2009年11月20日
うわさのカレー・・・鷺ノ宮「カレーや うえの」
この店はテーブル席とカウンター席があって、カウンター席では、店のママさんとお客さんの話が弾んでいることも多い。その日、カウンターには長髪に革ジャン姿の、ミュージシャン的な男性(多分30代)が一人座っていた。会話は弾む・・・「最近、いい店を見つけたんですよ。」「へえ、どんなお店?」「カレー屋なんですけどね。」「そうなの、美味しいの?」「かなり。」・・・この時点で、自分の意識は本を離れ、その会話に気をとれられてしまっていた。美味しいカレー屋って、どこにあるんだ?
「そのお店どこにあるの?」「鷺ノ宮なんですよ。」「鷺ノ宮、遠いわね。」・・・鷺ノ宮!おい、おい・・・。「八百屋さんがやってるんですよ。それで、野菜もいいものを使ってるから美味しいし、それに自前の野菜を使うから、値段も安くなるというわけで・・・。」「へえ、それはいいわね。そんなに安いの。」「500円代からあるんですよ。」「わあー、安いわね。」「安いけど、手間を惜しんでないから、味がまたいいんですよ。」「最近はそこのカレーばっかり。」・・・これは行かなきゃ。
「店の名前は?」「それが、『カレーや』って大きい看板がでてるんで、『カレーや』っていう名前なんですかね。」「ずいぶんシンプルね。」「そこがね、またいいんですよ。」・・・カレーやっていう看板なら、あそこじゃないか。「五十番」っていう中華料理屋さんがあったところにできた店。なるほど、隣は「上野ストアー」という八百屋さんだ。よし、行ってみよう。
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2009年11月19日
遠い記憶の中で・・・学芸大学「田(DEN)」
しばらく歩いて、横断歩道を渡ると、高架下に「百味街」という飲食店街があるはずなのだが、今は改装工事中。白い板に全体が囲まれていて、中は見えない。かつては、ここにたくさんの小さな飲食店が並んでいた。阿佐ヶ谷のゴールド街に似た雰囲気があり、二階建てのつくりになっていた。高架下なので、二階の店だと、上の線路を電車が通るとび微妙に店が揺れるのも風情があった。
一階の店は高架横の道から直接入れるのだが、二階には階段を上って行かなければならず、営業しているのかどうかも分からないことがある。したがって、二階通路は閑散としていることも多かった。自分は一階にあった「鬼無里」という店によく通っていたのだが、時々、二階の小さいが、気取らない店にも行くことがあった。とても懐かしい場所だ。今夜の目当ては、その百味街の道向かいにある店、「田(DEN)」だ。
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2009年11月18日
地下の飲み屋街にて・・・目黒「銀角」
チューチューという耳障りな音に、ふと目覚めると、いつの間にか隣に座ったサラリーマン風の男性が「ヴィダーinゼリー」を熱心に吸っている。もうほとんど中身は残っていないと思われるが、角度を変えながらチューチューと大きな音をたてて吸っている。・・・もう、いいんじゃないか? あまりに夢中になって吸っているので、周りは見えてないと思う。
すっかり眠気も覚めて、外を見ると相変わらずの雨だ。権之助坂にはやはり雨が似合うのか・・・。ほどなく目黒駅に到着。向こうからやって来る人と傘がぶつかりながらも、なんとか狭い駅前を歩いて、駅の中にたどり着く。時計を見ると午後6時。まだ早いなあ・・・ということで、今日は目黒に寄り道することにする。
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2009年11月17日
もう少し・・・鷺ノ宮「ペルル」
高田馬場駅に着いて、西武線への乗り換え改札を通り、「こんなにたくさんの人間が、一度に電車に乗れるわけなだろ」っていうくらい大勢の人々と一緒に階段を上る。急行電車が間もなく着くことを、ホームの駅員が告げている声が聞こえるのだが、急ごうにも、前がつかえていてどうにもならない。はやる心を抑えつつ、ぞろぞろと人々の流れについていくしかない。
