受動喫煙対策の無理

受動喫煙対策と銘打って全国紙は頻りに世論を煽ります。飲食店も含めての全面禁煙に誘導しようとするものが多いのです。賛否両論を載せてはいても反対派も最後は未成年者や妊婦などへの影響に言及せざるを得ないのでどうしても腰砕けになります、例えば「たばこを吸う人も吸わない人も協調して共存できる社会」なんて言い方でお茶を濁しますから弱い。一方で推進派もステレオタイプです、健康被害、世界との比較(これは東京五輪を奇貨にしてのことです)、飲み屋の反対論への反論、大方がこの三本柱で組み立てます。肺癌や脳卒中のリスクが受動喫煙により非喫煙者の1.3倍になるというのがよく見る数字ですが、リスクとはどういう数字か、ここで何度も触れましたが覚えておられましょうか。計算し易く例えれば、肺癌になった人が3人から4人に増えたら1.3倍ですね。リスクというのは実数の比較ではなくて率の比較なのです、受動喫煙して肺癌になる確率と非喫煙者が肺癌になる確率の比。例えば受動喫煙した人10人中4人が肺癌になって(こんなに多ければ大騒動ですが)、非喫煙者も10人のうち3人が肺癌になるとすればリスクは1.3倍です。受動喫煙する人ってのは一体何人いるんでしょうね、何人かをサンプリングしてそれで全体を見通せるというのが統計学の大前提であるにせよ、受動喫煙の定義そのものが曖昧でしょう?肺癌になった人に尋ねる、あなたはたばこの煙に常時晒されてましたか?常時って?家庭内や仕事場に喫煙者はいますか?そんな「あるなし」質問だけで影響のあるなしを判定するのです、紫煙に曝される時間や濃度の程度を問わない、個人差を問わない無茶な集計でしょう。そして、非喫煙者との比較はあっても非受動喫煙者との比較というのを見たことがありませんね、つまり線を引けないのです受動喫煙したしないの間に(厳格に言えば非喫煙者と非受動喫煙者とは違うでしょう?)。そういう設計自体に無理があるのに、たかが1.3倍如きを重大事のように叫ぶ。何人を調べたのかは知りませんが何万人でしょう多くて、でもつまりは3人と4人の違いなのですよ、わかっていただけるように(30人対40人、300人対400人でもいいですが)。3/10:4/10でも30/10000 :40/10000でも、リスクは1.3倍です。そんなに言い立てるほどの差ですか?馬鹿馬鹿しい。受動喫煙の定義の曖昧さを鑑みるに出そうと思って出した数字(データ)のようにしか思えませぬ。もうひとつ、乳児突然死症候群のリスクは4.7倍になるとよく見ます、これこそこじつけもいい所だと思います。この病態は赤ん坊をうつ伏せで長く寝かすことが大きな原因です、これは今までの事故や事件を見ていればわかります。それを例によって両親がたばこを吸うかとか紫煙に晒される環境にいたか否かという単純な「あるなし」で区分けして、例数の多い少ないだけで因果にすり替える。安直に過ぎましょう。次に世界との比較。五輪開催に向けてのアピールもあってこれもよく見ます。WHOの禁煙基準があるやらで、日本は最低ランクなのだそうです。これが恥ずかしいと言うのです。何とかしないと世界の笑いものになる、のだそうです。国民の8割は非喫煙者だ、8割の健康を考えるべきだとの元厚相の尾辻議員の言が載ってます。世界がどっち向いてもあちらはあちらですけれどねぇ。まだまだ舶来崇拝欧米第一の島国根性が沁みているのですねえ。情けなくなることです。日本は日本です、何故そう言い放ちませんかね。もっとも反対派の言ですから何でもかんでも都合のいいものは援用しましょうけれども。最後の飲み屋からの反対論です、煙草吸いを追い出したら商売にならぬというものです。飲み屋を禁煙にする意味がどこにありましょうね、こんなことまで説明せねばならぬことでしょうかね。元神奈川県知事でそこで禁煙条例を何本も作ってた松沢参議が言ってます、高級すし店やフランス料理店、牛丼店も禁煙に賛成している、飲食業界は全面禁煙に反対と一括りで語るは間違いだと。バーの従業員が発癌しない体質を持っているわけではない、という意見も読みました。でも、そういうところで働くこと自体本人の意思でしょうに。強制じゃないことです、いやなら別の職種を探せばいいことです。他人(ひいては日本国民)の健康状態を心配してみせる、お為ごかしの正論で他論を排除する狡さというか、空っぽのリベラル理論です。たかが嗜好品に、他国の目を気にする悲しさです。よそはよそです。単純なことだと思いますがねぇ。

