すっかり一年に一回しか更新の無いブログに成り果ててしまっていて、勝手に運営に消されたりしないか不安になってきますが、多分大丈夫。
何故か選出話数のタイトルをざっと見ると、私が将来に不安を抱いているようにしか見えないという。
『トロピカル~ジュ!プリキュア』
第46話「トロピカれ!わたしたちの今!」
終盤になってやりたい事とか見えてきて、面白く見ていた。最初は何だよトロピカルって思ってたんだけど。今作のプリキュア達は「今やりたい事をやる」をテーマに掲げていて、主人公は「将来の夢は見つからないけど、その時にやりたい事をしたい」とさえ言ってしまえる。常夏の設定も、その青春性の肯定のようでいて本当に巧い。プリキュアも敵である後回しの魔女とやってる事自体は同じ筈なのに、違って見える。
一ノ瀬さんの「忘れても自分たちの言葉で話せばいい。それが私たちの物語だから」という台詞でガン泣きしてしまう。未来のことを決めてしまうと、そういう筋書きをなぞってしまう。なぞるのもいいけど、もしアドリブになってしまっても、それは失敗ではなくて自分自身なんだというのが、『トロプリ』の「今」性。
横谷さんは職業脚本家的な印象だったのですが、『リゼロ』とか『青ブタ』のアニメを担当されていたのも、何かテーマ的な繋がりを感じます。
『平家物語』
第1話「平家にあらざれば人にあらず」
結局、私は平家物語の何にも分からなかった(犬王も別に面白くはなかった)ので、申し訳ないのですが、 ちょっと理由は分からないけど、びわさんが桜餅を食べるシーンで泣いてしまった。
『進撃の巨人』
第80話「二千年前の君から」
凄かった……圧倒的なカタストロフではあるんだけど、異所性はなくて、常に物語の中心にあった壁から始まるのが良い。駆逐するという言葉の対象が反転して、再度、物語の駆動力になっていくのも良いなと思う。あっ、二千年後の君へのタイトル反転の回でもありますね。
『ラブライブ!虹ヶ咲 学園スクールアイドル同好会』
2期第11話「過去・未来・イマ」
この作品において、対称的な人間の組み合わせ方が思い浮かばないというか、一応ライバルではありつつ、実質的には、バラバラな人間性の皆で一緒に同じ目標に向かっていく話なわけで、鐘さんと高咲さんのような描き方の方が珍しい。
そんな中で、この話数で対称的に描かれるのが、中須さんと朝香さんなんだなというのが、凄く驚かされた反面、納得したというか、中須さんが部長であることもすっかり忘れていたよ。
卒業自体よりも卒業が近づいてる事に対する感情の揺れ動きとかが好き(二次元の話)。今年公開の劇場版アイカツ無印は同じく「卒業を意識する瞬間」を描いているので、泣かざるを得ないのだよなあ。
『ぼっち・ざ・ろっく!』
第2話「また明日」
ただ、オレンジジュースを渡すだけで泣いた。
ぼっちをギャグとして書いてある側面も勿論あるけど、そういう人種が一歩踏み出す事自体は馬鹿にしてないっていうのが、この作品の良さ。
全編通して、原作からの翻案が本当に上手くて、氷風呂とグラスの氷を裏テーマとして繋げてきた時にはもう天才かと……
『明日ちゃんのセーラー服』
第6話「明日、お休みじゃないですか」
アイドルアニメと同じで、余りのキャラ数の多さに半ベソをかきながら、5話辺りまでしんどく見ていたのですが、6話辺りから、これは岩井俊二さん的なアプローチのアニメでは、と思ってから泣いた。
最終回について、舞踊っていう表記が一応、学校行事の締めとしてダンスって書きづらいだけかと思ってたら、本当に舞踊だった。後半はダンスっていう次元でもないが。
嘘偽りなく、クラスで1番の人気者が主役っていうのをどうやってストーリーで通していくのかとか、嫌味無く描けるかとか、絵だけではない部分で凄く魅力的で挑戦的な作品だった。
昔々のハーレムアニメがまだ見れていたのはキャラがしっかりと分裂していたから(これはハーレムアニメではないが)。今はナチュラルさを志向するようになっていたり、キャラ間の対立が減少していき、劇中でグループ化が進んでいった結果、キャラの区別がつきにくくなった(いいえ、私の年齢のせいです)。
『その着せ替え人形は恋をする』
第8話「逆光、オススメです」
Aパート。その人に向いてるとか向いてないとか似合ってるとか似合ってないとか関係なく、好きな事はしていいっていう肯定の感覚はこの作品通して描かれていくし、それが人から人へ伝播していって世界が広がる過程も描かれる。何かに一目惚れして、その世界に入って行くのは『線は僕を描く』にも通じる感覚なのでは。
Bパート。「場面行動」という言葉が分からなくて、もう自分は若くないのだなと思った次第。
『着せ恋』は最後に2人だけの世界になってしまって、ちょっと残念だったんだけど、Clover Worksの1時間は誰かを応援することを、理想主義的かもしれないけど、ピュアな世界で描いていて良かった。
『BLEACH 千年血戦篇』
第2話「FOUNDATION STONES」
アニメ版『BURN THE WITCH』を観た時、久保先生の漫画を映像化するのって意外と難しかったんだなって思った(そもそも『BLEACH』が何年も放送してた作品だから勘違いしてたけど)例えば、ギャグとシリアスのギリギリのシーンとか、漫画では確かに両方のニュアンスを汲み取れるのに、アニメで声も音も間も付与されると何故かシリアスなニュアンスだけが残ったりするという。
特に、この2話を見て思ったのは、そういう相反するニュアンスを原作のまま残せていること。加えて、戦闘の構図も久保先生らしいカッティングになっている。(どの話数を見ても、そうと言えるけど、『劇場版BLEACH 地獄篇』冒頭を毎週観てるような感覚)
『千年血戦篇』の監督である田口さんは『デジモン』も良かったのだけど、『夏へのトンネル、さよならの出口』も凄く良かったのでオススメです(男女間の描き方はもう本当に駄目ですが原作の問題だろうなとも思う)。
絵の決め方、魅せ方も違うし、アニメは漫画を再現すればいいってものでもないのですが、『チェンソーマン』のアニメは漫画の良さが活かしきれてない。枠線をはみ出て悪魔が唐突に出現するコマとか、同じ人物配置が連続してるコマ(アメコミを読まれる方は分かるかと思うのですが)とか。
『まちカドまぞく 2丁目』
第9話「黒き感情!!ダークネスピーチ再び!!」
全編通して特に面白いというわけではないのですが、『2丁目』は特にシャミ子さんと桃さんの関係が前作最終話を経て包み隠せなくなってきていて、ずっと2人を見ていたいなと思う(シャミ子さんは確実に性欲寄りに対して、桃さんは生活面での依存という)。
『リコリス・リコイル』
第7話「Time will tell」
全編通して特に面白いというわけではないですし、設定的には一昔前のラノベ並にガバガバな所しかない(そもそも暗殺集団なのに制服があるっていう)のですが、同性愛の関係を「そっち」ではなく「そう」という表現になっていて、嬉しくてちょっと泣いたんですよね。
『ラブライブスーパースター』とか『風都探偵』とかがやってることっていうのは最低です。