電車の発車時刻にはどうやら間に合い、電車には乗ったものの、これでもう一人も入れないと思った段階から、さらに7、8人の人が駆け込みで入ってきて、ぎゅうぎゅう押してくる。これまたなすすべもなく、押されるままに奥に押し込まれ、前後左右のおじさんたちと密着状態。人間に弾力があってよかったとしみじみ思う。
苦しい態勢のまま、電車に運ばれていく。誰もが無言、無表情。耐え続けるしかない。それでも鷺ノ宮は急行で1駅。いろいろな人に揉まれながら、押し出されるように外に出る。ふぅ〜。これから遠くまで帰る人たちに同情しながら、改札へ向かう。時計を見ると7時5分。ちょっと遅くなってしまった。今日は、「ペルル」が新店舗で再開予定の日なので、開店時間に合わせて帰ってきたのだ。再開一人目の客にはなれなかったか・・・。
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2009年11月16日
BGMはジャズ・・・碑文谷「碑文谷朝日屋」
場所は、目黒通りからダイエー碑文谷店の横を通って、サレジオ通りを少し歩いたところにある。「吉法師」の斜め向かいの位置(かなり斜め)。この辺りは閑静な住宅街という形容がぴったりの場所で、商店街の中の店というのとは少し趣がちがう。碑文谷朝日屋も大きな駐車場やゴルフ練習場がある地域にあり、店構えも、蕎麦屋というより、カフェという雰囲気だ。
「吉法師」が、手打ちの職人技が生きた骨太の店だとすると、「碑文谷朝日屋」の方は、そば団子などのデザートも人気の、女性も楽しめる店だとのこと。客層も、家族連れや女性同士のグループなどが多いようで、ダイエーで買い物をした後の食事処としても便利であるという。
いつも、お昼時にこの店の前を通ると、店の前に順番待ちのお客さんがいる。そこで、少しだけ早く、11時50分頃に店に着くように出かけてきた。まだ、順番待ちのお客さんはいない。ドアを開けて店の中に入ると、2人掛けテーブルに男性客が一人。4人掛けテーブルの一つに年配のご夫婦、一つに男性客が一人。テーブルは4人掛けが2つ空いている。席はそれですべてだ。
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2009年11月15日
雨上がりの商店街にて・・・初台「鳥八」
といいながら、新宿駅で乗り換えるのが面倒だということもあり、なかなか行く機会がなかった。それが、偶然にも、初台近辺に用事があり、そうだ、あの店に行くチャンスだなと楽しみにしていた。土曜日(14日)ながら、仕事が終わったのは午後6時過ぎ、用事を済ますために初台まで行き、それが終わったのは、もう午後9時になっていた。
初台の商店街は、案外閑散としていて、地下鉄の駅から降りてくる人々も、そんなに多くはない。閉まっている店も多いなあという印象。しかし、さすがに新宿に近いこともあって、高層ビルの灯りが近くに感じる。その中でも、オペラシティのビルががそそり立っている。それがまた、庶民的な商店街から見上げると、なんともいえぬ都会の風情がある。
目指す店は、すぐに見つかった。駅から近い位置に、ごく平凡な佇まいで、灯りをともしている。店の名は「鳥八」。これもまた平凡な店名だ。ドアを開けて店に入る。「こんばんは。」「いらっしゃいませ。」入ると右手がカウンター席、左手がテーブル席。カウンター奥には男性2人組。テーブルのひとつは男女3人のグループ。土曜日の夜だからだろうか、落ち着いた雰囲気が店を包んでいる。一瞬にして、この店がいい店であると感じる。
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2009年11月14日
雨の中を歩いて・・・都立大学「松ぼっくり」
