確固としたアイデンティティ

今日は大学1年生を対象に、「まちづくり」についてのお話。
全学対象に、全員が受講することが義務付けられているリレー講義のようなもので
世の中のいろんなことを色んな角度から色んな人がしゃべるという講義の一コマ。
興味があるとかないとかではなく、とりあえず聞いておけ、というある種乱暴でもある。
でも、こういうのも嫌いではない。
何もしなければ多分、触れることのないような分野や人の話を聞くことで
「あれ?」という発見があるかもしれないし。こういうものについては食わず嫌いは損
でしかないのかもしれない。

で、うちが行っている「まちづくり」の内容と、そのコンセプトなどを紹介させてもらった
のですが、休憩時間中に、担当の先生との話になって、大学も同じですね、というおしゃべり
をしていました。
「まちづくり」においても地方創生などの流れの中で、流行のように色んな「まちづくり」が
行われて、お金も投入されて百花繚乱な感じですが、大学も今後の少子化などの流れの中
で、あれやこれやと試行錯誤をされています。大事になってくるのはそこが持つ特徴、
アイデンティティをしっかりと見据えて、「うちはこれだ」という確固としたものをしっかりと
内外に発信し育てていくことだと思いますが、打ち上げ花火のようにドカーンと大金を
投入して新しい施設を作ったり、持続性もなさそうなことをやっても、後に残るのは・・・な
感じで。目先のことではなく、こんな時だからこそ、ちゃんと足元みようよ、ってことですね
なんて話をしていました。

な〜んてことを話している、すぐそばで、まさに今週末に新しいスポットがオープンして
CMやらつり広告やらが展開されているのは、もう皮肉でしかない・・・気もしましたが。
思わずそれについて講義中に話してしまいそうになり、慌てて口をふさぎました。

これだけ情報が溢れていて、流行り廃りのスピードが加速していく中で、そんな中でも
ゆらぎないアイデンティティを築いていくことって、難しくなっているのかもしれません。
それは個人にしても、会社や組織、自治体にしても。
「悠長なことは言ってられん」かもしれないですが、そんな時代だからこそ、100年続く
コンセプトとかビジョンってのを示していけるかどうかが存続の可否を決定づけるのかも?

日本って国は・・・大丈夫なんでしょうか?

大きくなるもんだ

この年になると、自分の加齢ってのは、ポジティブなことよりもネガティブな方向に視点が
向いてしまいそうですが、子どもたちの成長ってのは、驚かされることばかり。

昨日は、昼から先週に続き「あかり玉づくり」のワークショップを開いていたのですが、
去年まで、うちの子育て事業に参加していた親子が2組。どちらもお姉ちゃんが幼稚園に
入園したので子育て事業からは卒業(未就園児までという条件があるので)、ひと組は
下の弟君が6か月位なので、時々お母さんは参加して下さっています。

お姉ちゃん同士が同級生なので、お母さん同士も仲良しなのですが、どっちのお姉ちゃんも
去年まで子育て事業で、よく会っていたし、去年もあかり玉づくりに参加してくれていた
のですが、去年は集中力が続かず、途中で断念。お母さんが残りを仕上げてくれました。
が、今年は二人ともスタッフの手伝いはありましたが、それぞれ自分のあかり玉を完成
させるところまで頑張ってくれて、子どもの成長を感じました。どっちもお姉ちゃんになって
なんかしっかりしたところもみせてくれてたし、そんなところに子どもたちの成長を実感。

前の会社の同僚も、たまたま水族館に遊びに来てる、というので誘ったら、子どもを連れて
来てくれたのですが、こちらも前に会ったのは1年半くらい前?その時は恥ずかしがって
挨拶もしてくれませんでしたが、一緒にあかり玉を作り、完成させることが出来ました。
めっちゃしゃべるようになっていて、びっくりです。


子どもたち、大きくなるもんだなぁ。(当たり前だけど)
自分も外見で成長はないですが、中身で負けずに成長できるよう頑張らねば。
ただ老けるだけって、情けない。

港まちの個性

あっという間に師走が始まりました。2016年もあと1か月。
今年を総括する時期が来たというのに、総括をするような余裕はなく、個人的には
「さっさと終わって」と思う気持ちと「終わられたら困る〜」という気持ちとが両方あって
滅入る。

