2015年12月

2015年12月29日 13:24

 暫くぶりにブログを書きます。ご無沙汰ですみません。(何度かこのフレーズを使っており恐縮ですが・・・)
 今年も1年色々なことがありましたが、4月の統一地方選挙は出馬を見送らせていただきました。様々考えましたが、それが現時点で最良の選択だろうと決断しました。ブログでのご報告も遅くなり申し訳ございません。しかし、政治活動は地道に続けてまいりますのでご指導のほどよろしくお願いいたします。
 さて、今年のニュースの中で気になったのは、中国(中華人民共和国)の習近平国家主席と台湾(中華民国)の馬英九総統がシンガポールで会談したことです。1949年の中台分断以来初のトップ会談であり世界に大きな衝撃を与えました。
 国民党と共産党の会談で思い出されるのは、1936年の「西安事件」です。かつて国民党の蒋介石総統の部下であった張学良が共産党と和解し共同して抗日戦線を戦うことを主張し、聞き入れられないと今度は蒋介石を軟禁してその実現を迫りました。その結果蒋介石はじり貧状態にあった共産党の毛沢東と会談を行い、国民党と共産党の内戦を休戦して抗日へ共同歩調をとるという世に言う「国共合作」を行いました。
 この結果、日本は日中戦争に敗北を喫することになるわけですが、まさに西安事件はアジアの近代史に大きな影響を与えたエポックメーキングだと思います。常々思っている私の説ですが、育ちのよかった張学良(さらに父である張作霖を関東軍に爆殺されたため関東軍そして日本への怒りはひとしおであっただろうから・・・)を老獪な周恩来が上手に説得したというのが西安事件の一つの事実ではないかと思っています。ちなみに、張学良は蒋介石のことを兄のようにしたっていて、「兄を諌める」という思いで蒋介石を軟禁したそうですが、蒋介石は張学良のことを「部下」としか思っていなかったそうでで、蒋介石からしてみたらただ単に「部下の反乱」つまり「クーデター」に以外何者でもなかったわけですから人間模様というのはなかなか一筋縄ではいかないなと思います。その後、張学良は逮捕され50年近くに渡って軟禁状態に置かれてしまいます。確か私が大学時代の平成2年頃に正式に軟禁状態が解かれて、テレビのインタビューに答えていました。当時、非常に歴史の重みを感じました。
 さて、今回の会談は、アジアにおける何か大きな地殻変動の現れかもしれません。この会談が日本にとってどういう影響をもたらすのか、また日本がどう利活用していかなくてはならないのか、アジア外交の真価が問われるだろうと思います。


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