2011年12月
2011年12月31日 22:43
2011年12月24日 01:37

少し前の記事になりますが、日経新聞の12月11日の風見鶏は読み応えのある論説でした。「真珠湾の埋もれた教訓」というタイトルで、「米国の国防長官や軍司令官は側近の助言やインテリジェンスだけでなく、歴史を判断材料として大切にしている。」という趣旨のくだりで始まり、国防総省(ペンタゴン)には「歴史局」という部署があり、過去の軍事行動の失敗例や米軍が関与した国々の歴史などを調べ上げ、同じ過ちをくりかえさないようにしている。しかも1943年という第2次世界大戦中に設置しているということです。翻って日本では、「過去の失敗を総括するにはだれがいけなかったのかを特定し、事実上、名指しで糾弾しなければならないので、そういうことを嫌う集団意識がある」のでなかなかこういった試みが各所でできないし進まないということです。
しかし、こういった取り組みは同じ過ちを繰り返さず、国家・社会を発展させていくために必要不可欠であろうと思います。さしずめ、今、必要なのは、3月11日の東日本大震災に伴う原発事故の歴史的検証だろうと痛感します。国会でも事故調査委員会が開かれているようですが、報道にでてくる当時の政策責任者は何やら「自己弁護?」「責任転嫁?」しているようにも聞こえてきます。将来のためにも厳しい検証が必要だと思います。
話は変わりますが、「税と社会保障の一体改革」で消費税増税の論議が盛んですが、これも過去の歴史を検証する必要があると思います。
1997年に当時の自・社・さ政権の時に、政策責任者が主導して消費税を3パーセントから5パーセントに引き上げて(5兆円の負担増)、特別減税2兆円を打ち切りました。おまけに社会保険料も2兆円値上げをしました。合計9兆円の負担増を行った結果金融危機が日本で発生いたしました。4大証券の1つ山一證券が倒産し、都市銀行の1つ北海道拓殖銀行が倒産し日本発の金融危機が発生するのではないかといわれました。翌98年にはこの対策の一環として大型の補正予算も組まれ逆に国債残高が増えました。
今の日本の経済状況、世界の経済状況は当時よりはるかに悪いはずです。こういった失敗の歴史を学んでいるのかと心配になります。
「温故知新」という言葉があるように「歴史を学ぶ」ということは政治家にとって大変重要だと思います。そういえば、昔、サッチャー元英国首相が来日したとき、秘書時代の私の先輩が講演を聴きにいったとき、政治家に必要なのは「フィロソフィー(哲学)」と「ヒストリー(歴史)」といっていたと教えてくれました。
2011年12月09日 01:03

昨日8日付けの西日本新聞朝刊の1面には「なるほど」とうならされました。「仕分け官僚が『指南書』」というタイトルで1面だけでなく3面、28面に記事が掲載されていました。
従来から、事業仕分け(先月実施した仕分けは「政策提案仕分け」と言うそうですが…)には、官僚が振り付けをしているという話がチラホラでておりました。しかし、政府は、「政治家と民間有識者が公開の場でガチンコで議論をし無駄の削減を行っている。」という趣旨の主張を行っていました。民主党政権の政治主導の象徴とされてきました。
これが、報道のとおり、官僚、特に財務官僚の振り付け、誘導、アンチョコ(カンニングペーパーみたいなもの)で行われてきたというのであれば、「事業仕分けとは一体なんだったのか?」という大きな疑問がわきます。政府はこの事業仕分けを、財務省が行ってきた予算査定を公開させ、政治家や民間有識者が関与するようになったことに意義があるといっていましたが、財務省の振り付けで行うなら全く意味の無いものになるでしょうし、そもそも「公開」ということであれば、わざわざ会場を借り、専門の事務局までおき専任の大臣までおかずに国会の予算委員会や決算委員会で行えばよいのではないかと思います。(予算委員会も決算委員会もテレビで中継もされていますし、議事録も公開をされているのですから…)しかも、「本質的に事業の要・不要を決めるのにあれだけの短時間で決めてもよいのか?」もっといえば「対象となる事業は誰がどういう基準で選び出しているのか?」という大きな問題点もあります。(もちろん選ぶ基準は財務省が選んでいるのでしょうが…)
また、11月に実施した政策提案仕分けはこれで無駄削減をアピールし消費税増税のアピールにしようという意図がみえみえでした。まさに財務省あっての仕分けということではないでしょうか。なんとも無責任な政治としかいいようがありません。
経済産業省OBの古賀茂明さんが「そもそも、こんな大きなテーマをわずか数時間で議論すること自体意味がなく、一応、対立形式にして結論を出し、連舫行政刷新担当相にショーアップしてもらうというだけのこと。ガチンコで議論しているように取り繕ったりせず、『いろんなことを面白く学べるバラエティーです。』と正直に言った方がいい。」という論評は正鵠を得ています。(確かに、「一番じゃないとだめなんですか?」という発言は、似たような発言も含めていろいろなコマーシャルやバラエティ番組で面白おかしく取り上げられていましたが…)
しかし、今のわが国に、バレエティーをやっている時間が政治家や役人にあるのでしょうか?本質を捉えしっかりと取り組まなくてはならないと思います。
この件を取材し記事を書いたジャーナリストに敬服です。
2011年12月07日 01:50
12月4日は、地域のもちつき大会とお祭りに行きました。お餅をつくのは、特にもち米を杵でこねていくのが一苦労です。しかし、日ごろお世話になっている地域の方と楽しくもちつきを行いました。お祭りでも多くの方にご挨拶をさせていただき楽しく過ごしました。ところで、もちつきの会場で、小学生から、「ハリー」と声を掛けられました。何を隠そう、時々言われるのですが、私は、有名な映画の「ハリーポッター」の主人公の男の子に似ているそうです。もちろん年齢は、親子ほども違います。(私が童顔なせいかもしれませんが・・)私に声を掛けた小学生が友達にも「はりー」がいると紹介し(?)握手までしました。自分はもしかして人気者なのかと密かにうれしい思いがしました。楽しい一日でした。