TPPの行方は

本当にトランプさんが大統領に就任しました。本当に、という感想ですよね。日本のTVはCNNの味方です、というかMSMのお追従を続けてます。MSMとは main stream media の略で、クリントン側についてこれでもかとトランプをこき下ろしてたメディア群の総称です。主流です、よく言われるエスタブリッシュ側(トランプも十分にエスタブリッシュ側の金持ちなんですが)の、ウオール街側の、1%側のメディアです。トランプさんが本当に大統領になって、就任演説であれでもおとなしくなるかと期待した向きもあったのでしょうが残念でしたと言うか。しかしそうなるといよいよ期待が膨らむのです、何か、TPPの正式な潰れ。TPPは農畜産業だけがダメージ受けるのではありません、関税をなくすということは国境をなくせとの思惑、日本だけではなく各国の国内産業を潰してグローバル企業、無国籍企業を利するばかりなのです。トランプさんが教えてくれました、NAFTAというアメリカやメキシコが加入しているアメリカ限定のTPPも潰すと息巻いて、それは何故かと言うと人件費の安いメキシコで車を作って、関税のかからぬことをいいことに値段安くアメリカで売る(性能は同じですからね)、企業は儲かるけれどもアメリカには金が落ちない、何よりアメリカの雇用が失われる。rust city に変わり果てたデトロイトは何度も映像に流れて。こんな無茶な制度をもっと拡げるだ?トランプさんの反対理由は主にこちらなのですが、私がここでいつも言っているように、その国の基本的なインフラ制度にまで手を出せる仕組みなのがTPPなのです。日本で言えば国民皆保険制度です、金の亡者たちからすれば涎の出そうな30兆円市場なのです。現行の生命保険の多くが外資であることはご存知でしょう、連中は医療保険も虎視眈々と狙っているのですよ。安倍さんは未だにご執心ですけれど、TPPの中身をなかなか開示しないということは余程に日本に有利な条件を呑ませているのかと期待もできますが、トランプさんがあれだけ嫌がるのにも十分に理由があるのでしょう。輸出産業にとってどこまで有利な交渉になっているのかはしりませんが、そんなに一方的な条件ではないでしょうまさか。となればバーター相手になり易いは医療保険でしょうね。今までも歴代の首相は削らねばならぬとなると必ず医療福祉を的にしてきましたから。だから危ないのです。国民皆保険は聖域だ、必ず守ると言い続けてますけれど、実は危ないのです。だから向こうさんから戸を閉めてくれるのは誠にありがたいと思うのです。頼むよ!いよっ!大統領!こんな声は聞こえないでしょうけれど。

