2012年09月
2012年09月20日 22:28
政府の尖閣諸島国有化宣言以来、不安定であった日中関係がますます悪化しています。しかし、この尖閣諸島の問題では妥協も後退もしてはいけないと思います。かつてナチスドイツがヨーロッパを席巻していた時代、イギリスをはじめ欧州諸国は融和外交を行っていました。その結果、図に乗ったナチスドイツは、まず、オーストリアを併合し、次にチェコスロバキアのズデーデン地方を併合し、ついにはポーランドに侵攻し第2次世界大戦が勃発しました。妥協して相手を付け上がらせた結果がこの惨劇となったわけです。今、中国が尖閣諸島に執拗に触手を伸ばし始めたのは、2010年の9月に尖閣諸島周辺の日本領海に不法侵入した中国漁船の船長を不起訴処分にしたからだと思っています。その結果、日本はこの程度なら大丈夫だ。どこまで揺さぶれば弱音を吐くか。どこまでなら自分達が侵略(進入)しても大丈夫かと計算高く行動を行っているのだろうと思います。こちらも肝を据えて、侵略、進入に対して海上保安庁を中心に徹底的に対応していかなければならないと思います。
ところで、ご承知のとおり尖閣諸島は、今年の4月に石原都知事がアメリカで著名なシンクタンク、ヘリテージ財団で、購入を打ち上げて地権者とも交渉し準備を進めてきました。石原都知事の構想では、尖閣諸島の魚釣島に漁船の係留施設を作る。そして、周辺で操業を行う漁船のために無線基地を作るというものでした。(石垣島からこの地域までは片道6時間もかかり、天候が荒れれば周囲に避難する場所がないのです。)こういったことを通じて日本の実効支配を形あるものにしていくことが非常に大事なことだと思います。
しかし、一方、政府は国有化はしたが、従来どおり「平穏かつ安定的」に管理するということですが、これは従来と全く同じ状態を保つことです。ただ、尖閣諸島を借りていた状態が国の所有になったというだけにしか過ぎません。日本の実行支配を高めるものにはなりません。竹島の事例をみてもわかるとおり、実効支配をしているほうが圧倒的に有利なのです。(韓国が日本の領土を不法占拠していても、こちらが実行手段を用いて取り返せば別ですが、国際司法裁判所は国内の裁判と違って、相手の同意がないと裁判が始まりませんし、国内の裁判のように強制的に立ち退かせる手段を持たないのです。)だからこそ、尖閣諸島の場合、実効支配している日本がそれを確実なものにしていく必要があるのです。
これは推測ですが、私は、中国サイドから、石原都知事が所有して実行支配を高められたら困るから、政府が所有して国有化しても従来どおりの扱いなら大丈夫だというふうなシグナルが送られていたかあるいは中国の意図をそのように誤って読み取ってこのような処置をとったのではないかと思います。
今日のNHKのニュースで、尖閣諸島の国有化の前、APECの外相会議で玄葉外務大臣が中国の楊外務大臣に「石原さんが所有するのを防ぐ手段は国有化しかないから理解してください。」などと発言していたということが報道されていました。全くわが国の国益を代表する外務大臣の発言かと耳を疑いました。むしろ、石原都知事にすべてを任せて、政府は、中国に対して、「わが国の国内の島を所有者が東京都に売却しただけですよ。通常の土地取引ですね。」というくらいに中国の外交攻勢をいなしたほうがよっぽどよかったのではないかと思います。
ところで、ご承知のとおり尖閣諸島は、今年の4月に石原都知事がアメリカで著名なシンクタンク、ヘリテージ財団で、購入を打ち上げて地権者とも交渉し準備を進めてきました。石原都知事の構想では、尖閣諸島の魚釣島に漁船の係留施設を作る。そして、周辺で操業を行う漁船のために無線基地を作るというものでした。(石垣島からこの地域までは片道6時間もかかり、天候が荒れれば周囲に避難する場所がないのです。)こういったことを通じて日本の実効支配を形あるものにしていくことが非常に大事なことだと思います。
しかし、一方、政府は国有化はしたが、従来どおり「平穏かつ安定的」に管理するということですが、これは従来と全く同じ状態を保つことです。ただ、尖閣諸島を借りていた状態が国の所有になったというだけにしか過ぎません。日本の実行支配を高めるものにはなりません。竹島の事例をみてもわかるとおり、実効支配をしているほうが圧倒的に有利なのです。(韓国が日本の領土を不法占拠していても、こちらが実行手段を用いて取り返せば別ですが、国際司法裁判所は国内の裁判と違って、相手の同意がないと裁判が始まりませんし、国内の裁判のように強制的に立ち退かせる手段を持たないのです。)だからこそ、尖閣諸島の場合、実効支配している日本がそれを確実なものにしていく必要があるのです。
これは推測ですが、私は、中国サイドから、石原都知事が所有して実行支配を高められたら困るから、政府が所有して国有化しても従来どおりの扱いなら大丈夫だというふうなシグナルが送られていたかあるいは中国の意図をそのように誤って読み取ってこのような処置をとったのではないかと思います。
