城戸紘志の「やっとわかった」

城戸紘志オフィシャルブログです。オフィシャルサイトはこちら→http://kidrum.com/

リズム重力論?

僕は独学で、モーラー奏法やアレキサンダーテクニークを勉強したり、
中途半端ですが、歴史や英語を勉強したり、
勉強する事が好きです。

っていうか、それによって
“新しい考えや知識に出会える事” が好きなんですね。

先月からLCC (Lydian Chromatic Concept) という
アメリカの作曲家、理論家George Russellが提唱した音楽理論を、
先日Rumba On The Cornerで共演させて頂いた藤原大輔さんに習いに行ってるんです。

藤原大輔さんのホームページ

まだ2回しかレッスン受けてないですが、めちゃくちゃ面白くて、感動してます。

やっぱり教わる喜びってありますね。

もっといろんな事を知りたいです。

ドラムだってまだまだ教わりたいと思っています。


さて、さっきはわかりやすいようにLCCを音楽理論と書きましたが、
理論とは少し違うみたいです。

バークリーメソッドという音楽理論も同時に勉強中なんですが、
メソッド(理論)はルールブックみたいなものなので、答えは一つです。

それに対して、
LCCはコンセプト(概念)なので、最終的に習得した後、
受け取り方は人それぞれ違ってていい、という事なんですね。

紀元前5世紀にピタゴラスが1オクターブの中に12の音程を取り出してから、
今に至るまで変わらない、普遍的なものを考える、音楽という学問みたいなものなんです。

これだけで、もうワクワクします。笑

学問だから、もっと進化していくのです。

勉強している時、教えている時に、
僕は自分の心がキラキラしちゃってるって事を、自覚してます。苦笑


そろそろ本題に入りますが、
LCCでは「音には重さがあって、重力を持つ」というユニークな発想をします。


ちなみにここからは、全くもって、ただ僕が僕の考えや感じた事をわかりやすく解説するだけで、
習った事ではありません。

そこんとこよろしくお願いします。


例えば、ドレミファソラシドと音を出した場合、
最後のドで落ちるべきところに落ちる感覚ってありませんか?

これをドレミファソラシ............

で、止めたらなんか浮いてる感じです。

......ド〜。

はい、今落ちましたね。

これはドに一番重力があるからです。

引っ張られてるんです。


この重力って発想を聞いた時、
すぐに僕の中で「それはリズムにも置き換えられる」と考えました。


リズムの場合、1拍目のアタマに一番強い重力があると思います。

|ドン・タン・ドンドン・タカトン|ジャン・ー・ー・ー|

だと、
「終わったー!」
って感じが強いというか、落ち着くというか、安心するというか。

|ドン・タン・ドンドン・タカトン|ー・ー・ー・ー|

だと、
「えっ!?終わり!?」
って感じというか、浮いてるような感じというか。


要するに、裏拍より表拍の方に重力があるんですよ。

Jazzはその重力に逆らう音楽と言えるでしょう。

基本的にシンコペーションとか、ポリリズムとかを駆使して重力に逆らうのです。
ボールが落ちそうになったらトス、落ちそうになったらトスの繰り返しです。

いいドラマーを褒めるときに
「あのドラマーの浮遊感すごいよね。」
なんて言うのは正に “それ” ですよね。

それから、これはあくまでわかりやすく言ってるだけですが、
Rockはあまり重力に逆らわない音楽と言えると思います。

で!!

ドラムの初心者(ドラムに限りませんが)は、
この重力に逆らえないんですよ。

ドラムソロなんてやらせたら、
ほぼ99%の確率で小節のアタマにシンバルとキックがジャーンと入ってから、
なんかやって、またアタマでシンバルとキックが入ってなんかやって...