今日は、ほぼ月イチで開催しているスクールイベント。
あいちトリエンナーレの芸術監督を務められた港千尋さんに来て頂き、港まちとアート
というテーマでお話をして頂きました。参加者がFacebookに
「港さんが、港まちで、港について語る」とか早口言葉のようなコメントをアップされてて
クスッと笑ってしまいましたが、内容は非常に面白かったです。
世界で活躍され、広い視野を持っている港さんの知識と経験から、世界の港まちで
開催されるアートイベントのこと、「港まち」の持つ個性について、そして日本の港まち
についてと幅広く語って下さいました。
「外に開かれた”港”という場所の持つ個性、それはまず何でも受け入れるということと
それを面白がるというところ」というような話がありました。港は、外から海を渡って
色んなものがやってきます。モノ、ヒト、目に見えない文化なども。港まちってところは
そうやって得体のしれないものも含めて、最初に上陸し、入ってくる場所で、とにかく
何でもまずは受け入れるという寛容性、そしてそれに興味を示し楽しむ気質があるようだ
というようなお話でしたが、この港まちにも、それはやはり同じだったようです。

まだ人が荷物を運んでいた頃のお話を、古くから町で暮らす人たちに聴くと、
言葉も分からない外国人がやってきたり、そこから色んな文化やモノが入ってきて、
でもそういう人たちが飲み食いするのを受け入れてきた商店の人や、「怖かった」と
言いながらも町にやってくる人を受け入れてきた気質ってのが、ここにもあったということ
が確認できます。そして、これまた世界の港まちで共通することのようですが、産業構造の
移行に伴い、港まちが廃れていくこと、そこにアートが入り込んで元気を取り戻す場所が
世界中でみられることなども、紹介されました。

この港まちが、世界に並ぶ港まちになるのか?それを目指しているのか?は自分たちが
特別目指しているところではないと思うのですが、それでも、この町の持つキャラクターを
活かしたまちづくりが出来るのならば、もっと楽しむ人が増えていくならば、良いな、と
思います。

どこで身に付くものなのか?

今日は小学生を対象にした、あかり玉つくり。約30人の元気な小学生を相手にするのは
すごいエネルギーが必要。学校の先生って、強いな・・・
 ※あかり玉ってのは、この写真にあるようなもの。和紙を使ったランプシェード。

土台となるのは、普通のゴム風船。それに和紙を貼って土台となる玉を作り、その上に
おはながみという薄い色のついた和紙を貼ります。固まったところで風船を割ると、中が
空洞になった和紙の玉が出来、中から豆球で明かりを灯すと、色和紙が光って優しい灯り
を灯してくれます。

で、小学生(多くが1年生、2年生の低学年)とこの制作作業をしていたのですが、
ある女の子が、男の子に対して
「ピンクの和紙なんか使って、女の子みたい」と言うと、その男の子が
「お前だって、黒い風船って、男みたい」と返し、女の子が
「いいもん、わたし黒色好きだもん」と言うと、別の男の子が
「黒なんか選んで、変なの〜」と。

ピンク=女の子の色、黒=男の子の色、ってのを、この子たちは、どうやって獲得したんだろ?
と子どもたちのやり取りを聞きながら思いました。こちらも30人の子を相手に作業の補助を
していたので、割って入って、「ねぇねぇ、ちょっと聞きたいんだけど・・・」とはできなかった
のですが。

こうした色の持つ意味ってのを、子どもたちって、どうやって覚えていくんでしょうね?
自分のことを振り返っても、何も思い出さないし、それ位にごく自然に「そういうもんでしょ」って
のを獲得していった(刷り込まれていった)のかもしれませんが。
小さいお子さんをお持ちの方々、いかがでしょうか?
やっぱり、大人、まずは親とかが男の子には、「そういう色」の服を着せ、「そうでない」色
については、「それは男の子(女の子)の色でしょう」なんてことを諭していったりする
のでしょうか?または、自然と男の子、女の子が手に取るおもちゃとかがそういう色に
なってるから、遊んでいる中で、その色を好む、自分の好きな色として刷り込まれていくので
しょうか?

だったとしても、違う色を好む子に対して「変なの」というってことは、その時点で色に対する
性差を理解して、「ただしい」とか「違う」とか判断しているのだとしたら、それもまたすごいな
と思います。それが周囲に共有され、強化されていくと、もう男の子がピンクを使うことが
はばかれる(周囲から指摘される、時に茶化されたりする?)ようになっていくんでしょうかね?
一例として、今日の場では、そういう共通認識があるような感じだったし、だからこそ、周りの子
から指摘されていたわけで。。。

そういう子どもたちの認識とか知識とか行動とか、どの位のときから、どうやって、そういうのを
獲得したり行動したりするのか?って、みていると大変興味深い。。。
国が変わると、色の持つ意味や性差?って変わるんだろうし、やっぱり周囲からの刺激で
そういうのを獲得していくんでしょうね。

盛り上がれど

今日は町の計画に対して、地域住民の意見を聴くワークショップのファシリテーター。
「女性会議」と銘打たれたワークショップには、ひとり男性も参加されましたが(男性の
参加もウェルカムということで告知されました)子連れのお母さんからベテランの方まで
20名ほどが参加されました。

