2006年05月06日

久生十蘭の仕事部屋から(27)

ee8b2108.JPG龍絶蘭さん、pumpkinさん、前回のブログへのコメント、ありがとうございます。資料整理にも力が入ります。ただ、手持ちの情報が少ないので、過大な期待をされませんようお願いいたします。

さて、今回の写真は、いったい何をしているところなのか分かりません。撮影場所や年月日も不明です。

十蘭がフランスに滞在していた昭和4年から8年までの行動について、「久生十蘭」(江口雄輔著)の年譜には次のように書かれています。



一九三〇年(昭和5年) 二十八歳
以後一九三三年(昭和八年)の帰国まで滞仏中の詳細は不明。国立工芸学校でレンズ光学を学んだといわれ、ヴァカンス・シーズンにはノルマンディ地方やブルターニュ地方の海岸を旅している。演出家シャルル・デュランに就いて演劇を学んだとされるが確証はなく、ただ劇場や映画館にしばしば足を運んだことが推測される。(後略)
この写真は、遠くに見える景色からフランスのようです。どこかの建物の屋上ですね。影になって見にくいのですが、左から3人目、横向きの男性が十蘭ではないかと思います。右手のカメラはレンズ光学の勉強用なのか、映画撮影用なのか。

カメラの手前でしゃがんでいる男性が右手に持っている円形の器具は、何に使うものなのでしょう。カメラとこの器具の事がもう少し分かれば、十蘭がここで何をしていたのかが判明します。どなたかお分かりになりませんか。(つづく)


hisaojuran at 07:47│Comments(10)TrackBack(0)久生十蘭の仕事部屋から 

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この記事へのコメント

1. Posted by pumpkin   2006年05月11日 16:36
本日(11日)朝日新聞夕刊拝見しました。
ちょっと意外だったことも。

全集が順調に進行しますよう祈っております。

なお、わたしのハンドルネームはpumpkinですのでよろしくお願いします。
2. Posted by 須川 毅   2006年05月11日 21:49
久生十蘭ファンです。朝日新聞で知りました。函館の展示会で日記があったのであるいは、と思っていましたが・・全集の刊行を心待ちにしています。
3. Posted by 亜子十郎   2006年05月11日 22:59
pumpkinさま、大変失礼致しました。
著作権管理人からの原稿をそのままアップしてしまいました。今後はきちんとチェックします。お許しください。


                      亜子十郎拝
4. Posted by 河童頭   2006年05月13日 00:32
久生十蘭はずっと大好きな作家でした。
全集、楽しみにしています。
「ハムレット」の祖父江氏の年齢については確かに疑問ですね。
でも「黒い手帳」の主人公(語り手)の素性もなんだかあいまいです。
語り手の像をぼやかすことでより作品世界へ没入できるんじゃないかな、
というのはファンの思い込みでしょうか。
私は「わざと」だと思っているんですが。
5. Posted by pumpkin   2006年05月13日 13:01
河童頭さん、はじめまして。

十蘭の作品には透明人間みたいな語り手がよく出てきますね。「予言」などは代表的で、語り手なしでも成立しますが、語り手のあるなしで印象は変わると思います。

指摘されているのかもしれませんが、ドストエフスキーの「悪霊」の影響はないのでしょうか。「悪霊」の語り手も変なもので、いてもいなくてもよく、かつ、どうしてあんなにすべての場面に立ち会えるのかよくわかりません。
6. Posted by すずき   2006年05月21日 03:33
多感な10代に社会思想社版で十蘭を知り、それほどの読書量でもなかったのに「これほど上手い小説の書き手がいるだろうか」なんて生意気なことを言っていたのですが、あれから数十年、様々な書物に触れてもあのときの思いが変わることはなく、それだけに新たな全集の刊行を知り、嬉しいかぎりです。

私生活については、今まで知りたくもあり、知りたくもなし…でした、というのも、学生時代に資料を集めた折、作品への影響をほんの小さな記事から探ろうとしたものですが、十蘭が私生活をあまり明かさなかったのは、そういうことに囚われずに読んで欲しかったのではないか、と後になって思ったりしたもので。

ただ、あの短編の日本語の自然さ(日本語の用法として、ではなく、音としての快さ)は演劇の影響が感じられるので、その時代のこともやはり知りたいですし、久生十蘭という素晴らしい作家をより多く知る助けになる事実がわかればいいですね。

7. Posted by ぴーた@   2006年06月05日 03:13
カメラの手前でしゃがんでいる男性が右手に持っている円形の器具は、形からいって多分替えレンズだと思われます。
8. Posted by 亜子十郎   2006年06月09日 09:49
ぴーた@ 様、ありがとうございます。

mixi辺りで、ムービーカメラ関係のコミュでもあればそこで問い合わせてみようかと思っています。カメラの機種名とかでも分れば何かの糸口になるかもしれないので。

また何かお分かりでしたらお知恵をお貸しください。

                   亜子十郎 拝
9. Posted by 著作権管理人   2006年07月21日 20:27
ぴーた@ 様、著作権管理人です。コメントありがとうございます。年配のプロ写真家に聞いてみたところ、次のような事が分かりました。
*カメラはドイツのリンホフというメーカーのスチール写真用カメラ(4×5インチの、通称「シノゴ」と呼ばれる機種)。
*巻尺は、ピントを正確に絞り込むため被写体との距離を測っているところ。
*手前の男性が持っているのは、交換レンズ。(ぴーた@さんのコメントどおりですね。)
<写真の構図から読み取れること>
*全員がこちらのカメラを意識してポーズをとっており、写真としての構図はなかなかよい。
*十蘭(左から3人目)は、被写体となる人たちの位置を指示して、自分でその場所からカメラの距離を確認させているようだ。

これらのことを前提に、この写真が何を語っているのかを想像するのも、面白いですね。
10. Posted by w580i download themes   2012年05月24日 13:17
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