-1「Face To Face」で幕開けします。大越氏、高らかに、時に力強くブロウし、相変わらず非常にテクニカルなトランぺッター。

それからカバー2曲、アントニオ・カルロス・ジョビンのM-2「One Note Samba」を打ち込み?シンセ・ベース使ってまとめれば、一転、アップな3連シャッフルにてガーシュインのM-3「Summertime」を料理。NANIWA-EXPの2人によるタイトなリズムをバックに、淡々とソロを取る大越さんですが、力哉氏に煽られて徐々にビートアップ。

ちょっとペース・ダウン?スロー系M-4「A Man With 20 Faces(邦題:怪人20面相)」、静かに展開する6/8系M-6「Don't Tell Me Now」を経て、こちらでは「感傷旅行」の邦題で知られる最初はドリス・デイが歌ってたM-7「Sentimental Journey」に。原曲はよく知りませんが、アップで小気味よく展開します。

シンセ・ベース使ってのミディアム系M-8「Who Can I Turn To?」経て、シンセとトランペットでメロディ重ねるアップなリズミカル曲M-9「Bubble Dance」、また男性スキャットやトランペットがメロディ紡ぐミディアム系M-10「Eyes」と続きます。

スローでブラシ使ってのメロウ・バラードM-11「Fischerman's Song」では、ソロをミュート・トランペットで切々とブロウした後、最後はジャズ・スタンダードM-12「Over The Rainbow」。このM-12、シンセのみをバックに情感たっぷりにブロウする大越氏。ただね〜今となってはそのシンセ音、狙いはオーケストラなんでしょうが、音色がイマイチです。これも時代ですね〜。

けど何で2作目と3作目のみなんだろ???
せっかくならば同じJVC制作の1枚目も欲しかった!!!  

CDコレクションその1722…「渡辺貞夫」4枚!!

今回は我らがナベダサの新旧作をまとめて。

1:「ライヴ・アット・ジャンク(期間生産限定盤) [CD]
ライヴ・アット・ジャンク(期間生産限定盤)渡辺 貞夫
SMJ
2015-10-14
オリジナル音源は1970年発表。

こちら、その昔に銀座にあったジャズ・クラブ”JUNK”にて、1969年12月26〜27日に行われたライブからのベスト・テイク。全7曲収録です。

当時のバンド・メンバーであったギター・トリオ=増尾好秋(g)、鈴木良雄(ac-b & b)、実は知らなかった!ナベサダの実弟渡辺文雄(ds)を従えての演奏です。

しかし、何とも演奏のクオリティがよろしくない(苦笑)。アルト独奏からの軽快な4ビート曲チャーリー・パーカーのM-1「Cheryl」で幕を開けますが、バンドをリードするナベサダはともかく、若かりし増尾さんはソロは単音、単調であったし、終盤のハイライト?サックスとドラムの掛け合いも繋ぎグチャグチャ。続くナベサダのオリジナルM-2「If I Said The Sky Was Fallin'(邦題:空が落ちてきたらどうしよう)」はナベサダがソプラニーニョに、鈴木さんがベースに持ち替えてのミディアムな8ビートによるジャズ・ロックですけど、この時期のジャズ・ドラマーにありがちな8ビート下手な文雄さん。ドタバタ感、そして走っちゃってね〜、落ち着かないです、はい。

その後、ゆったりワルツでM-3「Georgia On My Mind〜The Theme」(後者はすぐフェードアウト)、ゆったり4ビートで小粋に料理したバート・バカラックのM-4「This Guy's In Love With You」、土着なリズムと4ビートを組み合わせてA.C.ジョビンのM-5「No More Blues」、ゆったりボサノバするM-6「Here's That Rainy Day」経て、最後はアップなジャズ・サンバするM-7「Granny's Samba〜Felicidade」。M-7は文雄さんが16ビート刻むんだけど、相変わらずのドタバタ(苦笑)。

まあ演奏面での不満は多々あれど、ここで取り上げた楽曲ら、つまり好きなパーカーから、バカラックのポップス・スタンダード、そしてジョビンのブラジル路線といったナベサダの嗜好は、変わらないなと感じました。

2:「モントルー・ジャズ・フェスティヴァルの渡辺貞夫(期間生産限定盤) [CD]
モントルー・ジャズ・フェスティヴァルの渡辺貞夫(期間生産限定盤)渡辺 貞夫
SMJ
2015-10-14
オリジナル音源は1971年発表。

こちら、1970年6月18日にモントルー・ジャズ・フェスティバルでの公演模様を収録したモノ。全4曲収録です。

バックを務めたのは、増尾好秋(g)、鈴木良雄(b)、そして角田ヒロ(ds)のギター・トリオです。弟の文雄さんから現つのだ☆ひろさんへの変更が功を奏し、全体的にまとまった演奏、プロの演奏でした〜。

まずはM-1「Round Trip:Going And Coming」の2曲をまとめて。まずは冒頭、フランス語による紹介が「サダオ・ワナタベ」というのは笑いを誘いました。そして我らがナベサダ、ソプラニーニョ・サックスを手にし、前者はアップな4ビートにて、後者はスローなチキチキにてメロにソロにと晴れの舞台モントルーにて、脂の乗った演奏を繰り広げています。前者は中盤のギター・ソロでは、つのださんがロックなドラミングを展開し、大きく盛り立てる。メンバー交代の甲斐があったと思える瞬間でした〜。

続くM-2「Lament」ではアルト・サックスに持ち替えて、朗々たる独奏から始まる静かでスローな4ビート曲。鈴木さんも以降はアコベに持ち替えて、つのださんのブラシと共にナベサダを盛り立てます。ここでナベサダ、非常に構成力豊かなソロを展開すれば、続く増尾さんはジャジーなソロを展開します。

そしてM-3「Tokyo Suite: Sunset(邦題:東京組曲:サンセット)」はフルートとアコベのアルコで幕を開けます。祖リズム隊加わり、”和”の雰囲気を漂わせながらゆったり静かに展開しますが、ナベサダ、これまで感じた事のないダイナミクスをフルートで付け、楽曲に彩りを加えています。

最後はM-4「Pastoral -theme-」を奏で、サラッと終わり。ソプラニーニョによるこのメロディは、ナベサダ珠玉のメロディだと思う。

3:「MY DEAR LIFE [CD]
MY DEAR LIFE渡辺貞夫
ビクターエンタテインメント
2016-07-20
オリジナル音源1977年発表。

何故か買う機会に恵まれなかった1枚です。全8曲収録。

こちら、日本から福村博(tb)と共にL.A.に渡って、活動開始間もないリー・リトナー(g)、デイヴ・グルーシン(kbds)、チャック・レイニー(b)、ハービー・メイソン(ds)、そしてSteve Forman(perc)を迎えて制作された1枚。

まずは幻想的なフルートから始まるM-1「Massai Talk」で幕開け。本編始まれば力強いハーフタイム・シャッフルに転じ、ソプラノ・サックスがいかにもアフリカ調なるメロディを取り、ソロ、そしてピアノ・ソロと、徐々にハービーの手数増え、結構盛り上がる。同じくアフリカ的なメロディ持つM-2「Safari」は小刻みなリム・ショット使ったスロー系。ここでリトナーが取るソロは、ウェス・モンゴメリーばりにジャズ・ギターしています。

一転、躍動的なリズムの上でソプラノ・サックスがメロディ奏でるM-3「Hunting World」、アコギ従え、情感たっぷりフルートでメロディ奏でるM-4「L.A.Sunset」にてLPでいうA面終了。

B面に転じ、グルーシンのピアノとナベサダのフルートが影のあるメロディ奏でるサンバ調M-5「Samba Em Praia」は、グルーシンのピアノ・ソロの後、アルトに持ち替えて朗々とソロを奏でる。ちょっとホントのサンバじゃないけど、オカズ含めたグルーヴ感が心地良い。

軽やかなバックビート使ったM-2「Music Break」では、福村さんがトロンボーンをナベサダに重ねたり、Formanによるトーキング・ドラムによる打楽器ソロのパートあったり、これも躍動的だったな〜。

土着なタム廻し使ったアップで朴訥なメロディを持つM-3「Malaika」はアフリカのフォーク・ソングが出典。そして最後はアルバム・タイトル曲M-8「My Dear Life」で幕を閉じます。初演。思った以上にテンポよく、しかし名曲かつ代表曲でした〜。

この当時はクロスオーバーと呼ばれていたのかな、編曲などがあまり洗練されておらず、少々バタ臭い感あり。しかし試行錯誤し、アフリカとジャズの融合、それなりによく仕上がっていましたね〜。

4:「ナチュラリー [CD]
ナチュラリー渡辺貞夫
ビクターエンタテインメント
2015-10-07

こちら、ブラジルのミュージシャンらと録音したナベサダの最新作で、全10曲収録です。

2曲がカバーで(ブラジルの第2の国家と言われるM-7「Carinhoso」、そしてジャズ・スタンダードと言えるM-10「Smile」)で、それ以外の8曲はナベサダのオリジナル。サウンドの特徴として、共同プロデュースをしたJaques Morelenbaum(cello)を大きくフィーチャーしています。

まずはアルバム・タイトル曲のミディアム系M-1「Naturally」で幕開け。ナベサダらしい朗らかなメロディを、素直に紡げば、続くゆったりボサノバ曲M-2「Junto Com Voce」では流麗なストリングス隊の前奏から始まり、哀しげなメロディをしっとりとアルトで紡ぎます。前述のMorelenbaumとの掛け合いもアクセント。

スローなチキチキから始まるM-3「After Years」、ちょっとテンポを上げてM-4「Bem Agora」、また代表曲「My Dear Life」に似たフレーズを持つM-5「Water Colors」ではMorelenbaumのソロも用意されつつ、ストリングス隊が楽曲を彩って、その響きはかつての名作「How's Everything」を彷彿させてくれます。

アップで憂いあるラテン曲M-6「Na Lapa」を挟み、カバー1曲目となるM-7。チェロの前奏から始まり、アコギも加わって、その上でアルトで素朴なメロディを丁寧に紡ぐ。第2の国家、心に響くメロディでした〜。

そしてチェロ従えてアルトでメロディ奏でるアップ系M-8「Bird's Song」は、小気味よいピアノ・ソロからアコベ・ソロ、打楽器隊によるソロらを交え、躍動的に仕上げています。

ゆったりボサノバのM-9「Spring」はホントに哀愁漂うメロディ。こんなメロディ、ナベサダの真骨頂ですね〜。

最後はピアノを従えてカバー2曲目M-10。なぜこの曲を今録音したのか。ナベサダの作家性が垣間見えます。

その他参加ミュージシャン。Lula Galvao(g)、Itamr Assieri(p)、Alberto Continentino(ac-b)、Paulo Braga(ds)、Sidinho Moreira(perc)にストリングス隊。

次は何だろ?前述「How's Everything」のキーマンであるデイブ・グルーシンを迎えて再演ライブを昨年末に行ったようで、そのライブ音源を聴きたいな〜。

CDコレクションその1721…「V.S.O.P.」関連2枚!!

今回は、1976年に一夜のみのスペシャル・プロジェクトとして結成されたV.S.O.P.の作品を2枚まとめて。

今更ですけどV.S.O.P.=ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(ac-b)、トニー・ウィリアムス(ds)、ウェイン・ショーター(s & t-sax)、フレディ・ハバード(tp & flh)です。

1:「ライヴ・アンダー・ザ・スカイ伝説(期間生産限定盤) [CD]」:Live Under The Sky '79〜V.S.O.P.The Quintet
ライヴ・アンダー・ザ・スカイ伝説(期間生産限定盤)V.S.O.P. ザ・クインテット
SMJ
2015-11-11
オリジナル音源は1979年発表。

個々の多忙な活動の中、日本で大変な人気を持つ彼らが、1979年7月26に田園コロシアムにて行われたライブ・アンダー・ザ・スカイ '79出演時の音源を、そのまま収録したのが本作です。CD2枚に全18曲収録。

初日=1枚目、2日目=2枚目と思いきや、この頃は1日のみの公演で、昼公演=Disc2 M-1〜8、夜公演=Disc1 M-1〜8、Disc2 M-9〜10だそうです。後で知ってちょっと拍子抜け(苦笑)。

アンコールを除いてセット・リストは昼夜同じで、単なる司会者による紹介M-1「Opening」に始まり、高速4ビート曲M-2「Eye Of The Hurricane」、ゆったりワルツのM-3「Teardrop」、軽やかな4ビートによるM-4「Domo」、アップなリム4つ打ちで始まるM-5「Para Oriente」、静かなゆったりワルツM-6「Pee Wee」、16系のリフと4ビートで組み合わさったM-7「One Of Another Kind」、最後は恐々しいテーマを2管が取る高速4ビート曲M-8「Fragile」で幕を閉じます。

どちらがどうというより、それぞれに聴かせドコロがあってね、例えばM-7だと、昼(Disc2)のウェイン、切れっ切れのヒステリックなソプラノ・ソロは圧巻だし、夜(Disc1)だとその後の後でトニーが持ち味と言える豪放なドラム・ソロを展開。また続くM-8では、昼(Disc2)はフレディのソロにハービーが積極的に呼応しつつ、そこにウェインがソロに割って入るし、夜(Disc2)はその後でロンとトニーが互いに演奏止めたり弾き始めたり叩き始めたり。見事な阿吽の呼吸は聞く者を圧倒。

というように、ディテールはジャズらしく変化しながら、プロ中のプロのインタープレイを楽しめます。

アンコールの2曲(Disc2M-9「Stella By Starlight」と同M-10「On Green Dolphin Street」はハービーとウェインのデュオです。短く、静かに呼応し合って幕を閉じています。

2:「ファイヴ・スターズ(期間生産限定盤) [CD]」:Five Stars〜V.S.O.P.The Quintet
ファイヴ・スターズ(期間生産限定盤)V.S.O.P. ザ・クインテット
SMJ
2015-11-11
オリジナル音源は1979年発表。

こちら、上の1の公演直後、1979年7月29日に東京CBSソニー・スタジオにて録音されたモノ。初出時の4曲に、M-1と2のテイク1を加え、全6曲収録です。

このクインテット唯一のスタジオ録音作、そして当時流行っていたダイレクト・カッティングにて原盤制作された1枚。

LPでいうA面部分はアップな16系M-1「Skagly(take2)」とアコベから始まる緩急富んだ4ビート作M-2「Finger Painting(take2)で構成され、B面部分は軽快な4ビート曲M-3「Mutants On The Beach」、スローでウェインのテナーがリードするM-4「Circe」で構成される。

プロ中のプロでありながら、ダイレクト・カッティングという縛りのせいか、何だかこじんまりとした印象を受けたなぁ〜。特にハービー。リズム反復的なソロに終始し、勿論、そこにはトニーが絡んでくるんだけど、ありがちな展開でしかなかったです〜。ちょっと残念な1枚。

CDコレクションその1720…「ジャーニー」2枚+番外1枚!!!

今回は来月約4年ぶりの来日を果たすジャーニーの諸作がお題目。

今回の目玉は、黄金期を支えたスティーブ・スミス(ds)の再加入。だから私は来週2月7日(火)の日本武道館公演に参戦します。楽しみ楽しみ〜。

1:「エスケイプ-35周年記念デラックス・エディション-(完全生産限定盤)(DVD付) [CD]」:Escape〜Journey
エスケイプ-35周年記念デラックス・エディション-(完全生産限定盤)(DVD付)ジャーニー
SMJ
2017-01-18
オリジナル音源は1981年発表。

実はこちらの本作、3つ目の購入です(苦笑)。まずはオリジナル、そして2006年発売の「〜+4曲」版、そして今回の「〜35周年記念デラックス・エディション」。

この「〜35周年デラックス・エディション」は、4曲を追加したCD音源(Disc1)、かつて映像で発表された「Live In ヒューストン 1981」のCD音源(Disc2)、そしてその映像としてDVD(Disc3)の3枚組です。

2006年に発売した「〜+4曲」版は、本作からシングル・カットされた「Still They Ride(邦題:時の流れに)」のB面「La Raza Del Sol」に、本作のDisc2「Live In ヒューストン 1981」からの音源「Don't Stop Believin'」、「Who's Crying Now」、「Open Arms」の4曲が追加されていました。

今回のDisc1は、日本盤シングル「Don't Stop Believin'」B面収録のM-11「Natural Thing」、US盤シングル「Open Arms」B面収録であり、映画「夢、夢のあと」のサントラ収録曲M-12「Little Girl」、前述のM-13「La Raza Del Sol」、そして初蔵出し?1983年にオクラホマで行われたライブよりM-14「Still They Ride(邦題:時の流れに)」の4曲です。随分以前に発表されたBOXセット「TIME3~永遠の旅出ち(1975-1992) [CD]」を持ってる身としては、ほぼ既出ですけど、初蔵出しのM-14が価値を高めてくれてると言えます。

ライブ映像のDisc3は2007年に発売され(勿論、持ってますけど)、今更の同梱しなくても〜と思いました。しかしその音源版Disc2に価値を見出しましょう(苦笑)。またライブ映像には収録されていないM-19「The Party's Over(Hopelessly In Love」が追加されています。ここにも価値を見出しましょう(苦笑)。

2:「フロンティアーズ +8(期間生産限定盤) [CD]」:Frontiers + 8〜Journey
フロンティアーズ +8(期間生産限定盤)ジャーニー
SMJ
2017-01-18

実はこちらの本作、2つ目の購入です(苦笑)。全10曲収録のオリジナルは持ってなくって、2006年発売の「〜+4曲」版、そして今回の「〜+8曲」版。実際は2006年版にライブ音源4曲加えたのが本作となります。

2006年に発売された「〜+4曲」版は、映画「ビジョン・クエスト 青春の賭け」主題歌M-11「Only The Young」、映画「セカンド・チャンス」収録曲M-12「Ask The Lonely」、前述「TIME3~永遠の旅出ち(1975-1992) [CD]」で初蔵出しとなったM-13「Liberty」、そして映画「トロン」収録曲M-14「Only Solutions」の4曲が追加されています。

その4曲に、今回はライブ音源として1983年に武道館で行われたライブよりM-15「Separate Ways(World Apart)」、M-16「After The Fall(邦題:愛の終わりに)」とM-17「Faithfully(邦題:時への誓い)」、そして1983年にオクラホマで行われたライブよりM-18「Send Her My Love」の4曲が追加されています。

今回の1、そしてこの2で知った事と言えば、スティーブ・ペリー在籍時のライブ音源は、1981年発表の「ライヴ・エナジー [CD]」が発表されていますが、最も売れてた時期である上の1以降は、2006年発表の「ライヴ・イン・ヒューストン~1981年エスケイプ・ツアー~ [DVD] [CD]」のみがオフィシャル。しかし今回の武道館音源やオクラホマ音源、音質も良かったので、あるなら欲しいよね〜。

番外:「アルティメット・ベスト~グレイテスト・ヒッツI&II~(期間生産限定盤) [CD]
アルティメット・ベスト~グレイテスト・ヒッツI&II~(期間生産限定盤)ジャーニー
SMJ
2017-01-18

こちらね〜、誤って購入したベスト集。2013年3月の来日公演時に発売されたベスト集を、値段を下げて再発売したモノでした〜。CD2枚に全35曲収録です。

収録曲らは過去の投稿を参照下さい。そこには約4年前の日本武道館公演のセットリストと感想も記しています〜。

CDコレクションその1719…「ネーザン・イースト」新作1枚!!

1:「Reverence [CD]」:Reverence〜Nathan East
Reverenceネイザン・イースト
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
2017-01-11

「ネタ溜まってるから次作はすぐに!」って言ってた2年ぶり2作目のリーダー作。2曲の日本向けボーナス・トラック加えて全14曲収録です。

デビュー作はスティービー・ワンダーやエリック・クラプトン、またフォープレイからチャック・ローブやボブ・ジェームスを迎えて、百花繚乱な仕上がりでした。

それに対して今回の目玉は、E.W.& F.ですね〜。フィリップ・ベイリーを迎えてM-1「Love's Holiday」、ベイリーの他、ヴァーディン・ホワイトとラルフ・ジョンソンを迎えてM-4「Serpentine Fire」と、2曲カバーしています。ちなみにM-4はドラムがフィル・コリンズ、中盤のギター・ソロがエリック・クラプトンだったりで、you tubeによれば21年前に録音していた2インチ・テープを発見、活用したようです。M-4はオリジナルの雰囲気を醸し出し、その一方、M-1ではネーザン自身が前面に出てベースでメロディをしっかり奏で、ベーシストのリーダー作らしい編曲を施しています。聴いてて、マーカス・ミラーとの違いを何となく考えていました。ちなみにスペシャル・ゲストのベイリーは、終盤にスキャット・ソロで彩っていますね。

そして歌モノゲストを多数迎えています。まずはヨランダ・アダムスを迎え、かつてノラ・ジョーンズが歌ったM-5「Feels Like Home」はハートウォーミングにまとめつつ、終盤は女性コーラス隊による大ゴスペル大会。ニッキ・ヤノフスキーを迎えてM-7「The Mood I'm In」はブラス隊&オケ隊も交えて、昔ながらの4ビート・ジャズを展開(ドラムはヴィニー・カリウタ)。またルーベン・スタッフォードを迎えたM-11「Why Not This Sunday」は、アーバンなスムースR&Bにまとめています(シンセ・ソロはグレッグ・フィリンゲインズ)。

先に記したマーカスとの違いは、歌えるという事でしょう。前作もそうでしたが、持ち味のスキャットがスキャットがメロディに大きく関わっていて、ミディアムなファンキー系M-2「Lifecycle」、また5+6の変拍子曲M-3「Elevenate」ではAメロがベース、Bメロがスキャットまたはベースと共に、そしてM-10「Pasan」ではヒューバート・ロウズ(flu)と共にスキャットがメロディを紡いでいます。天が与えたネーザンの武器、個性ですね(笑)。

スキャットなしだとM-9「Shadow」。こちら2人の鍵盤奏者David Delhomme(p)とTim Carmon(rhodes)の絡み、そしてかつてのCTIを彷彿させるオケ隊の流麗なソリが印象的でした〜。

ちなみに身内人事?息子ノアを迎えてM-8「Over The Rainbow」なんてのはご愛嬌。ピアノ弾く息子とのデュオだと恥ずかしかったのか、オケを加えて壮大にまとめています。

実質最後はフレベとギターによるM-12「Until We Meet Again」。短いけどありがとう的な楽曲でした。

日本版ボーナス・トラックはジャック・リー(g)を迎えたちょっとスローなインストM-13「April」、そしてハービー・ハンコックのカバーM-14「Cantaloupe Island」でした〜。

その他参加ミュージシャン。ポール・ジャクソン・Jr.(g)、マイケル・トンプソン(g)、チャック・ローブ(g…M-7 & 10)、Marcel East(kbds)、Tom Keane(rhodes)、Jeff Babko(rhodes)、Teddy Campbell(ds)、リッキー・ローソン(ds…M-2,5 & 10)、スティーブ・フェローン(ds…M-13)、Rafael Padilla(perc)、カーク・ウェイラム(a-sax…M-6)。E.W.&F.カバーのM-4にはジェラルド・アルブライド(sax)、Harry Kim(tp)、Daniel Fornero(tp)、Arturo Velasco(tb)でした〜。ちなみにリッキー・ローソンも2013年12月23日に鬼籍に入られてますので、録音は随分前だったんでしょうね〜。

次はどうする???どんな目玉を用意する???

CDコレクションその1718…「SMAP」ベスト集1枚!!

ビクターエンタテインメント
2016-12-21

はい、解散直前に発表となった25周年記念?解散記念?ベスト集です。CD3枚に全50曲収録。

既に投稿した「Clip! Smap! コンプリートシングルス(初回生産分) [Blu-ray] [Blu-ray]」はそのタイトルの通り、シングル全てのクリップまたはライブ映像集でしたが、本作はファン投票による上位50曲を収録。よって、シングルでも人気がないのは未収録であったりしています。私としては神保彰氏がバカテクなドラム・ソロを織り込んだ26thシングル「Peace!」がないのが非常に残念でした〜。

収録曲はwikiに詳しく記載されてるので、そちらをリンクさせときましょう(苦笑)。

発表順に収録されていますが、シングル・カップリング曲ながらも後に人気を博したDisc1M-2「BEST FRIEND」(3位)やDisc2M-1「オレンジ」(2位)、2006年発表17thアルバム「Pop Up SMAP!」収録曲のDisc1M-3「STAY」(1位)と、流石ファン投票。後の2つは知りませんでした〜。

ファン投票だからこそ、メンバーらが紹介し合う楽曲が多数選ばれていて、1999年発表12thアルバム「Birdman〜SMAP013」収録曲Disc1M-16「Five True Love」(41位)、2002年発表14thアルバム「SMAP015 / Drink! Smap!」収録曲Disc2M-3「FIVE RESPECT」(41位)、2012年発表20thアルバム「Gift Of SMAP」収録曲Disc3M-12「CRAZY FIVE」(5位)など、改めて聴くとライブ向けかつ歌詞に託された(許された)メンバー間の愛のある紹介が本当に心を打ちます。

やはり最大のヒット曲となったDisc2M-4「世界に1つだけの花(シングル・バージョン)」(12位)以前のシングル曲はよく知ってるけど、以降、改めて聴くとよく耳にしたのはDisc2M-11「BANG! BANG! バカンス!」(21位)や資生堂「TSUBAKI」CMソングDisc2M-15「Dear WOMAN」(37位)、そしてNHK朝の連続ドラマ小説「梅ちゃん先生」主題歌Disc3M-8「さかさまの歌」(43位)、またフジTVドラマ「幽かな彼女」主題歌Disc3M-14「Joy!」(16位)ですね〜。何だかんだ言ってもそれなりに覚えてるんだから、やっぱりSMAP。

Perfumeファン的には、中田ヤスタカ提供の53thシングルDisc3M-16「Amazing Discovery」(26位)が収録されてるのも嬉しいですね〜。あんまり気にしてなかったけどUSJのテーマソングであったようです。

これまではメンバー主演のドラマだと、主題歌=SMAPって数多くありましたが、これからはもうそれも叶わぬ訳で…ホントに残念な解散であります。

私は前述の「Peace!」の他に、本作収録のDisc1M-10「俺たちに明日はある」(48位)が好きだった!!!これもドラマの主題歌でした。

CDコレクションその1717…「久保田利伸」ベスト集1枚!!

