2009年02月06日

2009年02月06日

続・マーガレット・ミチェル原作、阿部知二『物語 風に散りぬ』

 昨日、いろいろコメントをいただいたので、新たにわかったことを追記。国立国会図書館編『明治・大正・昭和 翻訳文学目録』(風間書房)でマーガレット・ミッチェルを引くと、戦前に出た翻訳としては以下のものが挙げられている。

 『風と共に去りぬ』 上・中・下 大久保康雄 三笠書房 昭和13年
 『風と共に去りぬ』 1〜4    大久保康雄 三笠書房 昭和15年
 (以下は戦後なので略。同じ訳者で同じタイトルの本が、何冊も刊行されている)
 『風と共に去る』  1,2      深沢正策 第一書房 昭和13〜14年

 昭和20年以前に刊行された『Gone with the wind』の日本語訳の本としては、この3種だけが載っていて、阿部知二の『物語 風に散りぬ』は載っていない。アメリカで大ベストセラーになった2年後の昭和13年に、阿部知二と大久保康雄と深沢正策の3人が、この小説に興味を持ってそれぞれ訳した、ということなのだろう。この本によれば、いま定着している『風と共に去りぬ』というタイトルは、大久保康雄が昭和13年に訳したもの、ということになる。

 それにしても、この本は国会図書館編になっているのだが、その国会図書館の所蔵図書を検索しても、昭和13年刊行の大久保康雄『風と共に去りぬ』(三笠書房)の上中下3冊も出てこないし、その2年後の『風と共に去りぬ』(三笠書房)1〜4の4冊のうち、3と4しか出てこない。いったいなぜ……。


hisako9618 at 18:00|PermalinkComments(7)clip!1.愛しの古本たち