都立大学駅周辺も、この何年かで随分様子が変わってきた。庶民的な雰囲気も多少は残っているものの、次第におしゃれな店が増え始め、高級住宅街を控えた街らしくなってきた。そんな中で、昔ながらの居酒屋はどんどん姿を消している。この春閉店したある居酒屋も、常連さんたちに惜しまれながら最後の日を迎えていた。店があれば、お客さん一人一人の物語がある。それこそが街の居酒屋の魅力になっていると思う。
駅の改札を背にして、正面の横断歩道を渡り、東急ストアの左側の道を東横線の高架に沿って1分ほどあるくと、たった一つ、この街に意地のように赤い提灯の光をともしている店が見える。看板には「松ぼっくり」とある。近くのおしゃれな立ち飲み屋と比べると、少々古びて見えるかもしれないが、堂々とした店構えは歴史を感じさせる。真面目な仕事人のマスターと、飾り気はないが優しい女将さんが、今日もたくさんのお客さんを迎えていることだろう。
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2009年11月13日
何もすることがない時間・・・西新宿「和幸」と東京医科大学病院
コートの襟を立てて、ビル風の吹き抜ける街を歩いていく人々に、混じって歩く。程なく病院の入口だ。退院する患者さんが、看護師さんたちに見送られている。「お元気でね。」「ありがとうございました。」家族の方々も頭を下げている。笑顔が並んでいる。ちょっと、気分が明るくなる。
入口を入って、診察カードを受付の機械に通す。予約票が発行される。それを持ってエスカレーターで2階へ。もう慣れてしまった。眼科の前の待合所の椅子は、いつものように空席を見つけるのが難しいくらいだ。眼科の受付に予約票を渡して、一つだけ空いていた席を見つけて座る。午前9時50分。予約時間は午前10時だ。
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2009年11月12日
静かな夜・・・阿佐ヶ谷「川名」
すぐに中村橋行きのバスに乗ろうと思ったのだが、やっぱり、このまま帰るのも寂しい気がする。思い直して、北口商店街の方向に向かう。・・・かつて阿佐ヶ谷駅の北口に「北大路」という居酒屋があって、ずいぶん通ったものだ。店の中は広い三和土で、木のテーブルに味があった。神楽坂の「伊勢藤」に行ったことがある人なら、あの入り口の三和土のスペースが大きくなった感じだといったら分かってもらえるかもしれない。カウンターの中が小上がり座敷のようになっていて、そこで和服姿の女将さんが、お酒に燗をつけてくれる。料理は奥に別の調理場があり、そこで作っていた。
「北大路」は、日本酒の品揃えがすごくて、そこでいろいろな銘酒を覚えさせてもらった。料理も日本酒に合うものが揃っていて、今日のように寒い日は、「風呂吹き大根」をよく注文したものだ。それが、また絶品で、大根ってこんなにおいしいのかと初めて感じた。・・・いい店だったなあ。
そんな思い出に浸りながら、北口商店街をどんどん歩いていく。週に一度は歩いているので、慣れ親しんだ通りではあるのだが、変わらないようでいて、やはりよく見ると、新しい店がずいぶんできて、そのかわりに、懐かしい店がなくなっている。ああ、あの店なくなったんだ・・・こういう発見はちょっと寂しい。こんな方丈記的な感慨も、「川名」の赤い看板を見ると吹き飛んでしまう。今夜はこの店に寄り道だ。
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2009年11月11日
やっぱり今夜も・・・中野「ブリック」
西武新宿線の乗り換え口に入ると、スターバックスコーヒーが見える。ついつい疲れを感じていると、珈琲でもと思うのだが・・・時間がかかるのも考えもの。そんな時には、その隣の「ジューサーバー」がいい。カウンターにミキサーがずらりと並んでいて、その中から好きなジュースを選ぶ。1分もあれば飲めるので、電車に乗る前の、手軽なリフレッシュにはピッタリだ。
