ひとと人のつながりを大事にする

タグ: 休職

 使用者の一方的な命令で雇用関係が終了する解雇や一方的に退職を勧める退職勧奨と、自分の意思による退職とを混同するはずはないと思うかもしれませんが、実務ではそれほど単純なことではないことが多いです。



 例えば退職勧奨を受けた場合を考えてみましょう。

 景気悪化や勤務成績の低下など理由は何でもいいのですが、ほのめかされた退職をそのまま受け入れてトラブルとなることは少なくないのです。

 退職勧奨は従業員本人の自由意思による退職の意思表示を求めるものですから、自由な意思を妨げるものであってはなりません(実務では完全に自由であることはなかなか難しいですが)。

 上司の勧めに従ったのだからと、何らかの優遇措置を期待しても、会社は平気で自己都合退職と扱うこともあります。

 本当に辞める気がなければ、安易に退職勧奨を受けたり、退職届は書かないことも必要です。

「明日までに返事」を求められることもあると思いますが、落ち着いてよく考えるようにしましょう。

 そして、退職勧奨に応じる場合も、「退職勧奨に応じて退職する」と退職届などの書面にはっきり明記することも大事です。

 「自己都合で退職する」のと「退職勧奨に応じて退職する」のでは、雇用保険の基本手当(失業給付)を受給するうえでも大きな違いになることもあります。



 また、私傷病による退職の場合も実務上単純でないこともあります。

 休職期間を経た場合は、自然退職、自動退職、当然退職が現在一般的になっています(使用者側も労働者側も見解に相違が生じることは少ないです)。

 一方、休職期間を経なかった場合、若しくは経る必要がなかった場合、使用者側と労働者側に相違が生じることがあります。

 ここで詳細に触れることは避けますが、…

 少しだけ…

 労働者側は「自己都合じゃないですよ…病気なんだから仕方ないでしょ…」…

 使用者側は「私傷病は自己管理不足…自己都合…」…

 これだけでは済まず、…

 労働者側は「傷病になったのは会社のせい…」…

 使用者側は「業務に関係のない傷病です…」…
 
 なかなか難しいです…



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 就業規則を作成する際、適用する労働者の範囲を明示することはとても大事です。

 正社員、契約社員、嘱託社員、パートタイマー、アルバイトなどなど様々な就業形態の方が同じ会社で働いていることがあります。

 よって、どの就業形態の方に適用する就業規則なのかをはっきり記載しておかないと労働者全員に適用するものと主張され(退職後に主張されることもあります)、無用なトラブルのもとになります。

 特に、退職金や賞与、休職の規定は要注意です。

 適用する労働者の範囲を明示するのですから、当然ながら、正社員、契約社員、嘱託社員、パートタイマー、アルバイトなどなどの定義を明確にしなければなりません。

 意外とこの定義を定めていなかったり、曖昧になっている会社が多いです。

 正社員、契約社員、嘱託社員、パートタイマー、アルバイトといっても会社によって様々です。

 会社ごとにきちんと定めておいた方がベターです。

 単なる時間や契約期間だけではなく、仕事の責任等も記載しておくのも一つの方法です(実務では非常に大切です)。

 大事なことは、定義を明確にすることにより、権利(賃金など)と義務(仕事の責任)を明らかにすることです。



 特に、…

 これからの就業規則は義務(仕事の責任)の明確化がより大事です…



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 休職にまつわるトラブルは多いです。

 最近ではうつ病、適応障害、パニック障害等と診断される従業員も多いので、以前より休職発生の確率は高くなっております。

 また、休職制度に敏感な従業員も増え、自社の就業規則を詳しく読んだり、休職制度など労働基準法全般に詳しい場合があります。

 会社側はそういう現状(うつ病と診断される場合が増加していること・休職制度に敏感な従業員が増加していること)を頭に入れておいた方がいいでしょう。

 うつ病については「業務外の傷病(私傷病)により…」と一括りで規定することが一般的ですが、「うつ病等の精神上の病気、メンタルヘルス不全により通常の労務提供ができないとき」と別に定めることも大事かもしれません。
 