町の将来計画には、「子育て」「教育」だけではなく「自然環境」「産業」などもあり、
参加者の方には「難しくて何もないわ」と最初はつぶやきも聞かれましたが、
会を進めていく中で、色んな意見がポツポツと出始め、最終的にはそれぞれのテーマ
について、かなりの数の意見が出されました。

最後の全体総括の中では「こういう会に参加したのは初めて。私だけが思っていたことが
私だけの悩みじゃなかったことが共有できて良かった」とか「もっと女性がたくさん参加
して、町のこと、暮らしのことを自分たちで考えないといけない」とか「もう高齢になった
けど、ここで長い間暮らしてきた私たちだからこその声もあるし、ちゃんと発信していかないと」
とか、こちら(主催した役場)がちゃんと受け止めないといけないなと感じる声がたくさん
聴かれました。

男の人は、仕事だったり消防団だったりで世代を超えて集まったり飲んだりする機会が
まぁあるけども、女性にはそういうのがないのよ、とある方がおっしゃってました。
パートをしたり、子どもを通じて幼稚園、学校などで会うことはあっても、お母さん同士で
横はつながっても、縦でつながることがない。女性が集まって話をするような機会はない、
という声がちらほら。「こういうのをもっと小さくてもいっぱいやらないと」というご意見に
答えるべきだなぁ、とは思いますが、「じゃ、これまでは、こういう機会はなかったということ?」
「女性の方の声って、どうやって届けられてきたの?」という疑問が一方で生まれます。
「なかったわよ、そんなの」という厳しい回答が帰ってきそうですが、「マジで?」と
思いつつ、実際そうなんだろうし、それを「良し」としなくても課題視してこなかった行政
のありようってのは、現代の自分からしたら疑問でしかないですが、意識・体質?・体制?
を変えていかなければいけないなぁと思います。

「参加協働」というようなテーマの中に「男女共同参画」なんて言葉もありましたが、
「”男女共同参画”でしか、扱われないってことが問題」というコメントもあり、「ごもっとも!」
と思いました。そんな言葉がなくなって当然という位に、みんなが(区別なく)参加し、
協働できる社会を作っていく必要があるし、とはいえ、すぐにそんな風にはならないから
もうしばらくは、強くこれを進めていくことで「当たり前」にしていければな、と思います。

話を聞かない人

自分の身近なところにも、「この人とのコミュニケーションって難易度高いな・・・」
と思う人が居ます。とにかく話がかみ合わない。「あぁ伝わっているな」という安心感がない。
色んなタイプがありますが、まずは何と言っても「話を聞かない」ですね。

「話を聞かない」にも、色んな分類が出来ると思いますが、自分のまわりのそういう人を
イメージすると、一つが「自分の言いたいことを一方通行で話す」タイプの人と、もう一つが
「自分の思い込みが先行して、こっちのメッセージを受け取らない」タイプかな。
結局、どっちも「自分」が先にあるので、こっちのメッセージを受け取らないということでは
共通して「話を聞かない」ということになります。

1つ目は説明不要だと思いますが、2つ目は伝わるでしょうか?
こちらが伝えようとしている内容について、相手の頭の中には既に何らかのイメージだったり
先入観があったりして、こちらがそれと違うことを伝えているのに、自分の頭の中のこと
ありきで返答してくるので、全く話がかみ合わなくなって行く、という場合です。
正に、実は今日のHisaと実家の父親との会話がこれ。実家のADSLの契約を切り替えるため
モデムを返却しなければならないので、その連絡をしたのですが、父はそういうことに全く
疎く、モデム、AC電源、LANケーブルとかいう言葉がさっぱり伝わりません。
Hisaはこっちで実家をイメージしながら喋ってるし、父親は目の前のものを見ながら会話
してるのですが、どれが一体何なのか?を知らない父親は見えてるものありきで話を
してくるので、こっちが伝えているメッセージを全然受け取ってくれません。

Hisa:棚の下にある黒い箱型の機械あるやん?電話線からケーブル伸びてるのが
   つながってるやつ。
父 :ん?ここにある黒い箱か?
Hisa:箱?いや、箱じゃないで。黒い箱型の機械が立ってるやろ?ネットするときに緑の
  ランプついてるやつ。2本ケーブルがあって、もう一つがパソコンとつながってるやん?
父 :このEMとか書いてる箱はええんか?

こちらが伝えているものを探して次の指示を聞いてくれれば良いのですが、とにかく分からない
父は手に取ったもの?そこにあるもの?に注意が向いてて、全然メッセージが届きません。

Hisa:そのモデムと、そのAC電源を返すんやけど。その黒い箱とコンセントにつながってる
   アダプターあるやろ?
父 :アダプター?この白いのん(4つ口の電源タップ)につながってるやつか?NECってのが
  あるけど、この細長いんか?
Hisa:いや、それはパソコンのやろ。さっきの箱からつながってるやつやん。
父 :この太いやつか?
Hisa:太い?いや、太いか細いかは覚えてないけど、さっきの機械とつながってるのって
  一つしかないやん?
父 :どれや?

