2007年02月28日

テアトル日記2007 #4(通算#109)

2月20日(火)観賞/オーピー映画 3本立て(3月2日まで上映)

 日記の#3(2月4 日)以降に見た映画は15本。10日から12日の13本は「第16回あきた十文字映画祭」で見た。なお、十文字映画塾製作の『浴衣と三味線と花火』は、星取の対象外とした。

   2月10日(土)  『太陽』☆☆☆★  『北京ヴァイオリン』☆☆☆☆
             『奇跡の夏』☆☆☆★  
             『ユア・マイ・サンシャイン』☆☆☆★
     11日(日)  『キャッチボール屋』☆☆☆  
             『チーズとうじ虫』☆☆☆★  『浴衣と三味線と花火』
             『饗宴』☆☆☆★  『ホワイトルーム』☆☆☆☆        
     12日(月)  『ありがとう』☆☆☆  
             『暗いところで待ち合わせ』☆☆☆☆  
             『恋するトマト』☆☆☆  『赤い鯨と白い蛇』☆☆☆★
     13日(火)  『カポーティ』☆☆☆☆
      16日(金)  『六ヶ所村ラプソディー』☆☆☆★

 18時30分に劇場に入ったときの観客は1名、途中で2名入ってきて、ぼくが21時30分過ぎに劇場を出たときには1名残っていた。

『新人バスガイド くわえ上手な唇』☆☆☆★
 SP:岡輝男、C:創優和、AD:竹洞♀哲也、D:加藤義一
 2005年公開作品。
 恭子(KAEDE)は新人バスガイドだ。彼女が勤める「ロイヤルクラウン観光ツアー」は、小型バスによる都内観光が営業の中心になっている。彼女がバスガイドになったのは、10年前に交通事故で死んだ、歳の離れた姉の遺志をつごうと思ったからだ。ところが恭子には、バスガイドとして致命的な弱点があった。それは車酔いすることだ。今日も彼女のスカートのなかをビデオで撮っている、最前列の客の頭の上に小間物屋を広げてしまう。
 女っぽい言動のタカシミズさん(丘尚輝)は、彼女に「お仕置き」を命じる。椅子に縛られてヴァイブで責められていたのが、いつの間にか彼のペニスを突っ込まれ、…、というのは彼女の妄想だった。「お仕置き中」の札を下げてバスの掃除をしている恭子を、運転手のハラダ(なかみつせいじ)が、失敗を反省して、次にどう生かすかが大事だと励ます。
 同じ寮のアヤ先輩(山口玲子)が、翌日の修学旅行に備えなさいと、酔い止めの薬を持ってくる。アヤが渡したのは実は下剤で、男子高校生を相手にする修学旅行のガイドは恭子には譲らないという魂胆だったのだ。翌日、アヤはタイプの高校生に「夜9時にバスで」と書いたメモ用紙を渡す。男の子は、バスの後部座席で彼女とセックスをして、「いい思い出になりました」と帰っていく。次の日、東京ディズニーランドに向かうバスの中で、アヤは何人もの男の子を相手にする羽目になる(引率の教師は、何をしてたのだろう?)。
 恭子がガイドの練習をしている。「頑張っている人を見ると応援したくなる」とやってきたハラダが、恭子の姉が事故にあったとき、バスを運転していたのは自分だったと告げる。
 ところ変わって、都内のホテルの一室。日本人にしか見えないが、留学中の王子様がいる。お目付役の家庭教師(丘尚輝=二役)の目を盗んで、眠り薬を飲んだ王子が夜の町に出ていくのは、『ローマの休日』の東京版の始まりだ。彼は「王子」という店に入る。そこはカクテル1杯で1万円もぼったくるバーで、店の女(水原香菜恵)は領収書の宛名に「王子」と書いてくれと言った王子を、「もっと遊んでいかない?」と誘う。ボンデージに着替えた女は、「見てのとおりの女王様だよ。女王様と王子はどっちが偉いの?」と王子をいたぶり、隙を見て財布の金を抜き取ってしまう。スッカラカンになって店を追い出された王子は、「ロイヤルクラウン観光」のバスを見つけて、バスの中で一夜を過ごす。
 翌朝、恭子が王子を見つける。彼女はハラダに運転を頼んで、王子を相手に都内観光のガイドの練習をする。六本木ヒルズ、半蔵門、雷門。すると王子がもう一カ所行きたいところがあると言う。そこは王子にとって初恋の思い出の場所だった。恭子が少女のときに姉と交わした会話が蘇る。王子の初恋の相手は、恭子の姉だったのだ。お姉ちゃんの代わり、と言って彼女は王子にキスをし、二人はバスの中でセックスを始めるが、これもまた恭子の妄想だった。王子は一文無しで何もお礼ができないと彼女に感謝のキスをする。
 王子を追いかけるパパラッチをまいて、ハラダと恭子は王子を無事に家庭教師のもとに送り届ける。女っぽい仕草の家庭教師に、「もしかして兄弟いませんか?」と尋ねる恭子。
 生き別れていた兄弟と再会したタカシミズが企画した「王子様ツアー」は、ヒット商品になる。恭子もお姉さんの遺志でなく、自分の意志でバスガイドの仕事に励むのだが、車酔いは治らない。今日も自分が汚してしまったバスのフロアを、大事なところにヴァイブレータを入れられて掃除する「お仕置き」を受けているが、それはもちろん彼女の妄想だ。
 ♂×♀:4回、ヴァイブ責めの妄想:1回、パンチラ:数回。
 恭子がセックスを妄想しながら、「バックだと、男の人の毛がお尻の穴に触って、それがとても、…」とか、「(バスの中のような)狭いところだと、普段より密着して、タマタマがお尻の穴に当たるのがたまらない」と、A系の快感に言及するのが面白い。ピンク映画の王道はコメディーである。この喜劇映画では翻案の妙も楽しみたい。親切な先輩運転手をなかみつせいじ、置き去りにされる観光客を風間今日子が演じるが、共にカラミはない。