SME
2016-11-23

こちら、コラボ作からコンピされたベスト集。CD2枚に全30曲収録です。

大別するなら1枚目は日本語歌詞、2枚目は英語歌詞という分け方がなされていて、いつものように出典を探そうとしたモノの、クレジットが詳しくなかったり、wikiもあまり熱心に記載されてないので、諦めました(苦笑)。

まずは日本語歌詞ばかりの1枚目。色々とやってますね〜。KREVAとのM-1「M☆A☆G☆I☆C」、定番!ナオミ・キャンベルとのM-2「La・La・La Love Song」、またMISIAとデュエットした(してたんだね!)スロー・バラードM-4「Flying Easy Loving Crazy」やAIと軽妙なラップを掛け合うM-7「Soul 2 Soul」、またEXILE ATSUSHIとのスローなデュエット曲M-9「Golden Smile」や、JUJUとの気怠いバックビート曲M-10「Is It Over?」、そして実は名曲名デュエット曲SunMinとのM-14「Keep Holding U」(映画「日本沈没」主題歌)。変わったトコだと小泉今日子が詩の朗読をするM-13「Moondust」や、飯島直子がコミカル!なコーラスするM-1「Messenger's Rhyme -Rakushow,It's Your Show!」(映画「メッセンジャー」EDテーマ)などがあります。

歌い手やラッパーのみならず、マイケル・ブレッカー(t-sax)がソロで絡むアーバン・ファンクM-5「Let's Get A Groove〜Yo! Hips〜」やら、メイシオ・パーカー(sax)がグルーヴ感溢れるサックスをブロウするM-8「Pole Pole Taxi」、TOKU(flh)がフリューゲル・ホルンで彩るボッサ曲M-12「A Love Story」、名匠トゥーツ・シールマンス(harmonica)の切々とした音色で彩られたM-16「Love Undert The Moon」といった演奏者とのコラボ作がフィーチャーされてるのも興味深かった。

そして英語歌詞の2枚目。ナイル・ロジャーズ(g)が参加したミディアムなファンキー曲M-2「Funk It Up」、Angie Stone(vo)とのデュエット曲M-4「Hold Me Down」、Musiq Soulchildを迎えて日本らしさをサウンドで強調したM-7「Sukiyaki〜Ue Wo Muite Arukou〜」、グローバー・ワシントン・Jr.の名曲をCaron Wheeler(vo)と歌い合ったM-9「Just The Two Of Us」、ラファエル・サディークを迎えてM-13「Pu Pu」、そしてAlyson Williams(vo)を迎えた美メロなデュエット曲M-14「Forever Yours」で幕を閉じます。

1986年9月に「Shake It Paradise」でアルバム・デビューして30年強、また1995年9月に「Sunshine, Moonlight」で全米デビューして21年(活動は2004年9月発表の3枚目「Time To Share」以降はしてないようですが)、ブラック・ミュージックのパイオニアとして、今後益々のご活躍、楽しみにしております〜。

CDコレクションその1716…「ノラ・ジョーンズ」新作1枚!!

1:「デイ・ブレイクス(初回限定盤)(DVD付) [CD]」〜Day Breaks〜Norah Jones
デイ・ブレイクス(初回限定盤)(DVD付)ノラ・ジョーンズ
Universal Music =music=
2016-10-05

ノラ・ジョーンズの最新作です。ボーナス・トラックとしてライブ音源4曲を加え、全16曲収録です。

そうですね、大ヒットした2002年発表「Come Away With Me」が世界的に大ヒット、新進気鋭のジャズ・シンガーとしてデビューしたノラでしたが、同様の路線を少々続けた後は軸足を少しずつ変え、近年はカントリー・シンガーと思える程、印象が変化したアーティスト。リトル・ウィリーズや女性のみで編成されたプズン・ブーツといったバンド活動、またビリー・ジョーとの共作アルバムも、そんな印象を大きく強調させてくれます。手にする楽器もピアノからギターに変わっていったしね〜。

しかし一転、そんなノラが原点回帰、再びピアノ使って作曲、制作したのが本作です。朴訥としつつも奇をてらわずに数々のピアノ・ソロも展開していますね〜。

幕開けはM-1「Burn」。その重々しい曲調は、直前オリジナル作「リトル・ブロークン・ハーツ(紙ジャケ) [CD]」の中でも感じられたが、こちらはジョン・パティトィッチ(ac-b)とブライアン・ブレイド(ds)の土着なリズム、またウェイン・ショーター(s-sax)の怖々しいソロらによって、より深く、より暗く、よりジャジーに展開しています。原点回帰を強調するオープナー。

といっても直後はしみじみと歌い上げるスロー系M-2「Tragedy」に、オルガンも絡めながらカントリー・ロックするM-3「Flipside」と、近年の路線を挿入。ただし軽やかな4ビートで展開するM-4「It's A Wonderful Time For Love」を重々しく歌い上げて、改めて原点回帰を印象づけています。

ゆったりワルツのM-5「And Then There Was You」に、ニール・ヤングをカバーして朗々と歌い上げるスロー系M-6「Don't Be Denied」を挟むが、ショーターを迎え、高らかに歌い上げるちょっとスロー系なアルバム・タイトル曲M-7「Day Breaks」に、ジャズ界のホレス・シルバー作M-8「Peace」と、そのサウンドと選曲センスは明らかにジャズ・ファンを意識しています。

ラグタイムっぽいM-9「Once I Had A Laugh」ではデキシーランド風?ブラス隊のソリもフィーチャーすれば、ゆったり4ビートのM-10「Sleeping Wild」にゆったりワルツのM-11「Carry On」、最後はデューク・エリントンのM-12「Fleurette Africaine(邦題:アフリカの花)」では、下手に歌詞をつけずにスキャット・オン・ピアノ、またはスキャットのみで展開。こちらもジャズ・ファンを意識しています〜。

ボーナス・トラックは、M-11(M-13)、M-3(M-14)、M-8(M-15)の、そして代表曲「Don't Know Why」(M-16)の4曲です。久々に聴くM-16は、ホントに染みるなぁ〜。

その他参加ミュージシャン。Tony Schrr(g)、Dan Iead(steel-g)、Pete Remm(Hammond)、Lonnie Smith(hammond & back-vo)、Chris Thomas(b)、Tomy Maceli(b)、Vicente Archer(ac-b)、Karriem Rigginz(ds)、Danny Sadownick(perc)、Leon Michels(t-sax)、Dave Guy(tp)、J Walter Hawkes(tb)、Dave Eggar(vln)、Max Moston(vln)、Todd Low(viola)、Petter Ericson Stakee(back-vo)、Sarah Oda(back-vo)、Catherine Popper(back-vo)。

CDコレクションその1715…「メイナード・ファーガソン」2枚!

今回はメイナード・ファーガソンの初期作をまとめて。

1:「MF ホーン [CD]」:M.F.Horn〜Maynard Ferguson
MF ホーンメイナード・ファーガソン
ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
2015-11-11
オリジナル音源は1970年発表。

ファーガソンといえばハイノート・ヒッター、超高音域をトランペットでブロウする演奏スタイルが特徴です。イギリスに渡ってKeith Mansfieldのプロデュースによって録音された1枚。全6曲収録です。ビッグ・バンドをバックにまとめられています。

まずはローラ・ニーロのM-1「Eli's Comin(邦題:イーライがやってくる)」(ローラ・ニーロ作)で幕を開けます。叙情的なイントロ経て、アップな8ビートにて展開するこちらは、ブラス隊らが絡み合ってメロディを繋ぎながら展開します。途中に大きくトロンボーン・ソロがフィーチャー。クレジットにはファーガソンはトランペットの他にバルブ・トロンボーンと書かれてますので、ファーガソンが取ったんでしょうね〜。最後は持ち替えてハイノートで締め括ってますけど〜。続くゆったりチキチキするM-2「Ballad To Max」は高らかなフリューゲル・ホルン・ソロが展開されつつも、中盤からは4ビートに転じてアルトとテナーがソロを取って主役を奪取?

ただし本作の功績は、録音時期の有名曲をカバーし(便乗)、より広くファーガソンの名を知らしめた事。特にブラスバンドやマーチングバンド関係者にね〜。続くM-3「MacArthur Park」はそのロマンティックなメロディと絡むファーガソンのハイノート、ゆったり始まって途中から倍テンしたりと、編曲自体も緩急富んでて、数多くのブラスバンドが取り上げていましたね。

続くインド風なイントロから始まるM-4「Chala Nata」は、いかにも混沌?1960年代末期の香りすれば、スローなチキチキでロマンティックにファーガソンがメロディ紡ぐM-5「If Ithought You'd Ever Change Your Mind」、トランペットのハイノートからのミディアムなチキチキ系M-6「L-Dopa」で幕を閉じます。このM-6は特にブラス隊がメロを取りあって、凝った編曲の真骨頂。楽曲提供と編曲はプロデューサーのKeith Mansfieldでして、実はファーガソンという看板を使って、自己実現を果たしたのかもしれません(苦笑)。

参加ミュージシャン。George Kish(g)、Pete Jackson(p)、Randy Jones(ds)、Frank Ricotti(congas)、Pete King(a-sax)、Brian Smith(t-sax)、Danny Moss(t-sax)、Bob watson(b-sax)、Alan Downey(tp)、John Donnelly(tp)、John Huckdridge(tp)、Albert Wood(tb)、Billy Graham(tb)、Chris Pyne(tb)、Mohana Lakshmipathy(tambura…M-4)、Vemu Mukunda(veena…M-4)。

2:「MF ホーン2(期間生産限定盤) [CD]」:M.F. Horn Two〜Maynard Ferguson
MF ホーン2(期間生産限定盤)メイナード・ファーガソン
SMJ
2015-11-11
オリジナル音源は1972年発表。

こちらも上の1同様にKeith Mansfirldがプロデュースし、制作された1枚。全8曲収録です。

とにかくファーガソン・サウンドの完成系がこちらに詰まっています。正直、前作(上の1ね)では途上に過ぎない。

まずはファーガソンらの提供曲M-1「Give It One」で幕を開けます。アップなこちらは、ファーガソンを中心とした金管隊が小気味よくメロディを紡ぎ合い、時にハイノートで目立ちつつ、ソロもしっかり展開、盛り上がるだけ盛り上がって終わります。

ちょっと小休止な雰囲気漂うM-2「Country Road」はジェームス・テイラーのカバー。序盤は朗らかなメロディをブラス隊が紡ぎつつ、しかし終わってみればバンドもファーガソンもハイノートでブイブイ。その流れは続くM-3「Theme From "Shaft"」(アイザック・ヘイズのカバーね)でも同様に。原曲よりちょっとテンポ上げてそう〜。

そしてLPでのA面最後はミシェル・ルグランのM-4「Theme From "Summer Of 42”」。ゆったりしたテンポの中で、ロマンティックにメロディを紡ぐファーガソン。ただし延々と吹けないのか、テナー・サックスがフォローしています。

B面はジョン・レノンのM-5「Mother」で幕開け。フリーに展開する冒頭、そしてミディアムな8ビートの中でサックス隊がメロディを紡ぐ。ゆったり4ビートに転じつつ、以降はテナー・サックスが詰め込みソロを最後迄展開します。

続くM-6「Spinning Wheel」はB.S.& T.の代表曲。ハチロクやら4拍子を組み合わせて賑やかに展開すれば、ピアノ独奏から始まるM-7「Free Wheeler」は軽やかな4ビート使って、途中のトロンボーン・ソロはファーガソン。やっぱりまだ吹きたいのね〜。

最後はビートルズのM-8「Hey Jude」。スローなテンポでブラス隊が高らかにメロディを紡ぐ。最後はコーラス隊(バンドのメンバーら?)も加わり、ファーガソンのハイノート、エンディングのドラム・ソロと、詰め込めるモノは全て詰め込んで終わります。圧巻の編曲。ブラス・バンドで演ると楽しそう。

この後、「M.F.Horn」シリーズは翌年に3、アメリカに戻って4と5が発売された模様。こちらもCD化希望します〜。

参加ミュージシャン。Pete Jackson(p & e-p)、Dave Lynane(b)、Randy Jones(ds)、Harold Fisher(perc)、Ray Cooper(perc)、Jeff Daly(a-sax)、Peter King(a-sax)、Bob Sydor(t-sax)、Stan Robinson(t-sax)、Brian Smith(t-sax)、Bob Watson(b-sax)、Jeff Daly(sax)、Alan Downey(tp)、Bud Parks(tp)、John Donnelly(tp)、Matin Drover(tp)、Mike Bailey(tp)、Adrian Drover(tb)、Billy Graham(tb)、Derek Wadsworth(tb)、Norman Fripp(tb)。

CDコレクションその1714〜「TOTO」ライブ作1枚!!

1:「Japan 1982 [CD]」(輸入盤)
Japan 1982Toto

Zip City
2016-12-02

はい、こちらはTOTO好きの中で最近話題になっているブートレグ盤です。大阪出張時にタワレコで実物手にしてね〜。そのままレジへ向かっちゃいました(苦笑)。CD2枚に全17曲収録です。

その元ネタは、1982年5月18日に日本武道館で行われた公演で、その模様は映像収録がなされ、後日、NHKヤング・ミュージック・ショーで放送されました。そのビデオを友人に見せられ、私のTOTO熱は一気に高まり、現在に至る訳です。だからホントに思い出の公演、映像。

その時の録音を元にブートレグしたのが本作。かつての映像ではCD1M-2「Child's Anthem」から同M-1「Girl Goodbye」、そして同M-3「I'll Supply The Love」という順番でしたが、本番は違っていたようですね〜。

正直、ミキシングもされておらず、音質はダメダメなんですけど、勢いだけは伝わってきます。「TOTO IV~聖なる剣 [CD]」発表直後、ベースは勿論マイク・ポーカロに変わっていますが、1枚目から4枚目迄のベストと言える選曲がなされ、この場に立ち会いたかったという気になります(苦笑)。

まあ言いたい事もあって、同M-1のルカサーのソロが途中からしか入ってないし、15分54秒の長尺と化した同M-8「Africa」は、10分以上もイントロのフレーズを延々繰り返し、わずかに発展させた鍵盤ソロ。これは苦しい。また本作に対するレビューをチェックすると、実は完全版ではないようで、他に「Hydra」や「Hold The Line」がカットされてるようです。どうせなら収録して欲しかったんだけど、上述M-1の中途半端なギター・ソロからすれば、テープ自体がなかったのかもしれません。

とはいえ、TOTOというバンドの最も粋で勢いがあった頃の演奏。聴けるだけで幸せという事にしておきます〜。

CDコレクションその1713…「CFW」2枚!

今回は、A.O.R.を代表する元シカゴのビル・チャンプリン、TOTOのジョセフ・ウィリアムス、そして彼らとそのサウンドを敬愛するスウェーデン出身ピーター・フリーステット(g)によるライブ作、スタジオ作が今回のお題目。

フリーステットについてはかつての投稿に少々記載。

1:「ザ・LAプロジェクト・スーパー・ライヴ [CD]
ザ・LAプロジェクト・スーパー・ライヴ
ザ・LAプロジェクト・オール・スター・バンド
ヴィヴィド・サウンド
2013-10-16

こちら、2013年3月25日にスウェーデン公演の模様を収録しており、3人の他、Stefan Gunnarsson(kbds)、Per Mathiesen(b)、Herman Matthews(ds)、タマラ・チャンプリン(back-vo)がバックを務めていて、CDには全10曲収録、DVDにはメンバー紹介やインタビュー映像、タマラがリードを取るボーナス・トラックらが収録されています。

さて本編は、ビルまたはジョセフのヒット・パレードと言って過言ではありません。まずはTOTOのM-1「Goin' Home」から幕開けしオリジナル程の熱さはないものの、淡々と披露すれば、続くM-2「Take It Uptown」はビルの2nd収録曲で、ケニー・ロギンズとの共作。カラッと明るい3連シャッフル曲をスモーキー・ボイスで歌い飛ばします。

そしてシカゴのM-3「Hard Habit To Touch You」を、ピーター・セテラのパートをジョセフが歌い、互いに絡み合って名バラードを力強く仕上げれば、ここでフリーステット率いるThe L.A.ProjectからM-4「Where To Touch You」。いかにもTOTOを彷彿させる楽曲(苦笑)。

そしてバラード続けて。まずはジョセフがジェイ・グレイドン「Airplay For The Planet」収録のM-5「When You Look In My Eyes」、続けてビルがE.W.& F.のM-6「After The Love Is Gone」。共に鍵盤系をバックにしっとりと歌い上げます(M-6に少々ギター・ソロあり)。

続いてジョージ・ベンソン!M-7「Turn Your Love Around」。振り返ればビルとグレイドン、ルカサーの共作でした。そしてシカゴのM-8「Look Away」。アコギをバックに素朴にビルが歌って、ジョセフの「This Fall」タイトル曲のM-9「This Fall」。直進的でアップな8ビート曲でステージを盛り上げます。

最後はビルの2ndからM-11「Satisfaction」。タイトル連呼のサビは本当に力強い。ライブ作では珍しくフェイドアウトして終わります。

ホントはもっとTOTOの楽曲を披露したようですが、権利の関係で収録不可だったそうです。残念!!!

2:「CWF [CD]」:CWF〜Champlin Williams Friestedt
CWF
Champlin Williams friestedt
ポニーキャニオン
2016-01-20

まずはそれぞれの代表曲を持ち寄って発表したライブ作(上の1ね)でしたが、満を持して3人がスタジオ入りし、録音、発表となった1枚がこちら。ボーナス・トラック2曲含む全12曲収録です。

非常に悩ましい1枚。これをTOTOの新作だ!と言われたら信じちゃいそうな程、TOTOらしさが散りばめられていて、冒頭のミディアム系M-1「Runaway」や同じく3連シャッフル曲M-2「Nightfly」、また後半のM-9「Carry On」など、特にジョセフ在籍時代を彷彿させるサウンド。M-2のブラス隊の散りばめ方、M-9は元ネタはTOTOの「Mushanga」でしょう。

そもそもそれらを引用とかリスペクトと言ってしまえば、まだ理解できる上記3曲ですけど、印象を大きく悪くしているのがM-3「Aria」。これって正に「Africa」。リズムもコードの流れもパクッたとしか言いようがなくってね〜。TOTOのオリジナル・メンバーであるスティーブ・ポーカロもシンセ・ソロを披露していますが、オリジナルの素晴らしさのみが強調される問題曲でした〜。

ただしビルが中心的に歌うアーシーなミディアム系M-4「Two Hearts At War」や、ジョセフとビル、ビルの息子ウィルでアカペラするM-6「Rivers Of Fear」、またスローでささやかなバラードM-10「Evermore」など、TOTOらしくない楽曲も収録されてて、逆にそっちが落ち着いて聴けたなぁ〜。

フリーステッドのTOTO愛は分かるんだけど、ちょっとヤリ過ぎだし、もう今更この編成にてM-8「After The Love Has Gone」(ライブ音源)もいらない。

それとボーナス・トラックM-12「Ocean Drive」は、ホントに爽やかなインスト曲なんだけど、いかにもラス・フリーマン&ザ・リッピントンズみたいで、アルバムのカラーにはそぐわなかったです。

スペシャル・ゲストとしてランディ・グッドラム(p…M-10)、タマラ・チャンプリン(back-vo)、ウィル・チャンプリン(vo…M-4 & 6)、リズム・セクションとしてIngmar Aberg(kbds)、Johan Granstrom(b)、Per Lindvall(ds & perc)、その他参加ミュージシャンはStefan Gunnarsson(kbds)、Ion-Willy Rydningen(kbds)、Janne Peltoniemi(p…M-9)、Alessandro Del Vecchio(kbds…M-1)、Jonathan Fritzen(kbds…M-10)、Lars-Erik Dahle(b…M-9)、Harman Matthews(ds…M-8)、Eiriki-Andre Rydningen(ds…M-3)、Jonas Wall(sax)、Andreas Andersson(sax)、Jonas Lindeborg(tp)、Lars Safsund(back-vo)。

CDコレクションその1712…「ハービー・ハンコック」2枚+番外1枚!!

今回は、ようやく再発となったハービー・ハンコック黒歴史の3枚?がお題目です。

1:「モンスター(期間生産限定盤) [CD]」:Monster〜Herbie Hancock
モンスター(期間生産限定盤)ハービー・ハンコック
SMJ
2016-04-27
オリジナル音源は1980年発表。

世はディスコ・ブーム。それを受けてA.O.R.人脈の手を借りて制作された歌モノばかりの1枚です。全6曲収録。

といっても別格のスペシャル・ゲスト=カルロス・サンタナ(g)を迎えてM-1「Saturday Night」で幕開け。Greg Walker(vo)が歌う歌モノながら、ラテンなピアノがく響き渡って、ハンコックのシンセとサンタナのギターが掛け合うアップな16系でした〜。

その後は、グルーヴィーでアップな歌モノM-2「Stars In Your Eyes」はレイ・パーカー・Jr.(g)が作者の1人で、Gavin Christopher(vo)が歌い、躍動的なスラップが絡むアップ系M-3「Go For It」はザ・ウォーターズの1人Oren Waters(vo)が歌い、ファンキーなミディアム系M-4「Don't Hold It In」は、Randy Hansen(g)の軽やかなギター・カッティングの上で上述Gavin Christopher(vo)が歌い、シルキーなミディアム系M-5「Making Love」は再びGreg Walker(vo)、そしてロック調のM-6「It All Comes Round」はビル・チャンプリン(vo)が骨太に歌います。

ディスコでかかれば、そんな俗物的な志向で制作されたように感じられる1枚ですけど、いかにもアナログ!なシンセでM-3、またギターとの掛け合いでM-4と、印象的なソロを取っているハンコック。憎めないなぁ〜(苦笑)。

その他参加ミュージシャン。ワー・ワー・ワトソン(g)、Freddie Washington(b)、Alphonse Mouzon(ds)、Sheila Escoverdo(perc)、ザ・ウォーターズ(back-vo)。

2:「マジック・ウィンドウズ(期間生産限定盤) [CD]」:Magic Windows〜Herbie Hancock
マジック・ウィンドウズ(期間生産限定盤)ハービー・ハンコック
SMJ
2016-04-27
オリジナル音源は1981年発表。

一転、こちらはL.A.人脈の力を借り、ブラコン?いや、ファンク路線に傾倒した1枚と言えます。全6曲収録。

まずはシンセ・ベース鳴り響くミディアム系M-1「Magic Number」で幕開け。上の1では白人ボーカリストも起用していましたが、本作ではアフリカ系アメリカ人ばかり。ここでは女性コーラス陣を従えてSilvester(vo)がリード・ボーカルを取りますが、ファンクといっても控え目?あまり暑苦しくなくまとめています。途中に上の1のM-1のように、ラテンに転じてエレピ・ソロで自己表現をするハンコック。ここでは後のシーラ・E.ことSheila Escovedo(perc)の他、Juan Escovedo(perc)にPete Escovedo(perc)が参加しています。

続くM-2「Tonight's The Night」はコケティッシュな歌声を持つVicki Randle(vo)を迎えてメロウでアーバンなスロー系。いかにもなシンセ・ソロの他、マイケル・ブレッカー(t-sax)が控え目にソロを取れば、ちょっと跳ねたリズムのM-3「Everybody's Broke」は、そこで絡み合うコーラス陣のせいか、ファンキーに仕上がっています。

それからM-4「Help Yourself」は、アル・マッケイ(g)の小気味よいギター・カッティング、そしてジェームス・ギャドソン(ds)のグルーヴあるビートをバックにファンキーに展開するアップ系。ここでも中盤、マイケルのテナーとハンコックのシンセが激しく掛け合いをしています。

そしてM-5「Satisfied With Love」はGavin Christpfer(vo)迎えたメロウなスロー・チューンで、最後はインスト曲M-6「The Twilight Clone」で締め括る。参加したキング・クリムゾンのエイドリアン・ブリュー(g)との共作で、インド風のメロディを持ちつつ、ルイス・ジョンソン(b)らが得意のスラップでアクセントを付けています。

その他参加ミュージシャン。レイ・パーカー・Jr.(g)、George Johnson(g…M-3 & 6)、ワー・ワー・ワトソン(g…M-5)、Adrian Belew(g…M-6)、Freddie Washington(b)、Eddie Watkins(b…M-4)、ジョン・ロビンソン(ds…M-1)、Alphonse Mouzon(ds…M-5)、Kwasi Dzidnorne(ds…M-6)、Kwawu Ladzekpo(ds…M-6)、Moody Perry(ds…M-6)、パウリーニョ・ダ・コスタ(perc…M-6)、Jeanie Tracy(vo)、Dede Dickerson(back-vo…M-2)、Ngoh Spencer(back-vo…M-2)、David Bottom(back-vo)、Dede Dickerson(back-vo)、Ngoh Spencer(back-vo)、Julia Waters(back-vo…M-5)、Luther Waters(back-vo…M-5)、Maxine Waters(back-vo…M-5)、Oren Waters(back-vo…M-5)。

番外:「ライト・ミー・アップ(期間生産限定盤) [CD]」:Lite Me Up〜Herbie Hancock
ライト・ミー・アップ(期間生産限定盤)ハービー・ハンコック

SMJ
2016-04-27
オリジナル音源は1982年発表。

そういえば数々の思い出あるアルバムでしたので、ハンコック自身が再発を許さない!という噂を信じてAmazon中古品を高く買っちゃってた1枚です。それが今ならば1,080円(税込)。いい時代になったと思います!全8曲収録。

上の1でのA.O.R.の要素、そして上の2でのファンクな要素をミクスチャーし、いや、それより当時のクインシー・ジョーンズ同様にロッド・テンパートンの才能に寄り掛かったと言える1枚。

しかしTVCMでも使われたアルバム・タイトル曲M-1「Lite Me Up」、ジェイ・グレイドンにデヴィッド・フォスター、ビル・チャンプリンらとの共作M-4「Paradise」は秀逸だと思います。ホントにキャッチー。

以前の投稿の補足をすると、M-8でのエレピ・ソロ以外にも、M-3「Gettin' To The Good Part」とM-5「Can't Hide Your Love」の中で、個性的な音色のシンセにてソロを取っています。どちらも同じ音色(苦笑)。当時のお気に入りだったんでしょ???

CDコレクションその1711…「沖仁」2枚!!