 休職期間を与える従業員を勤務年数で区別することも可能です(可能というか、会社側としては区別するべきでは)。

 入社後、間もなく休職されてしまっては仕事を覚える期間を考えると会社にとって困ります。

 当然ながら、厳しい規定にしておく必要があります。

 試用期間中の従業員や勤続年数が短い従業員については対象外とするべきです。

 最近は、入社日の次の日に休職を要求する方もいらっしゃいますので、…

 逆に、勤務年数が長い従業員で職場復帰の見込みがあるならば(必ずしも長いから会社に貢献しているわけではありませんが)、休職期間も長く与えてもいいのではないでしょうか。

 勤続年数が長ければ長いほど休職しなければならないような病気や事故になる可能性も増えるわけですから、そういうときの従業員の不安を多少でも緩和してあげることが休職規定のそもそもの目的です。

 休職は労働基準法上定められたものではありませんので、従業員が休職期間中だからといって社会保険料(健康保険・厚生年金保険料)の支払いは免除されません。

 この社会保険料負担についても、期間が長引くほど高額となりトラブルになりやすいので、「毎月、本人負担分は本人から徴収する」など就業規則に規定するようにしましょう。

 また、休職期間満了時の退職理由を「解雇」にするのか、「期間満了」や「当然退職」にするのかも大事なところなので、きっちり就業規則に規定しましょう(「期間満了」もしくは「当然退職」とした方がベターでは)。

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 会社の総務担当者さんから、「採用選考時に健康診断書を提出することは問題ないでしょうか?」というご相談をよく頂きます。

 また、「採用選考時や採用にあたって、健康診断を実施してはいけないんですよね。

 厚生労働省のホームページにでていますよね。」というご質問も受けます。

 確かに厚生労働省ホームページの「採用選考時に配慮すべき事項」として、「合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施」は挙げられています。

 就職差別につながるおそれがあるとのことです。

 しかし、この文言を正確に読めば、合理的・客観的に必要性が認められる採用選考時の健康診断の実施は問題ないということです。

 というか、採用選考手続きの際には必ず健康診断書を提出させるべきと私は思います。

 最近は、採用直後、持病を理由に休職を申し出る若い社員もいらっしゃいますので、最低でも採用選考時に健康診断書は提出してもらうべきです。

 最高裁判所や地方裁判所の判決でも、応募者の採否を判断する材料として、採用選考時に健康診断書を提出させたり、採用選考時に健康診断を実施することは合理性があるとしています。

 採用選考時の提出書類として、「健康診断書」と就業規則に明確に記載しておくことが必要です。

 記載しておかないと求めることができないおそれもありますので。



 ちなみに、採用後の健康診断の実施は労働安全衛生施行規則第43条で義務付けられております。

 採用選考時と採用後をごっちゃにしないように気を付けて下さい。



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 会社の総務担当者さんから、「採用選考時に健康診断書を提出することは問題ないでしょうか?」というご相談をよく頂きます。

 また、「採用選考時や採用にあたって、健康診断を実施してはいけないんですよね。

 厚生労働省のホームページにでていますよね。」というご質問も受けます。

 確かに厚生労働省ホームページの「採用選考時に配慮すべき事項」として、「合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施」は挙げられています。

 就職差別につながるおそれがあるとのことです。

 しかし、この文言を正確に読めば、合理的・客観的に必要性が認められる採用選考時の健康診断の実施は問題ないということです。

 というか、採用選考手続きの際には必ず健康診断書を提出させるべきと私は思います。

 最近は、採用直後、持病を理由に休職を申し出る若い社員もいらっしゃいますので、最低でも採用選考時に健康診断書は提出してもらうべきです。

 最高裁判所や地方裁判所の判決でも、応募者の採否を判断する材料として、採用選考時に健康診断書を提出させたり、採用選考時に健康診断を実施することは合理性があるとしています。