『人妻の秘密 覗き覗かれ』☆☆☆☆
 SP:小松公典、C:創優和、AD:山口大輔、SP/D:竹洞哲也
 2004年公開作品。
 五戸町出身の竹洞哲也監督の「テアトル弘前劇場」初お目見え作品は、いきなり男と女のカラミで始まる。男をベッドに残して、女は裸のまま、スケッチブックに裸の男女の絵を描き出す。そして、映画のタイトルがでる。
 チカゲ(吉沢明歩)は清掃会社でアルバイトしながら、レディースコミックに自分の書いた漫画を持ち込むが、編集者のシモカワ(牧村耕次)は「キャラもストーリーもダメ。レディコミの読者が求めている、情欲を高めるパッションがない」と漫画家の卵に厳しい。そこに、チカゲが憧れているオオバヤシヒトミ先生(沢賀名)が、原稿を持ってやってくる。チカゲは先生のご尊顔を拝した幸運にすっかりはしゃいでしまう。
 友人のユキ(華澤レモン)との約束があるので慌てたチカゲは、大切なネタ帖を清掃会社の事務室に落としてしまう。同僚のカマタ(竹本泰史)がそれを拾う。
 チカゲが結婚三年目のユキに、「アクメに達したことある?」と訊いている。シモカワの「漫画同様、女としての魅力がない」という言葉が彼女の頭の中でこだましている。アパートの部屋に帰ったチカゲは、下着姿(純白の下着が目にまぶしい)になって、「魅力ないかな?」と鏡の前でオナニーを始める。その最中にネタ帖を無くしたことに気づく。
 翌日、カマタが「ストーリーもキャラも凡庸だ。漫画のネタづくりに協力する」と言って、彼女を公園に連れて行く。植え込みの陰からサラリーマン風の男(サーモン鮭山)を監視していると、女がやってくる。チカゲの友人のユキだ。白昼の公園で、人目もあればこそ、早速コトを始める二人は、「見られて燃える」有名変態カップルだったのだ。
 カマタが自分の経験を言う。未亡人になった先輩の妻(風間今日子)の家に、彼は隠しカメラを仕込んだ大きなぬいぐるみを置いてきた。湯上がりの彼女がビールを飲みながら、受話器を片手にオナニーを始める。他人に見せない秘密の顔がそこにはあった。キャラに二面性を持たせるとストーリーがふくらむと、カマタが示唆する。
 昼休み、覗きは人間研究だというカマタがもらした、「普段は右利きなのに、トイレでは左手を使う」の一言から、チカゲは彼に更衣室やトイレまで覗かれていたのを知る。
 駅前商店街で普段着のオオバヤシ先生を見かけて、チカゲは編集部で見かけたオシャレな先生との二面性を見たように思う。カマタは、もっととんでもない顔があるかもしれないと言う。チカゲは「犯罪者のカンは当てにならない」と言いながらも、隠しカメラを仕掛ける彼と一緒に、先生のマンションに忍び込む。
 回収した盗撮ビデオには、女王様姿のオオバヤシ先生が首輪をつけたシモカワをいたぶっているのが映っている。「官能という名のα波」が先生の創作の原動力らしい。
 漫画のアイデアを得たチカゲがお礼をカマタに申し出る。カマタは「覗きのお礼は覗きで。試してみたい覗き方がある」と言う。恋人とセックスしながら、チカゲの視線は部屋の一角にちらちらと向けられる。
 チカゲの連載が決まった。雑誌社の外にカマタがいるので、どうして? と尋ねると、彼も封筒から漫画の原稿を取り出す。チカゲは彼と一緒に人間観察していたつもりが、自分の同業者にすっかり人間観察されていたのだ。
 ♂×♀:4回、オナニー:2回、入浴シーン:1回。
 なかみつせいじがバーテンに扮して登場するがカラミはない。バーで女二人が会話する場面では、エロチックな単語がとび出すたびに、バーの客がいちいち一斉に反応するギャグがおかしい。露出狂の変態役のサーモン鮭山は、いつもどおりのはまり役だ。