今回はフラメンコ・ギターの名手として各方面で活躍している沖仁氏の2枚がお題目です。

1:「MI CAMINO[ミ・カミーノ]~10年の軌跡~ [CD]
MI CAMINO[ミ・カミーノ]~10年の軌跡~
沖仁
ビクターエンタテインメント
2010-09-15

こちら、2002年に自主制作した「Una Manana En Bolivia」(2008年にリマスター後、再発)以降のアルバムからのベスト集。

2010年発表ですので「〜10年の軌跡〜」の意味はよく分からないんだけど(苦笑)。全14曲収録で、収録曲とその出典は以下の通りです。

2002年発表「Una Manana En Bolivia(ボリビアの朝)」〜M-4:Fantasma
2005年発表「New Day To Be Seen」〜M-5:Will I Ever See Your Face Again(feat.畠山美由紀)、M-6:Guri-mama、M-13:Caipirina Caipirina
2006年発表「Nacimiento[ナシミエント]〜誕生」〜M-1:雨上がりのマーチ〜4 Seasons〜、M-10:Familia
2007年発表「Respeto[レスペート]〜十指十魂〜」〜M-3:メルチョールの家、M-8:風林火山〜巡礼記〜、M-11:サンパウロ通りの天使達、M-14:Maestro Serranito
2008年発表「Oki Jin In Concert 2005」〜(収録曲なし)
2010年発表「Al Toque[アル・トーケ]〜フラメンコの飛翔〜」〜M-2:歌えロザリオ!、M-7:クラシック・メドレー:カノン〜エリーゼのために〜エル・ピート〜トルコ行進曲、M-9:オンセ

別途ライブ音源〜M-12:ラ・ジュビア・リンビア・エル・アイレ
初めて聴きました。フラメンコには色んなリズムや曲調があるようで、ルンバやブレリア、グラナイーナやミロンガといったそれぞれに対して、こちらを参照できるんですが、実際はよく分かりません(苦笑)。

とはいえ、朗らかで明るいM-1、その真逆で暗いM-2、特徴的な手拍子やピアノをバックにM-3やM-4、また畠山美由紀(vo)を迎えて優しいメロディを持つM-5と、これら含めて全てが沖さん作曲。非凡な才能の持ち主。

演奏面では憂いあるメロディを独奏するM-6にクラシックの名曲をメロレーにM-7と、流れるように紡ぐフラメンコ・ギターは、情熱的と言ってもいいでしょう。

ちょっと雰囲気異なれど、劇伴作曲家の千住明さんがNHK大河ドラマ「風林火山」に書いたM-8は、題材故に和太鼓含めて和との融合なれど、ジャンルを超えて非常に聴き応えのある仕上がりでした〜。

バンドネオンらも加えたM-11、躍動的なライブ音源M-12、ちょっとフュージョン色?小気味よいM-13、最後はSerranito(flamenco-g)とのデュオとなるM-14で幕を閉じます。このM-14、ギターのみで綴るフラメンコの本質?その情熱的なぶつかり合いは圧倒的です。

2:「エン・ビーボ!〜狂熱のライブ〜 [CD]
エン・ビーボ!〜狂熱のライブ〜
沖仁
ビクターエンタテインメント
2015-08-19

こちら、2014年から翌2015年にかけて行われた全国4か所7公演の中からのベスト・テイクを収めたライブ作。CD2枚に全13曲収録です。

ギター2本だけによるライブ作ですので、ドラムないと落ち着かない私としては少々不安を感じたまま聴き始めました。香津美さんが左側でアコギ、時にギターを奏で、沖さんが右側でフラメンコ・ギターを奏でます。

まずは沖さんのオリジナルCD1M-1「La Liuvia Limpia El Aire(Guajiras)」で幕を開け、続く有名曲同M-2「Libertango」は情熱的に、そして沖さんのオリジナル同M-3「Patricia Enamorada(邦題:パトリシアの恋」でゆったり対話すれば、アル・ディ・メオラとパコ・デ・ルシアの楽曲M-4「Mediterranean Sundance〜Rio Ancho(邦題:地中海の舞踏〜広い河)」を取り上げ、速弾きの神髄を披露(苦笑)。

それから同M-5「Sakura Por Bulerias」は、あの「サクラ〜サクラ〜」ですけど、途中に沖さんが歌も交えながら、静かに始まって力強く終わり、同M-6「El Tema Del Duo(邦題:沖仁 Com 渡辺香津美のテーマ)」は朗らかなメロディが印象的でした〜。

2枚目に移り、CD2M-1「Scarborough Fair」は原曲とは印象を大きく変え、ゆったりと情感たっぷりに料理すれば、香津美氏の楽曲でゆったりハチロクによる同M-2「Nekovitan X」を挟み、同M-3「Papa Furado」では、沖さんのスキャット・オン・ギターを大きくフィーチャーし、荒々しくまとめています。

ちょっと中休み?同M-4「61+60」では静かにアコギを紡ぎ合えば、誰の選曲?同M-5「My Way」。まずはフリーに語り合って始まり、それぞれのソロ経た後に沖さんがしみじみと歌い上げる。

そしてハイライト。チック・コリアの同M-6「Spain」です。ここで香津美さんはエレキ・ギターに持ち替え、沖さんのフラメンコ・ギターと丁々発止。時に荒々しく、時に繊細に。ギター2本でここまで躍動的にまとめられる事を想って、ホントに驚きの名演奏でした〜。

最後はささやかに(途中のソロは躍動的!)まとめたパット・メセニーの同M-7「Antonia」で終演です。

どちらかといえば線の細いギター弾き(単音でまとめる事が多いという意味で)である香津美さんですから、ギター2本というのに(前述の)不安を持ってたのも事実。しかしそれを大きく補う沖さんのフラメンコ・ギターでした。そのカッティングのあり方、奏法の豊かさ、加えて打楽器的な使い方など、その多様性に興味を大きく持ちましたね〜。

この2人の共演、生の方が面白そうです。

CDコレクションその1710…「渡辺貞夫」ベストBOX1枚!!

1:「COLLECTION 1978-1993 [CD]
COLLECTION 1978-1993渡辺貞夫
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-10-26

こちら、我らがナベサダが最も輝いていた時期であるワーナー/エレクトラからの音源らからのベスト集で、改めてリマスターを施し、CD5枚に全61曲収録です。

1枚目が「Fill Up The Night With Music - Contemporary 1」、2枚目が「Round Trip - Contemporary 2」、3枚目が「Saudade Do Brasil」、4枚目が「Love Songs - Ballads & Vocals」、5枚目が「Tokyo Dating - Jazz Feeling」というサブ・タイトルが付けられています。収録曲とその出典は以下の通り。

1978年発表「California Shower」(1/7)〜M-1:California Shower
1979年発表「Morning Island」(1/8)〜M-2:Morning Island
1981年発表「Orange Express」(1/7)〜M-1:Orange Express

1983年発表「Fill Up The Night」(3/8)〜M-7:Say When、M-9:Fill Up The Night With Music、M-11:Rosebud
1984年発表「Rendezvous」(5/8)〜M-3:Rendezvous、M-4:Love Me As I Am、M-10:Fire Fly、M-3:Here's To Love、M-4:If I'm Still Around Tomorrow
1985年発表「Maisha」(4/10)〜M-1:Road Song、M-4:Desert Ride、M-5:Tip Away、M-10:Stray Birds
1985年発表「Parker's Mood」(5/8)〜M-6:Everything Happens To Me、M-11:I Thought About You、M-1:Stella By Starlight、M-2:Bird Of Paradise、M-4:Parker's Mood
1985年発表「Tokyo Dating」(6/9)〜M-12:Dindi、M-13:Song Of The Jet、M-5:Pagliacci、M-8:Echo、M-10:Tokyo Dating、M-11:Love Song
1986年発表「Good Time For Love」(4/8)〜M-6:Love Birds Whisper In My Ear、M-12:I Love To Say Your Name、M-8:Good Time For Love、M-10:When We Make A Home
1987年発表「Birds Of Passage」(6/8)〜M-3:Pastoral、M-6:Round Trip、M-9:Burung Burung "Birds"、M-11:Tanza Night、M-10:Salvador、M-2:Just A Touch
1988年発表「Elis」(5/6)〜M-2:Elis、M-3:Paciencia、M-4:Manhattan Paulista、M-5:Quilombo、M-7:O Que Passou Passou
1988年発表「Made In Coracao」(4/10)〜M-1:Made In Coracao、M-8:Saudades De Elis、M-9:Filho Meu(Blue Love Letter)、M-11:Minha Profissao
1989年発表「Front Seat」(5/10)〜M-7:Wild Flowers、M-13:Anga La Jua(Place In The Sun)、M-6:Front Seat、M-8:Any Other Fool、M-9:Only In My Mind
1991年発表「Sweet Deal」(5/12)〜M-5:Passing By、M-8:Early Spring、M-12:Masai Talk、M-12:Old Photograph、M-6:Cycling
1992年発表「A Night With Strings」(5/11)〜M-5:Here, There And Everywhere、M-7:In The Wee Small Hours Of The Morning、M-3:Violets For Your Furs、M-7:Beautiful Love、M-9:One For Jojo - Dedicated To Masayuki Takayanagi‐

1988年発表「Selected」(1/15)〜M-1:My Dear Life(vocal version)


最初の3枚が日本ビクターやソニー音源ですけど、4枚目以降の12枚がワーナー/エレクトラ音源(ベスト除く)。それら12枚の総収録曲108曲の中からほぼ過半の57曲がセレクトされていますので、主要な楽曲はほぼ網羅されてると言えます。

それらの詳細は、「〜その101」、「〜その145」、「〜その498」、「〜その512」、「〜その533」、「〜その556」、「〜その582」に…。

「Fill Up The Night」や「Rendezvous」におけるマーカス・ミラーのベース・ラインを改めて聴くと、やっぱ天才!と思った次第。結構、複雑な事しています〜。

CDコレクションその1709…「スティーブ・ルカサー」関連2枚!!

今回はスティーブ・ルカサー関連作を2枚まとめて…。

1:「スティーヴ・ルカサー セッション・ワークス [CD]
スティーヴ・ルカサー セッション・ワークスヴァリアス
SMJ
2016-03-02

ジェフ・ポーカロ版が2008年に「」、2012年に「」が発表されていましたが、満を持してのルカサー版。

全17曲収録で、収録曲と出典は以下の通り。

M-1:「Faces」(1980年)Back On The Road / アース・ウィンド&ファイアー
M-2:「Middle Man」(1980年)〜Breakdown Dead Ahead / ボズ・スキャッグス
M-3:「Tonight You're Mine」(1980年)〜You Need Some Lovin'  / Eric Carmen
M-4:「Ai No Corrida」(1981年)〜Ai No Corriada / クインシー・ジョーンズ
M-5:「Winners」(1981年)〜I Want You / ブラザーズ・ジョンソン
M-6:「Candyman」(1994年)〜Hero With A 1000 Eyes / スティーヴ・ルカサー
M-7:「Walk A Fine Line」(1983年)〜Hold Me 'Til The Morning Comes(邦題:朝のとばりの中で) / ポール・アンカ

M-8:「Vox Humana」(1985年)〜Forever / ケニー・ロギンズ
M-9:「Close Enough」(1981年)〜Paradise / Sarah Dash
M-10:「Down Two Then Left」(1977年)〜A Clue / ボズ・スキャッグス
M-11:「Wild Child」(1978年)〜Lady In The Dark(邦題:暗闇の中の女) / Valerie Carter
M-12:「Needless Freaking」(1981年)〜Lovin' And Losin' You(邦題:追憶のパラダイス) / ドウェイン・フォード
M-13:「Taking A Cold Look」(1983年)〜Alone / i-Ten
M-14:「Lukather」(1989年)〜Twist The Knife / スティーヴ・ルカサー
M-15:「Another Night」(1979年)〜Take Me To Your Heaven(君のすべてを今夜) / Wilson Bros.
M-16:「Dane Donohue」(1978年)〜Whatever Happened(邦題:突然の出来事) / Dane Donohue
M-17:「Stay Tuned」(1985年)〜Please Stay Tuned / チェット・アトキンス

ルカサー自身の各曲解説もありますが、思い出話交えつつ、半分讃え、半分自慢(苦笑)。

M-9は参加した事、全く覚えてらしいんだけど、TOTO脱退直後にデヴィッド・ハンゲイトがプロデュースしたM-17、全く知らなかった!

こう俯瞰すると、セッション・ギタリストとしても活動は、TOTOデビュー直後から1985年位迄。それぞれで展開している”らしい”ソロ、抜群なんだけどね。

「TOTO 検廚任離哀薀漾湿渕賞から、扱いにくくなったんでしょうね〜。いいギタリストなんだけど…。

2:「ライヴ・アット・ブルーノート東京 [日本語帯/解説付] [輸入CD] [CD]」:Live At Blue Note Tokyo〜Larry ライヴ・アット・ブルーノート東京 [日本語帯/解説付] [輸入CD]Carlton & Steve Lukather
ラリー・カールトン
335Records / King International
2016-05-20

2015年1月末から2月頭の5日間10ステージが行われたブルーノート東京公演。その中からのベスト・テイクが本作だそうで…。全7曲収録です。

2人の共演は、グラミー賞受賞となったブルー・ノート大阪公演のライブ音源(2001年発表)がよく知られていますが、それ以来。またバックにジェフ・バフコ(kbds)、カールトンの息子トラヴィス・カールトン(b)、そして現在のTOTOやスティーリー・ダンで活躍するキース・カーロック(ds)を迎えています。

まずは前共演作でも最初に演奏されたM-1「The Pump」で幕開け。元々はジェフ・ベックの楽曲ですが、ミディアムで重たい8ビートの中で左がルカサー、右がカールトン、ハモりながらテーマを奏でれば、まずはカールトン、そしてルカサー、それから共に掛け合って、2人の自己紹介的な始まり。

それからマイルス・デイビス(作曲はマーカス・ミラー)のM-2「Tutu」。骨太なソロをカールトンが奏でれば、一旦バフコのエレピ・ソロを挟んで、ルカサーが早弾きしまくっています。終盤のカールトン息子のベース・ソロはちょと凡庸。

続くはカールトンがクルセイダーズ在籍中に発表したM-3「Lily's Of The Nile(邦題:ナイルの百合」は、幻想的な楽曲故にそれぞれが静かに持ち味を披露すれば、ロバート・ジョンソン作、エリック・クラプトンが広めたM-4「Crossroads」で、ルカサーが激しくボーカルを取ります。

M-5「Only Yesterday」は、カールトンが1977年に発表した「夜の彷徨(さまよい)<FUSION 1000> [CD]」収録曲。カールトンの独奏から始まり、カーロックがブラシ使って静かに展開していました。

それからバフコとルカサーが共作した新曲M-6「Ben E Wah」は、アップな3連シャッフルの中で、Aメロがカールトン、Bメロをルカサーが奏でます。ここでのハイライトはカーロックのドラム・ソロ。結構、カチカチしたリズムを叩き出しながら、手技で埋め尽くす。シンプルながらも味がある!!

アンコールはM-7「While My Guitar Gently Weeps」。元はビートルズですけど、TOTOのカバー・アルバム「スルー・ザ・ルッキング・グラス [CD]」でも取り上げていました。ここではルカサーがボーカルを取り、観客を大いに盛り上げていました。

前ライブ作ではカールトンの引き立て役のように感じたルカサーですが、今回は四つに組んで〜という表現ができる程、しっかりと自己表現。同じセッション出身でありながら、その個性の違いが明白で、共演の妙味が大いに感じられましたね〜。

またいずれ演ってね〜。

CDコレクションその1708…「ダリル・ホール&ジョン・オーツ」2枚!

今回は夏に一挙再発された"AOR CITY 1000"シリーズより、ダリル・ホール&ジョン・オーツの2枚がお題目!

1:「モダン・ポップ(期間生産限定盤) [CD]」:X-Static〜Daryl Hall & John Oates
モダン・ポップ(期間生産限定盤)
ダリル・ホール & ジョン・オーツ
SMJ
2016-07-27
オリジナル音源は1979年発表。

wikiによれば11枚目のオリジナル作だそうで、デヴィッド・フォスターがプロデュースしています。録音はレギュラー・バンドのG.E.Smith(g)、John Siegler(b)、Jerry Marotta(ds)を中心に行われています。ボーナス・トラック2曲含む全12曲収録。

まずはカントリーな雰囲気持つアップ系M-1「The Woman Comes And Goes(邦題:微笑みは想い出)」で幕を開けます。Aメロで拍抜きしちゃうトコがA.O.R.っぽかったり…。

続くは5年前に発売されたベスト集より、本作から唯一の収録となったM-2「Wait For Me」。非常にキャッチーなサビを繰り返す歌って、耳に残るよね〜。その手法は続くM-3「Portable Radio(邦題:僕のポータブル・ラジオ)」でも活用しています。分かりやすく覚えやすいサビってやっぱり大事。

ささやかなA.O.R.するM-4「All You Want Is Heaven(邦題:空のファンタジー」経て、続くスラップやら軽やかなギター・カッティングらによるアップ系M-5「Who Said The World Was Fair(邦題:世界は美しい)」は、アーバンなAメロ&Bメロ、そして爽やかなサビにて構成されてて、後の角松サウンドを彷彿させてくれました〜。ここまでがLPのA面部分。

そして後半(B面ね)は、4つ打ちながらもスネアの位置を意図的に変えて変拍子っぽく聴こえるアップ系M-6「Running From Paradise」に始まり、バックビート使ったスロー系M-7「Number One(邦題:君はナンバー・ワン)」、一転、分かりやすいロックしたM-8「Bebop / Drop」から、ゴシック調のインストM-9「Hallofon」から引き続いての勢いあるソフト・ロックM-10「Intravino」で一旦幕を閉じます。A面の方が分かりやすかったな〜。

ボーナス・トラックはキャッチーなサビを持つスロー・チューンM-11「Times Up(Alone Tonight)」、そして雰囲気はイギリス?M-12「No Brain No Pain」が収録されていました。

その他参加ミュージシャン。Werner Fritzsching(g)、ジェイ・グレイドン(g)、Steve Love(g)、Ralph Schuckett(organ)、Larry Fast(synth‐prog)、スティーブ・ポーカロ(synth-prog)、George Bitzer(synth-prog)、Neil Jason(b)、Kenny Passarelli(b)、ヨギ・ホートン(ds)、Jimmy Maelen(perc)、Charlie DeChant(sax)。

2:「モダン・ヴォイス(期間生産限定盤) [CD]」:Voices〜Daryl Hall & John Oates
モダン・ヴォイス(期間生産限定盤)
ダリル・ホール & ジョン・オーツ
SMJ
2016-07-27

オリジナル音源は1980年発表。

こちらは12枚目のオリジナル作です。前作をプロデュースしたデヴィッド・フォスターより、セルフでできるんじゃない?的なアドバイスがあったようで、初のセルフ・プロデュース作。ボーナス・トラック2曲(代表曲のリミックス)含む全13曲収録です。

それまでスマッシュ・ヒットがあったモノの、本作からはシングル・カットされて3週連続全米1となったM-5「Kiss On My List」(M-12にそのリミックス)、そして後にポール・ヤングもカバーして全米1となったM-9「Everytime You Go Away」の2曲を収録し、その名を全米中、世界中に響かせた記念すべき1枚と言えます。これら2曲はその後もCMに使われたり、カバーされたり。彼らの代表曲と言っても過言ではないでしょう。

本作はその他、2拍3連なメロディを朗らかに高音域で歌うアップ系M-1「How Does It Feel To Be Back」、イギリス的な雰囲気を持つM-2「Big Kids」、疾走感溢れる8ビート・ロックM-3「United State」、そのギターはオールディーズ?M-4「Hard To Be In Love With You」などに、ライチャス・ブラザーズのカバーM-7「You've Lost That Lovin' Feeling(邦題:ふられた気持ち」を丁寧にまとめ上げたり、アルバムとしてバラエティに富んだ1枚。

とはいっても前述2曲がメロディ・センスや編曲共に突き抜けています。特にブルー・アイド・ソウルとカテゴライズされる彼らが、ゴスペルっぽいテイストによるM-9は、彼らの音楽的背景があってこそ。名曲です。

参加ミュージシャン。G.E.Smith(g)、John Siegler(b)、Jerry Marotta(ds)というレギュラー・メンバーに、Jeff Southworth(g…M-5)、Ralph Schuckett(organ…M-9)、Michael Klvana(synth…M-10)、Chuck Burgi(ds & perc)、Charlei Dechant(sax)。

CDコレクションその1707…「DIMENSION」新作1枚!

1:「29 [CD]
29DIMENSION
ヅァインレコーズ
2016-10-26

例年と同様、秋にはると新作を発表しているDIMENSION。30作目まてあと1枚、29作目が発表となりました。全10曲収録です。

マンネリから少し持ち直した前作。今回もT-SQUARE新旧ドラマー則竹裕之(ds)と坂東彗(ds)、そして川崎哲平(b)、二家本亮介(b)、久々?種子田健(b)のリズム隊を迎えて制作されています。

まずはM-1「The Road To Peace」(川崎×則竹)で幕開け。いやはやイントロは7拍子、Aメロは6拍子、サビは4拍子と、リズムは百花繚乱(苦笑)。しかしながら親しみやすいメロディを持ち、疾走感が溢れたアップ系。

M-2「Night Bird」(二家本×則竹)は、喰ったビートで展開しつつ、サビは4ビートを交え、二家本氏の指弾きソロらもブリッジ的に用いられたミディアム系で、絞り出しつつアップダウンする勝田さんのソロも印象的でした〜。

それからサビ始まりのミディアム系M-3「Timeline」。JAZZ LIFE誌によれば大体のメロディ作って、それを補完するのが小野塚さんの役割〜と書かれていて、ギターによるAメロから続いてのBメロは、小野塚さん作、そんな印象も持ってしまう異質感(苦笑)。勝田さんはソロで時に重奏で強調したりしていました。

M-4「Get Up With It」(種子田×坂東)は、5拍子と6拍子組み合わせたテーマと4拍子のサビによって構成される疾走系で、続くM-5「3 Focus」(川崎×則竹)は一転、ハイハット開けてのハード系。こちらのM-5、ギターとサックスのテーマの裏で、その他3人がキメし合って、非常にテクニカルにまとめています。

M-6「Groovology」(川崎×坂東)はちょっとスローで跳ねたカッコいい系。ウォーキングするサビの他、敢えて差し込んだ?サックス重奏によるブリッジは抜群でした〜。

小気味よいアップなM-7「The Second Place」(二家本×則竹)経て、ようやくのスロー系がM-8「Hope」(川崎×則竹)。アコギらをバックに、勝田さんが憂いあるメロディをエモーショナルに奏でます。

珍しく?純粋な8ビート使った疾走系M-9「Keep Going」(二家本×則竹)経て、最後はM-10「Blue Room」(川崎×則竹)。朗らかなメロディをサックスとギターが奏でます。

全体的に楽曲もよく、編曲も練られていて、少々前の作品とは異なってそれぞれのソロも凝縮されてて、いいまとまりの1枚でした〜。小野塚さん、シンセを新調した事もあって、煌びやかな彩りは正にフュージョンらしいサウンド。この辺もプラスに働いたと思います。

さて次作は記念すべき30作目。どんなに驚かせてくれるのかが楽しみです〜。

CDコレクションその1706…「ウェザーリポート」関連4枚!!!

1:「レジェンダリー・ライヴ・テープス1978-1981(完全生産限定盤) [CD]」:The Legendary Live Tapes 1978-1981〜Weather Report
レジェンダリー・ライヴ・テープス1978-1981(完全生産限定盤)
ウェザー・リポート
SMJ
2015-12-09

こちら、ジャコ・パストリアス在籍時のドラマーであったピーター・アースキンが、その当時にカセット録音していた数々のライブ音源の中から、ジョー・ザヴィヌルの息子トニーがプロデュースを務めてリマスター、発表となったモノ。CD4枚に28曲収録です。

概して言うなら、CD1とCD3は1980〜1981年にかけて、ボビー・トーマス(perc)含めた5人編成時代で、日本公演やロンドン公演の録音が収録されています。

特にCD1に人気曲が集められていて、CD1M-1「8:30」に同M-2「Sightseeing」、同M-3「Brown Street」や同M-4「The Orphan(邦題:親のない子)」、またジャコの同M-6「Three Views Of A Secret」など、鉄板ばかり。

その一方でCD3はアルバム「ナイト・パッセージ [CD]」収録曲であるCD3M-1「Fast City」に始まり、同M-3「Night Passege」に同M-4「Dream Clock」、同M-5「Rockin' In Rhythm」にM-6「Port Of Entry」と、楽曲自体が元々イマイチなので、ライブ音源もパッとしません(苦笑)。

CD2とCD4は1978年の4名編成時代で、こちらは日本公演を中心にアメリカ公演も少々。

まずはCD2であるが、幕開けのCD2M-1「Joe And Wayne Duet」は少々クラシカルな面も持ち、、そして同M-2「Birdland」、アースキンのソロ同M-3「Peter's Solo」を挟んで同M-4「A Remark You Made(邦題:お前のしるし)」、同M-5「Continuum /. River people」、最後は同M-6「Gibraltor」。最大の人気曲である「Birdland」は、「8:30(期間生産限定盤) [CD]」と「ベスト・ライヴ・セレクション~ザ・ジャーマン・コンサーツ(DVD付) [CD]」にもライブ音源が収録されているが、バスドラ連打してという意外なドラミングは本トラックのみ。また時代的にもジャコ全盛期で、同M-5などは充実の仕上がりです。

CD4はCD4M-1「Elegant People」に同M-2「Starlet Woman」、同M-3「Black Market」やM-5「Teen Town」、アースキンのソロ同M-6「Peter's Solo」からの同M-7「Directions」。こちらも鉄板ばかりですが、ジャコのソロ同M-4「Jaco Solo」は途中でエフェクターかけてロック・ミュージシャンばりに…。こういった奇をてらった奏法が徐々に増えていったのかな、健康上も変化していたのかもしれません。アースキンは時にティンパニも叩いていて(脇に並べてたんでしょう)、同M-2はなくてはならない楽曲です。

2:「JACO-オリジナル・サウンドトラック [CD]」:Jaco -Original Soundtrack-
JACO-オリジナル・サウンドトラック
ジャコ・パストリアス
SMJ
2015-12-09

こちら、メタリカのベーシストであるロバート・トゥルヒーヨがプロデューサーを務め、6年の歳月をかけて製作されたジャコ・パストリアスのドキュメンタリー映画「Jaco」のサウンドトラックです。日本公開の予定はまだないんだけどね〜。ジャコが参加した過去楽曲11曲に、新録5曲を加えて全16曲収録です。

過去曲は、ソロ作から1976年発表「ジャコ・パストリアスの肖像 [CD]」からM-1「Come On, Come Over」やM-2「Continuum」、M-5「Portrait Of Tracy」やM-9「Okonkole Y Trompa」、1981年発表「ワード・オブ・マウス [CD]」からM-8「Liverty City」にM-11「Crisis」、ウェザーリポートから1976年発表「ブラック・マーケット [CD]」からM-10「Barbary Coast」、1977年発表「ヘヴィー・ウェザー [CD]」からM-4「Teen Town」、1978年発表「Mr.ゴーン [CD]」からM-3「River People」と、まあ代表曲ばかりが並んでいます。

その他、ジョニ・ミッチェルとのライブ作「シャドウズ・アンド・ライト」よりM-6「The Dry Cleaner From Des Moines」などは定番でしょうが、私はイアン・ハンターとのスタジオ音源M-7「All American Alien Boy」は一切知りませんでしたね〜。ちょっとスローなロック・チューンで、こんな賑やか系も演ってたんですね〜。ベース・ソロもあります〜。

そして新録はジャコの娘メアリーが書き上げて歌い上げるM-12「Longing」に、男性ボーカルによって雰囲気溢れるM-13「Nineteen Eighty Seven」、男性ラップやら女性ボーカルやらのM-14「Shine」というジャコの才能を血筋的にサウンド的に受け継いだ楽曲らと、ロドリーゴ・ガブリエーラ(ac-g)らによる連弾によるM-15「Continuum」、そしてよりファンキーにまとめたM-16「Come On, Come Over」で締め括る。これらの楽曲が、劇中でどう使われるのかが楽しみ〜。それ以前に公開?ソフト化?