今日のNHKのニュースで、尖閣諸島の国有化の前、APECの外相会議で玄葉外務大臣が中国の楊外務大臣に「石原さんが所有するのを防ぐ手段は国有化しかないから理解してください。」などと発言していたということが報道されていました。全くわが国の国益を代表する外務大臣の発言かと耳を疑いました。むしろ、石原都知事にすべてを任せて、政府は、中国に対して、「わが国の国内の島を所有者が東京都に売却しただけですよ。通常の土地取引ですね。」というくらいに中国の外交攻勢をいなしたほうがよっぽどよかったのではないかと思います。
2012年09月06日 10:02
新聞、テレビの報道では、民主党、自民党の代表選挙、総裁選挙のニュースが盛んに流れています。今国会の会期末は8日までですが事実上「開店休業状態」です。平成24年度予算の執行に重要な「赤字国債発行法案」をはじめとした重要法案がたな晒しの中でこんなことをやっていていいのかと憤りを感じるのは私だけではないでしょう。
今日の新聞報道などで、民主党代表選挙に関して、野田首相では選挙に勝てないから「イケメン」といわれる若手閣僚を担ぎ出そうと言う動きが加速しているそうです、このニュースを見て、かつて平成元年、私がちょうど大学に入ったばかりの時でしたが、竹下内閣が消費税導入とリクルート事件で倒れた時の話を思い出しました。当時の内閣支持率は一部報道では消費税と同じ3%になったと言われるくらいの最悪の状況でした。数ヵ月後には都議会議員選挙と参議院選挙が控えていました。竹下首相の後継として清廉で一徹な伊東正義元外相が党内から大きな期待で推された時に、伊東元外相が発した言葉が「表紙を変えても中身を替えないとだめだ。」という言葉でした。
伊東元外相は、農林省(当時)の役人時代、実力者の河野一郎大臣に逆らい左遷されたり、鈴木内閣の外務大臣のとき「日米同盟の中に軍事的意味合いが含まれるか否か」で鈴木首相と対立して外務大臣を辞任したりとまさに骨のある政治家でした。(ちなみに鈴木首相は日米同盟に軍事的意味合いが含まれないと答弁し、伊東外務大臣は当然含まれると答弁しています。どちらが正しいかは、いわずもがなですが…)
当時、妙にこの老政治家に興味を持ち「素晴らしい方がいらっしゃるものだな」と感じ入りました。その後、伊東正義さんは政治改革と党改革にまい進されました。しかし、政治改革と党改革は党内の大反対に会い頓挫しました。無念であったろうと思います。平成6年には鬼籍に入られました。
以前もこのグログで書きましたが、2年前に鳩山首相では選挙を闘えないからといって菅直人に首相を替え、菅直人でだめだから(確かに首相としてだめだったと思いますが…)野田首相に替え、野田首相で選挙に落選しそうだからまた替える?政治と政党の劣化だけが進んでいます。何のために政治家をやっているのか。志を己の胸に問うたらどうでしょうか?
今日の新聞報道などで、民主党代表選挙に関して、野田首相では選挙に勝てないから「イケメン」といわれる若手閣僚を担ぎ出そうと言う動きが加速しているそうです、このニュースを見て、かつて平成元年、私がちょうど大学に入ったばかりの時でしたが、竹下内閣が消費税導入とリクルート事件で倒れた時の話を思い出しました。当時の内閣支持率は一部報道では消費税と同じ3%になったと言われるくらいの最悪の状況でした。数ヵ月後には都議会議員選挙と参議院選挙が控えていました。竹下首相の後継として清廉で一徹な伊東正義元外相が党内から大きな期待で推された時に、伊東元外相が発した言葉が「表紙を変えても中身を替えないとだめだ。」という言葉でした。
伊東元外相は、農林省(当時)の役人時代、実力者の河野一郎大臣に逆らい左遷されたり、鈴木内閣の外務大臣のとき「日米同盟の中に軍事的意味合いが含まれるか否か」で鈴木首相と対立して外務大臣を辞任したりとまさに骨のある政治家でした。(ちなみに鈴木首相は日米同盟に軍事的意味合いが含まれないと答弁し、伊東外務大臣は当然含まれると答弁しています。どちらが正しいかは、いわずもがなですが…)
当時、妙にこの老政治家に興味を持ち「素晴らしい方がいらっしゃるものだな」と感じ入りました。その後、伊東正義さんは政治改革と党改革にまい進されました。しかし、政治改革と党改革は党内の大反対に会い頓挫しました。無念であったろうと思います。平成6年には鬼籍に入られました。
以前もこのグログで書きましたが、2年前に鳩山首相では選挙を闘えないからといって菅直人に首相を替え、菅直人でだめだから(確かに首相としてだめだったと思いますが…)野田首相に替え、野田首相で選挙に落選しそうだからまた替える?政治と政党の劣化だけが進んでいます。何のために政治家をやっているのか。志を己の胸に問うたらどうでしょうか?