inuneko2_b

(放置・・・)



もはや1年以上ブログを触っていなかった...。

お久しぶりです。ひろきです。


先日、僕の昔の記事にこんなコメントをいただきました。

突然失礼いたします。 
高校で非常勤講師として日本史を担当しているものです。 
今年から高校を担当することになった、まだ教師歴2年目の若輩者です。 

テスト作成について悩んでいたところ、先生のブログを発見して、読ませていただきました。 
今まで漠然とテストを作っていたことに気づかされ、日々の忙しさにかまけているなと反省しました。 
実はまだ悩んでることがあります。 
難易度設定を見誤ることです。 
大抵簡単になってしまい、平均が65点前後になってしまいます。 
なにをどうしていいかわからず、周りの先生方にもなかなか聞けません。 
ぜひ何かアドバイスをいただけるとうれしいです。 
突然ですみませんが、よろしくお願いします。

な、なんと丁寧な書き込みなんだろう…!!!
この掃き溜めみたいなブログにはもったいない。
もうコメントから後光が指しております(言い過ぎ)


今日は、この話題から、久しぶりに少し書かせていただきたいと思います。

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◇学校ごとの要求の違い

まず、テストの難易度ですが、これは結論から言って、
学校ごとに要求されるものが違いすぎる
(ドーン)


コレ、マジっす。。。

僕の場合、最初に赴任した学校では「平均が60点程度のテストを作るように」と言われ、
その後の学校では「平均30点でもいいから100点が出ないテストを作れ」と言われました。

後の学校の方なんかもう、教師の意地ですよ。意地。

最終的には1問0.5点のテストなんか作って、「制限時間内に解けるもんなら解け!」という、もはや
解くスピードよりも書くスピードを要求するような
本末転倒なテストまで出てきました。
(あ、作ったのは僕じゃなくて例の大先生です。念のため)


ただ、やはり平均が50~60点のテストが、一番評価がつけやすいのかな、と思います。
80点がゴロゴロ出ると、学年集団内で2~5の各評価の割合を決めというような「相対評価」の学校の場合、 87点でも4になったりとか可哀想な子が出てきてしまう結果にも。

※最近は相対評価で成績つける学校は少なくなりつつあります。個性の尊重だとか何とかで。
 参考:絶対評価と相対評価の違い!!どちらの学校が良いの?(ワンダートレンド)


でも、平均点が理想値を行っていても、分散が偏っているとまたよくない。
全員50~60点の中に納まっていたら、もう評価なんてつけられないですよね(*_*;

勉強していない生徒は30点くらいで、そこそこ勉強していれば50~60点、マニア的に必死こいてる(笑)生徒や元からの天才(そういうのが必ず学年に1~2人はいます)は80~90点、と、ちょうど平均近くを頂点に釣り鐘型のグラフを描くような分散ぐあいが、理想でしょう。

ということで、学校ごとに要求されるものは違えど、大体以下のようなファクターがキモになると言えます。
(1)平均点
(2)分散

ただ、この2つを操作したテストを作るのは、案外簡単だったりするんです。




◇授業内小テストで学年集団のレベルを把握

以前受け持っていた学年で実施したやり方は、

① 各小単元ごとに小テストを実施。
② テスト結果を全て分析し、
  「(a)誰でも解ける」、「(b)中位層より上は解ける」、「(c)上位層は解ける」と問題を分類。
③ テスト前に「小テストからも問題出すからな!!」と宣言。
④ (a)は小テストのまま、(b)は形式を少し変えて、(c)は形式をかなり変えて、出題。


これで、結構思った通りの平均点を打ち出せました。
僕って策士(´◉◞౪◟◉)ニヤリ

この「授業内小テスト」は、教務から「平常点を評価に入れるように」と指示されて始めたものだったのですが、定期テストに役立つばかりか、こぼれてしまっている下位層を発見する道具にも使えたので、かなり有効でした。
僕の2校目ではもうみんなやってましたけどね・・・。

ただ、この方法は注意点があります。
一つは、絶対に学年集団(の受講者)全員に対して行わないといけないこと。
もうひとつは、小テストの日に休んだ生徒のフォローをしっかり、ただしさりげなく行わないといけないこと、の2点です。




◇教師としての公平性の問題

言うまでもないことですが、教師として全生徒を評価する以上、そこにバイアスがかかっていてはいけません。
僕の知っている先生では女子には甘く、男子には辛い先生とかもいましたが、そんなのはもう、言語道断。

絶対に、公平・平等を貫く。
そしてそれを担保できる状況、データを作っておく。

こうしなければいけません。特に、テストといった評価については。


塾で教えていて、生徒から多く聞かされたのは、「先生が平等でない」という話です。

「○○ちゃんにはプリントくれたのに、あたしにはくれなかったの」
「○○は81点で5だったのに、俺は83点で4だった」


こういう話は、親にも伝わります。
そして、結構問題になったりもするんです。
(私立だと特に…。)

上の2つの例は、どちらも、その表面上でしか公平性を図っていないがために生じた不平でしょうが、
その内実が本当に公平であるかを、教師は常に説明できるようにしておく必要があります。

僕はこの点は臆病なくらい気を使っていました。
それでちょうどよかったと思っています。


ここで、例えばの話。

さぁ、公平性を担保できるテストを作った。
しかし、結果は…想定した通りには行きませんでした。

下位層は30点程度。
中位層は60点程度。
上位層は100点がちらほら。

分散が広がりすぎた...
とくに上位層には優しすぎたみたいです。
僕はこういう場合が一番多かったですね。

こんな時、どうするか。




◇論述式のテストを作ってみる 

そこで、先輩教師にアドバイスをもらい、作ってみたのが「論述式のテスト」です。
これはかなり気を遣う作問になるので、一朝一夕には作れませんが、やってみる価値はあります。