EBMからPMへ

EBM。お聞きになったことありますか。Evidence-based medicine 科学的証拠に基づいた医療。反対語は empirical medicine 経験的治療とされてます。自分勝手に、ただ単に自分の経験だけに頼って客観性を欠く治療という色付けですが、もちろんそれが悪い訳ではないのです。国民皆保険制度下において投薬は医者の自由になりません、この薬はこういう病気はないと使えないときちりと決まりがあるのです。昔に言う、自家薬籠中の物、というのも普通の開業医や大病院にはありません。自分だけの経験とはいえそれなりの根拠であるのですから科学的証拠というモノの対極に置くべき「悪者」でも何でもないのですが、今までのが科学的じゃないからこっちにしましょうという流れではありました。生身のヒトを相手にする仕事です、文字通りの十人十色の個人差のある対象相手に、定型化一般化などできぬことなのですが、そこを無理矢理に数字にする、そのためには多数決しかないのです。千人万人のデータを集めて効果の出る方が多かった(全例に効果があるのではないのですよ、副作用の出る人も含まれての話です)もの、あれこれ面倒くさい統計学的デザインの末に有意な差が出たものを科学的証拠と持ち上げて、世界中の医者に強要する、それがEBMです。いいえ、これを推進した学者達は一等最初から言い訳してましたよ、これはあくまでガイドラインであって、参考にしてくれればいいので、これに沿わねばならぬというのではない、個々の症例によって変更すべしと。強要など一度もしてない、と彼らは言うでしょう。でも、そんなことはないのです、ガイドラインが葵の御紋なのです。これに沿った治療していて例えば患者さんが死んでも言い訳になる、そうでない時は大叩きです。医者は特にこういうお上の決定に本当に弱いですから、すぐに保身に走る、ガイドラインしか見ない。あなたを見ない。こういう症状で、こういう画像所見で、こういう血圧で、こういう血液検査の結果ならこういう薬。自販機医者ばかりになりました。あなたを診なくて済みますから、バカ医者どもには楽なこと。それで副作用が出ても、それはあなたの体が普通じゃないからだと、こう来ます。そんな経験された方いらっしゃいませんか?どこの馬の骨とも知らぬ大勢の人間のデータを集めて、どちらが多いと比べて、それがあなたに適当ってどうしてわかるんです?EBMとお上(医師会もすぐに迎合します)が言い出したのは私が開業してからのことだったと思いますが、こんなこと自慢でも何でもないですが、血圧やコレステロール値など男女差や個体差を無視して平気なガイドラインを真っ当なものと思ったことがありません。が、これが製薬会社を利したわけです、新自由主義を、グローバル資本主義者を利したのでした。自販機医者が多くなれば薬はどんどん売れますからね。血圧140超えたら薬を飲ませろ。病気の予防に十分なエビデンスがある、この殺し文句を添えればいいのです。治療から予防へ。これも同じ流れです、病気する前から薬飲ませろ、ですからね。医療費が青天井だと悲鳴を上げている一方で、こんな無駄遣い(製薬会社や御用医者達をばかり利する)しているのです。病気の予防などできる筈のないことを掲げて利権を生んでいる。目の前の患者さんを診ないでガイドラインばかり見ている。いえ、極端な話じゃありませんよ、あなたのかかりつけ医はどうです?検査ばかりしてませんか?で、それに飽きたか、またどういう利権が発生したのかは知りませんが、オバマが言い出したとかでまたまた日本の医学会が新しいことに食いついてます。Precision medicine 精密医療、だそうです。今までのは粗雑な医療だったのかい?とツッコミ入れたくなりますが。precision instrument とは精密機械だそうですから、その直訳系ですね。precise は正確なという原義です。今までのは不正確だったって?本意はEBMよりももっと目の前の患者に対して正確に、ということのようです。同じ抗癌剤使っても、ある人には副作用が全くなくて効果もある、が多くの人には髪は抜ける、ゲーゲー吐いてげっそり痩せる、苦しんだ挙句に死んでしまう、そういう乱暴さから脱却すべく。上記したように、EBMとは何千何万人のデータの単なる解析、多い少ないからの抽出です。その結果があなたに適当かどうかには何の保障もないのです。で、記事を読むと(Medical Tribune 2017.1.15号)この正確さとは遺伝子情報や生活習慣情報に基づく保健指導、医療介入を前提にしているようです。個人差を捉まえろというわけなのでしょうね。でも結局その個人差の判定の為に自分の経験じゃなくて機械(検査結果)を使えということです。確かに副作用は少なくできるでしょうが、個体差の探りにこそ長年積み上げてきた経験から引き出される医者の勘、鼻の利きを強調すべきじゃないんでしょうかね。いえ、どこまで行ってもこちらは数値化できません、一般化できません、から科学的正確さの対極にあり続けます。でも、決して間違いじゃないんです。やがてAIがコンパクトになってパソコン並みに診察室に常備されましょう、遺伝子情報も血液検査ですぐにわかるようになる、医者の仕事はそういうデータを打ち込むだけ。自販機よりも頭使わずに済むことになってしまいましょう(記事にはマニュアルワーカーと揶揄してあります)。海の向こうであれこれ生まれる横文字概念にいつもいつもフラフラと寄りついて、個体差が著しくて本来科学の対象になりえない人体を数式化しようする無茶に無条件無批判に追従している日本の医療です。そしてその変化をドライブしているのは学問的向上心に裏打ちされた公共益追求ではなくて、単に製薬会社の利益、グローバル企業の利権指向の政策操作であるという実態です。日本の学者がバカなんですね結局。いつまで経っても舶来礼賛から抜けられない。横文字読めることが自慢なんでしょう、それが横文字隷属に繋がっていることに気づいてないのですね。日本語に翻訳することが仕事だと。ったく・・・