 採用選考時の提出書類として、「健康診断書」と就業規則に明確に記載しておくことが必要です。

 記載しておかないと求めることができないおそれもありますので。



 ちなみに、採用後の健康診断の実施は労働安全衛生施行規則第43条で義務付けられております。

 採用選考時と採用後をごっちゃにしないように気を付けて下さい。



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 今回は給与所得者の住民税について今一度復習しましょう(先日もご紹介しましたが)。

 給与所得者の住民税は、原則として住民税の年税額を6月から翌年5月までの12回に分けて、給与支払者が給与から差し引いて納めることとされています(この納付を特別徴収といいます)。

 退職または休職等により給与から特別徴収ができなくなった場合は、残りの税額を次のいずれかの方法で納めることになります。

(1) 再就職先で引き続き特別徴収の方法により納める

(2) 退職する事業所で最後に支給される給与から一括して納める

(3) 市区町村から送付される納付書または口座振替で納める(この納付を普通徴収といいます)

 但し、1月1日以降に退職した場合は、原則として最後に支給される給与から一括して納めることになります。

 「但し」書き、が要注意です。

 詳細は触れませんが、いらぬトラブルにつながりかねません。

 就業規則等(退職のケース、休職のケース)で事前に周知しておくことも一つの方法です。



 ちなみに、納付書を紛失してしまった場合は市区町村の納税課等に問い合わせてみて下さい。

 すぐに再発行してくれます。



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 今回は給与所得者の住民税について復習しましょう(以前もご紹介しましたが)。

 給与所得者の住民税は、原則として住民税の年税額を6月から翌年5月までの12回に分けて、給与支払者が給与から差し引いて納めることとされています(この納付を特別徴収といいます)。

 退職または休職等により給与から特別徴収ができなくなった場合は、残りの税額を次のいずれかの方法で納めることになります。

(1) 再就職先で引き続き特別徴収の方法により納める

(2) 退職する事業所で最後に支給される給与から一括して納める

(3) 市区町村から送付される納付書または口座振替で納める(この納付を普通徴収といいます)

 但し、1月1日以降に退職した場合は、原則として最後に支給される給与から一括して納めることになります。

 「但し」書き、が要注意です。

 詳細は触れませんが、いらぬトラブルにつながりかねません。

 就業規則等(退職のケース、休職のケース)で事前に周知しておくことも一つの方法です。



 ちなみに、納付書を紛失してしまった場合は市区町村の納税課等に問い合わせてみて下さい。

 すぐに再発行してくれます。



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 使用者の一方的な命令で雇用関係が終了する解雇や一方的に退職を勧める退職勧奨と、自分の意思による退職とを混同するはずはないと思うかもしれませんが、実務ではそれほど単純なことではないことが多いです。



 例えば退職勧奨を受けた場合を考えてみましょう。

 景気悪化や勤務成績の低下など理由は何でもいいのですが、ほのめかされた退職をそのまま受け入れてトラブルとなることは少なくないのです。

 退職勧奨は従業員本人の自由意思による退職の意思表示を求めるものですから、自由な意思を妨げるものであってはなりません(実務では完全に自由であることはなかなか難しいですが)。

