2005年08月

2005年08月31日

久生十蘭の仕事部屋から(8)

06dbdc05.JPG私が生前の十蘭についていろいろ調べたり書いたりしていることについて、よいことだと評価している人ばかりではありません。ジュウラニアンならご存知かと思いますが、本人はプライベートなことについては極力、公表しない作家だったようです。

小説家は作品が全て。どんな人生を歩み、どんな生活をしたかなどということはどうでもいいことだと、いつだったか叔父に言われました。これは母方の叔父のことです。甲府にある恵運院という寺の住職をしている作家・青山光雄です。(メジャーでないので、皆さんはご存知ないかも知れませんね。)

十蘭の既刊の単行本や文学館のホームページの略歴にかなりの誤りがあることが分かり、端から懸命に校正しているという話をしたら、「そんなことは、どうでもいいことだよ」というのです。

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hisaojuran at 21:10|PermalinkComments(1)TrackBack(0)久生十蘭の仕事部屋から 

2005年08月17日

久生十蘭の仕事部屋から(7)

c523f4b4.JPG8月4日付の「久生十蘭の部屋から(6)」にコメントをくださった方々、ありがとうございます。このブログは2人の人間が書いているので、混乱させているようです。申し訳ありません。もう一度ここできちんと整理してお伝えします。

私=久生十蘭の著作権管理人。昨年6月に突然、従兄からこの仕事を回され、「久生十蘭」という作家の何たるかも全く分からずに、時々、鎌倉の家に行って、書庫を掃除しながら「お宝」を発掘中。

友人=このブログを管理しながら、目下、「亜子十郎」としてもう1つのコラム「久生十蘭を探して」を書いています。「著作権管理人の代理人」(ややこしい!)。つまりブログの管理ができない私の代理です。当初「hisaojuran」と名乗ったのですが、恐れ多いことに気付き、亜子十郎に改名しました。たいへんな凝り性で、9月にはフランスに行って、十蘭ゆかりの情報を集めようと意気込んでいるところ。

さて、久生十蘭の直筆「従軍日記の発見」について、読売新聞が8月11日付夕刊で記事として取り上げてくれました。顔写真を貸してくださいといわれ、数葉の写真の中からどれにしようか、ちょっと悩みました。
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hisaojuran at 22:55|PermalinkComments(6)TrackBack(0)久生十蘭の仕事部屋から 

2005年08月10日

久生十蘭を探して(7)

「ふらんすへ行きたしと思ヘども
 ふらんすはあまりにも遠し
 せめては新しき背広をきて
 気ままなる旅にいでてみん。」
と歌ったのは萩原朔太郎ですが、久生十蘭がフランスに渡った頃、フランスの遠さはどの程度だったか文献に当たってみました。

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hisaojuran at 09:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)久生十蘭を探して 

2005年08月04日

久生十蘭の仕事部屋から(6)

このブログも、読者の方からコメントをいただけるようになって、勇気百倍です! そろそろ寝ようかと思っていたのですが、冷たい水でも飲んで目を覚ましブログを書くことにしました。

20代の感想人さん、18歳で読み始めて大学の卒論に十蘭を選んでくださった大正躑躅さん、コメントをお送りくださり、ありがとうございます。私の周りは年配の愛読者が大半なのですが、現代の若い方々にも十分にアピールすることを知り、叔父もきっと喜んでいますよ。

ところで亜子十郎さんが書いていたように、この8月10日に講談社文芸文庫から「久生十蘭作品集」が出版されます。新刊です。本当に驚きです。半世紀も前に亡くなった作家の小説が、新たに出版されるなんて。近年に出版された文庫本としては、ちくま文庫の「久生十蘭集 ハムレット」があります。

講談社も文庫本です。ちくま文庫とどう違うのか、堀山和子編集長にメールでうかがってみたところ、次のようなご返事をいただきました。

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hisaojuran at 06:44|PermalinkComments(5)TrackBack(0)久生十蘭の仕事部屋から