3:「ゼン&ナウ [CD]」:Then & Now〜Jaco Pastorius Big Band
ゼン&amp;ナウ
ジャコ・パストリアス・ビッグ・バンド
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-03-23

ジャコ・パストリアス・ビッグ・バンド〜とありますが、"Then"はワード・オブ・マウス・ビッグ・バンドが1981年にフロリダでジャコの30歳の誕生日を祝って行われたバースディ・コンサートより、1995年発表「バースディ・コンサート [CD]」の別テイクらをまとめて、Disc1に全9曲収録。また"Now"は、ピーター・グレイヴス率いるジャコ・パストリアス・ビッグ・バンドによるライブ音源で、Disc2に全11曲収録です。

Disc1は、プロデューサーを務めたピーター・アースキン(ds)を中心にマイケル・ブレッカー(t-sax)、ボブ・ミンツァー(b-cla & sax)、ピーター・グレイヴス(b-tb)にドン・アライアス(perc)、その他、Oscar Salas(perc)、Bobby Thomas Jr.(congas)、Othello Molineaux(steel-ds)、Paul Hornmuller(Steel-ds)、Dan Bonsanti(sax)、Gary Lindsay(sax)、Neal Bonsanti(sax)、Randy Emerick(b-sax)、Peter Gordon(french-horn)、Brett Murphey(tp)、Brian O'Flaherty(tp)、Ken Faulk(tp)、Melton Mustafa(tp)、Mike Katz(tb)、Russ Freeland(tb)、Dave Bargeron(tb & tuba)が参加しています。

M-1「Invitation」から幕開けし、定番M-2「Soul Intro / The Chicken」やM-4「Donna Lee」、M-5「Liberty City」やM-8「The Three Views Of A Secret」、そしてファンキーな3連シャッフル曲M-9「Funny Mae」で幕を閉じます。M-1はホントに音質悪く、カセット・テープの限界をも感じましたが、M-2以降はまあまあな音質。M-4ではチューバにメロディ奏でさせたり、ビッグ・バンドならではな編曲でした。しかし未発表というだけあって、特にジャコの演奏面では上の「バースディ・コンサート [CD]」の方がマシ。特にM-4でのジャコのソロはダルダルです〜。

そして"Now"はピーター・アースキン(ds)を軸に、Randy Bernsen(g)、Mike Levine(kbds)、ジョン・ビースリー(kbds)、Billy Ross(sax)、Ed Calie(sax)、Gary Keller(sax)、Mike Brignola(sax)、Jason Carder(tp)、Ken Faulk(tp)、Jim Hacker(tp)、Dana Teboe(tb)、John Kricker(tb)などをバックに、ウィル・リー(b)がM-1「Come On, Come over」とM-11「Soul Makossa」後半。そしてリチャード・ボナがM-2「Black Market」にM-3「A Remark You Made」、M-4「Invitation」にM-9「Continuum」、ピーターの息子ダミアン・アースキン(b)がM-5「Domingo」、M-7「Portrait Of Tracy」、M-8「Amelia」、Jeff Carswell(b)がM-10「Soul Intro / The Chicken」、ボナとアースキン、Carswell共演のM-6「Liberty City」でした〜。

M-1はね、そもそもが歌モノであっただけに、Dana Paulとウィル・リーがファンキーに歌い上げます。しかしビッグ・バンドですからM-2以降はブラス隊がメロディ奏でます。そこにメンバーらのソロを絡めてといった構成。

メロディ随分弄ったM-3「A Remark You Made」からはしばしボナ祭り。特に縦横無尽にソロを展開するM-4「Invitation」は圧巻です。

M-6「Liberty City」は(上述)3人のベーシストが参加し、それぞれでソロを取るんだけど、白熱感はあまりない。

サラッとM-7「Portrait Of Tracy」、M-8「Amelia」経て、M-9「Continuum」は最後のボナ祭り。ほぼ独演で、天使の歌声使ってBirdlandや自身の持ち歌「風がくれたメロディ」を日本語歌詞で歌ったり。本来の「Continuum」は最後にわずかに!

定番M-10「Soul Intro / The Chicken」を定番の構成にて披露すれば(ジャコ時代からの進化はなし!)、最後はM-11「Soul Makossa」で締め括る。こちら、1973年にグレイヴスのバンドで演奏した音源に、現メンバーでオーバーダブして形を整えた楽曲だそうです。色々とできるよね〜。

4:「ドクター・アム [CD]」:Dr.Um〜Peter Erskine
ドクター・アム
ピーター・アースキン
ワーナーミュージック・ジャパン
2016-02-03

こちら、ピーター・アースキンがジョン・ビーズリー(kbds)、Janek Gwizdala(b)らと共に制作した最新作。ボーナス・トラック1曲含む全13曲収録です。

アルバムに一貫性を持たせる為か、Jack Fletcher(voice)によるナレーションが、イントロ的にM-1「You're Next」、アウトロ的にM-12「You Awake」、そして中盤のM-6「Mahler -Ich Bin Der Welt Abhanden Gekommen」冒頭に入ります。

そんな演出交えつつ、ユラユラなローズをバックにミディアム系M-2「Lost Page」で幕開けし、ラテンなシンバル・レガートから始まるミディアム系M-3「Hawaii Bathing Suit」は、そのサックスとシンセによるテーマは正にウェザーリポート。同様に異国風なメロディを持つスロー系M-4「Borges Buenos Aires」もウェザー風と思いきや、楽譜だけジョー・ザヴィヌルに貰っていたモノをビースリーの編曲でまとめ上げたモノ。しかしザヴィヌル版がyou tubeで紹介されてたそうで…。チャンチャン(苦笑)。ちなみにM-9「Speechless」は1981年発表「Weather Report」収録曲のカバーだそうで、実はあまりスポットのあたっていない楽曲なれど、美メロでいい曲であった事を紹介してくれています。そこにはフレベを甘美に奏でるGwizdalaの存在があってこそ。ビースリーと共に立役者である事は間違いありません。

そんなようにウェザーばかりかと思いきや、いかにもスタッフっぽいちょっとスロー系M-5「Little Fun K」があったり、何だかクルセイダーズ?ギターとエレピのタッチがそう感じさせるM-8「Okraphilia」があったり…。そう思うとフュージョン総括的な雰囲気もありますね〜。

フュージョン(その昔はクロスオーバー)と言えば、前述のM-6は秀逸。作曲家マーラーの楽曲をジャズに変換。綺麗なメロディを綺麗な編曲で順当に料理。下手に音数増やしてないもの◎。

気楽に4ビートによるオルガン・ジャズしたM-7「Sage Hands」、ちょっとスローなチキチキM-10「Sprite」、そして変拍子っぽいM-11「Northern Cross」ではしっかりとドラム・ソロを展開。相変わらず上手いよね〜。

ボーナス・トラックは…盟友ジャコ・パストリアスとの発掘音源で、しっかり2人で丁々発止したM-13「We're Old Friends "Invitation"」で幕を閉じます。アースキンには、ジャコとの音源、まだまだあるんでしょうね〜。上の1も3もアースキンあってこその企画です!!!

その他参加ミュージシャン。Jeff Parker(g)、Larry Koonse(g…M-10)、Aaron Serfaty(perc…M-2)、Bob Sheppard(t-sax)。

CDコレクションその1705…「阿川泰子」2枚!!

今回は「ADLIB presents ビクター和フュージョン」シリーズより、阿川泰子さんの2枚がお題目です!

1:「FINE! [CD]
FINE!阿川泰子
ビクターエンタテインメント
2016-09-21
オリジナル音源は1982年発表。

1981年発表の「SUNGLOW [CD]」は、松岡直也御大のプロデュース&編曲によって発表となり、特にその収録曲「Skindo- Le-Le」が人気を博しました。今回はその作曲者であるClaudio Amaral率いるViva Brasilビバ・ブラジルをバックに、L.A.録音、全編がラテンという形で発表した1枚です。全10曲収録。

そういえ三田工業のCMに使われたM-1「Meu Amor」で幕開けします。いわゆるラテンしまくって〜というより、ラテン・フュージョン的なリズム編曲がなされており、聴きやすさを重視した感があります。それは続くアップ系M-2「Searching」や、ゆったり系のボサノバM-5「Darlin' Don't Ever Go Away」、喰ったリズムながらも4つ打ちも使ってささやかに仕上がったミディアム系M-6「Smile On Your Face」、アコギらを従えて心地良くまとめたM-8「You And I」でも…。これらの5曲がビバ・ブラジルのメンバー提供曲。

それ以外、ロバータ・フラックらに楽曲提供を行っていたW.EatonやW.Salterらの楽曲をカバー。本作発表前年にナベサダが自身のリーダー作で発表したM-4「Fill Up The Night」をテンポを落としてしっとりとまとめ上げれば、躍動的なサビを持つM-7「Jump For Joy」、ブラシ使って小刻みにビートを紡ぐアップ系M-9「Take A Holiday」と、メロディの良さを生かした控え目な編曲、そして舌足らずな甘い歌いっぷりにて上手にまとめています。

L.A.録音という挑戦をしつつも、聴きやすくまとめた本作は、阿川さんの代表作の1つでしょうね〜。

Viva Brasil=Claudio Amaral(g & back-vo)、Jay Wagner(kbds)、Eddy Soleta(b & back-vo)、Rubens Moura Jr.(ds & perc)、Kent Midleton(perc & flu)。そして国内追加録音分に笹路正徳(kbds)、清水靖晃(sax)、Eve(back-vo)、Milky Way(back-vo)にブラス隊。

2:「NIGHT LINE [CD]
NIGHT LINE阿川泰子
ビクターエンタテインメント
2016-09-21
オリジナル音源は1983年発表。

実は高校2年生の時、レンタル・レコードからのカセット録音を行い、愛聴盤であった1枚です(苦笑)。全12曲収録。

ちなみに阿川さんは1951年生まれですから、発表当時は32歳前後。聴こうと思ったきっかけは、冒頭のアルバム・タイトル曲M-1「Night Line」が三田工業TVCMに使われた点と、ドラム=村上秀一だった点。特に後者かな?その年の9月に地元高知でマリーンの公演があって、打ち上げが行われたジャズ喫茶にて、ポンタさんと話す機会があり、ポンタさんの関与作をたくさん聴こうとした時期だったように思います。

本作は、松木恒英(g)、野力奏一(kbds)、高水健司(b)、村上秀一(ds)の4リズムをバックに録音された1枚。取り上げた楽曲は、ビリー・ジョエルの未発表曲や、スティーリー・ダンの2人が提供したインスト曲、当時売り出し中のシャカタクの提供曲などで、これらを4人が洗練された大人のポップスに仕上げています。

まずはそのサビのメロディ・ラインが耳に残るM-1で幕開け。ドラマティックなイントロから、舌足らずな歌声でのAメロ、残像させたようなサビは、当時の録音技術も最大限活用し、素晴らしいオープナー。ドラムソロもエンディングにちょろっとフィーチャーしています。

アーバンなチキチキ曲M-2「Never Wanna Say Goodnight」では、デヴィ爺みたいに松木さんのギターが絡めば、A.O.R.方面で知られるスティーブ・キプナー作M-3「Inside Out」経て、シャカタク作のスロー・バラードM-4「Fly Away」とアップで小粋なM-5「Tokyo」、そして朗らかなバラードM-6「When Love Is Gone」でA面終了。

B面に移り、いかにも1980年代風のドラマティックなんだけどマイナーなポップス!M-7「The Risk」経て、ビリー・ジョエルの未発表曲M-8「Bye Bye」は、クラシカル?ミュージカルなメロディ・ラインを持ったバラード。

またまたA.O.R.方面で知られるルパート・ホルムズのバラードM-3「The Right To Love」経て、ドン・グルーシン提供のM-4「Maybe」はバックビートで料理し、ここでスティーリー・ダンがDr.ストラットに提供したインストに詩を付けたナイティなスロー・チューンM-5「Canadian Star」、最後は再びビリー・ジョエルが1974年に発表した「Streetlife Serenade」からのアウトテイクM-12「Cross To Bear」を、ゴスペル調でまとめています。

スタジオ・ミュージシャンが音楽を作る、そんな古き良き時代の名盤です。

その他参加ミュージシャン。中村誠一(t-sax)、数原晋(tp)、平内保夫(tb)、山川恵子(harp)、EVE(back-vo)、そしてストリングス隊。

CDコレクションその1704…「スタートレック BEYOND」サントラ1枚!!

1:「スター・トレック BEYOND オリジナル・サウンドトラック [CD]」:Music From The Motion Picture "Star Trek Beyond"
スター・トレック BEYOND オリジナル・サウンドトラックマイケル・ジアッキーノ
ユニバーサル ミュージック
2016-10-19

映像がソフト化されたら勿論買っちゃうんだけどね〜(苦笑)。全18曲収録。

本編は公開の翌日10月22日(土)に地元で鑑賞済。J.J.エイブラハムズが監督から離れ、「ワイルド・スピード」シリーズのジャスティン・リンが監督を任されました。

勿論、主要キャストはそのままだし、音楽もマイケル・ジアッキーノ。「ケルヴィン・タイムライン」1作目で生み出されたジアッキーノ版メイン・テーマ(M-18「Star Trek Main Theme」)を各処で引用しつつ、メリハリあるサントラに仕上がっていました〜。

特に冒頭、5年間の航海に疲弊した時には、ピアノやオーケストラ使ってしみじみと聴かせたり(M-2「Thank Your Lucky Star Date」)、時に仰々しくドラマティックにまとめたり(M-6「Hitting The Saoucer A Little Hard」やM-10「A Lesson In Vulcan Mineralogy」、M-11「Motorcycles Of Relief」)、このメロディ、馴染んできましたね〜。

しかし残念であったのが劇中で使われたリアーナの「Sledgehammer」、そしてビースティ・ボーイズの「Sabotage」が未収録である点。ライナーによれば後者、「ケルヴィン・タイムライン」1作目で、若かりしカークが車で暴走するシーンのB.G.M.として使われていたようですね。権利関係だろうけど、残念!!!

CDコレクションその1703…「ジャマラディーン・タクマ」2枚!!

今回はジャマラディーン・タクマの諸作をまとめて。

1:「ショー・ストッパー<FUSION 1000> [CD]」:Show Stopper〜Jamaaladeen Tacuma
ショー・ストッパー&lt;FUSION 1000&gt;
ジャマラディーン・タクマ
ワーナーミュージック・ジャパン
2015-07-29
オリジナル音源は1983年発表。

ちょうと本作が発表となった頃、ADLIB誌やJAZZ LIFE誌によって、そのジャケット写真とスタインバーガーのベースが強く印象に残りつつ、しかし聴く機会に恵まれなかったのが本作。デビュー作だそうです。全9曲収録。

ピコピコとエレドラが鳴り響くアップ系M-1「Sunk In The Funk」で幕を開けます。サックスとベースらがテーマを何度となく繰り返しつつ、指とスラップによるベース・ソロ、James R. Watkins(sax)によるキレッキレのソロと、タクマが考えるファンクの形がここにあります。

タクマと共にリズムを下支えしたのがAnthony McClary(ds)ですが、続くスローなハーフタイム・シャッフル曲M-2「Rhythm Box」では、あまり跳ねてないのが残念なトコ。しかしこの曲のテーマである伸ばした系の音によるメロディ構成は、M-3「From Me To You」や最後のM-9「Sophisticated」でも類似したモノとなっています。

そういった伸ばした系のテーマの真逆として、M-1や、ここぞとばかり全員がユニソンしてテーマ奏でるM-4「Animated Creation」がありますが、その他、タクマとAnn Sullivan(harp)によるハープ、Wilhelmenia Wiggens Fernandez(vo)と弦楽器隊によるM-5「The Bird Of Paradise」での超美メロ系と、その個性あるテーマ構成力(発想力)は、非凡ですね〜。

またアルバム・タイトル曲M-6「Show Stopper」は、高速4ビート使いつつ、単にインタープレイの応酬ばかりでまとめるかと思いきや、Barbara Walker(vo)の多重録音によるコーラスの他、掛け合いさせたり、編曲の妙もある。

ベース力としては恩師オーネット・コールマンの楽曲であるM-7「Takuma Song」をベース独奏し、その表現力と構成力は巧みだと思いますし、Cornell Rochester(ds)とDennis Alston(gong)、そしてDaryl Burgee(perc)とRon Howerton(perc)を従えてのM-8「From The Land Of Sand」は、土着なビートのみをバックにベース単純に弾きまくって、面白い仕上がりだったなぁ〜。

その他参加ミュージシャン。Rick Iannacone(g)、James "Blood" Ulmer(g)、Chuck Hammer(g-synth…M-9)、Anthony Davis(ac-p)、Ron Howerton(perc)、Julius Hemphill(a-sax…M-6)。

2:「ルネッサンス・マン<FUSION 1000> [CD]」:Renaissance Man〜Jamaaladeen Tacuma
ルネッサンス・マン&lt;FUSION 1000&gt;
ジャマラディーン・タクマ
ワーナーミュージック・ジャパン
2015-08-26
オリジナル音源は1984年発表。

2作目のリーダー作です。全8曲収録。

デビュー作のサウンドを継承し、更に発展させたと言える1枚かと…。大仰なイントロから始まるアップ系M-1「Renaissance Man」終盤でのメンバー全員が暴走して好き放題にソロを展開する〜という手法は、恩師オーネット・コールマンの教えなのかは分かりませんが、続くファンキーなアップ系M-2「Flash Back」終盤でも同様に、サックスとギターが同時ソロ。その奔放なスタイルをタクマ自身も肌に合ったんでしょうね〜。

それは、ちょっとラテン風のアップ系M-3「Let's Have A Good Time」経て、その後のM-4「The Next Stop」でもギターとソプラノが同時ソロを展開していて、つまりはメンバーそれぞれに自己主張をさせるのではなく、同時ソロによってバンドとして自己主張を行うトコがタクマ流。

一転、打ち込みドラム使ったミディアム系M-5「Dancing In Your Head」は前作M-1に通じるテクノロジーとの融合を目指し、楽曲提供したオーネット・コールマン(a-sax)がメロにソロに大きくフィーチャーし、M-6「There He Stood」はスラップによるテーマ、それを変化させたソロらをバックに、Howie Montaugが詩を朗読します。

そしてM-7「The Battle Of Images In Four Movements」(10分6秒!)は前作M-5の発展系、管弦楽団との重奏。ホントにその引き出しは多岐に渡る。

最後M-8「Sparkle」は高速4ビート曲でそれぞれのソロをフィーチャーして幕を閉じます。

その他参加ミュージシャン。最初の4曲がJamaal=Rick Iannacone(g)、Cornell Rocheester(ds)、Ron Howerton(perc)、James R. Watkins(a-sax)、そしてOlu Dara(flu & cornet…M-1)。以降がCharles Ellerbe(g…M-5)、Daniel Ponce(perc…M-6)、Vernon Reed(g…M-8)、Bill Bruford(ds…M-8)、Daryl Burgee(African Gymbe Ds…M-8)、David Murray(t-sax…M-8)。

CDコレクションその1702…「レディー・ガガ」新作1枚!!

トランプ氏の勝利に対して、今朝のワイドショーでも散々紹介されてたレディー・ガガの新作です!!

1:「ジョアン [CD]」:Joanne〜Lady Gaga
ジョアンレディー・ガガ
Universal Music =music=
2016-10-21

本名はステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタであるレディー・ガガが、自らもセカンド・ネームを冠するアルバムを突如発表。ボーナス・トラックら4曲含む全15曲収録です。

自身のオリジナル作としては、2013年に「アートポップ-デラックス・エディション(初回生産限定盤)(DVD付)(特別価格) [CD]」を発表し、その翌年2014年にトニー・ベネットとのジャズ共演作「チーク・トゥ・チーク [SHM-CD] [CD]」を発表し、音楽の幅を大きく広げたガガ。今回は(帯に)「ガガ、人間回帰。」と紹介されてて、かつてブレイクのきっかけとなったマドンナ風ダンス・エレクトロ路線は影を潜めています。

といっても冒頭、気怠そうに歌い出すアップ系M-1「Diamond Heart」、手拍子らをバックに歌う躍動的なアップ系M-2「A-Yo」はそれまでも雰囲気を少し残していますね〜。

ただし直後のアルバム・タイトル曲M-3「Joanne」はアコギをバックに素朴に歌って、心境と音楽的な表現の変化を大きく伝えてくれています。

少々ロック色を感じさせるミディアムな絶叫系M-4「John Wayne」、凝ったビートによるちょっとスロー系M-5「Daincin' In Circles」、アップな8ビートによるエレクトロ調M-6「Perfect Illusion」経て、またまたアコギをバックにささやかに歌うM-7「Million Reasons」は、心穏やかにさせてくれる好バラード。

アメリカ南部のちょっと暗いカントリーを彷彿させるM-8「Sinner's Prayer」、ブラス隊も交えつつ朗らかに歌うアップな3連シャッフル曲M-9「Come To Mama」経て、唯一のゲストであるFlorence Welch(vo)迎えて、切々とデュエットするスロー系M-10「Hey Girl」、そして実質最後は哀しげなスロー・バラードM-11「Angel Down」で幕を閉じます。

ボーナス・トラックは、M-7やM-11のWork Tape、検討用の素材の他、特に朗らかな雰囲気持つM-13「Just Another Day」が良かった!歩くように朴訥と歌う様、遊び心?スキャット・ソロらも交え、ホッとする佳曲でした〜。

このサウンドの変化、向こうではどう捉えられているのかな???

CDコレクションその1701…「ビヨンセ」新作1枚!!

1:「レモネード(DVD付) [CD]」:Lemonade〜Beyonce
レモネード(DVD付)
ビヨンセ
SMJ
2016-07-06

こちら、前作同様に突如として発表となったビヨンセ7枚目のオリジナル。全12曲収録です。

とにかく歌詞詰め込むだけ詰め込んで、色んな主張をしてる感が全編通して感じられました。特に男性(夫ジェイ・Z)への不信感が支配しているといっても過言ではなく、アコベと共に囁くように歌い出し、ピアノや重厚なオケ隊らとのM-1「Pray You Catch Me」は、”不誠実の味〜あなたの息の匂い”と歌い出すし、朗らかなリフの上で歌詞詰め込んだM-2「Hold Up」も”嫉妬でおかしくなりそう”と歌い、Jack White(vo)を迎えて力強く歌い上げるスロー系M-3「Don't Hurt Yourself」は”私の代わりを作るなんて絶対に不可能”と歌えば、ピコピコしたシンセ音の上で歌うM-4「Sorry」は、”あなたのことなんてこれっぽっちも考えちゃいないの”と歌う。

ダークな雰囲気持つM-5「6 Inch」経て、ハンドクラックらをバックにいわゆるデキシーランド・ジャズ?M-6「Daddy Lessons」はサウンド的に面白かった。

しかし続くM-7「Love Drought」は再び”明らかにあなたが嘘をついていると分かっている”と歌い、ピアノをバックにしみじみと歌うM-8「Sandcastles」は”私たちが建てた砂のお城は流されてしまったわ”と歌う。続けてジェイムス・ブレイクが後を受けて歌うM-9「Foward」は”前へ進むんだ”と歌うアウトロ。

そして力強く主張するのがM-10「Freedom」だけど、続くM-11「All Night」は”一晩中、最高の愛を”と歌う。こちら、サビが好きだな〜。パピポパピポと聴こえる部分が強く印象に残っています。

最後は先行シングルのM-12「Formatison」は、”黒人である事を誇りに思う”と敢えて表明した楽曲でした。

色々と変化してるのね〜、ビヨンセちゃん。

CDコレクションその1700…「PARACHUTE」ライブ作1枚!!

節目である「〜その1700」は、PARACHUTE。

1:「『NEVER LANDING』PARACHUTE / 2枚組CD(豪華デジパック仕様) [CD]
『NEVER LANDING』PARACHUTE / 2枚組CD(豪華デジパック仕様)PARACHUTE
アトス・インターナショナル
2016-09-21

2014年に結成35周年ライブを敢行し、その映像及び音源は「PARACHUTE 35th Anniversary LIVE 〜栄養有ツアー2014[96kHz/24bit音源ダウンロード・カード封入] Fusion [DVD] [DVD]」として発表されたばかり。DVD2枚にCD1枚、加えてハイレゾ音源のダウンロード特典がついて10,800円という高額商品でした。そして今回は2015年秋に行われた北陸公演の中から、9月8日に金沢北國新聞赤羽ホールで行われた模様を、CD2枚、加えてハイレゾ音源のダウンロード特典がついて7,344円。これまた高額商品(苦笑)。CD2枚に全17曲収録です。

実はこちら、今年2月に癌で命を落とした松原正樹氏の最後のライブ作品であります。2015年5月に癌発覚。病を乗り越えての本公演。しかし再発して落命。35周年同様に、盟友と言える今剛さん、井上鑑さん、安藤芳彦さん、マイク・ダンさんに林立夫さん、斉藤ノブさんによる最後の"PARACHUTE"。35周年記念作では攻略できなかったハイレゾ音源も、今回は何とか攻略し、いい音質でしっかりと聴いちゃいました〜。

まずは定番M-1「Aresa Koresa」で幕開け。配置的には左が松原さん、右が今さんです。

前半は歌モノ多数で、ちょっとスローなM-2「Amigo」、マイク歌うアダルトなスロー系M-3「Autumn Nights」にちょっと跳ねたM-4「Switch Blade Hero」(ツイン・リード+キーボードによる中盤にリフは絶妙)、小気味よいミディアム系M-6「Banana Moon」、そして可愛いアップな歌モノM-7「Cocktail Night」と続き、いかにもA.O.R.なM-8「If You're Looking For Love」経て、CD1枚目最後はインストM-9「Ne-On」で締め括る。

そしてCD2枚目は松原さんと今さんがアコギで語り合うM-1「Miura Wind」で始まれば、今さん作曲のインストM-2「Taboo '80」、井上さん作曲のアップな歌モノM-3「Gravitations」(ソフト・ロック!)、そして定番M-4「Sniper」。松原さんと今さんが互いにハモり合いながらの展開は、映像でも見てみたい!