喉も渇いていたので、ジューサーバーの前の列に並ぶ。列は5人くらい。季節柄、ホットスープもメニューに加わって、フルーツとスープの匂いが混ざって辺りに漂っている。自分が選んだのは「ワイルドブルーベリー&オレンジ黒酢(200円)」。どれがメインか分からないような組み合わせだ。紙コップを受け取って、一口・・・氷も一緒にミキサーにかけてあるので飲みやすい・・・味はまずオレンジが来て、続いてブルーベリー、最後に黒酢って感じかな・・・。
ジュースを飲みながら、ふと思い出す。土曜日(7日)のことだ。熊本空港から羽田に帰ってきたのが4時過ぎ。4時45分の中野行きバスに乗った。土曜日ということで、首都高速は渋滞している所もあり、東京の夕景をのんびり見ながら、物思いに耽ったりしていた。約1時間、中野サンプラザ前にバスが到着。キャスターバッグをガラガラと引っ張りながら、東京に帰ってきたらやっぱり向かうのは、中野のブリックだ。
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2009年11月09日
休日の夕暮れには・・・鷺ノ宮「寿々木家」
そうそう、うまく事は運ばないが、今日(8日)は、なんとなくそれに近い一日になった。九州に出張したら焼酎に美味しいお魚、という思いが強かったのに、実際はなかなか、そういうわけにはいかず、6日の夜は結局、ウイスキーを少し飲んだだけ。物足りない気持ちが残っている。だが、九州の自然の中で過ごした四日間は精神的にはリフレッシュできたようだ。だから、今日は心からのんびりできたのかもしれない。
で、夕暮れ時の酒なのだが、家の近くで少しだけというのが理想だ。というわけで、最近よく行く鷺ノ宮駅から歩いて5分の中杉通り沿いにある「寿々木家」の階段を上ることにする。店は2階。ドアを開けると正面奥に、厨房を囲んで5人くらい座れる小さなカウンター。手前と右側にテーブル席。カウンターには一人の男性客。テーブル席は女性の四人グループ。
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2009年11月06日
囲炉裏端にて・・・阿蘇「高森田楽の里」
「ほー、どんな所ですか?海鮮丼みたいなのは、今日はあんまり食べたくないんですが・・・。」「やけに具体的だなあ。」「まあ。」「郷土料理だよ、郷土料理・・・いいだろ。」「へー、やっぱり、土地のものがいいですよね。楽しみだなあ。で、何です。その郷土料理というのは。」「田楽。」・・・ほへ?田楽って、あのこんにゃくに味噌だれの・・・。膨らんだ期待が、みるみるしぼんでいく。・・・「いいぞ〜。」「・・・楽しみです。はい。」
阿蘇の噴煙がもあもあとしている辺りを見ながら、同乗者が、くしゃみをする。「俺みたいに敏感な者は、火山のガスをここからでも感知できるんだ。」「風邪じゃないですか?」「いや、火山のガスだ。風邪とは、むずむずの仕方が違う。」・・・さっきまで、爆睡していたくせに・・・。
「確か、この辺りだな・・・。もうすぐ着くよ。」「田楽って、こんにゃくだけですか?」「はあ?違うよ、いろいろな種類があるんだ。肉も食べられるよ。雰囲気もいいし、期待してくれよ。」・・・なんだか、ちょっといいものらしい。すこし、期待感が高まる。少しだけだけど・・・。車は渋い民家というか農家というか、そういう建物の前に止まる。木立の中の、ちょっと古風な雰囲気の店だ。看板には「高森田楽の里」とある。
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2009年11月05日
長崎の渋すぎる夜・・・長崎「長崎港」と某ホテル
じゃあ、どうすればいいのぉ? 時間は午前11時50分。昼食には若干早い時間ではあるが、今日は12時30分までに、仕事の場所に行かなければならない。どこかで食事をと思うのだが、悲しいかな土地勘が全くない。歩いていれば、これと行った店が見つかるのではないか、ときょろきょろしてみるのだが、見つからない。しかも、頭の中は寿司が占領しているので、自然とカラーバス効果で、寿司の看板を探してしまうのだが、なぜかお休みの店ばかり。なぜだ!
