2009年08月

2009年08月24日

久生十蘭の仕事部屋から(51)

長らくのご無沙汰、失礼いたしました。昨秋発行の「定本 久生十蘭全集」はすでに第4巻、今年6月発行の岩波文庫「久生十蘭短篇選」は3刷までいっています。「趣味は久生十蘭」を公言している私ですが、読みづらい戸籍の文字とジックリ対面する余裕がなく先送りにしていました。

さて、私が十蘭の出生に興味を持ったのは、年譜に「父親不詳」と書かれていたからです。ひょっとすると私生児か、と勝手に想像していたのですが、十蘭の姉・輝子の長女・栄子さんから「父親は小林善之助です」とうかがい、あっさり“謎”は解けました。

以前にも書いたことですが、十蘭の母・カン(日常的には「鑑」を使った)の実家は廻船問屋でした。番頭頭だったのが小林善之助です。十蘭が生まれた後に離婚したことから「父親不詳」となったようです。久生十蘭こと「阿部正雄」関連の戸籍は、以下のように記述されています。

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hisaojuran at 09:40|PermalinkComments(5)TrackBack(0)久生十蘭の仕事部屋から