一回落として安心させないと、次の動作やリズムに移れないんですよね。

前回の「音楽の真理を発見!?」の時に書いた、
音楽におけるカタルシスと結びつけると、

ずっと重力に逆らわないという事は、
地に足がついてる状態だから、ずっと安心できる状態であって、
ノンストレスです。

曲、アンサンブルによっては、それがいいという風に
聴かせられる場合もあるとは思いますが、
基本的に単調な音楽になるでしょうね。

好きか嫌いかは別として。

でも、
「重力に逆らえる人」が敢えて「逆らわない」のは
聴こえ方が違ってくると思います。

説得力が違うと思います。

「逆らえない」のと「逆らわない」のとでは全然違いますね。


なので、

Jazzを勉強するなり、
ひたすらシンコペーションを練習するなり、

重力に逆らって行ける力=浮遊力(とでも言う事にしましょう)
を養って行く事は、Rockをやる上でも大事だと思います。

というお話でした。

今回も長々と読んでくれた方、ありがとうございました。

最後に、重力に逆らってるバンドを紹介して終わります。




リズム的には特に重力に逆らってない!!笑

【やっとわかった】2013 January〜March

☆コーヒーの美味しさ。コーヒー飲みたくなる気持ち。

☆グルーヴとは、ワクワクする感じがどれだけ続くか、って事。

☆リズムのアンサンブル。変化のアンサンブル。周波数のアンサンブル。

☆熱量と構築のバランス。

☆変わる事は生きる事。変化する事が音楽。だから、 “音楽” は “生きる事” 。 

音楽の真理を発見!?

まだいろいろ 途中ではありますが、unkieのレコーディングを通して、
またいろいろ 得たものがありますので、ここに記しておきます。

長いので、お暇な時にでも、興味ある方は読んでみてください。

特にミュージシャンを目指す方は、早いうちに知っておくとご利益があるかもしれません。笑


〜〜まずは、音楽におけるカタルシス(心の浄化作用)というものの話から〜〜

音楽は誤解を恐れずに言えば、“変化を楽しむもの” と言えるでしょう。
変化しない音というのは、ある種ストレスを感じます。

飽きてくると言い換える事もできます。

だから、変化をつけていく必要がある訳ですが、
どのように変化をつけるかって事に人それぞれ違い(センス)が出る訳ですね。

変化をつけさせすぎると、情報量が多くなっていくので、
聴いた後、脳内再生されるのはフレーズではなくて、イメージとか雰囲気になるかもしれません。
 
変化が少なすぎると、飽きさせてしまうかもしれない。

それは、1拍の話なのか、1小節の話なのか、展開の有無なのか、
ケースバイケースですが、そのバランスの取り方が難しい訳ですね。

逆に考えれば、そこが面白いというか。


例えば、ドラムのビートが続く中で、ブレイクを入れる(音を一度抜く)事は、
少しストレスをかける事とも言えるでしょう。

でも、1小節ブレイクで次にビートが入ってくる時、気持ちいいじゃないですか。

これが音楽的なカタルシスというもので、
わざとストレスを与えて、それを解放してあげる。

それを続ける事によって、気持ち良くなれるんですね。

ただ、ビートが長く続き過ぎる場合にはそれがストレスになって、ブレイクが解放の役割になるし、
何がストレスになって、何が解放の役割になるかは、それもまたケースバイケースです。


ここまでで、大体音楽におけるカタルシスの存在は理解してもらえたのではないでしょうか。


ちなみにジャンルによって変化のつけさせ方は変わるかもしれません。

ジャズのコード、アドリブ、シンコペーションの変化のつけ方。
ロックのオンビート、フィルの入れ方、8ビートのアンサンブル、展開のつけ方。
ミニマルの周波数、ノイズの変化のつけ方。
ポップスとしての展開のつけ方。

など、です。

だから、テクニックを学ぶのは、この変化をつけさせるためだと思うのがいいでしょう。

ドラム的に言えば、
あのジャズのあの変化のつけさせ方を真似したいからダブルストロークを学ぶ、とか、
あのファンクのあの変化を取り入れたいから、パラディドルを練習するとか。