そうこうしているうちに、12時を過ぎて切羽詰ったところに、魚系の丼物をずらりと並べたメニューが目に入る。「長崎港」という名の居酒屋。ここに入らなければ、昼食を食いそびれてしまうかもしれない・・・。ここにしよう。
ドアを開けて、店の中に入ると、ずらりとテーブルが並んでいる。居酒屋の香りぷんぷんだ。先客は、ビジネスマン風の二人組みのみ。メニューを改めて見ると、海鮮丼やうに丼、いくら丼など10種類以上の丼がある。魚系ではないが角煮丼というのがある。土地柄と言うべきか・・・違うのか。
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2009年11月04日
夕暮れの灯り・・・富士見台「酒摩里」
富士見台の駅には3つのカフェがある。ひとつはミスタードーナッツ。それから、モリバコーヒーという、自由が丘の「フォレストコーヒー」系列の店。さらにアンテンドゥというパン屋さん併設のカフェだ。その中で一番のお気に入りはモリバ。富士見台の駅前では、毎月第2日曜日に朝市が催されているのだが、自分はいつもそれを楽しみにしている。ワインやパンを買い、福引をして、さて朝食でも食べて帰ろうという時は、モリバコーヒーに寄って、150円のブレンドコーヒーに170円のサンドイッチを注文する。のんびりとしたいい時間を過ごすことができる。
今日も、そのカフェで仕事をやってしまおうと、パソコンを持って来たのだ。カウンターの隅っこの席が空いていたので、コーヒーを飲みながら、約50分。仕事が終わってほっとする。時間を見ると、そろそろ5時。カフェを出て、隣の本屋に入り、新書本を一冊購入して、さて、帰ろうと「ふじみ銀座」を歩いていると、居酒屋「酒摩里」の看板に灯がともっている。仕事を終えた解放感と、夕暮れの薄い闇が、「おいおい、このまま素通りかい?」とささやく。・・・もちろん、素通りなんかできるはずはない。 続きを読む
2009年11月03日
帰り道のビール・・・新宿「メゾン デュ カレールー」
エスカレーターで2階まで上がり、買い物を済ませる。後はビックカメラのコンピュータ売り場などを、歩いてみようとも思うが、仕事もたくさん持ち帰っているので、思いとどまる。ついつい、いろいろと見て回ってしまって、時間のたつのを忘れてしまうからだ。早く家に帰って仕事をしよう。多分、3時間はかかるはずだ。明日(3日)は休日だが、予定が詰まっているし、出張の準備もある。ちょっと気が重くなる。
エスカレーターを降りて、地下二階に戻る。ここからJRの連絡通路を通って、中央線に乗り換えるのだが・・・少し歩き疲れたことだし、ビールを1杯だけ飲んで帰ろう。まず気持ちをほぐしてから帰るのが、気持ちを軽くする秘訣なのだ。小田急ハルク地下2階は、改装前はイートインが多かったのだが、今は、ほとんどなくなってしまった。その中で、ずっと以前からあるレストラン「メゾン デュ カレールー」は帰り道にちょっとビールが飲みたいとき、気軽に立ち寄れる店なのだ。
店の中は、外から見るよりも広い。テーブルもゆったり配置されているし、椅子も座り心地がいい。お客さんは七分の入りで、ワイングラスで乾杯しているカップルや、買い物帰りに食事を取っている年配の婦人、仕事帰りのスーツ姿のビジネスマンも多い。店の人に一人であることを告げて、入り口から向かって右側のエリアに入り、通路を背にした席に座る。
店の人が注文をとりに来る。メニューは見ないで、「ビールセットを。料理は生ハムサラダで。」と注文。「かしこまりました。」と店の人が厨房に注文を伝えに帰っていく。ビールセットは、ピルスナービールに料理一品がつく。料理は、ソーセージ&ポテト、生ハムサラダ、鶏のから揚げ、ロースタコスの中から選ぶ。ビールのかわりにワイン(赤・白)を選ぶこともできる。値段は680円。
この店は居酒屋のように使うこともできる。ビールも数種類あるし、ワインやカクテルなんかもある。つまみになる料理も用意されている。ただ、メインはカレーとパスタ料理。名物は「焼きカレー(900円)」で、独特の味わいがあり、人気がある。隣の若いビジネスマンが、書類を時折チェックしながら、その「焼きカレー」を黙々と食べている。その食べ方がいかにも美味しそうで、しかも力強いので、仕事ができる男に見える。・・・ただ、お腹が空いていただけかもしれないが・・・。
向かいの席で、食事を終え、携帯電話をチェックしていた派手目の女性が、突然立ち上がって、こちらに突進してくる。えっ、何?とうろたえていると、いきなり自分の横でしゃがみこむ。・・・・自分の足元にコンセント(多分掃除用)があり、そこに携帯電話の充電器のプラグを差し込んだのだ。で、隣の空席に携帯電話を置いて、悠々と元の席に戻っていく・・・こんなのありか?