トンデモ記事

週刊現代や週刊ポストの告発モノはかつて大相撲の八百長ルポなど硬派なものもあって世間をゆるがせたのですが、トンデモものも多いのです。昨今話題になった週刊現代の医療叩き薬剤叩きですが、まだ続いているのです、恥ずかしながら今週号を初めて読みました(3月25日、4月1日合併号)。「医師看護師1200人から集めたビッグデータでわかった」と大見出しです、この薬を飲んではいけないワースト50だそうで実名がズラリです。このタイトル見ただけであちゃ~なのですが、劣情(敢えてこう言いましょう)を刺激しますわね確かに。自分の飲んでる薬が載ってれば嬉しいでしょうねぇ。いえこんな劣情刺激モノではなくて、現在の医療本流に公然と抗う医者(集団)は昔からいます(浜六郎さんという有名な人が率いる医薬ビジランスセンターなど)、この薬は使うなという情報を発し、医療事故の原告側の助っ人も請け負っているようです。科学的な根拠を示しての、文献や薬品のデータを検討しての反論ですからそれなりに聞けるのですが、それでも現場の常識からは離れている指摘が多いものです。これは近藤誠さんのがんもどき理論への主流の扱いに似てますか。が、この週刊現代のは科学的大調査と銘打ってますが、どこにもそのデータの情報がないし、1200人の意見を聞いたのが本当だとしても、どんな集団なのかもわかりませんし・・。科学的というにはそれだけでトホホな代物です。ビッグデータと言うてますが、高々1200くらいの数でビッグなのでしょうかね。という前提で、その内容です。ワースト50の映えある一位はロキソニンです。ええ?早々にOTC薬になって今や鎮痛剤の代名詞になってる薬です。その理由が胃潰瘍になる可能性があるからだそうです。おいおい、この薬だけじゃなくてどの鎮痛剤もその可能性はありますから。それだけで一位?記事には医者のコメントが載ってます、「痛みを感じさせないだけで、痛みの原因が治るわけではない」のだそうです。この薬に限ったことではないですよ鎮痛剤とはそういう役目です。それ以外にも、便秘の原因になり腸閉塞を起こす危険がある、のだそうです。大多数の医者が飲んではいけない薬と考えている、とあります。ええ?そんなことないですよ、だからこれだけ処方されてるんですから。私もよく使いますが、これでトラブったことはないですけれどね。上記しました浜さん達は鎮痛剤を批判しますよ、胃腸障害だけではなくて体が冷えるとか腎障害とか挙げて。あっち側の医者ばかりに聞いたんでしょうねぇ。デパス、プレドニン、ハルシオン、アリセプト、マイスリー、ワーファリン等々、よくもこれだけ全国での汎用薬を槍玉に挙げやがったなの態です。プレドニンとはステロイドホルモン剤です、これはどの医者も使用には注意してます、濫用する医者の方が少ない筈です、それを熱が出るとやらむくみが出るとか、肝機能が悪化する、皮膚が弱くなるとか書きなぐってます。この薬しかないという病気も多いのです、こんな批判するのはきっと浜さんの信者なのでしょうね。ワーファリンという薬も挙がってるのですが(堂々の9位です)、この薬は長嶋のタイプの脳梗塞の予防薬として重要なもので、他にも肺とか末梢の血栓予防として汎用される大事な薬なのです、必要でない人に無用に出す薬ではないのです、そんな特殊な重要な薬の飲んではいけない理由がこうです、「介護を受けたり車椅子移動をしている場合、圧迫によって皮下出血が起きることがある」。ええ?こんなこと言うあなたは本当に医者か?本当に看護師か?それくらいトンデモ話です。皮下出血と脳梗塞とどちらが大事なんだ?という第一義、なにより皮下血腫が強くなるようなら用量を変更しますから普通は。風邪薬としてこれまた汎用されるPL顆粒、これは実は市販されてるルルとかベンザとかとほぼ同じ内容なのです、だから有難がって飲む要もないのですが、この薬の飲んではいけない理由は「副作用によりせん妄(大騒ぎする、言うことを聞かず暴れる、おかしな行動する)状態になり易い」「眠気が非常に強いので、風邪には対症療法でよい」です。??。そんなことないですよ。風邪薬の副作用と言えば確かに眠気であり、ぼうっとする状態になりますから反応が鈍くなると見られる時もあります、中にはお年寄りの場合はおしっこが出にくくなるというのも経験したことがありますが、それくらいのことです。大事には至りません、見極めてあげれば。対症療法でよい、と言いますが、この手の総合感冒薬自体が原因療法(原因を取り除く)ではなく対症療法なのです(頭痛をとる、熱を下げる、鼻詰まりをとる等々)。本当に医者かあなたは?馬鹿馬鹿しい記事なのですが、これを真に受けて処方する医者に食ってかかる人もいるそうですから嗤ってばかりもいられぬとも思います。けれど反論するのも馬鹿らしいほどの程度の低い記事です。こういう質の悪い素人騙しの記事はやはり害ですねぇ。あまり薦めませんが、読まれるのも一興でしょうか。週刊現代の今週号です。

