2012年01月03日

年末年始のあれやこれや

まずは新年明けましておめでとうございます。個人的には今年は自由業になって20周年の記念イヤーなので、例年とは違う意味で気合を入れて1年を過ごしていきたいと考えている。

さて、例のごとくプロレス業界に関わっていると年末年始は非常に濃密な時間を過ごすことになる。まずは昨年までNEO枠だった大晦日昼のDDT。サンプラザ中野くんが登場して「RUNNER」を生歌で歌うなど、例のごとく様々な出来事があったのだが、個人的には「すげえ!」と思ったのがセミに登場したほもクロ。結成当初はさほど大きな期待はしていなかったのだが、試合を重ねるごとにプロレスと音楽とダンスが、こちらの予想を上回るレベルで融合していきつつある。とりわけこの日の試合と23日のアイスリボン後楽園に関しては、この手のプロレスが嫌いな人にも有無を言わせない問答無用の勢いを見せてくれた。この調子で失速することなく突っ走り、武道館では空前絶後のバカ騒ぎを見せてほしいものだ。

夜の部は毎年恒例の年越しプロレス。様々なコンセプトで開催されてきた今大会だが、今年は「インディーのお仕事プレゼンツ」という形で開催。もっとも、この形での開催が決まった時点で、興行の本筋にはあまり番組として関わるべきではないと思っていた。当日に来場したお客さんの全てが、サムライに加入して「お仕事」を観ているはずはないからだ。ただ、以前から「インディー大賞」に関しては公開の場で発表したいと思っていたので、それを実現する場を与えて頂けたことは非常に嬉しかった。やや自画自賛になってしまうかもしれないが、興行と番組の関わり方としては程よい加減だったのではないかと思っている。

さて、昨年までは運営の中心にいた大日本の登坂栄児、DDTの高木三四郎、K−DOJOのTAKAみちのくのお三方が一歩引いて、今年はより多くの団体の代表が運営ミーティングに参加。運営の中心になったメンバーの年齢も若返ったこともあって、例年に比べると今年の年越しプロレスは二つの傾向が明確になった。ひとつは週プロで報道されない、いわゆるどインディー団体の選手が多く参加。カラテバラモンや遠藤マメといった選手が、聖地後楽園のリングに上がったことは、アタシ的には「困ったもんだ・・」と思いつつも快挙だった。

そしてもう一つは例年以上にバカ騒ぎのテンションが上がったこと。ディーノ選手プロデュースの「怒っても笑ってもいけないプロレス」は、これが録画ならばノーカット放送は無理と思われる際どいネタが山盛りだったにも関わらず仕事を忘れて笑わせてくれたし、ボーナストラックの超多人数タッグも今年のような運営メンバーだったからこそ実現した企画だったと思う。ここ数年、やや手堅い方向にまとまりつつあった年越しプロレスが、こういう形でハジけてくれたことは、アタシ的には非常に嬉しいことだった。

そしてもう一つ、大会を終えてみて大きな発見だったのは、この大会の軸となった試合がいずれも勝ち負けの勝負ではなかったこと。これは昨年以前もそうだったのだが、今年はとりわけその傾向が強かったと思う。大会の主役となった大家健選手と関根龍一選手に対して、本気で勝利を期待していたファンはごく少数だろう。丸藤正道選手に挑んだ吉野達彦選手も同じである。他のカードにしても「どっちが勝つんだ?」という次元で、大きな興味を抱くことができた試合はなかったと思う。

アタシは最も普遍的なプロレスは、試合前から「どっちが勝つんだろう?」とワクワクできるプロレスだと思っている。実際、歴史に残る名勝負の大半は勝ち負けの結果に大きな意味があった。そういう意味では、こういう大会は楽しいけれど薄っぺらい記憶しか残らないはずなのだが、少なくともアタシにとってはここ数年で最も記憶に残る年越しプロレスとなった。

初の蛍光灯デスマッチで血だるまになって奮闘する大家選手の姿には、解説をしながら不覚にも泣かされてしまった。関根選手と吉野選手の最後まで諦めない奮闘には、バルコニーから声を出して声援を送ってしまった。3人とも本気で「勝てるかも!」と思えるシーンは無かったが、それでも観る側を本気にさせてくれるプロレスを見せてくれたと思う。

プロレスで大事なのは観る側を本気にさせることである。楽しいプロレスも変わったプロレスもいいが、やはり真ん中にあるべきは本気にさせてくれるプロレスである。前述の3試合がアタシを本気にさせてくれたのは、各選手の人間的な魅力と、本来の限界を超える頑張りを引き出したシチュエーションによるところが大きかった。これは過去にも言われてきたことではあるが、そのことを強く再認識できたことはアタシにとって非常に大きな収穫だった。

前述した各選手の人間的な魅力と、その試合のシチュエーションを伝えるのはアタシたちの仕事である。新年早々にそれを再認識できたことで、今年は昨年以上に頑張れそうな気がしている。



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アタシの友人が書いた青春小説。主人公は実は女装が好きな容姿端麗の高校生。そんな彼が文化祭の仮装パレードで嬉し恥ずかしの女装をしたところから、なんとも甘酸っぱくもほろ苦い青春ドラマが始まる。




hirotsugu1069 at 09:36コメント(1)トラックバック(0) 

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コメント一欄

1. Posted by mulheres   2017年03月12日 22:14
価値のあるものを獲得し、迷子にされていません。

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