2006年04月17日

谷川俊太郎、瀬川康男・絵『ことばあそびうた』(1973年初版)

acee6c11.jpg 昨日に続いて子供向けの本ということで、谷川俊太郎さんの『ことばあそびうた』(福音館書店)。この本も少し前の古書展で購入したもの。こういう本を買って何に使う、ということもないのだが、ついふらふらと……。

 4/14のブログで書いた日本ペンクラブの財務室委員会の懇親会で、本を出版して食べて行くのは大変だ、という話題になった。そのとき、詩人の人が、「日本の詩人のなかで、いま、詩を書くだけで食べているのは一人だけですよ」とおっしゃったのだが、その「一人」とは、名前を出さなくても暗黙の了解で、その場にいた全員が納得した。もちろん、Tさんである。それにしても、一人だけだとは……。

 この『ことばあそびうた』は、6年かかっているが16刷だ。ロングセラーだといえるだろう。こうした言葉遊びは、子供は大好きだし、売れるのもよくわかる。たとえば、こんな詩。

  やんま

  やんまにがした
  ぐんまのとんま
  さんまをやいて
  あんまとたべた

  まんまとにげた
  ぐんまのやんま
  たんまもいわず
  あさまのかなた

    *   *
  ばか

  はかかった
  ばかはかかった
  たかかった

  はかかんだ
  ばかはかかんだ
  かたかった

  はがぬけた
  ばかはがかけた
  がったがた

  はかなんで
  ばかはかなくなった
  なんまいだ


hisako9618 at 08:32│Comments(4)clip!1.愛しの古本たち 

この記事へのコメント

1. Posted by 2反田   2006年04月17日 22:11
大好きでした。幼稚園の「本のへや」で気に入って、後に買ってもらい、後になくしましたが。
意味もわからず、絵が面白くてリズムのいいものから、かたっぱしに覚えたようです。
好きな詩には節もつきました。

かっぱかっぱらった、
かっぱらっぱかっぱらった
とってちってた、
かっぱなっぱかった、
かっぱなっぱいっぱかった
かってきってくった

次の詩などは、一気読みの勢いでほとんど「一語」のように詩全体を覚えています。

はなののののはな
はなのななあに、
なずななのはな
なもないのばな

(「、」は当時の読み方にならって勝手に付けました。逆に言えば、そこ以外はひと息で読みます。)

ところで上の2つは、実は暗誦です。文字におこすとどうも心もとない気が・・・ひどく間違っていたらどうかご指摘下さい。
2. Posted by Hisako   2006年04月17日 22:24
2反田さん、素晴らしい記憶力に感服しました! 一文字も間違っていませんでした。子供のころに暗記したことは、一生忘れないのでしょうね。もっと、昔いろいろな本を読んでおけばよかった、と反省することしきり、です。
それにしても、谷川さんの詩は、やはりすごいと思いました。誰でも思いつきそうですが、なかなかこうはいかないでしょう。「たそがれ」というのもありましたね。

  たそがれくさかれ
  ほしひかれ
  よかれあしかれ
  せがれをしかれ

  たそがれくまかれ
  きつねかれ
  けれどおちうど
  かるなかれ

  たそがれはなかれ
  みずながれ
  なかれたたかれ
  かれののわかれ
3. Posted by 2反田   2006年04月17日 23:18
あれ?! 安心したのもつかの間。
僕は「たそがれ」の1連目の前半と2連目の後半をくっつけて覚えてしまっていました。
僕など、ひょっとしたら『ことばあそびうた』を知る同年代の中では、記憶の悪いほうかもしれません。平成の青年男女の何割かの脳裏には、幼児の頃覚えた『ことばあそびうた』の何篇かが染みついて離れず、さらにその何%かは『ことばあそびうた』1巻の全文を誦んじてるのではないでしょうか。大げさでなく、そう思います。(ちなみに「2巻」もあるのですが、1巻ほどは語調がよくないのです)
あるいは、春が来るとふと口をつく「はなののののはな・・・」という詩の作者が、「谷川俊太郎」だということも知らず過ごしている、かつての子供も、そう少なくないのではないか、とも思えてくるのです。
4. Posted by Hisako   2006年04月17日 23:40
世代の差を感じる話ですねえ(笑)。私は、つい先日の古書展で見るまで、この本の存在さえ知りませんでした。詩の本とはあまり縁がないガサツな生活をしていますし……。
春になると、「はなののののはな」と口をついて出てくるのいうのも素敵。谷川さんが聞いたら、きっと喜ばれることでしょう。
作者の名前を知らなくても、詩がずっと愛誦されているというのはすばらしいですね。初版からもう23年も経っているのに、少しも古びていないことに驚かされます。

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