教育勅語考

教育勅語があちこちで槍玉に上がってます。大阪のトンデモ小学校事件で、女防衛相の国会答弁で。幼稚園児に暗唱させるってのが映像で何度も流れて、安倍首相がんばれとか安保法案通過おめでとうとか叫ばせるよりも確かにアナクロさではこっちの方が気持ち悪いとさすがにトンガリを自認する私も思ったことです。あんなことさせる?善悪の判断もできぬ年端もいかぬ幼児になんてことを・・なのですが、でも当時は小学校で毎朝礼で全員で唱和したのでしょう?校長が代表が前に出て読むのですが、間違えようものなら(詰まっても噛んでも)大変なことになったとの話。それだけのことで自殺した校長だか教員だかがいたんでしょう?論語の素読と同じ効果を狙ってたわけです。そして十分に効果があった。意味を知らぬままに「体に入れる」効果は確かにありましょう?例えば校歌。小学生の時意味のわからぬままに唄ってたでしょう?私も高校校歌でもわからぬままにしていた箇所がいくつかありました(かなり後で、ああ、そういう意味・・とわかりましたが)。でも頭に書き付けられている。素読ってのはそういう効果です。だからダメだと左翼さん達は来るのでしょうが、いいえ、日本人が日本人として生きて行く為の根幹精髄を沁み込ませるに必要だったと言うべきでしょう。もちろんそれが今の世の中に、現代の価値観に通用するか否かは別問題です。悪いばかりとは言えない、程度の肯定で大叩きされるのは左翼さん達の過剰反応としか言えぬでしょう。日本は韓国に悪いことばかりしたことはない、と言っただけで大臣を更迭したのと同じポリコレ棒です。防衛相の言は、日本が道義国家を目指すとしたその精神を今も取り戻すべきだ、親孝行だとか友達を大切にするとか、そういう核の部分は今も大切なものとして維持したい、程度のことなのです。なのに叩く。世紀の悪書を元にするとは何事?!と叩く。教育勅語はググって下さい、すぐに読めます。こんな時の検索エンジンはなんて便利なんだ!です。ちょっと前なら分厚い百科事典(もうこんなものどの家にもないでしょう、昔は一家に一揃いでしたよね)ひっくり返すかわざわざに本を買うしかないし、本を買うってもどこのどんな本を見ればいいのかすら雲掴むような話でした。都会にいれば古本屋とかを探しにも行けるんでしょうが田舎住まいじゃそうもできぬのです。で、わからぬまま。でも今は違いますよ。そういう意味で都鄙の差はなくなりました。だからググって下さい。全文すぐに読めます、そして読んでください。天皇陛下が臣民に対し有難くも下された勅語です、そこの順序が現代と大きく違うだけで、拳々服膺せよと本文にもありますように国民としての生きる規範が書かれているだけです。朕惟フニ我カ皇祖皇宗国ヲ肇ムルコト・・と始まります、いかにも古色蒼然たる文章です、でもこういう時代だったんですからそれだけのことです。