2006年11月

2006年11月30日

久生十蘭を探して(11)***キャスタナリー街***

1618cc39.jpg8c7a615b.jpgさて、阿部鑑のアルバムからいくつかの写真を複写してパリに向いました。
昨年も同じ時期にパリに行ったのですが、この時は手掛かりが少なすぎて成果は全くありませんでした。

今回、持参したのはビルのバルコニーでポーズを取る十蘭、「セイヌ上流の中洲で」と書き込みがある橋を背景にした水辺の十蘭、植物園のような場所に和服で立つ阿部鑑、「パリ・キヤスタンヤリー入り口」と書き込みがある絵葉書などです。

十蘭の取材だけで渡仏したわけではないので、十分な時間をかけることはできませんでしたが、多少の収穫はありました。
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hisaojuran at 22:41|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 久生十蘭を探して 

久生十蘭を探して(10)***青山高樹町三番地***

60ff60e4.gifなんと一年も書き込みを休んでしまいました。とは言え十蘭の探索は休んでいません。

著作権継承者はさらっと流していますが、十蘭の姪の栄子さんにお目にかかった折に

「借家でお隣は岡本さんです。回覧版をよく届けにいきました」
と言うお言葉に
「えっ、岡本さんって、岡本一平ですか。岡本太郎一家ということですか」
と即座に岡本一平に結び付けて反応が出来たのには理由があります。

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hisaojuran at 22:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2006年11月19日

久生十蘭の仕事部屋から(36)***十蘭の父親判明!***

今年1月13日のブログに、十蘭の母・鑑や祖父母などの名前を記した「相関図」をご紹介しました。函館は過去に何度も大火に遭っているため、系図を正確に辿るのは難しい状況です。十蘭の出生について、公表されている年譜にはこう書かれています。

江口雄輔著:久生十蘭(白水社)
*1902年(明治35年) 
4月6日、函館市(当時は函館区)元町に生まれる。本名阿部正雄。父(不詳)、母(鑑)の長男。3歳年上の姉輝子があった。
*1904年(明治37年)2歳 
この頃より廻船業を営む祖父(伯父説もあり)、阿部新之助に養育されたといわれる。

中島河太郎篇:久生十蘭集(東京創元社)
*明治35年(1902年)
4月6日、北海道函館市に生まれた。本名、阿部正雄。父に2歳の時に死なれ、海運業を営む伯父、阿部新之助に育てられた。


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hisaojuran at 21:37|PermalinkComments(5)TrackBack(0) 久生十蘭の仕事部屋から 

2006年11月09日

久生十蘭の仕事部屋から(35)

479cc650.JPG十蘭の姉・輝子の長女、栄子さんは上品な語り口で写真の人物について説明を始めました。「確か昭和15年か16年の頃です。叔父(十蘭)と祖母(鑑)が住んでいた青山高樹町の家に、家族で遊びにいった時の写真ですね。近所の写真屋さんを呼んで撮ったものです」

十蘭を中心に、向かって左が栄子さん、後ろが鑑です。その左には栄子さんの母・輝子と父・昇平も写っています。後ろにある本棚はまだ鎌倉の家にありますが、相当ガタがきていて半分、崩れています。

栄子さんは青山のこの家によく泊まりにいったそうです。
「借家でお隣は岡本さんです。回覧版をよく届けにいきました」
「えっ、岡本さんって、岡本一平ですか。岡本太郎一家ということですか」
「ええ、叔父はよく“太郎のバカ息子”などといっていましたよ」

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hisaojuran at 00:14|PermalinkComments(2)TrackBack(0)