ゆっくりビールを飲んで、ほっとしたところで席を立つ。隣の席に放置された携帯電話は相変わらず充電中。持ち主は、手鏡を取り出してお化粧のチェック中。人それぞれの帰り道だ・・・これから出勤かもしれないけど・・・。
地上に出て歩いてみようかなと、ふと思う。1階まで上がって、外に出てみる・・・氷のような冷たい風が、いきなり頬に当たる。雨が降り始めている。しかも、風も強く、気温も相当下がっている。横断歩道を待つ人々にも容赦なく風が吹き付けて、震えるような寒さだ。季節は確実に冬に向かっている。傘を持っていない自分は、地下から帰るしかないようだ。
東京都新宿区西新宿1−5−1 小田急ハルクB2
03−3348−3562
2009年11月02日
屋台風居酒屋で一人・・・鷺ノ宮「新右衛門」
あまり詳しくはないのだが、その「ヤマシン」の創業者が大野新右衛門という人で、その人から数えて4代目が創業の地である鷺ノ宮に帰ってきて、創業者の名をとって「新右衛門」という会社を作ったということだ。「新右衛門」の存在に自分が気づいたのは、何年か前に、事務所の一角でランチを始め、同じく駐車場で、群馬の安全な野菜や漬け物なんかを売るようになった辺りからだ。
そして今年の8月から、その野菜販売所の一部にテーブルと椅子を置いて、週末だけの居酒屋を始めた。マンションの1階にある駐車場なので、屋根はあるが前面の壁やドアがないオープンなスペース。だから屋台風居酒屋を名告っている。
夏頃、この屋台風居酒屋の前を通りかかると、夕方の涼しい風の中で何人かが飲んでいた。その光景が、本当に楽しそうで、自分も仲間に入りたいと思いつつ、用事がたまたまあったりして、通り過ぎることが続いた。土日だけの営業で、しかも午後8時には閉まってしまう。宣伝はしていないようなので、知る人ぞ知るという店なのだと思う。
今日(11月1日)は、気温が上がり、11月だというのに夏日になった。しかし、午後から風が強くなり始め、明日から寒くなるという予報が真実味を帯び始めた。午後5時20分。薄暗くなった街を抜けて、「新右衛門」に近づくと、まだ、提灯に灯りがついていない。このお店の提灯は緑。つまり「地場産品応援の店」の印なのだ。・・・やってないのかな、と思って、奥をのぞき込むと、お店の男性がなにやら作業している。「居酒屋、やってますか?」と問うと「どうぞ」と笑顔で迎えてくれる。店の真ん中に長いテーブルが置いてある。その一つの席に座る。先客はなし。
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2009年11月01日
10月の終わりに・・・中野「ブリック」
中野駅に着いて、北口ロータリーに出る。土曜日は平日とは少し風景が違う。行き交う人々の歩くスピードが微妙にゆっくりなのだ。中野サンモール商店街に人々が吸い込まれていく。自分も少しだけ商店街を歩いてみることにする。アーケードにはいる前に空を見上げると、晴れた空にくっきりとした月が出ている。ずいぶん丸くなっている。満月も近い。
明日から11月だというのに、風も冷たくない。少し歩いたので、身体も温まっている。今日もまずビールだな。そんなこと思いながらブリックのドアの前に立つ。ドアは開かない。ドア係がいないということは、お客さんが多いということだ。2階にもブループ客が大勢来ていることだろう。ドアを開けて店の中に入る。一階のテーブルもお客さんでいっぱいだ。「いらっしゃいませ。こちらにどうぞ。」なんと一席だけ空いているのは、カウンターの一番奥。店長の前の席。