臣民克ク忠ニ克ク孝二、世世厥ノ美ヲ済セルハ此レ我カ國體ノ清華ニシテ、と来て有名なフレーズです、父母ニ孝ニ兄弟(けいていと読みます)ニ友ニ夫婦相和シ朋友相信シ・・。父親はここいらまで空で覚えてましたよ、昭和5年生まれでした。素読の効果は絶大です。だからトンデモ小学校の理事長は幼稚園児に暗唱させたのでしょうが。左翼さん達が目を三角にして蛇蝎のごとく嫌うのはここです、一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ。天壌無窮なんて言葉には蕁麻疹が体中に噴き出るんでしょうね気の毒に。いざという時には天皇に命を捧げよ、こう命ずるのが気に入らぬのです。でも国を守るってのはこういうことでしょう?銘々の財産や命を守るためにって言って全体行動が採れますか?中央集権の制度下に国民で国を守るという基本理念を周知する。それは強要することです確かに。が、そうやって国づくりをしなければあの時代欧米に伍せなかったわけです。戦後アメリカが日本に二度と歯向かわせなくするように憲法にまで介入して固有の文化文明を悉く破壊した歴史ですが、当時の国会がそれに追従したのだから閣僚がそれに背くような言動するのは許されないと言った理屈で朝日の社説は吠えてます(3/10)。問題すり替えて非難しているわけです。現代でも十分に通用する社会規範なのです、それを問答無用に丸ごと消し去ろうとする。どちらがおかしいのか。大阪のあの理事長はおかしい奴です、そうは思います。が、教育勅語を見直すことは戦前回帰とか軍国主義復活なんて連中の一つ覚え反論とは全く別次元の、日本人の心根論なのです。私はそう思います。天皇陛下の為に死ね?そんな考えが今更通用する筈もないことです。がこの国を守るのは誰なんです?国民でしょうに。そこにどういう疑問があるのでしょう。狂犬国務長官が尖閣問題は日米同盟の範囲内のことだと言明したことに一番尻尾振って喜んでたのは左翼達ですからね、朝日毎日NHK。あの女防衛相はどうかと思いますが、それをいじめて喜んでる辻本や蓮舫、福島瑞穂の卑しいことですわね。トランプがアメリカをひっくり返してくれたのを奇貨に今こそ戦後レジームから脱却する秋でしょうに。うむ、今回は十分にトンガリました。

livedoor プロフィール

昭和32年 1月6日生まれ
昭和50年 山口県立柳井高校卒業
昭和58年 大阪医科大学卒業
昭和60年 梶川脳神経外科病院 勤務
平成04年 6月1日開業 現在に至る

・医学博士
・日本脳神経外科学会認定専門医 No,2746
・柳井医師会副会長

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