気をつけなきゃいけないのは、絶対に「入試問題をそのまま出さない」こと
入試問題はオープンに見ることができる情報ですし、何より評価の基準が明確ではない
赤本だって、教学社の先生たちが作った模範解答と解説しか載っていない。
(赤本はそれで十分なのです。問題は、それは評価の材料には使えないということ)

テスト問題としての作問で大事なのは、何を書いたら何点なのか、を、論理的に説明できる形にしておくことです。


僕は、2つの方法を知っています。
(なお、ネーミングは僕のすんばらしーセンスが適当につけただけですので、ググっても出てきません(;^ω^))

(1)キーフレーズ加算方式

設問に対して、答えとして絶対に必要なキーフレーズを適切に論述していれば、得点とする。
だいたいの受験問題集や添削サービスが使っている採点基準ですね。

例) 
古代ギリシアにおけるスパルタというポリスの特徴について、その統治の仕組みと軍事制度に注目して、60字以内で説明せよ。

キーフレーズ:
「統治の仕組み」…ごく少数のスパルタ人が、ペリオイコイとよばれる多くの商工業民と、
          ヘイロータイと呼ばれる隷属的農民を支配した。
「軍事制度」…スパルタ人には兵役の義務が課せられ、頑強な兵隊を組織して国防を
        担った。

満点の解答:ごく少数のスパルタ人が国防を担い、その下にペリオイコイとよばれる多くの
      商工業民とヘロットと呼ばれる隷属的農民を支配した。(60字)



(2) 目標値判定方式

問題に対して、論理的に3~5段階の目標値を設定し、 どの値をクリアしているかによって得点を決める。

例)
395年に東西分裂し、事実上滅亡したローマ帝国の、滅亡の経緯について、その原因を内在的、外在的側面から考察し、350字以内で論述せよ。


(100%)ローマ帝国滅亡の内在的要因に、(a)農場領主制から小作制への生産体制の変化が
   あること、外在的要因に異民族の侵入のほか、(b)対外戦争の減少、奴隷供給量の減
   少をおさえて説明し、(b)項が(a)項の原因であることを明らかに説明している。

(70%)ローマ帝国滅亡の内在的要因に、(a)農場領主制から小作制への生産体制の変化が
   あること、外在的要因に異民族の侵入のほか、(b)対外戦争の減少、奴隷供給量の減
   少をおさえて説明しているが、両項の因果関係が明示されていない、もしくは原因と結
   果の関係が逆転していて、史実の説明になっていない。

(30%)ローマ帝国滅亡の内在的要因である農場領主制から小作制への生産体制の変化か、
   外在的要因である異民族の減少、もしくは対外戦争の減少と奴隷供給量の減少のい
   ずれかを正しく説明している。

(10%)解答を試みているが、設問の問いに答えていないか、史実と大きく異なる。

満点の解答:ローマ帝国は紀元後1世紀に繁栄を迎えたが、対外拡張が限界に達すると、そ
      れまでの生産方式である、ラティフンディアと呼ばれる大農場経営に必要な、戦
      争捕虜奴隷の供給が滞るようになる。結果、もともと都市で有力者だった者が、
      都市に集まっていた自由民をコロヌス、つまり小作人として雇い、農場を経営す
      るようになった。このコロナートゥスという生産方式は自由市民を地主に隷属させ、
      さらに後のコンスタンティヌス帝によってその職業が固定化されるようになると、
     兵役を担う者も限られるようになり、国防力が減衰していく。おりから西方、北方よ
     り侵入を試みていたゲルマン人がこうした状況下のローマに民族大移動をはじめ、
     ローマ帝国は統治もままならない状況となった。こうして、395年に東西にローマ帝
     国が分裂し、事実上、帝国は滅亡した。(350字)


うわぁぁぁぁぁああぁぁ・・・・・・

偉い先生が見たら怒りそうな適当な問題・・・・(;´Д`)

だって...世界史からだいぶ離れてるし...仕方ないでしょ?(←勉強しろ)



僕がつくると、まぁこの程度ですが。
もっとうまい方法があるのかも。教えてくれる人コメントください!



◇ 最後に...

これ、内緒のはなしですが、とある学校では、定期試験の問題は全て学校で配ってるワークブックから丸コピで出しているらしいです...。

どこかはさすがに言えませんが…。

丸コピって、どうなんでしょう...。
もう何年もその方法でやっているらしいんで、何とも言えないですが...。

ある偉い先生が言っています。
「指導と評価は一体である」

教育に限らず、自分で教えたことが伝わっているか確かめられるのって、自分だけだと思うんですよね...。 


テスト作成、手を抜かずに頑張ってあげたいですね。
全ては生徒のために!



今日は以上です。








※追記
このブログも3年以上たちますが、いまだにアクセスが絶えることなく、毎日何十人かの訪問者がいることを、大変ありがたく思います。m(_ _)m
誠に勝手な考えですが、このブログを有効なアーカイブとしてウェブの世界に遺すべく、僕の個人的な日記やつぶやきなど、このブログの趣旨からはずれた記事は、ここ数日以内に削除していきたいと思います。
 

これからも、31-6研究室を、管理人のひろきを、よろしくお願いいたします。





さて、僕も日本史勉強しようかな…。