タップに差し込まれているのは、モデムと、パソコンと、プリンターの3つのはずで、モデムから
伸びてるアダプターってところで、なぜ父は混乱してる?

ここからは、指示型に切り替えて、
「まず、さっきの黒い機械の後ろにつながってる2本のケーブルを抜いて・・・」以下、電話で
一つひとつ動作を伝えながら作業をしてもらったのですが、それでもなかなか大変。

分かってるこちらとしては「ちゃうやん。今、それ関係ないやん」って思いつつも、分からない父
には関係あるものか無いものかが分からない訳で・・・
こういう場合は、向こうに合わせて、相手の見ているものを借りながら伝えるか、もしくは
こっちのメッセージ以外の情報を遮断してもらうか、でしょうか。
「とりあえず、言うことだけやってくれるかな?」という感じで、なんとか前進。

今回は、電話越しで作業をしてもらうってことで、実家のそのものが分かってるHisaはあれこれ
言うことができたのですが、日常的な会話の中では、相手の頭の中は分からないし、
自分が伝えたメッセージがどんな風に届いているのか?届いたとして変換されて記憶されてる
こともあったりして、なかなか難しいですね。かといって、毎回毎回、ちゃんと受け取ったか?
を確認するようなことも相手にも失礼だから出来ないし・・・


ききかた、伝え方、難しい。

現場で学ぶ

大学のゼミで講義2コマ。
通年で関わらせてもらっていて、講義や実習などで今年4回目?の担当。
今回は、就活も控える3年生がいることから「キャリアを考えるような時間にしたい」
という先生からのオーダーをもらって、実習の中身を組み立てました。
自分のキャリアを考えるためのキーワードや思い描くイメージを書き出し、そこから深め、
もう一度最後に自分の言葉で再構築してみる、というプロセスを経てみましたが、それぞれ
たっぷり悩みながらも一生懸命取り組んでくれました。

「20個以上書く」という条件を付け、「もうこれ以上はない」という学生に、もっともっとと
プレッシャーを与えましたが、そうすることで自分の無意識と向き合ったり、「なぜ?」「何?」
を繰り返すことで、深く深く掘り下げていくことが出来たのではないかなと思います。

途中90分が経ったところで一度休憩を入れましたが、学生さん、みんなぐったり。
90分、集中して自分のこころと向き合い、考える(無いものを創るのではなく、忘れてる
かもしれないけど、自分の中にあるはずのものを掘り起こす)作業は、相当に骨が折れるはず。
でも、みんな時間を忘れ没頭してくれたのは、感謝でした。
最後に、自分のケースを参考に(参考にはならないかもしれないけど)キャリアとの付き合い方
みたいなことを話させてもらいました。

終わった後、学生さんたちがこれから、ある地域で始めようとしている取り組みについての相談
に乗っていましたが、やっぱりその事例となるのは、セネガルのことだったりザンビアのこと
だったり。日本の事例もありましたが、「地域と関わる上で考えることは、国を超えて一緒」
というのを改めて自分でも確認できた気がします。
まずは村長、日本だったら自治会長さんや各種団体の代表者の方、必要なら行政(役所)
やパートナーとなる団体への挨拶から。まずはそういう人たちに「知ってもらう」ことが大事。
「知らない間にコトが進んでいた」とか「当事者ではない第三者から聞かされる」ことで
信頼度や協力度が全然違ってきます。そういう「仁義」を切っておくことで、いざというときに
味方になってくれるか、敵になってくるかが変わってくる。協力隊や途上国での活動でも
それゆえに、後からものすごいエネルギーが必要になったり、フォローに走り回るようなこと
もしばしば。学生さんたちが地域で何かをしようと考えるならば、まずはそういう人たちを
見つけ、挨拶をしておくこと。できればついでにその土地のこと、人のことなど話を聞いておく。
ただし、早々から「どこかに属する」と、周りの人から色がついた状態で見られることもある
ので、注意も必要・・・・とか。

「え〜面倒・・・」「人間って厄介・・・」なんて素直な言葉も聞かれましたが、そういうことを
自分たちの活動を通して、現場で学ぶことは非常に良いことだと思います。
「日本の地域」なだけでも、いきなり海外に飛び出すよりはハードルも低いし。
まずはこういうところで、時には厳しい洗礼も受けながら、「関わり方」というものを学ぶ
のが良いんじゃないかなぁ、と思います。

引き続き、相談役としてお手伝いすることになりそう。。。

また自分が関わることが増えていく・・・


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