『裏令嬢 恥辱の花びら』☆☆☆★
 SP:山崎浩治、C:飯岡聖英、AD:小川隆史、D:渡邊元嗣
 2005年公開作品。
 渓谷沿いに走る線路の奥にあるひなびた駅に、山奥には不似合いなサングラス姿の女(瀬戸恵子)が降り立つ。持っている携帯電話は圏外だ。「小説を書くのにはもってこいのロケーション」とつぶやく亜里紗を、少し不気味な管理人のマミヤが軽トラで出迎える。
 彼女が部屋で着替えていると、ドアの隙間から覗かれている気配がする。管理人が社長の高田(なかみつせいじ)が到着したと告げる。ここは出版社の保養所で、彼女は新作を書くためにここに缶詰になるらしいことが分かってくる。高田と亜里紗は、早速セックスを始めるが、さっき着替えた白いブラとパンティーが、茶系のヒョウ柄っぽいパンティーとキャミソールに替わっているのは、社長の趣味に合わせてもう一度着替えたのだろうか。
 「あの女と会うんでしょう」「新人には、編集者の手助けも必要だ」という会話のあと、高田は東京に戻るが、相手の離婚と自分との結婚を望む女、そろそろ潮時と考えている男のそれぞれの思いが見え隠れする。
 このあと、社長の義理の娘・美咲(愛葉るび)が、さらに高田と一緒に風俗嬢あがりの新進作家・杏樹(林マリア)が登場し、保養所には愛憎の嵐が渦巻き、山奥のダム湖には三個の死体が沈むことになる。
 「蒼ざめた二重奏」と題された小説の原稿を前にして、高田と亜里紗が話している。「どお、新作の出来は?」「君に破滅願望があるとは、…」
 高田と亜里紗が体を重ねている。「(あなたは)六年たった今も、亡くなった奥さんのことを忘れられない。あなたの心を、私だけのものにしたい」と、亜里紗は枕の下から鋭利なペーパーナイフを取り出す。高田の携帯電話の待ち受け画面には、美咲にそっくりの妻の写真が映っている。黒のドレス姿で、真っ白なピアノを弾く美咲の姿で映画は終わる。
 ♂×♀:6回、入浴シーン:2回、オナニー:1回。なかみつはこの1本で今週の3本分のカラミをこなす奮闘振りだ。瀬戸恵子とのカラミは、舌の絡み合い、瀬戸恵子のわき毛、パンティーをずらしただけでの挿入など、見応えがある。他のカラミの場面も、全部見えちゃうよというアングルで撮った画面をボカシで処理していて、エロ度はかなり高い。
 物語がいつの間にか劇中小説に着地していたのがうまいところだが、『氷の微笑』のようなラストシーンは、やりすぎに思えた。

【評価基準】
  ☆☆☆☆☆以上  とても面白い、とてもよく出来ている。見逃すな!
  ☆☆☆☆      かなり面白い、かなりよく出来ている。
  ☆☆☆        面白い、よく出来ている。水準。
  ☆☆         あまり勧めない。時間つぶしなら…。
  ☆以下        ひどい!時間とお金の無駄。
  注) ★★=☆
 


hirodai_eiken at 15:09│Comments(0)TrackBack(0)テアトル日記2007 

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