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2009年10月31日
忘れかけていた何か・・・都立家政「竹よし」
それで、残ったのは二つ。野方「秋元屋」と都立家政「竹よし」だ。その「竹よし」の常連のFさんと、中野のバーや阿佐ヶ谷の居酒屋で、偶然何回かお会いした。やはり、その折りに出るのは「竹よし」の話題で、「マスターが、寄り道さんどうしてるかなあ、って言ってましたよ。」などと聞くと、ああ、行かなきゃなあ・・・と、その時は思うのだ。
で、なんで、その二つの店が後回しになってしまったかというと、それが単純な話で、西武新宿線で帰らなくなったという理由。高田馬場で人の波に押し流されながら、乗り換えるのが何となく嫌で、それで中央線の阿佐ヶ谷経由で帰るようになり、西武線沿線の店にご無沙汰することになったのだ。物事は単純な理由で、大きく流れを変えるものなのだ。
金曜日、午後6時50分、高田馬場に山手線で着いた自分は、久しぶりに西武新宿線の各駅停車の電車に乗り換えた。今日「竹よし」に行こうと思ったのは、自分のブログを何となく、読み返していて、「竹よし」の刺身盛り合わせの写真を見たからだ。おお、何かの巡り合わせだろうか。今日こそ「竹よし」に顔を出せということなのだろう・・・。
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2009年10月30日
醤油ラーメンの快楽・・・鷺ノ宮「つぶらや」
鷺ノ宮にも近年、ラーメン屋さんが増えてきた。担々麺が売りの「一兆」から始まって、ガーリックバターラーメンが印象的な「麺々」、とんこつ醤油ラーメンなどの「秋龍」。以前からある「喜膳」、チェーン店の「花月」と「福しん」を合わせると、街の規模からすればちょっとしたものなのではないだろうか。それに、お隣の都立家政には、ラーメンチャンピオンプロデュースの「黒船」。マスコミで有名になった「七彩」、ドンペリが置いてある南口の「高田光幸」などがあって、この地域は、ラーメン激戦区になっていると言ってもいいのでは。
そんな鷺ノ宮に、しかも「秋龍」の隣に3月オープンしたのが、「つぶらや」だ。この細い路地には、居酒屋2軒、鯛焼き屋1軒、お好み焼き屋1軒、それにラーメン屋2軒と、鷺ノ宮の隠れた繁華街(大げさ)になってきている。「つぶらや」のご主人とは「ペルル」で先日お会いしたし、「ペルル」の常連さんたちがみんな、口を揃えて「美味しいよ。」というので、是非近いうちに行ってみようと思っていたのだ。
12時を少し過ぎたあたり。店に入ると、逆L字型のカウンターの奥で文庫本を読んでいるお客さんが・・・あれっ、「ペルル」の常連さんじゃないか。いきなり会えるとは、嬉しい。広島カープの井生選手似のご主人が「いらっしゃいませ。先日はどうも。」と声をかけてくれる。「どうも、早速伺いまた。」・・・そのやりとりを聞いて顔を上げた常連さんが「誰かと思ったら・・・こんにちは。」「どうも。」・・・常連さんの隣に座る。
さて、メニューは・・・。テーブルの上をキョロキョロ見回す。あれっ?ないぞ・・・まあ、いいやもう決めてきてるし・・・「醤油ラーメン(650円)を。皆さんから勧められているので。お願いします。」と注文。「醤油ですね。ありがとうございます。」・・・すると新しいお客さんが入ってきて、入口近くの券売機の前に立つ。「あれっ、食券を買うんですね。すみません。」と慌てて言うと、「ああ、いいんですよ。お帰りの時で。」とご主人。柔らかい笑顔がいい。