 上司の勧めに従ったのだからと、何らかの優遇措置を期待しても、会社は平気で自己都合退職と扱うこともあります。

 本当に辞める気がなければ、安易に退職勧奨を受けたり、退職届は書かないことも必要です。

「明日までに返事」を求められることもあると思いますが、落ち着いてよく考えるようにしましょう。

 そして、退職勧奨に応じる場合も、「退職勧奨に応じて退職する」と退職届などの書面にはっきり明記することも大事です。

 「自己都合で退職する」のと「退職勧奨に応じて退職する」のでは、雇用保険の基本手当(失業給付)を受給するうえでも大きな違いになることもあります。



 また、私傷病による退職の場合も実務上単純でないこともあります。

 休職期間を経た場合は、自然退職、自動退職、当然退職が現在一般的になっています(使用者側も労働者側も見解に相違が生じることは少ないです)。

 一方、休職期間を経なかった場合、若しくは経る必要がなかった場合、使用者側と労働者側に相違が生じることがあります。

 ここで詳細に触れることは避けますが、…

 少しだけ…

 労働者側は「自己都合じゃないですよ…病気なんだから仕方ないでしょ…」…

 使用者側は「私傷病は自己管理不足…自己都合…」…

 これだけでは済まず、…

 労働者側は「傷病になったのは会社のせい…」…

 使用者側は「業務に関係のない傷病です…」…
 
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 今までも何度もお話してきましたが、ご相談の多いところなので…

 中退共の休職期間中の掛金について再度復習しましょう。



 休職期間中の掛金の取扱いは実務で難しい面もあります。



 掛金の増額はいつでもできますが、減額は従業員の同意が必要となります(中小企業退職金共済法)。



 休職期間中、掛金を減額等したいときも、原則、従業員の同意が必要となります。

 休職してから同意を得るのでは遅すぎます。

 就業規則等に予め定めておくこと(休職期間中は掛金納付を減額、若しくは停止する)は当然必要ですし、さらに中退共に加入する際に、一筆もらうことも必要なのでは…

 とんでもない従業員さんもいらっしゃるので…

 せっかくなので、再度、中退共について復習しましょう。

 

 中小企業にが掛金を助成することで中小企業の従業員と福祉の増進と中小企業の振興に寄与することを目的としている退職金制度を中小企業退職金共済制度といいます。

 通称、中退共とか中退金と呼んでいます。

 以下、ざっくりポイントです(以前も触れましたが)。

(1) 事業主や事業主の妻、役員等は原則加入することができません。

(2) 掛金は全額事業主負担で月々5,000円から30,000円まで16種類があります。

(3) 掛金の増額はいつでもできますが、減額は従業員の同意が必要となります。

(4) 名前の通り、一定の中小企業を対象とした制度になっておりますので、対象外の企業は加入することができません。

(5) 申込書と申込み先はお近くの金融機関が便利です。

(6) 加入前の同じ会社の過去の勤務期間を通算することができます(当然掛金ダブルで払うことになりますが)。

(7) 前の会社の掛金納付月数を通算することができます。

(8) 掛金の納付があった月数が12月に満たないときは、退職金は支給されません

(9) 退職月まで掛金を支払う必要があります。(8)の場合でも支払う必要があります

(10) 従業員を懲戒解雇等した場合は退職金を減額することができます。その場合は、退職日の翌日から20日以内に厚生労働大臣に対して認定の申請をしなければなりません。但し、減額しても会社がもらえるわけではありませんので…



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 今回は給与所得者の住民税について復習しましょう(以前もご紹介しましたが)。

 給与所得者の住民税は、原則として住民税の年税額を6月から翌年5月までの12回に分けて、給与支払者が給与から差し引いて納めることとされています(この納付を特別徴収といいます)。

 退職または休職等により給与から特別徴収ができなくなった場合は、残りの税額を次のいずれかの方法で納めることになります。

(1) 再就職先で引き続き特別徴収の方法により納める

(2) 退職する事業所で最後に支給される給与から一括して納める

(3) 市区町村から送付される納付書または口座振替で納める(この納付を普通徴収といいます)

 但し、1月1日以降に退職した場合は、原則として最後に支給される給与から一括して納めることになります。

 「但し書き」が要注意です。

 詳細は触れませんが、いらぬトラブルにつながりかねません。

 就業規則等(退職のケース、休職のケース)で事前に周知しておくことも一つの方法です。



 ちなみに、納付書を紛失してしまった場合は市区町村の納税課等に問い合わせてみて下さい。

 すぐに再発行してくれます。



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