2005年08月25日

暑いので伝書鳩の話(15)『鳩の飼い方』

5e338140.jpg 最近、書店のペットコーナーに行っても、鳩の飼い方について書かれた本はまず置いていない。そうしたら、資料のなかからこのパンフレットが出てきた。社団法人日本鳩レース協会が作成した36ページの小冊子だが、取材にうかがった際にいただいたものだ。目次には、「はじめに/鳩舎の作り方/鳩の選び方/系統について/作出について/飼料について/馴致と訓練/鳩レースのしくみ/レースへの準備/ナチュラル・システムとW・システム」という項目が並んでいて、伝書鳩(レース鳩)の飼い方がコンパクトにわかるようになっている。鳩の飼い方を知りたい人(そんな人はいるだろうか?)は、同協会に問い合わせれば、譲ってもらえるかもしれない。在庫がないかもしれないので、保証の限りではないが。

 このなかで、「ナチュラル・システムとW・システム」というのは、多分、ほとんどの人が初耳だろう。せっかくなので、その項目を引いておこう(ただし、これを知っていても、何かの役に立つというわけではないので、誤解のなきように)。

  「ナチュラル・システムとW・システム」
 レースへ参加するシステムとして、大別してこの二方法があります。賞金レースの盛んなベルギーなどではW・システムが専ら用いられていますが、我国では一部で試用されているのみで、主にナチュラル・システムで飛ばされています。
 ナチュラル・システムとは、字義の通り、自然に飼育したままレースに参加する方式で、一つの鳩舎に雌雄とも飼育し、配合された状態でレースに出場させるので、配合の時期、産卵の調節等に注意をしなければなりません。例えば、雌鳩は産卵前後の一週間はレースに参加するのは不適当です。また雄鳩は余り発情している時は精神的に不安定ですので、注意しなければなりません。抱卵や育雛が鳩に及ぼす影響をよく考え、その鳩に適合した飛ばし方をすることです。
 他方、W・システムは、やもめ方式とも呼ばれる方式で、主に雄鳩を一つの鳩舎に入れ、雌から隔離して飼育し、レース直前に雌に会わせ、雄鳩の愛情や営巣本能を刺激して、帰巣本能を高め、よりスピードを出させる様にする方式です。そのためには種々特殊なテクニックや、特別の鳩舎構造などを要しますので、興味のある方は、鳩専門誌で御研究下さい。

 ここに書かれているように、W・システムは「やもめ方式」とも呼ばれている。早い話が、鳩に“別居結婚”を強いて、長い間会えずにいる妻に会いたいという愛妻家(!)の鳩の感情を利用することでレースに勝とうというのだ。人間とはなんと罪深いことをするのだろう!


hisako9618 at 09:18│Comments(0)clip!0.著作関連 

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