ポリコレ棒でひっぱたく

丁酉、今年もよろしくお願いします。還暦です、1月6日が誕生日でした、満60歳になりました。まさかのトランプ勝利(まさかじゃなかったそうです、クリントンと米大手メディアの癒着やクリントンへのチャイナマネーの流入ぶり、メール問題としか報道されないその実態のえげつなさ等々負けた途端にあれこれ暴かれてましたが)、それにまっすぐリンクして語られるこの多いイギリスのEU離脱、プーチンはクリミアを取り戻したはいいけれどそこまでで、アメリカが弱体化してEUの危機の今こそ大チャンスなのでしょうにこれと言って手を打てず、間の調整役で名を上げようとする安倍さんを一蹴するのが関の山、二大国の為体のおかげで混乱の前年でした。この二人に自国民を抑えきれずに大騒動になっている朴(パク)さんを加えて、もう一つのTPPなんて呼ぶ向きもあるそうです、笑えませんが。今年もよろしくお付き合いください。少しでも皆様のお役に立てればと思って書いているのですこれでも。
 アメリカが political correctness にがんじがらめに縛られていて、とうとう爆発したのがトランプ騒動だったという解説が主流で、ポリコレ棒でひっぱたくという表現が見られるほど広まりました。なにもアメリカに限りません、弱者強者の欺瞞偽善は日本でも罷り通っています、障がい者という表記が象徴します。ですから笑ってばかりもいられぬのですが、新聞記事にへぇ~とさらに呆れるのがありました。メリークリスマスがポリコレ・コードに引っ掛かるんだそうです。さよう、キリスト教の強制なんだそうです。キリスト教徒による支配を連想させるんだそうです。します?そんな連想。笑ってしまいますがそれは宗教対立など絶無の日本に暮らしているからの感想で、ムスリムやの他宗教、黒の黄色の褐色のの多人種のるつぼであるアメリカならではの現象なのでしょうが、何とも窮屈な社会なんですなぁ。代わりにどう言うのか、どう思われます? Happy Holiday だそうです。ああそうか。なるほどね。妙に納得する感じですが、ホリデイなんですね。現にアメリカではキリスト教徒が減り続けているんだそうで、クリスマスが年中行事から宗教行事の一つに落ちてしまうは必然ではあるのでしょうね。ラマダンがとって代わる、なんてのも極端な推測ですが、所詮は多数が強いのです。だからトランプさんが強かったんですね。まだ白人の方が多い、キリスト教徒の方が多いのです、だから勝った。どんどん数を増やして来ている他民族他宗教他人種を叩きに叩いて、いまだ何とか数的に優位にある白人が勝った、の図。記事はほのめかします、トランプさんが勝ったから今年からは堂々とメリークリスマスと言えるようになるかもしれぬと。揚げ足取りの社会。言葉狩りの社会。それは密告社会に繋がるんでしょう。ネットで象徴される匿名社会、顔の見えぬ多数から叩かれる社会。なんて窮屈なんでしょうね。言論の不自由。お上の言論統制とは違った不自由。嫌な社会ですよ。

livedoor プロフィール

昭和32年 1月6日生まれ
昭和50年 山口県立柳井高校卒業
昭和58年 大阪医科大学卒業
昭和60年 梶川脳神経外科病院 勤務
平成04年 6月1日開業 現在に至る

・医学博士
・日本脳神経外科学会認定専門医 No,2746
・柳井医師会副会長

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