それから今さんソロ作からの人気曲M-5「Agatha」を、今さん自ら力強くリードすれば、こちらも人気曲M-6「Hercules」。仲良くBメロをハモって、ドラマティックなブリッジは正にA.O.R.、L.A.的なリフの畳み掛け。

一転、アジアン・テイストなM-7「Jasmine」をボコーダー使って歌いつつ、今さんお得意!スライド・ギターが中華風な雰囲気を漂わせ、最後はM-8「The Dealer」。カントリー・ロック調のこの人気曲を、マイクが歌い倒して終わり。

最後に松原さんの肉声によるメンバー紹介。これも最後。合掌!!!



はい、「〜その1700」でした〜。

〜その1600」の投稿が2015年3月2日(最近のお気に入り!Perfume)。あれから201枚増えて、累計紹介枚数が4370枚(BOXも1枚として)となりました〜。ちなみにCDではなくってダウンロード購入による「〜番外」もありました。T-SQUAREの昨年末のライブ音源。こういったのもこれから増えていくでしょう。

この20か月、レビューのペースは大きくスローダウンしてしまいましたが、購入ペースはほぼ従来通り?新譜が減って廉価再発のせいで逆に増えているのかしれません。

相変わらずのワン・パターンなレビューですが、継続は力なり、少しずつ進めて参りますので、これからもお付き合い下さい!!!

CDコレクションその1699…「大村憲司」ライブ作4枚!!

不世出のギタリスト、大村憲司氏の「ベスト・ライヴ・トラックス」気鉢兇発表されたのが2003年。以上と思いきや、出るわ出るわ…。昨年春より4作が発表となりました〜。

1:「男が女を愛する時~ベスト・ライヴ・トラックスIII [CD]
男が女を愛する時~ベスト・ライヴ・トラックスIII
大村憲司
STEPS RECORDS
2015-04-22

まずはこちら。歌モノ楽曲のインスト・カバー集。全9曲収録です。大村さんは勿論ですが、全てのドラムが盟友村上秀一氏。

出演ミュージシャンと収録日を列挙しておくと以下の通り。

2人+続木徹(kbds)+重実徹(kbds)+高水健司(b)+続木力(harmonica…M-6のみ)
M-1:When A Man Loves A Woman…1989年12月29日@チキンジョージ
M-4:Spring Is Nearly Here、M-6:突然の贈りもの、M-8:Left-Handed Woman…1989年5月20日@神戸メリケンパーク

2人+小林信吾(kbds)+青木智仁(b)+渡辺香津美(g…M-7のみ)
M-2:Summertme、M-7:My One And Only Love…1997年4月12日@チキンジョージ
M-9:When A Man Loves A Woman…1997年4月11日@チキンジョージ


2人+吉弘千鶴子(kbds)+青木智仁(b)+斉藤ノヴ(perc)
M-3:I Can't Tell You Why…1991年12月14日@六本木ピットイン

2人+佐藤博(kbds)+高水健司(b)
M-5:Georgia On My Mind…1998年3月2日@六本木ピットイン

ブルージーさ溢れる冒頭から、終盤は倍テンして盛り上がるM-1や、やはり青木さん(笑)、スラップ使って重いビートでのM-2、原曲のエッセンスそのままにM-5、代表曲を定番な編曲でM-8など、演奏者が変わる事によって展開等も個性的に変化していったんでしょう〜。

そんな面白さは勿論、主役=大村氏は、歌心ある演奏に徹しつつ、ソロの際の音の取り方が最高!M-3や、時に早弾き披露してのM-4、シンプルながらもエモーショナルにソロを奏でるM-6、とことんソロを弾き倒すM-9と、ギタリストとしての非凡さを、見事に1枚にまとめてくれています。ギタリスト必携!!!

2:「大村憲司バンド(ポンタ・セッション・4デイズ !)~ベスト・ライヴ・トラックスIV [CD]
大村憲司バンド(ポンタ・セッション・4デイズ !)~ベスト・ライヴ・トラックスIV
大村憲司
STEPS RECORDS
2015-04-29

こちら、1989年12月30日に神戸チキンジョージで行われた大村憲司バンドの模様を収録したモノ。CD2枚に全15曲収録です。

この日のバックは、盟友である村上秀一(ds)を軸に、続木徹(kbds)、重実徹(kbds)、高水健司(b)が務めています。

下の2枚と比べると、最も若かりし時の音源だからこそ、最もシャープに仕上がっていると感じました。

まずは定番と言えるCD1M-1「Mercy Mercy Mercy」で幕開け。ポンタさんが肩慣らしを超えた盛り上げっぷりはさすがの一言。

エレアコに持ち替えて、エディ・フロイトの同M-2「Knock On Wood」、一転、ジェイムス・テイラーがデヴィッド・サンボーンに提供した同M-3「Benjamin」では歌心あるギターをサラッと奏でれば、ここで大村さんのオリジナル特集(苦笑)、ワイルドにギター・プレイするアップ系同M-4「Charlotte」、名曲M-5「Left-Handed Woman」、一旦、M-6「When A Man Loves A Woman」をブルージーに奏でた後に、名曲M-7「Leaving Home」、そして3rdアルバムのタイトル曲M-8「Spring Is Nearly Here」。演奏力は勿論ですが、こちらのM-5やM-7、そしてM-8を聴くと、大村さんはいいメロディ書くよね〜。

そして2枚目。エリック・クラプトンのCD2M-1「Better Make It Through Today」を自ら歌いつつ、ブルージーなギターを添える。ライナーにも書かれていますが、途中の爆発の如きギター音、そして”ビブラートさせながら〜の消え際の美しさ”は、そのセンスはピカイチ。

本作最たるボーナスが、かつて組んでいたバンブー時代のオリジナル同M-2「Bamboo Bong」、そして続くカミーノ時代から是方博邦提供曲のアップ系同M-3「Rhythm Road」。M-2はその尺は16分28秒ながらも、そのスペーシーな展開とアクセントによる強弱持つテーマ、そしてエレピやギターらのソロは、構成力と演奏力共に素晴らしい仕上がりでした。

一転、歌モノのカバー特集。イーグルスの同M-4「I Can't Tell You Why」では鳴きのギター・ソロを、そして大貫妙子の代表曲同M-5「突然の贈りもの」では行間たっぷりにエレアコでソロを取ります。

そして終盤、盛り上がるべくブルースの歌モノ2連発。まずはB.B.キングの同M-6「Everyday I Have The Blues」をアップな3連シャッフルで大きく盛り上げ、最後はロバート・ジョンソン作、クラプトンのカバーでも知られる同M-7「Ramblin' On My Mind」。こちらでも大村さんは自ら歌いつつ、ソロでは歌心たっぷりなギター。ホントに全盛期と言える仕上がりでした〜。

3:「25周年ライヴ〜ベスト・ライヴ・トラックス [CD]
25周年ライヴ〜ベスト・ライヴ・トラックス
大村憲司
STEPS RECORDS
2015-08-12

こちら、1997年4月に神戸チキン・ジョージで行われたデビュー25周年記念3Daysの模様を収録したモノ。CD2枚に全17曲収録です。

この3日間のバックは、盟友である村上秀一(ds)を軸に、小林信吾(kbds)、青木智仁(b)が務めています。初日がブルース・ナイト、2日目がジャズ・フュージョン・ナイト、3日目がポップス・ナイトと位置づけられ、このレギュラー・バンドに大勢のゲストを迎えています。

初日=ブルース・ナイトは、まずはいつものCD1M-1「Left-Handed Woman」から幕開けし、ミディアムな3連シャッフルによるシャドウズのカバー同M-2「Spring Is Nearly Here(邦題:春がいっぱい)」経て、永井”ホトケ”隆(vo)がファンキー?ブルージーにボーカルを取る同M-3「Big Legged Woman」、後半は存分にギター・ソロを弾きまくる定番曲同M-4「When A Man Loves A Woman」、そして最後は近藤房之介(vo)を迎えてT-ボーン・ウォーカーの名曲同M-5「Stormy Monday」。房之介さん、敢えて淡々と歌い切っていました〜。

2日目=ジャズ・フュージョン・ナイトは、軽やかな4ビート風シャッフル使った大村氏作同M-6「Greedy Woman」で始まり、軽やかなハチロクによる同M-7「The Lady In Green」経て、ゲストに鈴木茂(g)を迎えてM-8「Snow Express」は東西ギター・バトル。そして渡辺香津美(g)迎えてCD2M-1「My One And Only Love」では、ボッサなリズムの上で、ギター・バトル。大村氏作同M-2「Leaving Home」を挟んで、最後はジョージ・ベンソンの名曲同M-3「Breezin'」を再び香津美氏迎えて。あえてアウトに展開する香津美氏よりは、本流なラインでの大村氏の方が響きます。

3日目=ポップス・ナイトは、その当時、大村氏と共同制作していた作編曲家である寺田創一氏を迎え、そのナイティな打ち込みをバックにスムースする同M-4「Brown Shoes」で始まり、それから非常に個性的な声質である遊佐未森(vo)迎えて超ポップな同M-5「0の丘∞の空」、ゲスト抜きでクラプトンのカバー同M-14「Wonderful Night」は大村氏自身が歌い、朴訥とした歌声の大貫妙子(vo)を迎えて彼女の同M-15「都会」、そして直進的な8ビート・ロックな同M-16「Murdered By The Music」は高橋幸宏(vo)が歌い切る。最後はマーク・ノップラーのカバー同M-17「Local Hero」を鍵盤とセミアコでしっとり締め括ります。

4:「ケンポン・バンド~ベスト・ライヴ・トラックスVI [CD]
ケンポン・バンド~ベスト・ライヴ・トラックスVI
大村憲司
STEPS RECORDS(ステップス・レコーズ)
2015-11-18

こちら、KENPON BANDによって1998年3月に六本木ピットイン(3/1-2)、神戸チキンジョージ(3/3-4)の4日間行われた公演からのベスト・テイク集。CD2枚に全17曲収録です。

このKENPON BAND、勿論、大村さんにポンタさんの双頭バンドとして、小林信吾(kbds)&青木智仁(b)の4人編成によって数多くの公演が行われていたようですが、今回は特別!佐藤博(kbds)&高水健司(b)の4人編成にて行われたスペシャルな公演。ビートルズやエルビス・プレスリーから影響を受けた佐藤氏のボーカルをフィーチャーしたり、お得意のブルースやジャズを演ったりと、まあ趣味の世界です。

まずはキャノンボール・アダレイのCD1M-1「Mercy Mercy Mercy」で幕開け。音の強弱をポンタさんがリードし、緊張感持って進めば、ビートルズ同M-2「I Saw Her Standing There」を佐藤氏のボーカルにてブルージーに、そしてB.B.キングの代表曲同M-3「Everyday I Have The Blues」、何度となく取り上げられたレイ・チャールズ同M-4「Georgia On My Mind」、佐藤氏が歌ったプレスリー同M-5「Hound Dog」、行間たっぷりにブルース仕切ったM-6「I Ain't Got Nothing But The Blues」、それからレゲエ調にて大村氏が歌うボブ・ディラン同M-7「Knockin' On Heaven's Door」から、A.O.R.なテイストにてスティーブ・ウィンウッドの同M-8「Dear Mr. Fantasy」、クラプトンのカバー同M-9「Better Make It Through Today」で1枚目終了。M-8では大村氏の代表曲「Left-Handed Woman」を引用し、また特にソロではM-9のブリリアント感は半端ない。

2枚目に移れば、まずはジャズ・ギター仕切ったCD2M-1「Greedy Woman」から始まり、ビートルズの同M-12「Ticket To Ride」は後半に全員が奔放にインタープレイ。ライブの流動性がここにあります。そして佐藤氏が歌う同M-3「Ain't Nobody Business」は超ブルージーにまとめれば、大村さんが歌うビートルズ同M-4「Get Back」(歌声は辛そう)、ラグタイムなピアノから始まる同M-5「Honest I Do」からのクラプトンもカバーしていた同M-6「Ramblin' On My Mind」で朗らかなメロディを紡いだ後に、大村氏の代表曲で正に美メロ!同M-7「Leaving Home」で幕を閉じます。

佐藤氏の生演奏は本作が初めてですけど、歌いっぷりはともかく、鍵盤奏者としての器用さはイマイチ。しかしその佐藤氏も既にこの世にはなくって、記録として発表された本作は重要です。

CDコレクションその1698…「akiko」ベスト集1枚!!

1:「Elemental Harmony [CD]
Elemental Harmonyakiko
ability muse records
2016-06-22

こちら、akikoちゃんのCD5枚に全50曲収録というボリュームで、買ったはいいけど、いつ聴こう、しかし勢いで聴いちゃいました〜。CD毎にテーマを設け、1枚目がEarth、2枚目がWater、3枚目がFireで、4枚目がWind、5枚目がSpaceです。そのテーマに合わせて新録も11曲。これだけで新作分でしょうけど、多分、このベスト集が何かの区切り。

収録曲とその出典は以下の通りです。

2001年発表「Girl Talk」〜M-1:Spring Can Really Hang You Up The Most
2001年発表「Upstream」〜M-10:Fly Me To The Moon、M-3:Lupin The Third - Hajime Yoshizawa Remix
2002年発表「Hip Pop Bop」〜M-7:Skindo-Le-Le、M-1:Do You Know、M-4:Waters Of March
2003年発表「akiko's holiday」〜 M-5:Gee Baby, Ain't I Good To You
2003年発表「Mood Swings」〜:M-1:Old Devil Moon、M-10:The Gift
2004年発表「Mood Indigo」〜M-3:I Miss You、M-2:So Tired
2005年発表「Little Miss Jazz & Jive Goes Around The World!」〜M-1:It Don't Mean A Thing、M-10:Around The World、
2006年発表「Collage」〜M-2:Funky Monkey Baby
2007年発表「Vida」〜M-5:Brazil、M-5:A Song For You
2008年発表「What's Jazz? -STYLE-」〜M-7:Ladies Love Mercedes、M-8:Love Theme From "Spartacus"
2008年発表「What's Jazz? -SPIRIT-」〜M-6:Big Bang、M-1:Gymnopedie No.1
2009年発表「Hit Parade ーLondon Nite Tribute-」〜M-3:You Really Got Me、M-4:Video Killed The Radio Star
2009年発表「Words」〜M-2:Naima、M-7:The Only Word
2010年発表「BEST 2005-2010」〜M-3:Time
2011年発表「Across the Universe」〜M-8:Can't Buy Me Love、M-9:Lady Madonna、M-9:Across The Universe
2012年発表「Swingy, Swingy」〜M-2:East Of The Sun
2012年発表「黒い瞳/Dark Eyes」〜M-3:Dark Eyes、M-8:Bei Mir Bist Du Schon、M-2:Cry Me a River
2014年発表「JAZZ ME NY」〜M-5:Cherokee、M-9:All Blues、M-8:Beyond The Moon
2015年発表「Rockin' Jivin' Swingin'」〜M-5:Mr. Sandman、M-6:I've Got You Under My Skin


企画モノ〜M-4:Tristeza(Track For 『Adieu Tristesse 10th Anniversary』)、M-7:Upstream(From 『Collage tour At Oska Blue Note -EP』)

新録〜M-4:Wish You Were Here、M-6:Come On -A My House、M-9:Lullaby In Ragtime、M-10:The Rose、M-6:Jazz〜Introducing "How High The Moon"、M-8:Onnanoko No Yuutsu、M-9:Girl Talk、M-7:Fever、M-4:The Reason Of My Tears、M-6:IN The Afternoon、M-10:I Am

本格的なジャズシンガーとして、ジャズの名門Verve Recordsよりデビューしたakikoちゃん。しかしその潜在能力は高く、アルバム毎に様々なテーマを掲げ、楽しませてくれています。

英語歌詞は勿論多いんですけど、今回耳に残ったのが日本語歌詞。2012年発表「Swingy, Swingy」からのM-2は、古き良き時代の4ビート・ジャズを日本語歌詞にて情感たっぷりに歌えば、2012年発表「黒い瞳/Dark Eyes」収録のM-3、そして新録では随所に効果的に日本語使っていて、ビッグ・バンドとのM-6、ボサノバ調のムード歌謡?M-8、そしてウクレレをバックに歌い出すM-9はその素朴な編曲と歌いっぷりは抜群でした〜。

また新録音はその楽曲数アルバム1枚分程ありますが、デビュー時と異なって気どらずに素の姿、今どうしたいかが伝わる好テイクばかり。あまり注目されなかった本作ですが、外せないベスト集ですね〜。

CDコレクションその1697…「青木カレン」ベスト集1枚!!

Rambling RECORDS
2016-09-28

デビュー10周年を祝ってのベスト集が発表となりました〜。新録2曲含めて全16曲収録です。

実はデビュー初期は真面目に買い集めていましたが、その変幻自在な歌い方があまり好きじゃなくってね、2011年発表の「voyage [CD]」迄しか持っていません。

とはいえ、久々に聴くと、Nativeを迎えてM-1「Englishman In New York」やM-4「Smooth Operator」は、ボサノバ使いながらセンスよく仕上げれば、軽快な4ビートの上で可愛い歌声でのM-2「Sugar Cake」、Indigo Jam Unit迎えてロック・ジャズしたM-3「Summertime」と、ビートの幅も豊かながらClub Jazzの要素も加え、王道に変化球と引き出しは相変わらずたくさん。

アコギ従えてささやかにM-7「My Cherie Amour」、男っぽい歌声にて(要は中低音!)ドラムレスでM-8「Sunny」、またまたIndigo Jam Unit迎えたM-9「Love For Sale」、Jabberllop迎えてゆったりハチロクにてM-10「My Favorite Things」、また全体にエコーかけてスタジオ・ライブっぽく演出したM-12「Sunday Morning」、弦楽器隊とピアノをバックにクラシカルに?歌ったM-13「The Crying Game」と、10年のキャリアの中での多様性がしっかりコンピされています。

そんな中で「知らなかったなぁ〜」、TVドラマ「昼顔」で使われたM-14「Never Again」。最近、数多くの劇伴を手がけている菅野祐悟氏の提供曲にカレンちゃんが歌詞をつけて…。重くしっとりとした仕上がり。これによってカレンちゃんの名を知った方もいたようです。

ボーナス・トラックは、デビュー時に縁のあった伊藤志宏(p)を迎え、スタジオ・ライブにてアップなラテン・ピアノをバックに疾走するがの如く歌うM-15「Devil May Care」、そして伊藤氏+田辺充邦(ac-g)をバックにしっとりと歌うM-16「You」。節目に原点に立ち返る、そんな新録でしたね〜。

CDコレクションその1696…「渡辺香津美」Domo時代中盤5枚!!

文字数の関係でDomo時代を2つに分けちゃいました(苦笑)。

1:「スパイス・オブ・ライフ [CD]
スパイス・オブ・ライフ
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1987年発表。

前半の5枚はサクサク聴き進めていましたが、ビル・ブラッドフォード(ds)とジェフ・バーリン(b)とのギター・トリオで発表したこちらで、詰まっちゃいました〜(苦笑)。全9曲収録。

帯にも書かれている”キャッチーなメロディ”のM-8「J.F.K.」は分かりやすく仕上がっていますが、それ以外はプログレ。トリオで演りたい放題な訳です〜。

といっても、仕掛けを隅々聴いてると面白く、幻想的なイントロからのM-1「Melancho」は、ギターのアルペジオから発展、3拍子で展開しつつもブラッドフォードが3拍×4回を、2拍×6回でポリリズム的に表現したり、拍抜き(7拍子)を混ぜ込んだM-4「Period」、中近東系のM-7「Lim-Poo」や恐々しいイントロからハチロクに転じるM-9「Rage In」と、リズム的な面白さをたっぷり詰め込んでいます。

キメしたイントロからの直進的なアップ系M-3「City」ではギター・ソロを存分に弾きまくり、バックビートなイントロからのアップ系M-5「UNT」ではバーリンと対等にユニゾンし合う。MOBO倶楽部も一定やりつくし、新境地にての盛り込み感がスゴい1枚でした〜。

ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1988年発表。

ギター・トリオにてプログレしまくった前作から1年。今回はPeter Vettese(kbds)を加えて4人編成にて録音、発表となった1枚です。全8曲収録。

3人が対等に、そしてキレまくってた前作とは一転、おとなしくなったなぁ〜。音量バランスは香津美氏のギターを主軸にし、分かりやすさを前面に出したように感じます。

まずはミディアム・スローなM-1「Andre」で幕開け。早速、シンセとの掛け合いソロを挿入した分かりやすいメロディの楽曲。

それからスパニッシュな雰囲気漂うハチロクM-2「We Plant」経て、続くM-3「Fu Bu Ki」に。多くは4拍子でありつつ、部分的に拍抜き(8分の19拍子)的なフレーズを散りばめてて、ホントにリズムが取れません。香津美氏は静かな部分ではアコギ・ソロ、賑やかな部分ではギター・ソロと使い分けをしています。

幻想的な4+2=6拍子のM-4「Rain」経て、ブラッドフォードのマジック、実は単純な3連シャッフル曲、しかしはめるリズムが惑わすM-5「Small Wonder」、ギター・アルペジオからの力強い8ビート曲M-「Concrete Cow」へと続く。

ファンキー?ダンサブルなちょっとスロー系M-7「Kaimon」は、ギター・カッティングやらブラス風シンセがメロディらしいモノを奏でれば、最後はM-8「Men And Angels」で幕を閉じます。こちら、ゆったりした部分ではアコギ、倍テン&賑やかな部分ではギターと、M-3同様の使い分けをしていましたね〜。

おとなしいけど、よくまとまったギター・フュージョン作。

3:「キロワット [CD]
キロワット
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1989年発表。

上の7発表後の日本公演に、スケジュールの都合で参加できなかったジェフ・バーリンの代わりに参加したのがバニー・ブルネル(b & kbds)。香津美氏との共演を熱望していたようで、その才能に香津美氏も惚れ込み、制作に至ったのが本作だそうです。全9曲収録。

熱望というだけあったのか、香津美氏の作風を十二分に理解したブルネルは、本職のベースの他、キーボードに楽曲提供(共作含めて過半の5曲)と、多岐に渡って活躍しております。香津美氏名義の本作ですが、ブルネルも大いに存在感を示していると言えます。

まずはアップな3連系M-1「1000 Mega」で幕開け。オープニングですので香津美氏がほぼ全編をリードしつつ、ブルネルが紹介?John Wackerman(ds)がツイン・バス使ってリフを豊かに演出。

そしてジャズ的には売りになるのがウェイン・ショーター(s & t-sax)の参加。続くミディアム系M-2「Capri」では喰ったラテン・リズムに合わせてテナーでソロを取っています。

変拍子のようで4拍子(スネアの使い方が複雑に聴こえさせる)M-3「No One」(ブルネルとの共作)では、フレットレス・ベース使ったBメロ部分がブルネルのアイディアなのかも…。終盤のティンバレス・ソロはアレックス・アクーニャ(perc)でしょうね〜。

アップはM-4「Jive」(ブルネルとの共作)ではAメロのシンセがブルネル作?、インド風な響き漂うM-5「Papyrus」、そして全員ユニゾンから始まる可愛いメロディのちょっとスロー系M-6「Sunspin」経て、ブルネル作M-7「Pretty Soon」はフレットレス・ベースがメロディ奏でて、主役を奪われています(苦笑)。

再びショーター迎えたちょっとスロー系M-8「Bernard」(ブルネルとの共作)は、あえて演出?音の強弱感、またソプラノのさりげないソロで終わるかと思いきや倍テンし、流れるような感覚が面白い。

ブルネルと香津美氏のデュオによるM-9「Dolphin Dance」はハービー・ハンコックのカバー。アコギとフレベにてささやかに歌い合っています。

最後はPatrick Moraz(synth)加えた共作にてM-10「Good Night Machines」で幕を閉じます。ギターとシンセがメロディ奏でるミディアムな16系で、16で刻むベース・ラインはジャコ風ながらも、ギター・ソロの途中で倍テン。上り詰めて盛り上がって終わります。

共演ミュージシャンの演奏力によってアルバムを作った事はこれまでもありましたが、ここまで力借りて〜というのは稀でしたね〜。その後の共演もなく、検索すれば「世界の超絶ベーシスト」という紹介、また一世を風靡する事なく現在に至ったフレットレス・ベーシストという紹介も…。上手いし歌心もあるんだけど…。

4:「ロマネスク [CD]
ロマネスク
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1990年発表。

こちら、ジャンゴ・ラインハルトとデューク・エリントンへの敬愛を、アコースティック・ギターとフル・アコースティック・ギターを手にして、ビッグ・バンドをバックに、1989年12月30日に渋谷オーチャード・ホールにて行われたライブからの音源です。全13曲収録。

まずはラインハルトからの楽曲を3曲続けて。退廃的な雰囲気漂うボレロによるM-1「Troublant Bolero」、軽快な4ビートによるM-2「Belleville」とM-3「Minor Swing」。松本治氏が手がけた編曲は、主にビッグ・バンド(といってもサックス・レス!)にメロディを展開させつつ、要所で香津美氏がリードし、カッティングで色を添え、ソロを織り込んでいます。

フル・アコースティック・ギターに持ち替えて、ゆったりした4ビートによるベニー・グッドマンのM-4「Stompin' At The Savoy」では、珍しくチューバによるソロを織り込めば、ここからエリントン特集!M-5「Prelude To A Kiss」ではドラム=仙波清彦氏による緩急に富んだリズムによって面白く仕上げ、M-6「Black Beauty」から連続してM-7「I Didn't Know About You」ではゆったりしたテンポにてライブ全体のクールダウン、静かに展開し、ドラムとのバトルから始まるM-8「It Don't Mean A Thing」では軽快な4ビートによる王道のビッグ・バンド・ジャズを展開しています。編曲の妙!!!