ここのご主人は、ラーメン屋でよくある大きな声を張り上げるタイプでもなく、かといって職人っぽく頑固さを全面に出すわけでもない。情熱は内に秘め、腰は低く、柔らかな接客態度。それでいて、出てくるラーメンが絶品という評判・・・これぞ本物の職人ではないか。
隣の常連さんは、串揚げも注文している。「今日は研究会で夕食が9時くらいになるから、しっかりお腹に入れとかなきゃ。」・・・この店は、飲み屋さんでもある。串揚げは100円から。その他にも煮込みをはじめ、ちょっとしたつまみが揃っている。つまみのメニューは壁に貼ってあるので、眺めていると、飲みたくなってくる。
飲み物には、下町ハイボール、さらにホイス(!)、ホッピーが揃っている。キンミヤ焼酎の瓶が燦然と輝いている。ますます、飲みたくなる。うぐぐ・・・。でも、仕事が・・・う〜む・・・。隣の常連さんに、串揚げが3本のった皿と、醤油ラーメンが届く。おお、美味そうだ。早く食べたい・・・食欲をかきたてて、酒に対する執着を抑えつける。
自分にも、醤油ラーメンが届く。おお、待ってました。お腹空いたなあ・・・では、レンゲでスープを一口すくって・・・わぉ、澄んだ味だ!なのに味わいが濃い・・・素晴らしい個性だ・・・麺を一口・・・もちもち、ぷりっとしている・・・このスープに、この麺が上手く絡んで・・・これは・・・いくらでも食べられる味だ。美味しい! 評判通りだ。いいなあ、このラーメン。
食べている途中で、常連さんが「じゃあ、また。」と挨拶をして席を立つ。失礼ながら、食べながら「ぢょうも・・・まちゃ。」みたいに答える。すみません。でも、美味しい、止まらない。スープも最後まで飲み干す。まったく、最後まですっきりと飲めて、しかも後味がいい。
「ごちそうさま。さすがですね。評判通りです。美味しかったです。」と席を立つ。ご主人が「そうですか。ありがとうございます。」と明るい笑顔で答えてくれる。「今度は、飲みに来ますね。」「お待ちしています。・・・ああ、それから、新しいペルルでご一緒しましょう!」人を惹きつける笑顔で送ってくれる。
東京都中野区鷺宮4-2-18 03-5373-8169
11:00〜24:00(LO23:45) 水曜休
2009年10月29日
少年たちの夜・・・渋谷「千両」
横断歩道から見上げると、横浜銀行のビルの上の電光掲示板が「20:30」と時間を表示している。まもなく「17℃」の表示に切り替わる。それが交互に続いていく。駅前は風もなく心地よい涼しさだ。東急プラザと横浜銀行の間の道を歩いていくと「渋谷中央街」。まっすぐ歩いて坂を少し上がれば、居酒屋「千両」の灯りが見えてくる。
今日は東横線で帰ってきたので、山手線に乗り換える前に渋谷で途中下車したのだ。自分にとってはちょっと中途半端な時間になってしまったのだが、こういう時は渋谷で飲みたくなる。それも、学生時代から通っている「千両」がやっぱり落ち着く。少し飲んで、疲れを癒すとともに、思い出にも浸りたい・・・そんな気持ちだ。
「千両」は三階建ての居酒屋だ。一回はカウンターのみ。それと厨房。2階、3階はテーブル席で、グループ客が多い。自分はいつも一人だから、1階のカウンター席だ。店のガラス戸越しに見ると席に空きがあるようだ。早速ドアを開けて店内に。「こんばんは。」女将さんが「いらっしゃい。待ち合わせ?」と聞く。「一人ですけど、いいですか?」「もちろん!どうぞ、こちらの席に。お荷物は隣の席に置いてください。」L字型カウンターの横棒の3席が空いていて、その角の席に座る。
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