2007年07月

2007年07月09日

久生十蘭の仕事部屋から(44)

今回は「フランス時代の十蘭 写真特集」です。(説明は全て十蘭本人。)
1930年7月6日これは今僕がゐる ホテルの五5階
1930年7月6日セエヌ河の○麻○上流の中洲でWEB
1930年7月6日セイヌ河の中洲







 屬海譴郎K佑ゐるホテルの五階のバルコン」七・六・一九三〇
▲札┘眠呂硫沈上流の中洲で。 七・六・一九三〇
これもセイヌ河の中洲 七・六・一九三〇

この3枚はいずれも「1930年6月7日」の日付です。,痢嵋佑ゐるホテル」はどこでしょうか。十蘭はこの半年前にパリに来ました。十蘭の宿については、友人の石川正雄が「海峡」に書いています。ブログ(42)で引用しましたが、もう一度、その部分を読んでみます。

何分突然なので、近所に恰好な宿もなく、十日ばかり私の室のダブルベットに三人雑魚寝した。まもなくとなりのホテル―パンション―にいる知り合いで、若い夫婦者の声楽勉強の巽清次郎という人の世話で、そこのホテルの四階かの一室が空いたので、そこへ移った。
石川が書いた「ホテルの四階かの一室」が、「今僕がゐるホテルの五階」なのかも知れません。ホテルでは小さな石油コンロを買ってつましい自炊生活を送っていたようですが、背広姿できちんとネクタイを締めている様子からは、生活の厳しさは感じられません。母親に安心させたいのでしょう。
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hisaojuran at 07:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)久生十蘭の仕事部屋から