ゆったり4ビートによるM-9「Solitude」から引き続いてM-10「Things Ain't What They Used To Be」では軽快な4ビートで、ベースやフルートのソロの後、パーカッシブにギター・ソロに続いて仙波氏のパーカッション・ソロ。パーカッションというより、恒例の打楽器ソロだよね〜。

そしてM-11「Caravan」。ちょっアップ目の土着ビートで始まってブラス隊にてテーマ奏でた後、スペシャル・ゲストの吉田美奈子さん。ホントに大仰に歌い切っています。

アンコールかな?いかにもな編曲でM-12「Take The "A" Train」を披露した後、香津美氏の独奏M-13「In A Sentimental Mood」でしっとりと幕を閉じます。

その他参加ミュージシャン。斉藤晴(flu)、高桑英世(flu)、井野信義(b)、中沢健次(tp)、岸義和(tp)、横山均(tp)、南浩之(horn)、藤田乙比古(horn)、飯笹浩二(horn)、高野哲人(horn)、喜多原和人(tb)、花坂義孝(tb)、望月誠人(tb)、皆川智子(tuba)。
5:「ベスト・オブ・domoイヤーズ [CD]
ベスト・オブ・domoイヤーズ
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27

1982年に発表した前掲の1にてdomoレーベルを立ち上げた香津美氏は、以降、2001年迄の間に19枚のアルバムを発表しています。

こちらは、そのdomo時代の音源からのベスト集。全12曲収録で、収録曲と出典は以下の通り。

1982年発表「Ganaesia / Kazumi Band」〜M-1:Reboji
1983年発表「Mobo」〜M-2:Yensyu Tsubame Gaeshi
1985年発表「Mobo Splash」〜M-3:Crisis
1987年発表「The Spice Of Life」〜M-4:City
1989年発表「Kilowatt」〜M-5:1000 Mega
1990年発表「Romanesque」〜M-6:Minor Swing(live)
1994年発表「自業自得 / Resonance Vox」〜M-7:Wise Up(live)
1994年発表「おやつ」〜M-8:Samba De Astronauta(邦題:宇宙飛行士のサンバ)
1996年発表「Esprit」〜M-9:Havna
1998年発表「Dandyism」〜M-10:Spain
1999年発表「One For All」〜M-11:Milestones(live)
2001年発表「Beyond The Infinite」〜M-12:Jupiter

そうですね、どの時代どのユニットに対する固執は一切なく、順にそれぞれの代表曲をセレクトした1枚。

はっきり言ってカタログ的だが、変遷する香津美氏のスタイルを網羅した点では、分かりやすいよね〜(笑)。

CDコレクションその1695…「渡辺香津美」Domo時代前半5枚!!

今年1月より連続リリースされる渡辺香津美氏の1982年以降の諸作廉価版。

まずは1月発売分より5枚を…。

1:「ガネシア [CD]
ガネシア
カズミ・バンド
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1982年発表。

1980年にマイク・マイニエリのプロデュースで「TO CHI KA [CD]」を発表し、直後、マライアのメンバー=笹路正徳(kbds)、高水健司(b)、山木秀夫(ds)、清水靖晃(sax)と結成したのがKazumi Band。1981年にはこの布陣で「頭狂奸児唐眼」を発表。レーベル移籍(DOMO)の上での第2弾がこちらです。全8曲収録。

その1作目は1曲(M-5「The Great Revenge Of The Hong Hong Hong Woman」)を除いて香津美氏作曲でしたが、今回はバンドらしく、メンバーが楽曲持ち寄って構成されています。

まずはM-1「Riboj」(香津美氏提供)で幕開け。実は高校1年の時にこの曲をコピーして演奏したんだよね〜。8分の9拍子のアルペジオ風リフと、4分の3拍子×3のブリッジで構成され、あとはソロ大会。シンバル・レガートをバックにギター・ソロ、豪放なテナーサックス・ソロ、後奏には指弾きベース・ソロと、改めて聴き直すとエラい難し曲。しかしいわゆるJ-Fusionとは異なるジャズやプログレ、色んなモノが混じった個性的な楽曲です。

続くM-2「Return Of The Bolivian Soong Soong Man」(笹路氏提供)は直進的な8ビートによるミディアム系で、いかにもアナログ感漂う笹路さんのシンセの音色が印象的で、アルバム・タイトル曲M-3「Ganesia」(香津美氏提供)は、不思議感漂うタム廻しとシンセ(今なら打ち込み、ここでは手で弾いて)によって始まるちょっとスロー系。徐々に力込めての清水さんのテナーソロは白眉。A面最後はM-4「Moon Drops」(高水さん提供)。高水さんのフレットレス・ベースを手にして、綺麗過ぎるメロディを皆で紡ぐ。これって名曲だと思います。

B面に移ってM-5「Racoon Roll」(香津美氏提供)。結構明るいアップ系ながらもBメロはリフ・ユニゾン絡めて変拍子風に。神秘的な雰囲気で始まるM-6「Monega」(香津美氏提供)は、途中激しいリフを多数交えて、その緩急富んだまとめ方はプログレ!。

そしてウェザーリポート風のM-7「Jazoo」(香津美氏提供)経て、異国風ビートに支配されたM-8「Kago No Nyuansu」(清水氏提供)で幕を閉じます。

改めて聴くと、単にビートを刻むだけではなく、スネアの位置を変えてプログレ感を押し出した山木さん、それに呼応してメロディ(テーマ)と有機的に絡むラインを取る高水さん、この2人に演奏も相まって、聴き応えのある1枚に仕上がっていました。今のJ-Fusionより全然断然刺激的(笑)。

2:「MOBO [CD]
MOBO
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1983年発表。

発売当初、色々話題になってた事もあって、LP購入(2枚組)、しばらく聴いていましたが、その後のCD化に際しては敢えてスルーしておりました。この機会にゲット(苦笑)。全10曲収録。

改めてN.Y.に渡って、マーカス・ミラー(b)、オマー・ハキム(ds)、そしてレゲエ界のスター!スライ&ロビーことロビー・シェイクスピア(b)とスライ・ダンバー(ds)と組んで制作したのが本作。ライナーによれば、まずはテープ廻して構成、そして楽曲の方向性を固め、まとめ直して録音に至ったようです。先の「TO CHI KA [CD]」と異なるのは、編曲を固めに固めて〜というのではなく、個々の即興的かつ有機的な絡み合いを重視した点ですね。

まずはツイン・ベース&ドラムによるDisc1M-1「Shang-Hi(Mobo #1)」、そしてマーカスと共作した同M-2「Yatokesa(Mobo #3)」で幕開け。前者はマイケル・ブレッカー(t-sax)をゲストに迎え、近未来的な響きを残しつつ展開すれば、後者はちょっとバック・ビートでマーカスを大いにフィーチャー。メロにソロに掛け合いに…と、特に終盤の即興的なソロの掛け合いは秀逸。

そしてドン・グロルニック(kbds)を迎え、まずはスライ&ロビーをバックにした同M-3「Alica」は不思議系のAメロにリズミカルなBメロと、よくある香津美さん構成ながらも、そこで取ったアコギ・ソロは叙情感溢れています。そしてマーカス&オマーをバックに、いかにもフュージョンらしいメロディを持つ同M-4「Voyage」。ケイ赤城(p)に変えた同M-5「Half Blood」はアップな3連シャッフルにて勢いでまとめていました〜。1枚目最後は同M-6「Yenshu Tsubame Gaeshi」。チョロチョロしたユニゾンによるメロディは、まるでウェザーリポートで、その後もライブの定番となっていますが、改めて聴くと途中、別の楽曲(パート)を織り込んだようなような展開がありましたね〜。

2枚目はDisc2にM-1「American Short Hair」で幕開け。これのみがロビーとスティーブ・ジョーダンの組み合わせで、4つ打ちにリム響かせて第1弾。そのまま同M-2「Mobo #2」に移るんだけど、これはツイン・ベース&ドラムによる。地を這うようなテナー・ソロを再びマイケルがブロウ。

そしてスライ&ロビーとのトリオにて同M-3「Walk, Don't Run」を短く静かに展開し、最後は同M-4「All Beets Are Coming(Mobo #5)」。ツイン・ベース&ドラムにて20分18秒。多分オマーなんだろうけど、ギター・ソロにここぞとばかりにフィル入れまくる。そのしなやかさがオマーだと勝手に確信してるんですけどね〜。

凝った編曲に奔っていた当時のJ-Fusionシーンに、ジャズの本流を意識させた1枚と言えるかな???

3:「MOBO倶楽部 [CD]
MOBO倶楽部
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1984年発表。

これは発売直後にLP買って、結構聴きまくっていましたね〜。大学受験前にも関わらず(苦笑)。全8曲収録です。

前述の「MOBO」発表直後、所属レコード会社の制作撤退といったバタバタがあったモノの、ライブ活動としては「MOBO掘廚函MOBOバンド」の2つを展開していた香津美さん。前者はグレッグ・リー(b)&村上秀一(ds)、後者は彼ら+渡辺建(b)+仙波清彦(perc)。その後者にゲスト参加していた橋本一子(kbds)、沢村満(sax)を加えて、ポリドールより発表となったのが本作です。ちなみに買ったもう1つに理由が、録音エンジニアをデビュー間もない小野誠彦(通常:オノセイゲン)が務めていた事でした。

聴き込んでいたからこそ、聴き直してみると節々覚えていましたね〜。少しずつアウトに変化していくメロディ持つM-1「風連」や、土着なリズムの上で不思議系のメロディをサックスとフレットレス・ベースが紡ぐM-2「予感」、仙波さんのマリンバの上でサックスや一子さんおスキャット響くM-3「つるかめひなタンゴ」、そして007風なギターの音色使ってスリリングなフレーズ散りばめたM-4「危険がいっぱい」。M-1での突然のタム廻しからのベース・ソロ、M-4での7拍子といったリズムの面白さも、ユニットだからこそアイディアたくさん交換しての成果物。

これぞオノセイゲン?色んなエフェクト鳴り響くM-5「強制接吻」経て、ゲスト坂田明(sax & voice)迎えてM-6「幸サッちゃん」。爪弾くようなギター・ソロ経て、坂田さんのサックス・ソロの上で展開するご本人の異国風スキャット・ソロ。その後の一子さんのモノローグも加わり、ジャズの範疇を超えた仕上がり。

超高速4ビートにて始まるM-7「Circadian Rhythm」はMOBO靴砲董ギター・トリオでありながらそれぞれが自己主張。そしてM-8「Σ」で幕を閉じます。

音楽的なアイディアが多数詰め込まれていて、やっぱり面白い。しかしギター・フリーク的には香津美さんはメンバーの一員過ぎてイマイチかも…。

4:「桜花爛漫 [CD]
桜花爛漫
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1985年発表。

こちら、1985年4月10日に新宿厚生年金会館大ホールにて行われたライブの模様を収録したモノ。全9曲収録です。これもLP買って繰り返し聴いてたなぁ〜。

参加ミュージシャンは、香津美氏にグレッグ・リー(b)、村上秀一(ds)のMOBO靴量婿辧橋本一子(kbds & vo)、渡辺建(b)、仙波清彦(perc)、沢村満(s-sax)といったMOBO倶楽部構成員、そして坂田明(a-sax…M-4)、梅津和時(a-sax…M-4,5)、片山広明(t-sax…M-6)、向井滋春(tb…M-1)、最後のM-9「風連」には青山純(ds)、れいち(ds)、横沢龍太郎(ds)といった面々です。

LP1枚分というボリュームですので、随分とカットや編集がなされたんでしょう。聴いてて最たるは代表曲M-7「Unicorn」。ギター・ソロの途中からフェードインし、テーマ奏でていきなり終わっています。ステージではもっと白熱したんでしょうけどね〜。

ギター独奏によるM-1「Introduction」から始まり、向井さんをフィーチャーしたM-2「American Short Hair」、そしてデビュー作からM-3「Σ」。一子さんの不思議なスキャット、そしてラップは突き抜けた面白さ。それが個性なんだけど、ジャズのライブにも関わらず何でもあり!

そしてM-4「危険がいっぱい」、続くM-5「Good Vibration」は坂田さん&梅津さんといった本流ジャズからの鬼才2人を迎えて。両名の奔放過ぎるブロウは、観客も愉快だったでしょう…。

それからヒット・パレード。まずはM-6「遠州つばめ返し」。ここでは片山さんのテナー・ソロ、そしてポンタさんのドラム・ソロを大々的にフィーチャー。しかし叩き切った直後のユニゾン・リフ、パシッと決まって鳥肌モノです〜。

前述のM-7経て、MOBO掘楝村さんでM-8「上海」。最後はM-9「風連」ですけど、このためだけに4名のドラム+仙波さん。勿論、リズム的遊びをいくつか織り込んで、ハイライトにふさわしいまとめ方をしております。

本作を聴くとMOBOの本質が理解できそう。それはジャズという表現方法を取りつつ、面白くなるんならば何でもOK。ゲストも呼んだら呼んだで出番作らなきゃいけないんでしょうけど、必要な部分のみで演奏し、以上終了。そう思うとバブリーなバンドだったのかも…。

5:「MOBO SPLASH [CD]
MOBO SPLASH
渡辺香津美
ユニバーサル ミュージック
2016-01-27
オリジナル音源は1985年発表。

こちらもLP買って繰り返し聴いてた1枚ですね〜。全8曲収録。

目玉はマイケル・ブレッカー(t-sax)とデヴィッド・サンボーン(a-sax)の参加ですが、本作はMOBO掘畊當堵氏+グレッグ・リー(b)+村上秀一(ds)のトリオを主軸に、そこにゲストが加わるといった形で展開しております。

まずはM-1「Afternoon In The Park」で幕開け。ポンタさん叩き出すアップな4つ打ちにリム・ショットが絡むビートに合わせて、耽美なメロディをマイケルらが奏でます。香津美氏もこの時期、ギターとシンセの同期に積極的に取り組んでたようで、ソロもそれ使って、またアコギでも取ってます。終盤、テナー・ソロはマイケルらしく・・・。

代表曲でもあるM-2「Splash」をMOBO靴念豕い望み掛け、続くスロー系M-3「十六夜」はサンボーンをフィーチャー。テーマの後に高らかにソロを取っています。

それからM-4「Sometimes We Say Monk(邦題:時には文句も)」は、梅津和時(a-sax)を迎えて。中盤、ポンタさんと梅津さんの掛け合いバトルは絶妙かと…。

再びマイケル迎えてM-5「Crisis 掘廚蓮激しいギターのリフ(7拍子)から始まり、途中で4ビートに転じつつもマイケルが激しくソロを取る。

M-6「Gourd- Top-Mouse(邦題:瓢箪こまねずみ)」は才女!橋本一子(voice)迎えて。といっても鍵盤系は香津美さんが手がけていますので、ここでの一子さんは幻想的なスキャットが役目。やっぱり才女!!

M-7「Synapse」はギターとアコギとの多重録音にて幻想的に仕上げた楽曲。その雰囲気は後のパット・メセニーを彷彿させます。

最後はM-8「Busiest Night(邦題:師走はさすがに忙しい)」は、再びサンボーン迎えてのアップな3連シャッフル曲。サンボーン、キレッキレなソロを展開しております。

しかし本作、新しいサウンドを全員がしていますね〜。香津美さんもシンセとの融合を図ったり(M-1)、ポンタさんはエレドラ(この時代はシモンズでしょうね〜)組み合わせて生との融合図ったり(M-8)、スネアもピッチ高めのを使ったり。そういった挑戦の中で新たなジャズ、分かりやすい音楽を模索してたような気がします。

MOBO名義は以上。とにかく香津美さんがやり尽くしたと思ったんでしょうかね???

CDコレクションその1694…「宇多田ヒカル」新作1枚!

1:「Fantome [CD]
Fantome宇多田ヒカル
Universal Music =music=
2016-09-28

2010年からの「人間活動」専念期間を終え、宇多田ヒカル名義としては2008年発表「
HEART STATION [CD]」以来、世界進出を目論んだUtada名義としては2009年発表「
This Is The One [CD]」以来となる新作を発表しました。話題の1枚。全11曲収録です。

実はアルバム買う程の熱心なヒッキー・ファンではなくって、1年半前に発表となった「First Love -15th Anniversary Edition- (期間限定生産盤)(DVD付) [CD]」を持ってる程度。何故買ったか?というと、話題性、そしてここ数年の日課であるNHK連続TV小説の直近「とと姉ちゃん」主題歌としてほぼ毎日聴いていたからです(苦笑)。

まずは直前にシングル・カットされたM-1「道」で幕開け。彼女のサウンドって、自身のスタジオでエレクトロ盛り込んだ楽曲ばかりといったイメージ持ってたんだけど、こちらはアコギ・カッティングから始まるアップ系。ドラムやベースの処理はエレクトロ風なんだけど、30歳を超えて少々変化したそのサウンドは、続くM-2「俺の彼女」でもアコベ使うという形で表現されています。

そして先行配信された「とと姉ちゃん」の主題歌M-3「花束を君に」。全編聴いて分かるのが、TV版での一挙に盛り上げた構成による違和感、しかし本編だと徐々に盛り上げてて、こっちが大正解、しっくりきます。

それからM-1同様に直前にシングル・カットされたM-4「二時間だけのバカンス」は椎名林檎とのデュエット曲。実はM-2を聴いた時に、その昭和な歌詞に椎名林檎を彷彿したんだけど、こちらは林檎的なドロドロさなく、ささやかにまとめていました。ネット見るとデータやりとりでまとめたようです。

ハープをバックに歌い出すM-5「人魚」は、ハミングするパートも交えてささやかに仕上げれば、小気味よいキャッチーなサビが印象的なミディアム系M-6「ともだち」は、サビのコーラスを小袋成彬氏が忠誠的に重ね、先行配信していたM-7「真夏の通り雨」は王道の美メロなバラード。

一転、アップ系のM-8「荒野の狼」は、「首輪に繋がれて生きるのはゴメンだね!」という昭和な歌詞にヒッキー自身の息遣い的なビートが、今風に昇華させています。

そして本作のハイライトM-9「忘却」。若手ラッパーKohnとの共作で、心音的なエフェクト音鳴り響く中、Kohnが死についてラップしつつ、ヒッキーが生について歌い上げる。そのコントラストが特に印象的。

180度変化し、M-10「人生最高の日」は軽快なビートに前向きな歌詞で歌い上げ、雰囲気を大きく変化させれば、最後のM-11「桜流し」は映画「エヴァンゲリオン新劇場版:Q」イメージソングで幕を閉じます。名曲ですよね〜。

エレクトロなサウンドを残しつつ、全体的にアコースティックな雰囲気漂い、そのサウンドは少々変化しました。またネットによれば母であった藤圭子へ捧げる作品だそうで、母の生きた時代、歌っていた時代を彷彿させる歌詞も少々。30代はともかく、10〜20代は宇多田ヒカルがどう響くんだろ?ちょっと気になった(苦笑)。

CDコレクションその1693…「アデル」新作1枚!!

1:「25 [CD]」:25〜Adele
25
アデル
ホステス
2015-11-20

最新作です。2011年発表の前スタジオ作「21 [CD]」も、3,000万枚という21世紀に入って最も売れた1枚でしたが、こちらも初動は相当。ボーナス・トラック3曲含む全14曲収録。ちなみに「007 スカイフォール」主題歌は未収録です。

タイトルとは別モノ?重々しい雰囲気に包まれたM-1「Hello」 で幕開け。以前同様に自身の過去の経験?電話の向こうの遠くの彼に再び会いたい、しかし彼は電話に出ないという歌詞。サビは切々と歌い上げ、心に響かせる。そういった現実的な歌詞が共感を生んでいるんでしょうね〜。

一転、軽妙なギターやドラムをバックに歌い出す明るいチキチキ系M-2「Send My Love(To Your New Lover)」、土着な雰囲気によるM-3「I Miss You」、そしてピアノをバックに歌い出すスロー・バラードM-4「When We Were Young」。こちらも憧れの彼、若かった時の事への実はジメっとした歌詞。得意だなぁ〜(苦笑)。

続くM-5「Remedy」、そして希望を感じさせてくれる雰囲気を持つM-6「Water Under The Bridge」から、力強く歌い上げるM-7「River Lea」、ストリングスらも加えたM-8「Love In The Dark」。とにかくスロー系ばかり。

その後もギターのアルペジオからの悲しいマイナー系M-9「Million Years Ago」、ピアノ弾き語りのM-10「All I Ask」と、まあ悲しい。

しかし実質最後のM-11「Sweetest Devotion」は子供の声を交えながらのアーシーな楽曲。歌詞的には彼にあなただけよ〜と伝えるだけですけど、ホントに分かりやすい。

その後はボーナス・トラック。ピアノ弾き語りで荘厳に歌ったM-12「Can't Let Go」、分かりやすいサビを繰り返すM-13「Lay Me Down」、そしてアレサ・フランクリン的なかつてのソウルを感じさせる明るいM-14「Why Do You Love Me」。前作ではアデル自身が敬愛する音楽のジャンルから、色んな要素を引用していましたが、本作もM-14のような分かりやすさがあれば、もっと気に入ったでしょうね〜。ちょっと偏り過ぎ(苦笑)。

CDコレクションその1692…「ユッコ・ミラー」デビュー作1枚!!

1:「YUCCO MILLER [CD]
YUCCO MILLERユッコ・ミラー
キングレコード
2016-09-07

先月発売のJAZZ LIFE誌でのアルバム・レビューから、「まるできゃりーぱみゅぱみゅのようなこの女性って誰!?」ってと思ってしまった(苦笑)、ユッコ・ミラーこと大西由希子ちゃんのデビュー作。全9曲収録です。

見た通りの色物で話題となる事は、ジャズ界でも時折あるんだけど、スルーするつもりが買ってしまったその理由は、レコ発ライブにマサ小浜氏が参加したからです(アルバムには未参加)。

一応、N.Y.録音で、参加したのがMarvin Sewell(g)、Jonathan thomas(kbds)、Darrell Green(ds)、Jeff Hermanson(tp)、Camille Thurman(vo)に、全ての編曲を手がけたLonnie Plaxico(b)。このメンバーを従え、2曲のオリジナル(M-5「Yukko Crew」とM-9「Lagrimas」)と7曲のカバー曲が収録されています。

まずは定番?M-1「Pick Up The Pieces」で幕開け。編曲は16使ったアップ系で、2管がメロ取るありがちなモノでしたが、サックス・ソロになるとね、何、この荒々しさ?まさか口パクならぬ影武者?と思うほど、見た目とは180度異なる演奏力に耳を疑ってしまいました〜。直後にネットらで調べてみると、高校在学中よりパリやウィーン等での演奏旅行、数々のコンテストへの参加や理論を学んだ後にエリック・マリエンサルに師事を受け、路上での演奏活動を行いつつ、数々のステージに立っていたらしい。特にキャンディ・ダルファーに気に入られて東京公演でゲスト参加も果たしたようです。マサ小浜氏がかつてサポートしていた某人気サキソフォニストより、実力は遥かに上。

そしてこれも定番!M-2「Little Wing」、アコベ使ってスティングのM-3「Shape Of My Heart」、女性ボーカルも効果的に使ってマーク・ロンソンが2014年に発表したM-4「Uptown Funk」をファンキーにまとめ上げ、途中でしっかりとソロを展開しています。

続くアップ系M-5がオリジナルで、ロック調?ウェザーリポート調?異国籍感漂うエッジの効いたその楽曲は、非常にユニーク。ユッコが何歳かは分かりませんが、その音楽的背景、独特でした〜。

またまたカバーに戻って、アリシア・キーズのスロー・バラードM-6「If I Ain't Got You」をブルージーにまとめ上げ、2管ですからやっぱりブレッカー・ブラザースのM-7「Sponge」、ボズ・スキャッグスのM-8「We're All Alone」をしっとりとまとめ上げ、最後はオリジナルのスロー系M-9で幕を閉じます。

下手にオリジナルで固めるより、まずはデビュー、その実力を知ってもらうが為に、有名曲をあえて普通の編曲を施し、その中で非凡な演奏力を提示していました〜。その方向性は正しい。だから次を聴いてみたい、ライブに馳せ参じたいと、心から思います。

見た目以上に面白いサキソフォニスト誕生です!!年末の1枚に決定!!!

CDコレクションその1691…「山中千尋」新作1枚!!

山中千尋
Universal Music =music=
2016-07-13

最新作です。前作ではラグタイムをテーマに取り上げていましたが、今回は奇をてらう事なく、オリジナルを中心に。全11曲収録です。

バックを務めたのは、ここ最近のレギュラー?脇義典(ac-b)にジョン・デイヴィス(ds)の2人です。

全体的な印象としては、純粋な4ビート曲はM-7「Hedge Hop」のみで、フリーに展開するM-5「The Nearness Of You」(Hoagy Carmichael作)とM-8「Moment Of Inertia」以外が8ビート系で料理している点。またエレピやオルガン導入曲も少々。

アルバムの導入となるM-1「Clue」は、ささやかなメロディをピアノで紡ぐちょっとスローなチキチキ系で、続くアルバム・タイトル曲M-2「Guilty Pleasure」がエレピ使ったアップな16系。途中に少々の4ビート用いつつ、因数分解的なブリッジ加えて、印象としてはアコースティック・フュージョン。あえてこの曲をタイトル曲に選んだのは、サウンド志向の変化を知って欲しいから???

ゆったりハチロクによるM-3「Caught In The Rain」では延々とピアノ・ソロを取れば、アップな8ビート系M-4「Life Goes On」では得意のチョロチョロ(ネズミ的ね!)なピアノ・ソロを展開します。それぞれが非常に素晴らしいソロ。

メロディアスなテーマを繰り返して印象づけしたスロー系M-6「At Dawn」は、後奏でエレピ・ソロを被せてみたり、小粋にまとめた4ビート曲M-7経て、M-2のリプライズM-9「Guilty Pleasure Reprise」挟んで、情景的なメロディ持つM-10「Meeting You There」(Laszlo Gabor Gardony作)、そして最後はゴダイゴのカバーM-11「Thank You Baby」でしっとりと幕を閉じます。

演奏力としては各処に聴かせドコロを用意し、申し分はありません。しかしね、エレピらの導入はこれまでにもしていましたが、もういいかな(苦笑)。

CDコレクションその1690…「T-SQUARE」関連1枚!!

1:「Wide&Full [CD]
Wide&amp;Full和泉宏隆 & 須藤満 HIROMITSU
Misty Fountain
2016-08-31

元T-SQUAREの和泉宏隆(p)と須藤満(b)によるユニットHIROMITSUの、2年ぶりとなる2作目が発表となりました。全11曲収録。

前作同様、2人のみで録音が行われ、新曲、カバー曲、そして古巣の楽曲で構成されています。

まずは和泉さん作曲のアルバム・タイトル曲M-1「Wide & Full」で幕開け。ピアノのバッキングにベースがメロディをまず奏で、ピアノにつないで美メロなサビ、それぞれのソロをゆったりリリカルに展開し、Bメロからサビを追想してエンディング。2人に全てを集約したと言える楽曲でした。

イヴァン・リンスのカバーM-2「Velas」をゆったりと展開すれば、しばし新曲が続き、和泉さんのM-3「12 Falls」、須藤さんのハチロク使ったM-4「Movin'」。どれもゆったりとしたテンポ、そしてまったりとした展開に序盤で少々間延び(苦笑)。

再びシャキっとさせてくれるのが古巣の楽曲。須藤さんのM-5「Quiet Moment」(1994年発表「Solitude」収録)、和泉さんのM-6「White Mane」(1990年発表「Natural」収録)、そして須藤さんのM-7「The "HM" Scramble」(1999年発表「Sweet & Gentle」収録「Scrambling」からの題名変更)、それから和泉さんのM-8「Leave Me Alone」(1986年発表「S-P-O-R-T-S」収録)。特に本作唯一のアップ系M-7は、2人のみの演奏ながらも躍動感に溢れて、非常に心躍った1曲。

ここでパット・メセニーのM-9「James」。リリカルなメロディ持つこの曲を選ぶというのが、和泉さんらしい。

須藤さん作曲のM-10「White Crescent」をリリカルに展開した後、久々のM-11「Takarajima(6/8)」。そのタイトルの通り8分の6拍子で展開。かつて和泉さんのソロ作でもその編曲施していたかも???