この “変化” というものに意識を向ければ、
曲作りやセッションの仕方もまた変わってくるでしょう。

その瞬間、何が変化していて、何が変化していないのか、
に意識を向けてください。

そうすれば、今自分が何をプレイすべきかがわかるはずです。

誰かが変化をつけているから、自分はあまりつけない。
周りが変わらないから、自分が変わる。
それが続いてきて、ストレスを感じてきたから、お互いに変化する。

とかですね。


〜〜次に構築と熱量の話〜〜

音楽には “構築” と “熱量” というものがある事を知りました。

それを聞いて、今まで説明のできなかった事たちが、頭の中で一気に繋がったのです。


まず音楽における構築というものには、

メロディ、歌詞、コード、リズム、構成、音色、などが挙げられます。
それぞれの楽器のフレーズ、フィル、全体のアンサンブル、テンポなどもそうですね。

レコーディングとなると、なおさらこの構築に対して、
作業を進める事が多くなってきます。

これは〈作曲家脳〉もしくは〈編曲家脳〉だと言えるでしょう。


これとはまた別のベクトルで、音楽には熱量というものが存在したようです。

グルーヴ感、とも言えるかもしれません。


そう言われてみれば、僕は10代の頃は熱量だけでドラムを叩いてた時期がありました。

この熱量は、グルーヴ感とまで言えたものではありませんが、
感情を剥き出しにして、ただがむしゃらに叩いていました。

それがいつしか嫌になったんです。

“感情の垂れ流し” のような感覚に嫌気がさして、
あくまで冷静に、熱さはステージングとして魅せる意識でやろうと思いました。

上手に演奏できなくなるからってのも大きかったかもしれません。


それから、サポートの仕事をたくさんやる事になって、
ますます、自分の熱量は邪魔になっていって、
ひたすら構築の方へバランスは傾いていった気がします。


JUDEや、フジファブリック、unkieでは、昔の自分が時々、垣間見える瞬間もあったかな。



〜〜ここから、熱量と構築、変化の話が混ざります〜〜

なんか同じ事を繰り返してるだけなのに、なんで飽きないんだろう。

って思うときがたまにあるんですが、それも、今まで言った話で説明できる気がします。



熱量を加えた演奏は、力が入ります。

その結果、音色やリズムにムラが出ます。

これが、変化につながるので、飽きない。


と、それだけではありませんでした。


なんと、熱量を加えて演奏すると、
フレーズまでもが変化してしまうんです!


熱量を加えずに演奏してたフレーズでは物足りなくなってくるんですね。


音色の変化、リズムの変化、テンポの変化、フレーズの変化。

これだけ変化すれば、間が持ちますね。


しかも演奏していて楽しい!

この熱量は〈演奏者脳〉と言える気がしました。


〜〜まとめると〜〜

変化の重要性を知って、構築と熱量の両方をバランスよく培う事が重要だと思います。



この経験を通して、
僕はもう少し“熱量” にシフトして演奏していこうかな、という気分になりました。

だから少し下手になるかもしれません。笑

でも、グッとくる演奏ができる気がしています。


構築と熱量の両方を持ち合わせた演奏の一例。

Sivad / Miles Davis











〜〜余談〜〜

熱量の部分は音源だと伝わりにくい事もあるかもしれません。


例えばこの曲。

Blackbird / The Beatles




Aメロはコードが23回も変化しています。

だから、2回Aメロを続けても飽きないんだと思います。

もちろん素晴らしいコードとメロディだからですが。

(結果論でしかないですが、
これに他の楽器を入れると情報量多すぎたのかもしれませんね)


そこからサビに変化。

ヴォーカルもダブリングに変化。 

で、間奏。

ここには熱量が加わってますね。
タッチが強くなって、音量も上がってます。

この熱量のまま、2回目のサビへ。

その後、もう一度イントロというか、Aメロのギターがくると飽きてしまうので、
変化をつけてます。

そして、鳥の鳴き声。

これが、すごいと思います。(後述)


この後、また少しイントロを変化させて、
3回目のAメロへ。

熱量だけで押し切る事もできたはずですが、
音源では伝わりにくい (=飽きがきてしまう) のです。

だから、[鳥の鳴き声=ノイズ]を入れたんですね。

ノイズは今や、メジャー、マイナーに次ぐ第3の調(キー)とも呼ばれていますが、
これを入れる事によって変化をつけたんですね。


ライブだと、それがなくても大丈夫なんですよ。

なぜかというとそれは、

音圧があるから。
視覚的要素、情報も入ってくるから。(プレイヤー、楽器、照明、ステージ、お客さん、など)

さらに、必ず、ノイズと共に聴いているのです。

お客さんの何かざわついた感じ、話し声、くしゃみ、
服が擦れる音、呼吸、会場によってはグラスの音だったり...

だから、ライブでは間が持つアレンジも、
音源では少しギミックを施す必要があるかもしれません。


そういう意味で[鳥の鳴き声=ノイズ]を入れたのはさすがだと、僕は思いました。


もう一つだけ言わせて頂くと、
イントロが一回しなのもさすがです。

大体2回くらいやっちゃいますよね。

下手したら4回やっちゃう人もいるんじゃないですかね...

メロディーの作り方も
Blackbird singing in the dead of night
までのメロディーを2回続けてから変化させようとするってのはあるんじゃないでしょうか。

この1回でサクサク変化していく感じがポップスの変化のつけ方だと、僕は勝手に思っています。

変化、熱量、構築の視点から見ても、やっぱりビートルズはすごいですね。



長々と読んで頂いてありがとうございました。


僕の個人レッスンではここに注目して、
レッスンをしていきたいと思います。

音楽的な真理(=正しい道理。だれも否定する事のできない普遍的で妥当性のある法則や事実。)
だと思いませんか?



5月に発売するunkieの4枚目のアルバムは自信作です。

期待していてください!!

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