音楽。 文学。 歴史。 です。

筆者は、只今絶賛沈没中である。あれほど好きだったタダタケが、まったく身体に入ってこないのである。まったくスランプである。しかし、昔の仲間が演奏会を開催する、しかも、大好きな「わがふる」をやるのである。万難を排して駆けつけようと思っているのである。HPはこち ...

「早春」  津村信夫   淺い春が好きだつた──死んだ父の口癖のそんな季節の訪れが私に近頃では早く來るひと月ばかり早く來る藪蔭から椿の蕾がさし覗く私の膝に女の赤兒爐の火がとろとろ燃えてゐる山には雪がまだ消えない椿を剪つて花瓶にさす生暖かな――あゝこれが「 ...

毎度お世話になっております多田武彦〔タダタケ〕データベースhttp://seesaawiki.jp/w/chorus_mania/のHPによると、男声合唱組曲『父のゐる庭』の2曲目「太郎」は、津村信夫が子どもを授かった時の詩だが、生まれた子は女児だったという背景があったとのこと。この組曲は、家 ...

先週から始まった怒涛の北海道出張まつりも三往復目。オホーツク海沿岸の稚内よりのとある街のホテルで闇に寝しづまっている家々を眺めながらこのブログを書いている。妻「遠征で疲れてんだから、早よ寝んか!」娘「インフルB型にかかってしんどいよ~。」父「・・・空耳ア● ...

こつこつと書き溜めてきた拙ブログではあるが、当然のことながら、多田武彦が作曲した詩人は全て網羅できているわけではない。(拙ブログの参考記事)多田武彦が作曲した詩人たちをざっくり知るためにhttp://blog.livedoor.jp/hirolead/archives/47511292.html色々な条件があ ...

演奏会も無事終了し、ほっとひと息。昨年9月から住み始めた新しい街で、忘れていたわ、本屋巡りの旅。それも古書店がイイ。妻とぶらぶら歩き中に、突然、街中のメインストリートに古き良き古書店が出現。父「なにかあるぞ。」妻「見て、壁一面に北原白秋全集があるぞ。」父「 ...

「渡り鳥」   北原白秋あの影は渡り鳥、あの耀きは雪、遠ければ遠いほど空は青うて、高ければ高いほど脈立つ山よ、ああ、乗鞍嶽、あの影は渡り鳥。(『水墨集』/アルス/1923年)先日のタダタケをうたう会の演奏会でのタダタケ・ア・ラカルトステージで演奏する機会に恵ま ...

「海は、お天気の日には」   中原中也海は、お天気の日には 海は、お天気の日には、綺麗だ。海は、お天気の日には、金や銀だ。それなのに、雨の降る日は、海は、怖い。海は、雨の降る日は、呑まれるやうに、怖い。ああ私の心にも雨の日と、お天気の日と、その両方がある ...

「冬の明け方」   中原中也殘んの雪が瓦に少なく固く枯木の小枝が鹿のやうに睡い、冬の朝の六時私の頭も睡い。烏が啼いて通る――庭の地面も鹿のやうに睡い。――林が逃げた農家が逃げた、空は悲しい衰弱。   私の心は悲しい……やがて薄日が射し青空が開く。上の上の ...

「水路」   北原白秋 ほうつほうつと蛍が飛ぶ……しとやかな柳河の水路を、定紋つけた古い提灯が、ぼんやりと、その舟の芝居もどりの家族を眠らす。ほうつほうつと蛍が飛ぶ……あるかない月の夜に鳴く虫のこゑ、向ひあつた白壁の薄あかりに、何かしら燐のやうなおそれが ...

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