CDコレクションその1689…「JADOES」5枚!!!

昨年2月に角松敏生氏プロデュースの初期3作が再発となりましたが、好評だったようで、以降の5作がまとめて再発となりました〜。

1:「DUMPO [CD]
DUMPO
JADOES
日本コロムビア
2014-12-24
オリジナル音源は1989年発表。

こちらは角松氏が最後に関わった1枚だそうです。初出時の10曲に、シングル音源3曲、企画シングル音源1曲を加え、全14曲収録です。

角松氏は、ライナーには「エクゼクティヴ・プロデューサーに退き〜」と記載されていますが、クレジットにはその記載はありません。しかしアルバム・タイトル曲M-6「Dumpo!」への楽曲提供及び編曲を行っていますね(共に共作扱いですが)。

当時のいかにも角松風シティ・ポップを解釈し、形にしたミディアム系M-1「Step Into The City Light(Extended Re-mix Special Edition)」で幕を開けます。「Tokyo Tower」で用いられたスクラッチ風編集をあえて施し、似せていますね〜。

本作、角松氏から受けた影響を、セルフ・プロデュースによって自らでここまでできるんだ!という事を形にした1枚。ちょっとスローなM-3「Simply Another Love」や、続くミディアムな跳ね系M-4「Love Is Just Like A Game」らのアーバンでナイティな雰囲気、いかにも当時のシティ・ポップの王道バラードM-5「出逢い」など、正直、角松氏のフォロワーといっても過言ではありません。これら、斎藤さん作詞、藤沢さん作曲(M-5は伝田さん)、JADOES編曲という体制で、しっかり形に仕上げたと言えます。

そして角松氏が関与したM-6。尺八風の音使って和風感を醸し出していますが、ラップ的なメロディを畳み掛け、ここはJADOESの持ち味を前面に出しています。

その後はキャッチーなサビ持つちょっとスロー系M-7「Stay! By My Love(album version)」、暗めの雰囲気?M-8「Midnight Call」、そしてささやか系M-9「Days Gone By(album version)」、M-10「In The Afternoon(album version)」で幕を閉じます。1980年代後半らしいセンスに満ち溢れていました〜。

シングル音源はM-1(→M-11)、M-9(→M-12)、M-7(→M-13)が収録となり、企画シングルM-14「Big Shooter」はミディアムな4つ打ちファンキー・チューン。その名の通り、パチンコが元ネタでして、以降のお遊び路線の伏線とも言えます。

JADOES=藤沢秀樹(vo, b, computer prog & back-vo)、斎藤謙策(perc & back-vo)、伝田一正(g & back-vo)、島村幸男(ds,rap & back-vo)、平間あきひこ(kbds, computer prog & back-vo)。役割が少々変化しており、その他、久保幹一郎(computer prog & synth operation)、Jake H. Concepcion(sax…M-1)、藤本三四郎(sax…M-5)。

2:「DOGORODON JHAN [CD]
DOGORODON JHAN
JADOES
日本コロムビア
2014-12-24
オリジナル音源は1990年発表。

セルフ・プロデュースによって制作された1枚。初出時の13曲にシングル音源ら4曲を加え、全17曲収録です。

まずはアルバム・タイトル曲M-1「Dogorodon Jhan」で幕開け。といってもバンドが一斉に音を出すだけのアルバム・イントロ。これは最後のスローなインスト曲(ハーモニカ風シンセがメロディ奏でる)の終盤、フェードアウトの後、再びこの曲が流れてアウトロ風に。今は少なくなったアルバムに一貫性持たせた演出でしょう。

直後、艶めかしい女性の寸劇が入る。その声はルパン三世峰不二子役の増山江威子による。これは打ち込み多用、キャッチーでポップなM-3「Man Freak」の前段M-2「Man Freak Story」。この演出はラップ交えたアップ系M-11「Man Freak」の前段M-10「Man Freak Story」でも同様に…。角松時代にはない遊び心。

その他、アーバンでちょっと跳ねたミディアム系M-4「東京プラネタリウム」、ナイティなミディアム系M-5「Endless Heart」、昭和歌謡なメロディ持つM-6「公園」、明るい跳ね系M-8「My friend」などが続くが、アップで賑やかなファンキー系M-9「Rockin' Boy & Funky Girl」、そしてピアノをバックに歌い上げるバラードM-12「Good Night」がお気に入り。特に前者は 地声(藤沢さん?)と裏声(島村さん?)が掛け合いつつ、ハードなギター・ソロとパーカッシブなギター・ソロも掛け合って(伝田氏の多重録音)、バンド的な面白さが溢れていました。

ボーナス・トラックは、パチンコ屋を舞台にした4つ打ちファンキー曲M-14「Funky Big Shooter」(歌なく、店員のマイク・パフォーマンスを効果音にしたインスト)、そしてシングル収録曲(アルバム未収録)よりささやかなボッサ調M-15「Morning Love」、打ち込みバックに淡々と歌うミディアム系M-16「僕の傍に」、そしてファルセット使ってナイティな雰囲気持つスロー系M-17「Midnight Love」の4曲でした。

JADOES=藤沢秀樹(vo & b)、斎藤謙策(perc)、伝田一正(g)、島村幸男(ds & vo)、平間あきひこ(kbds)。

3:「LOVE INJECTION [CD]
LOVE INJECTION
JADOES
日本コロムビア
2014-12-24
オリジナル音源は1990年発表。

こちら、新曲3曲に過去音源のリミックスを加えたモノ。そして初出の11曲に、シングル音源3曲にB面収録曲1曲加え、全15曲収録です。(ボーナス・トラック除いて収録曲とその出典は以下の通りです。

1986年発表「It's Friday」収録〜M-3:Windy Noon(Tune Up version)
1987年発表「Free Drink」収録〜M-4:Stardust Night(Omoide No 357 Crusing Story)
1988年発表「A Lie」収録〜M-9:Change Your Heart(Battle Rhythm "Giri Giri" version)
1989年発表「Dunpo」収録〜M-8:Stay! By My Love(Add 20km/h Speed Dub Mix)、M-10:Simply Another Love(The Loop Is The Pool Is The Loop)
1990年発表「Dogorodon Jhan」収録〜M-7:東京プラネタリウム(Tokyo Tower No Shitade version)、

新曲〜All We Need(M-1…From Love Injection "Gottani" version、M-6…From Rehearsal? Take One、M-11)、1・2・3・Fight(M-2…Hyper Driving Dub Mix)、She's In My Heart(M-5)

全体的にはお遊び系を排して各アルバムの代表曲らがセレクトされています。角松氏が関与した初期3枚からも3曲がリミックスされていますね。

新曲であるM-2らを聴くと、ラップやスクラッチといった手法が用いられています。発表された時代的にはよくある手法ながらも、今聴いてもそんなに古臭くない。それはリマスターというより、センスが良かったんでしょう…。

4:「JADOES ISLAND CLUB [CD]
JADOES ISLAND CLUB
JADOES
日本コロムビア
2014-12-24
オリジナル音源は1991年発表。

帯には「シティポップからリゾートポップへ」と、デビューから5年、新機軸に挑んだ1枚。初出時の12曲に、シングル音源2曲加えて全14曲収録です。

そのアルバム・タイトルやジャケットの通り、テーマは夏、そして島。打ち込み使ったアップ系M-1「情熱の果実」ではラテン風味も加えて、連続してのマイナーなアップ系M-2「Seaman」ではムード歌謡的な雰囲気も漂わせ、そして爽快なアップ系M-3「Kan Kan Girl」へと続く。途中のギター・ソロは夏フュージョン的なキャッチーさを持ち合わせています。

そしてちょっと気怠く眠たさやらあくびらを題材にしたちょっとスローな跳ね系M-4「Sleepy Taro」、恩師角松風な夏チューンM-5「マリンジェット」、海中的な雰囲気を漂わせたスロー系M-6「Just The Way I Feel」、アダルトな雰囲気持つアップ系M-7「Matroos 2001」挟んで、ラテン風の喰ったベース・ラインによるミディアム系M-8「Life Guard」へと続きます。

そして軽いサンバ調のM-9「Canoe」、終盤の女性コーラスも美しいささやか系M-10「ハネムーン」、楽しげなアップ系M-11「夏はDon't Worry」、最後はささやかなミディアム系M-12「夏のパスポート」で締め括る。

ホントに、制作段階の企画が明確で、分かりやすい1枚。ボーナス2曲はM-13「ゲレンデよ今年もありがとう」、M-14「トナカイとなかいいんだ」と、冬の楽曲。統一感ないけど、まあいいか〜。M-13は〜”はるばる来たぜ函館”風な節回し。コミカルです〜(苦笑)。

JADOES=藤沢秀樹(vo & b)、斎藤謙策(perc)、伝田一正(g)、島村幸男(ds)、平間あきひこ(kbds)。


5:「CD買って下さい [CD]
CD買って下さい
JADOES
日本コロムビア
2014-12-24
オリジナル音源は1992年発表。

JADOES最終作。初出時の11曲に、以降発表したシングル音源4曲を加え、全15曲収録です。

「CD買って下さい」という分かりやすいアルバム・タイトル。加えて本作は(帯によれば)「お笑いの要素も盛り込んだ〜お笑いとグッド・メロディーの華麗なる融合」、なんじゃそれ?と聴いてみると、ほとんどの楽曲終了後に寸劇を加えています。ファルセットでささやかにちょっとスロー系歌うM-1「東京遊覧船」では観客とのMCコントを入れたりしてね〜。確かに融合(苦笑)。

演出的にもミディアム系M-3「Tokyo Live Performance」では終盤にボリューム勝手にコントロール!上げたり下げたりして下手なアイディア勝負かけたり、M-6「嫌いなものは地球サイズ」ではちょっと下ネタ系の寸劇入れたり、そしてハーフタイム・シャッフルによるM-7「濡れない二人」では不倫を題材に男女それぞれのロングトーンをお笑い的に入れてみたり。先進的?挑戦的?判断はできないけど、全てのオリジナル作の中で最も耳に残る楽曲たち。

確かに車中におけるコミカルな恋模様を描いたミディアム系M-4「今日はドライブ」は非常に新鮮な歌詞だったし、歯医者での再会を描いたM-9「シェイラ〜彼女はReceptionist〜」、単におバカな「赤上げて白下げないで」と歌うアップなラテン調M-10「踊れマリオネット」など、歌詞的にも非常にユニーク。あんまり歌詞に耳を傾けないんだけど、バカバカしくて聴いちゃった(苦笑)。

実質の最後はメンバーらが感想を述べるM-11「雑魚といっしょに」。メロウで素晴らしい楽曲をバックに、何で寸劇?しかしそれがどうしてもしたかった理由は目立ちたかったから???

ボーナス・トラックは、アーバンにまとめたミディアム系M-12「I Love You〜あなたは宝物〜」が秀逸でした〜。

JADOES=藤沢秀樹(vo & b)、斎藤謙策(perc)、伝田一正(vo & g)、島村幸男(ds & rap)。平間あきひこ氏は前作発表時に脱退したようです〜。

CDコレクションその1688…「日野皓正」3枚!!!

今回はめでたく再発となった日野皓正氏の代表作がお題目。

1:「シティ・コネクション [CD]
シティ・コネクション
日野皓正
ビクターエンタテインメント
2016-08-24
オリジナル音源は1979年発表。

こちらと下の2は、中学時代?高校時代?のいずれかに、友人から勧められて聴いたモノ。1994年にCD化され、入手可能ではあったんだけど、買わずにリマスターを待ってました。全7曲収録。

ちょっと前に記したように、1975年からN.Y.活動の拠点としていたヒノテルが、ビクターJVCの企画によって制作となった1枚。アルバム・タイトル曲でミディアムなアーバン・チューンM-3「City Connection」がサントリー・ホワイトのCMで使われた事から、(ライナーによれば)20万枚以上売れたアルバムであったらしい。

その前作「Hip Seagull」(1978年発表)がスピリチャル寄りのジャズ・フュージョンであったのに対し、非常に聴きやすい仕上がり。トーキング・ドラムを何故か絡めつつ、ムーディなオケらによるイントロから、得意のフリューゲル・ホルンを甘く奏でるちょっとスロー系M-1「Hino's Reggae」に始まり、本作制作の片腕であるレオン・ペンダーヴィス(kbds)の奥方Janice Pendarvis(vo)がメロウに歌い上げるスロー・チューンM-2「Stay In My Waking Heart」、ラニ・グローヴス(vo)がスピリチュアルなメロディをヒノテルのコルネットと共に歌い上げるM-4「Send Me Your Feelings」と、狙いはハーブ・アルバート?と思える程、難解さはない。

それこそ先のペンダーヴィスの他、Harry Whitaker(kbds)らの提供曲が多かったのもその要因。全7曲中、ヒノテル作はちょっとスローなミディアム系M-5「High Tide Manhattan Ecstasy」と、ブルー・ミッチェルに捧げられた叙情的なスロー系M-7「Blue Smiles(Tribute To Blue Mitchell)」の2曲のみ。占める割合が多ければ印象は変わったのかもしれません。しかしM-7は素晴らしい鎮魂歌。ヒノテルの名曲名演の1つでした〜。

その他参加ミュージシャン。デヴィッド・スピノザ(g)、アンソニー・ジャクソン(b)、ハワード・キング(ds)、Nana(perc & voice)、デイブ・リーブマン(s-sax…M-5&6、a-flute…M-7)、ブラス隊としてDavid Tofani(a-sax)、Harold Vick(t-sax)、ロニー・キューバー(b-sax)、Marvin Stamm(tp & flh)、ランディ・ブレッカー(tp & flh)、David Bargeron(tb)、Wayne Andre(tb)、そしてオケ隊。

2:「デイドリーム [CD]
デイドリーム
日野皓正
ビクターエンタテインメント
2016-08-24
オリジナル音源は1980年発表。

ビクターJVC企画の第2弾。本作からもM-5「Antigua Boy」がサントリー・ホワイトのCMに使われたようです。全7曲収録。

実は上の1よりもこちらも方を聴きまくっていましたね。制作体制は上の1と同様、レオン・ペンダーヴィス(kbds)が仕切っていますが、聴き込んだ理由はほぼ全編に参加したドラム=スティーブ・ガッド。特に都会的な雰囲気漂うM-1「Still Be Bop」が最たるお気に入りで、印象的なコルネットらによるテーマ、そして豪放なデイブ・リーブマン(t-sax)によるソロ、高らかに奏でるコルネット・ソロ、それを得意技を数々繰り出して盛り上げるガッド御大。ドラムの教則本に必ず引用される技の数々に、当時、真剣にドラムに向き合っていた私にとっては、一生懸命に吸収しようと努力していました。合わせてコルネットにディレイかけながら幻想的に始まる冒頭から一転、明るいサンバ調に転じるM-5終盤に展開するドラム・ソロも、擦り切れる位聴いていましたね〜。

そんなガッド御大の参加のみならず、フリューゲル・ホルン奏でたスローなメロウ・チューンM-2「Late Summer」、奥方Janice Pendarvis(vo)らが軽やかに歌うアップ系M-3「Sweeter & Sweeter」、菊池雅章氏とのエレピとコルネットでデュオするM-4「La Hora Azul」を挟み、前述のM-5、ラニ・グローヴがシルキーに歌い上げるスロー系M-6「Genlty」、そして正にガッド!アップな16系M-7「Goin' For The Gold」と、通して聴くと完成度は高い。N.Y.フュージョンの完成形がここにあります。

上の1同様、再発を待ってて良かったなぁ〜。年末の1枚に決定です〜。

その他参加ミュージシャン。ジョン・トロペイ(g)、ボブ・ジェームス(kbds…M-2)、Ed Walsh(synth)、アンソニー・ジャクソン(b)、Freddie Harris(steel-ds)、George Young(flu & sax)、マイケル・ブレッカー(t-sax)、Howard Johnson(b-sax)、Jon Faddis(tp & flh)、Marvin Stamm(tp & flh)、Tom Malone(tb)、David Taylor(b-tb)、ルーサー・ヴァンドロス(back-vo…M-6)、Yvonne Lewis(back--vo)、そしてオケ隊。

3:「ダブル・レインボー(期間生産限定盤) [CD]
ダブル・レインボー(期間生産限定盤)
日野 皓正
SMJ
2016-05-25
オリジナル音源は1981年発表。

ビクターJVC制作によって上の2枚を発表した後、米CBSと契約、発表となったのが本作です。全5曲収録。

盟友!菊池雅章(kbds)とギル・エバンス2人の編曲者を迎え、非常にスピリチュアルな雰囲気漂う1枚でした。

シンセ鳴り響く3拍子、そこにコルネットやスティーブ・グロスマン(s-sax)が奔放に展開しつつ、幻想的なビートからハービー・ハンコック(e-p)がソロを展開するM-1「Merry-Go-Round」、ピアノにアイアート・モレイラ(perc)やドン・アライアス(perc)の打楽器の上で、フリーでコルネットで絞り出していくM-2「Cherry Hill Angel」と、前2作での分かりやすさから一転、しかし1975年迄の国内での発表作とも異なる方向性。

それはN.Y.という空気感がそうさせたのか、続くM-3「Yellow Jacket」では分かりやすいメロディを持ちつつ、(多分?)Sam Morrison(lyricon)のノイズ的な絡み方によって雑踏表現を用いたり、幻想的なイントロからのフリー気味で延々絞り出すようにブロウするM-4「Miwa Yama」、また不思議なアフリカ風土着のリズムから喰ったメロディを延々と繰り返すM-5「Aboriginal」と、その時代としては最先端?レア・グルーヴさを感じさせる見事な1枚。

時代によってヒノテル・サウンドは変化しつつ、しかし一言だとカッコいいんだよね〜。

その他参加ミュージシャン。Butch Campbell(g)、Lou Volpe(g)、James Mason(g)、Barry Finnerty(g…M-4)、デヴィッド・スピノザ(g…M-4)、ケニー・カークランド(e-p)、エディ・ゴメス(ac-b…M-5)、George Mraz(ac-b…M-5)、Reggie Workman(ac-b…M-5)、Mark Gray(e-p)、アンソニー・ジャクソン(b)、Hassan Jenkins(b…M-3)、Herb Bushler(b…M-4)、ハービー・メイソン(ds)、レニー・ホワイト(ds…M-3)、Billy Hart(ds…M-4)、マドロ・バドレーナ(perc)、Emily Mitchell(harp)、Steve Turre(didgeridoo & conch)。

CDコレクションその1687…「小林香織」新作1枚!


1:「MELODY [CD]
MELODY
小林香織
ビクターエンタテインメント
2016-08-24

昨年、デビュー10周年を記念して新録加えたベスト集「STORY~The 10th Anniversary~(初回限定盤)(DVD付) [CD]」を発表した香織ちゃん。本作は2014年発表「スピリット(初回限定盤)(DVD付) [CD]」以来2年ぶりのオリジナル作です。全11曲収録。

オリジナルといっても、実はカバー集。2009年に発表の「LUV SAX [CD]」が邦楽カバーでしたので、今回は洋楽カバーと相成りました。

まずはやったモン勝ち?日本でもCMで使用されたテイラー・スウィフトのM-1「Shake It Off」で幕開け。テイラーの原曲の方でもバリトン・サックスによる低音刻みが印象的でしたが、本カバーでは、スペシャル・ゲストにさかなクン(b-sax)を迎えて料理。途中、ソロ・バトルも交え、小気味よくまとめています。話題性かな(苦笑)。

そして元シャカタクのKeith Winter(g)やシャカタク・ファミリー?ジェイミー・オデール(kbds)を迎えてニューヨリガン・ソウルのM-2「Runaway」をアルトとフルートを使い分け、スムースにまとめれば、香織ちゃん自身の打ち込みによるボズ・スキャッグスのM-3「We're All Alone」を挟み、シカゴの代表曲M-4「Saturday In The Park」を現バンドらを従えて小気味よく。途中、3連シャッフルを挟んだ編曲のアクセントは◎。

それから現バンドを従えて、映画「アルマゲドン」主題歌であるエアロスミスのM-5「I Don't Want To Miss A Thing」、シェリル・リンのM-6「Got To Be Real」(Jayのボーカルがアクセント)といったエバーグリーンな名曲をカバーした後は、現バンドの田中"TAK"拓也(g)と二人でアリシア・キースのM-7「If I Ain't Got You」をしっとりと…。

現バントとMejaのM-8「How Crazy Are You?」を挟み、再びジェイミー・オデール迎えてホール&オーツのM-9「I Can't Go For That」を打ち込み使ってナイティにまとめています。

そして本作最大の盛り上がり系はベートーベンのM-10「Joyful Joyful」。原曲の形、全く分かりませんが、ライブ用でしょうね〜。

最後は鈴木茂(g)、駒沢裕城(steel-g)、Dr.kyOn(kbds)、小原礼(b)、松本智也(perc)を迎えてエリック・クラプトンのM-11「Tears In Heaven」で素朴にまとめて締め括っています。

よくまとめた1枚。ただね、肝心のサックスはどうなのよ〜。無難にまとめて、それもプロデュース力かもしれませんが、もうちょっと冒険して欲しい。肝心の演奏の方に苦言を呈します。この所、毎回だよね〜(苦笑)。

その他参加ミュージシャン。NOBU-K(kbds)、河野充生(b)、加藤"Q"久幸(ds)、松井イチロー(perc)。

CDコレクションその1686…「テイラー・スウィフト」新作1枚!!

テイラー・スウィフト
ユニバーサル ミュージック
2014-10-29

最新作です。2年放置していたけど(苦笑)。3曲のボーナス・トラックに、主要曲3曲のテイラーによる楽曲解説(語り)と編曲前のアコースティック音源3曲加え、全19曲収録です。

1989年生まれ〜という事で掲げられたアルバム・タイトル。テイラー自身にとってもアルバム自体の売上も歴代最高となり、リード・シングルM-6「Shake It Off」の他、2ndシングルM-2「Blank Space」、4thシングルM-8「Bad Blood」の3曲がビルボード首位を獲得、グラミー賞でも第58回最優秀アルバム賞受賞と、記録ずくめ&記憶ずくめの1枚となったはず。

まずはN.Y.へようこそ!と、ハンドクラップらをバックに歌い出すM-1「Welcome To New York」で幕開けし、全米首位!キャッチーなサビを持つ恋の応援歌M-2、エレクトロ使って”いつの時代もスタイルは変わらない”と歌うM-3「Style」、土着なリズム使った壮大系M-4「Out Of The Woods」、ジョルジオ・モルダー風な伴奏によるM-5「Stay」経て、日本でもよく知られた小気味よいM-6、ギター・カッティングと共に歌い出す力強いアップ系M-7「I Wish You Would」迄がどちらかといえば躍動的な一面を表現した楽曲たち。

その後、途中にアコギと共に歌い出すキャッチーなアップ系M-10「How You Get The Girl」を挟みつつ、多重録音によるリズミカルな歌で始まるスロー系M-8、ささやかなスロー系M-9「Wildest Dreams」と、ユラユラと展開するM-11「This Love」、ちょっとスローな主張系M-12「I Know Places」と、前半と一転、内省的な一面を表現した楽曲たちを並べ、実質最後はささやかなミディアム系M-13「Clean」でサラッと幕を閉じます。

ボーナス・トラック3曲はそれぞれ違った個性の楽曲を並べ、土着感と壮大さを持ち合わせたM-14「Wonderland」、切々と歌い上げるスロー・バラードM-15「You Are In Love」、そして軽やかなアップ系M-16「New Romantics」。こういったボーナス・トラックの完成度もホントに高くて、才能溢れんばかりと感じます。

元々はカントリー歌手といったカテゴライズがなされていましたが、十二分にポップ・シンガー。快進撃は続くはず…。

CDコレクションその1685…「平井堅」新作1枚!

平井 堅
アリオラジャパン
2016-07-06

5年ぶりとなフル・アルバムです。実は既発曲多数で、全14曲収録。

既発曲は、35thシングル「告白」(TVドラマ「Wの悲劇」主題歌…M-3)、36thシングル「グロテスク feat. 安室奈美恵」(M-12)と「桔梗が丘」(ミサワホームCMソング…M-5)、37thシングル「ソレデモンダイ」(M-7)と「おんなじさみしさ」(TVドラマ「さよなら私」主題歌…M-11)、38thシングル「君の鼓動は君にしか鳴らせない」(TVドラマ「ナポレオンの村」主題歌…M-9)、そして本作発売直前に発表となった39thシングル「Plus One」(TVドラマ「グッドパートナー 無敵の弁護士」主題歌…M-1)と「Time」(伊勢志摩サミット2016応援ソング…M-13)、40thシングル「魔法って言っていいかな?」(Panasonic CMソング…M-2)と、14曲中の9曲もあります〜。しかしPerfumeのように全てのシングルを追っかける程の熱さはないので、素直に聴けちゃえます(苦笑)。

平井堅「瞳に閉じて」に代表される王道バラードは、CMソングとして使われたM-6「Missionary」や、TVドラマ主題歌でもあるM-9や伊勢志摩サミット関連M-13などに踏襲されています。特にM-9のドラマティック感は半端ない…。

一方で、安室ちゃんとのデュエットしたM-12では、3連シャッフル使ったアップなテンポで攻撃的にまとめ上げれば、妖怪を題材にしたM-4「かわいいの妖怪」にて、コミカルさを表現し、実は不倫?M-7や、M-8「驚異の凡才」では激しく攻め立てています。アルバムだと色んな側面が分かります。

最後のM-14「それでいいな」は、松任谷正隆氏のプロデュース。アルバムを締め括るささやかなバラードでした〜。

参加ミュージシャン。西川進(g)、大橋好規(g, ac-b & p…M-5)、滝善充(g…M-8)、石成正人(g)、鳥山雄司(g…M-14)、斎藤有太(p)、鈴木恵子(rhodes)、ハマ・オカモト(b…M-8)、大神田智彦(b)、三久月千晴(b…M-14)、神谷洵平(ds)、ピエール中野(ds…M-8)、山木秀夫(ds…M-9)、河村智康(ds…M-14)、中島オバヲ(perc)、大西真理恵(timpani)、吉田治(sax)、横山知子(t-sax)、真砂陽地(tp)、佐々木史郎(tp)、斎藤幹雄(tp)、中野勇介(flh)、中山浩佑(flh)、前田大輔(tb)、石戸谷斉(tb)、忍田耕一(tb)。ちなみにM-13は鷺巣詩郎氏のプロデュースで、Andrew Smith(g)、Luke Smith(kbds)、John Thompson(b)、Velroy Baily(ds)、Karlos Edwards(perc)らが参加しています。

CDコレクションその1684…「菊池成孔」関連2枚!!!

今回は菊池成孔関連2枚まとめて…。

1:「フランツ・カフカのサウスアメリカ [CD]
フランツ・カフカのサウスアメリカ
DCPRG
ヴィレッジレコーズ
2015-05-13

いやはや、レビューまでに何度聴いたことやら(苦笑)。菊池成孔率いるDCPRG改め、dCprG最新作です。全9曲収録。

dCprG=菊池成孔、坪口昌恭(kbds)、小田朋美(kbds)、大村孝佳(g)、アリガス(b)、千住宗臣(ds)、田中教順(ds)、大儀見元(perc)、津上研太(sax)、高井汐人(sax)、類家心平(tp)。

直前のDCPRG名義では、2012年発表「SECOND REPORT FROM IRON MOUNTAIN USA [CD]」以来ですが、その時に感じたマイルス・デイビス「ビッチェス・ブリュー」再現に際してのツイン・ドラムによるポリリズム的は要素は、冒頭のM-1「Ronald Reagan」からビシバシ。8分刻みに騙されるなかれ、しかしどうなってんの?なリズムに嵐に、テーマ、ソロと続いて11分14秒、訳分からないまま終わる(苦笑)。

アルバムの節々にインタールード的な楽曲を織り込んでいて、それはコンガらをバックに詩を朗読するM-2「Verse #1」にM-5「Verse #2」、M-8「Verse #3」がヒートダウンさせてくれる。

4+3拍子で展開するM-3「Junta」はエレピのバッキングにブラス隊が絡む構図だが、終盤、アフリカ風な女性コーラスが象徴的に加われば、20拍で1廻りする喰ったビートのアップ系M-4「Fka(Franz Kafka's Amerika)」はピアノとギターがメロディ取りつつ、途中は5拍子に転じて鍵盤類の掛け合いやら織り込みつつ、最後はタイトルを彷彿させるアメリカ到着を感じさせてくれる。

土着風ビートから、途中で4ビートに転ずるM-6「Gondwana Express」は懐かしのボコーダー使えば、8分の7拍子なM-7「pLsF(Pan Latin Security Force)」では再び女性コーラス(スキャット)をフィーチャー。

最後M-9「Immigrant's Animation」は2+5=7拍子にて男女が歌を掛け合い、ブラス隊がテーマを語ります。

しかしその世界感でジャズを語るのは、日本では菊池さんだけ〜。

2:「オリジナル・サウンドトラック「機動戦士ガンダム サンダーボルト」/菊地成孔 [CD]
オリジナル・サウンドトラック「機動戦士ガンダム サンダーボルト」/菊地成孔
オリジナル・サウンドトラック
ヴィレッジレコーズ
2016-06-15

こちら、ネット公開を経て再編集、劇場公開、ソフト発売となった新作ガンダムのサントラです。劇伴(ご本人曰く、制作して納品しただけ!)は菊池成孔氏。ボーナス・トラック1曲(上の1のM-1別バージョン)含む全17曲収録。

発注の経緯は、連邦軍パイロットであるイオ・フレミングがジャズ好き、そのライバルであるジオン軍パイロットであるダリル・ローレンツがポップスのラブ・ソング好き〜という設定があったが故、どちらも作曲可能だろうという事で、菊池氏に矢が飛んできたようです。

とにかく劇伴としては、M-1「サンダーボルト・メインテーマ用」、M-2「戦闘中(激戦状態)用」、M-3「SE 1 1950年代疑似(フル・アコースティック)」、M-4「戦闘開始用」、M-5「戦闘配備用」、M-6「出撃用」、M-7「SE 2 2050年代疑似(フル・エレクトリック)」らが用意され、2管がヒステリックにテーマ奏でるM-1、フリーでまとめたM-3、10拍にて客演した大西順子(p)が左右で掛け合うM-4、9拍にて2管がメロを取るM-6らが劇中を刺激的に彩る。

その一方で、イオへの楽曲としてギラ・ジルカによる印象的な歌モノM-8「白い部屋〜White Day In The Blue」やゆったり4ビートによるM-10「イエスのガール〜Yes Girl〜」などを用意すれば、ダリルへの楽曲としていかにも60年代ポップスした市川愛が歌うM-9「あなたのお相手〜I'm Your Baby〜」や、中沢ノブヨシがソウルフルに歌うスローな3連シャッフル曲M-13「ただ泣くだけ〜Oh God, I'm Alone〜」やM-15「ただ二人だけ〜We're The Only Ones Here In This World」、アコギをバックにフォーキーに坂本愛江が歌うM-16「あたしのカントリー・ソング〜Fan Of The Hay〜」と、両キャラクターの個性を楽曲で印象づけています。ちなmにミディアムな8ビート曲M-14「月のカクテル〜Martini On The Moon」は菊池氏が歌っていますね。

また、別の楽しみ方の中で最たるは大西順子さんの参加。前述のM-4の他、各処でソロを展開しています。復帰作「Tea Times(SACD HYBRID) [CD]」も菊池さんのプロデュース。巡り合えて相性が良かったんでしょう。

ボーナス・トラックM-17「Ronald Regan Other Side」(dCprG演奏)は、リズムがすっきりと整理されてて、分かり易かったです。流用の意図は分かりません(苦笑)。

その他参加ミュージシャン。坪口昌恭(kbds…M-7)、永見寿久(ac-b)、服部正嗣(ds)、梅津和時(b-cla…M-6)。ダリル用楽曲にのみ伊平友樹(g)。M-17のdCprGは上の1と同じです。

CDコレクションその1683…「日野皓正」5枚!!!

ユニバーサル ミュージック
2015-02-04
オリジナル音源は1975年発表。

こちら、イースト・ウィンド・レーベルへの移籍第1弾として、1975年1月15日に録音された1枚。全3曲収録。

参加ミュージシャンはヒノテルの他、杉本喜代志(g)、板橋文夫(p)、岡田勉(b)、日野元彦(ds)、今村佑司(perc)、ギレルミ・フランコ(perc)、宮田英夫(s & t-sax)、清水末寿(t-sax)、向井滋春(tb)です。

まずはLPのA面部分全てを使ってM-1「Speak To Loneliness」で幕開け。3部構成と言えるこちらは、ほぼフリーな1部、6拍子のリフに合わせての2部、少々テンポを上げて4拍子のリフに合わせての3部で構成されています。恐らくフランコでしょうが3部に入ってトーク・ドラムと元彦さんとの掛け合いは非常に躍動的。いいリズム・セクション。こちら、下の3でも披露されています。

LPのB面部分は、静かにブラシ使ったスロー系M-2「Little Lovers」、アップなリム4つ打ち使ったM-3「Hi-Nology」の2曲収録。M-2での絞り出すかのようなトランペットのブロウは痺れます(笑)。

2:「ライヴ・イン・ネムロ ホイール・ストーン(車石) (日野皓正 (アーティスト 演奏),宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏)) [CD]
ライヴ・イン・ネムロ ホイール・ストーン(車石) (日野皓正 (アーティスト 演奏),宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏))
宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏) 日野皓正 (アーティスト 演奏)
ユニバーサル ミュージック
2015-02-04
オリジナル音源は1979年発表。

こちら、ニューヨーク移住を決めたヒノテルの”渡米記念さよならリサイタル”より、1975年4月8日に、根室市公民館にて行われたライブ模様を収録したモノ。全2曲収録です。

参加ミュージシャンはヒノテルの他、杉本喜代志(g)、板橋文夫(p & e-p)、岡田勉(b)、日野元彦(ds)、今村佑司(perc)、宮田英夫(t-sax)、(t-sax)、向井滋春(tb)です。

大仰な合奏?から始まる21分30秒にも及ぶM-1「Mocco」は、元彦氏が賑やかに繰り出す3連土着風のビートの中、前後のシンプルなテーマ以外はソロ大会。トランペット、テナー、ギター、ピアノが存分にソロを取るんだけど、やはりヒノテルがワン・アンド・オンリーであるのは、その引き出しの多さ。高らかかつ煌びやかなそのソロは絶品。

そしてミディアム・スローで静かに進行するM-2「In The Darkness」。ヒノテルはフリューゲル・ホルンに持ち替えて絞り出すかのようにメロディアスなテーマを奏で、そしてソロを展開します。ここでは板橋さんエレピなんだよね〜。最後はしっかりヒノテル独奏パートを経てエンディングを迎えます。

3:「ライヴ・イン・ネムロ ホイール・ストーン(車石)Vol.2 (日野皓正 (アーティスト 演奏),宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏)) [CD]
ライヴ・イン・ネムロ ホイール・ストーン(車石)Vol.2 (日野皓正 (アーティスト 演奏),宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏))
宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏) 日野皓正 (アーティスト 演奏)
ユニバーサル ミュージック
2015-02-04
オリジナル音源は1979年発表。

こちらも1975年4月8日に根室市公民館にて行われたライブ模様を収録したモノ。全2曲収録です。

参加ミュージシャンは上の2と勿論同じ。

まずは上の1が初出M-1「Speak To Loneliness」で幕開け。構成は同じで3部構成。2部の6拍子パートではヒノテルがソロを取りますが、ライブですから存分に。高らかに、そして分かりやすくトレモロ続出で観客を盛り上げています。上の2含めて残念な点を挙げればマイクの数が少ない点。よって最後に元彦氏のドラム・ソロがばっちりあるんだけど、音が分かりにくい。

そして名曲カバーM-2「Round Midnight」。途中で少々ピアノ・トリオが色を添えるが、ほぼヒノテルの独奏。奔放にブロウし、その様はカッコいい(笑)。

4:「ライヴ・イン・コンサート (日野皓正 (アーティスト 演奏),宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏)) [CD]
ライヴ・イン・コンサート (日野皓正 (アーティスト 演奏),宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏))
宮田英夫 (演奏),杉本喜代志 (演奏) 日野皓正 (アーティスト 演奏)
ユニバーサル ミュージック
2015-02-04
オリジナル音源は1975年発表。

こちら、”渡米記念さよならリサイタル”より、1975年4月14日に東京の郵便貯金ホールにて行われたライブ模様を収録したモノ。全3曲収録。

参加ミュージシャンは上の2と3に参加した杉本喜代志(g)、板橋文夫(e-p)、岡田勉(b)、日野元彦(ds)、今村佑司(congas)、宮田英夫(t-sax)、向井滋春(tb)、そしてこの日は岡沢章(b)、富樫雅彦(perc)にスペシャル・ゲスト!渡辺貞夫(a-sax)が出演しております。

まずはアップな3連シャッフル使ってファンキーに始まるM-1「Logical Mystery」で幕開け。板橋さんがエレピでソロを取りまくる展開でしたが、8刻みに変化してからは我らがナベサダが渾身のソロを展開。ここまで激しくソロを取るのは珍しい。トロンボーン・ソロを経て、満を持してヒノテルがソロ。絶好調、高らかに力強くブロウします。スラップでアクセントを加えるのは岡沢さんです。LPのA面部分はこの曲のみ。

一転、ゆったりしたテンポでのM-2「IN The Darkness」はヒノテルとナベサダが四つに組んで。ヒノテルによるメロウなテーマを経て、ナベサダがまたまた渾身のソロを取る。当時の日本のジャズ界を代表するナベサダからの餞別。続くヒノテルもフリューゲル・ホルン使ってしっかりと応えます。

最後はM-3「'Round About Midnight」。好きですね〜。少々杉本さんが音を足していますが、ほぼ全編がヒノテルの独奏。表現力の限界を超えての独奏は、やはりワン・アンド・オンリーな存在でした〜。

5:「寿歌 (日野皓正) [CD]
寿歌 (日野皓正)
日野皓正
ユニバーサル ミュージック
2015-02-04
オリジナル音源は1976年発表。

こちらは渡米からほぼ1年、セシル・マクビー(ac-b & vo)とエムトゥーメ(perc & vo)、そして日本から弟の日野元彦(ds)を迎えて制作された1枚です。ほぼ通し録音なA面5曲にB面2曲の全7曲収録です。

本作でヒノテルが試みたのは和とジャズの融合。N.Y.にいたからこそ生まれた発想なのかもしれません。A面部分M-1「暁光」では、エムトゥーメの和風な音色の打楽器をバックにフリーでブロウし、引き続いてのM-2「豊穣」では特徴的なベース・ライン使ったアップ系で、朗々とソロを奏で、M-3「融和」はエムトゥーメのコンガ独奏、元彦氏のドラム・ソロを挟んで、M-4「寿歌」では躍動的なラテンなリズムに合わせてソロを取る。エムトゥーメのスキャットからM-5「悠久」に転じ、高らかにブロウして幕を閉じます。

一転、B面に移ればアコベ独奏から始まるM-6「妖精」は、4ビート風に転じて延々とフリューゲル・ホルンでソロを取りつつ、マクビーのアコベ・ソロもフィーチャー。最後M-7「終焉」はアルバム・イントロM-1に相対するアウトロ。エムトゥーメの和風な打楽器をバックにミュート・トランペットで切々と締め括ります。

CDコレクションその1682…「トニー・ウィリアムス」3枚!!

今回は、色々と溜まっていたトニー・ウィリアムスの諸作を…

1:「スプリング [CD]」:Spring〜Anthony Williams
スプリング
トニー・ウィリアムス
ユニバーサル ミュージック
2015-03-25
オリジナル音源は1965年発表。

1945年生まれのトニーが、マイルス・デイビス・クインテットのメンバーに抜擢されたのが17歳の時、1963年。その翌年にソロ・デビュー、続く2作目が本作です。全5曲収録。

若かりしトニー。M-2「Echo」はドラム独演会。しかし1970年代以降の野獣のようなダイナミクスはなく、まだまだジャズ・ドラマーとしての表現を追求。といっても青臭さは一切ありません。

それ以外は、ゲイリー・ピーコック(ac-b)とSam Rivers(t-sax)を全てに従え、時にウェイン・ショーター(t-sax…M-1 & 5)、ハービー・ハンコック(p…M-3~5)を迎えて録音。

高速4ビートをブラシでしなやかに奏でるM-1「Extras」はツイン・テナーで、左=Rivers、右=ショーター。それぞれのソロをフィーチャーしつつも、アコベ・ソロ後の2人の絡み合いは強烈。

恐々しい雰囲気のM-3「From Before」はそこにハンコックが加わって。変わらないアウト使った伴奏、そしてソロを披露していました。

続くM-4「Love Song」(ベタなタイトル!)は普通に軽やかな4ビートにて料理し、最後M-5「Tee」はトニーお得意の高速4ビートにてショーターやハンコックのソロをフィーチャー。ショーターは存分にソロを披露しますが、結構、豪放にブイブイと言わしていて、1970年代以降とはちょっと感触が異なっていますね〜。

2:「ターン・イット・オーヴァー [CD]」:(Turn It Over)〜The Tony Williams Lifetime
ターン・イット・オーヴァー
トニー・ウィリアムス・ライフタイム
ユニバーサル ミュージック
2015-03-25
オリジナル音源は1970年発表。

1969年に、マイルス・デイビス・バンドの同胞ジョン・マクフラリン(g)、ラリー・ヤング(org)と共に"〜Lifetime"名義で「エマージェンシー! [CD]」を発表しましたが、今回は続く2作目、元クリームのジャック・ブルース(b & vo、)を迎えて制作されました。初出時の9曲に、ボーナス・トラック1曲加え、全10曲収録。

とにかくどこへ向かってるんだ、トニー・ウィリアムス(苦笑)。ハチロクにてギターとオルガンが激しくぶつかり合うチック・コリア作M-1「To Whom It May Concern -Them」とM-2「To Whom It May Concern -Us」は、ロックとジャズの融合という形を目指していて、よく分かる。しかし直後、M-3「This Night This Song」、ここでトニーの気怠く歌っています。決して上手くないんだけど、これまでの印象とは異なる表現に大きな戸惑い。

混沌とした時代ですから、何やっても許される?続くジョン・コルトレーン作M-4「Big Nick」にてユニゾンによるキメから4ビートに転じてソロ展開というジャズ・フォーマットで、録音表現にこだわり左に打楽器、右にドラム8ビートなりな演出のM-5「Right On」(マクフラリンのロックなギター・ソロは秀逸)、再び気怠い歌モノM-6「Once I Loved」、サイケな雰囲気漂うM-7「Vuelta Abajo」に、またまた歌モノ(囁くように)M-8「A Famous Blues」経て、実質最後のM-9「Allah Be Praised」は8ビートによるテーマからは、4ビートに転じてギターとオルガンのソロ・バトル、ドラム・ソロら交えて展開。

ボーナス・トラックのM-10「One Word」は、ジャック・ブルースが歌うフォーキーなテイストの楽曲。

反戦?自己顕示欲?まあトニーの多面性が詰まった1枚でした〜。

3:「エゴ [CD]」:Ego〜The Tony Williams Lifetime
エゴ
トニー・ウィリアムス・ライフタイム
ユニバーサル ミュージック
2015-03-25
オリジナル音源は1971年発表。

ジョン・マクラフリンが、マハヴィシュヌ・オーケストラ結成の為、この"〜Lifetime"を脱退した中、ラリー・ヤング(org)を残して再編成、録音、発表となったのが本作です。全9曲収録。

付け加えておくと、前作(上の2ね)に参加した元クリームのジャック・ブルースは、M-5「Two Worlds」(トニー作)に歌で参加していますが、不思議なコード進行の中で、不思議な雰囲気に包まれていました。

とにかく本作では新たにテッド・ダンバー(g)、ロン・カーター(ac-b & cello)、そしてドン・アライアス(ds & perc)、ウォーレン・スミス(ds & perc)という2人の打楽器奏者を迎えています。そういった編成も相まって、コンガとハンド・クラップで構成されるM-1「Clap City」や、ドラム・ソロから始まりつつ、打楽器隊とビートを刻み合うM-3「Piskow's Filigree」、ティンパニも加わってM-6「Some Hip Drum Shit」といったインタールード的楽曲によって、アルバムにアクセントを付けています。トニーのリーダー作だと、ドラム・ソロだけの楽曲がその役割を担っていましたが、この時期は打楽器らによる躍動的なビートを求めていたのかもしれません。

しかし幻想的な雰囲気で始まるM-2「There Comes A Time」では、実は16分の15拍という面倒臭いリズム使ってテクニカルに攻めてみたり(途中の土着な歌が印象的)、やはりジャズ=アドリブ、ヤングにはM-8「Mom And Dad」やM-9「The Urchin's Of Shermese」で奔放にソロ取らせたり、止めればいいのにトニーの歌モノM-7「Lomesome Wells(Gwendy Trio)」ではダンバーにしっかりソロ取らせたり。"〜Lifetime"=バンドである事をしっかり認識させてくれます。

ただし全体にメロディが弱いのと、トニーの野獣性が欠如しているのが物足りないトコです〜。

CDコレクションその1681…「坂東彗」新作1枚!!

坂東 慧
SMD itaku (music)
2016-06-29

今ではT-SQUAREのメイン・コンポーサーとなった坂東君、3作目のリーダー作です。一部はL.A.録音で、全9曲収録です。

ソロ・デビューは2011年。T-SQUAREと同じ5人編成で、同世代のミュージシャンらを迎えてオーソドックスなフュージョンを展開していました。そして2作目は2013年発表。同じく5人編成ながらもメンバーは"Bando Band"の面々と、奇をてらった変拍子曲らも織り交ぜながら、本家を彷彿させるサウンドを展開していました。

それから3年。今回は前述の通りL.A.録音が目玉。まずは名匠マイケル・ランドゥ(g)のギターをフィーチャーしたミディアム・スローなM-1「Sunset Blvd.」で幕開け。ブランドン・フィールズ(t-sax)も交えながら、夜のL.A.を彷彿させます。

続くアップな16系M-2「Headin' To Laguna Beach」はマイケル・トンプソン(g)やエリック・マリエンサル(a-sax)を迎え、軽やかなL.A.フュージョンを展開すれば、ミディアムな跳ね系M-3「Feel So Good!」ではL.A.在住のTaiki Tsuyama(b)をフィーチャーし、メロディを歌心あるベースで奏でさせています(ソロもあり)。こちら、フィリップ・セス(p)のソロもリリカル(昔は鬼才な印象あったんだけど)。

そして日本録音へ。"Bando Band"=宮崎隆睦(sax & EWI)、田中晋吾(b)、白井アキト(kbds)、菰口雄矢(g)は前作から不動の面々。宮崎さんに美メロを吹かせたスロー・バラードM-4「Next Season」、アップな爽快系M-5「旅に出よう!」ではソプラノ&ギターによるサビが大いに耳に残れば、シンセ・ベース使ったアップ系M-6「Pretty Dance」経て、アップな疾走系M-7「BB Freeway」へと続く。このM-7、分かりやすいメロディの他、メンバーそれぞれのソロをしっかりフィーチャーし、バンドの代表曲になりえますね〜。

再びL.A.録音、アップなタイトル曲M-8「Step By Step」は楽曲の前向き感が素晴らしく、最後は日本録音、メロディアスで優しいスロー・バラードM-9「Plasir〜喜びから」で幕を閉じます。

全体の印象として、ここまでメロディメーカーだったっけ?な坂東君。主たるドラミングはますます緻密に転じつつ、作曲者として、そして編曲者として、伸び伸びとまとめ上げたこの3作目。これからも楽しみなアーティストとなりました〜。

CDコレクションその1680…「CASIOPEA 3rd」関連2枚!!!

CASIOPEA 3rd
ハッツ・アンリミテッド
2016-07-27

復活後、3枚目のオリジナル作です。全11曲収録。

前作「A・SO・BO (CD+DVD) [CD]」発表から1年強、その間に数々のライブを行って(そのライブ音源や映像音源も発表)、より素直に発展させたのが本作じゃないかと…。

まず盛り上げイントロからのアップ系M-1「Me-Za-Me」で幕を開けます。大高さん=オルガン奏者と認識されていますが、こちらではブラス系シンセを多用し、かつてのCASIOPEAをも彷彿させる王道路線でまとめています。前作レビュー時に記した、「テーマ経て大高さんのソロ、続いて場合によってはナルチョ&神保さんの掛け合いソロ経てテーマに戻り、野呂さんがしっかりソロ弾いて終わる…」という形も本作のほとんどの楽曲でほぼ踏襲。これって演奏するメンバーにとっても分かりやすいのかもしれないって思いました(苦笑)。

ちょっとウネウネしたメロディのアップ系M-2「Move By Move」経て、ここで大高さん提供曲M-3「J.K.G.」に。前作での大高さん提供曲は、変拍子使ったいかにも難しいでしょ?な楽曲でしたが、ここではアップな3連シャッフル曲。オルガン鳴り響かせつつ、呼応して野呂さんもロックしまくるという新たな風は心地良い。

ミディアム系M-4「Life Line」経て、続くM-5「Funk U Very Much」はナルチョ作。ベースとオルガンによるユニゾンから始まり、テーマはオルガン、サビはギターがが奏でます。そのメロディといい構成といい、ちょっと熟成不足な感じです。

一転、ミディアム・スローなハーフタイム・シャッフル曲M-6「Premeditation」経て、ここで最近の定番!フレットレス・ギター使ったスロー・バラードM-7「Like A Flower」へ。伴奏するオルガンの響きが特に心地良いですね〜。

そしてオルガンが終始メロディ奏でるちょっとスロー系M-8「Natural Affection」経て、神保さん提供のM-9「Flash!」へ。前作「Smash!」は掛け声絡めてライブでの盛り上げ系でしたが、こちらはミディアムな16使った小気味よい純粋J-Fusionに仕上げています。特にアクセントにトップ・シンバル使って大高さんらとのリズム遊びはドラマーならではな仕掛け。ジャジーな野呂さんのギター・ソロもまずまずでした〜。メンバーら提供曲は今回も1曲ずつでしたね。

スローなハチロクM-10「The Space We Are」は神保さん叩き出す小刻みなリズムの中でドラマティックにギターが歌い上げる系。

最後はM-1同様に王道系M-11「White Ticket」。ここではやっぱりブラス風シンセが絡む。これもM-1同様、ライブの定番になりそうです〜。

何か前作のレビューと同じ感想のような気がします(苦笑)。

2:「SWEET SPHERE [CD]
SWEET SPHERE
野呂一生
ビクターエンタテインメント
2016-07-20
オリジナル音源は1985年発表。

初リーダー作です。勿論、LPを買ってよく聴いてた1枚です。しかし1995年にCD化されたモノの、気づけば廃盤、2003年に発表された「BEST ISSEI [CD]」に収録されていたM-1「Bright Times」、M-4「Transparency」、M-8「Sweet Sphere "A Light Blue Lullabye"のわずか3曲は聴ける環境にありましたが、ようやくフルで聴けます〜。全8曲収録。

こちらは本家9作目「Down Upbeat」発表、そしてツアー終了後、1985年1月から4月にかけてバンド活動がオフとなった期間にL.A.へ渡って録音された1枚。テーマは”歌心”。L.A.という大らかな雰囲気の中で制作されました〜。

まずはミディアムな3拍子曲M-1で幕開け。ハーモニクスなギターで喰ったメロディを展開しつつ、シーウィンド・ホーンズらと共にL.A.らしい雰囲気で展開します。高らかなトランペット・ソロはジェリー・ヘイ?Gary Grant?

そして早速、フィリップ・イングラムを迎えてM-2「The Message In The Night "Smooth Romance"」。ウネウネしたベース・ラインが個性的〜。

そしてソロ版?"Looking Up"なM-3「In Our Way Of Life」は、ラッシェンの効果的なスキャットやシーウィンド・ホーンズそれぞれのソロ、そしてソリなどを織り交ぜ、疾走感溢れる展開。ようやくここで披露するギター・ソロはお得意のライト・ハンドも使っています。

続くM-4では野呂さん自身のスキャット・オン・ギターをサビで披露しつつ、ジャジーなソロなど、ベンソンもどきな展開です。

M-5「You Can Do It」はアップで小気味よく展開し、ラッシェン含めたスキャットがメロディを取ります。それは続くミディアム系M-6「Moon Dance」でも同様で、ラッシェンやネーザン・イースト(b)といった歌えるプレイヤーの参加がアルバムの幅を広げています。

ミディアムな跳ね系M-7「Wishful Thinking」を経て、最後は再びフィリップ・イングラム。フレットレス・ギターで彩りつつ、アーバンかつメロウなバラードで締め括っています。

その他参加ミュージシャン。Robert Brookins(kbds)、Randy Waldman(kbds)、ジョン・ロビンソン(ds)、パウリーニョ・ダ・コスタ(perc)、デレク・ナカモト(linn-ds)、ラリー・ウィリアムス(t-sax)、Bill Reichenbach(tb & b-sax)。
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