2005年02月04日

孤独のグルメ・・・赤羽「まるます家」

9640e415.JPG「孤独のグルメ」(久住昌之・原作×谷口ジロー・作画)という漫画がある。独身でお酒が飲めない男が、様々な状況の中で空腹になり食事をとるだけの話。池袋のデパートの屋上のうどん屋で幸福感に浸ったり、電車の中でシュウマイ弁当を広げて匂いを迷惑がられたり・・・。思いがけない美味しいものに出会って喜び、初めての店で注文の仕方を間違えて焦り、注文しすぎて後悔するという話が18話ほど入っている本だ。

その本の中に「東京都北区赤羽のうな丼」という話がある。貿易商である主人公が早朝の納入を終え、さてどこかで朝ご飯を食べようと商店街を歩いていると変わった店がある。入ってみると朝からお酒を飲んでいる人がいて驚く。その中でうな丼といろいろなおかずを注文してしまい、最後は岩のりを残してしまう・・・。店名は書かれていないが「まるます家」であることは間違いない。

さて仕事を終えて、今日(3日)はさすがに疲れた。東横線に乗ったつもりが日比谷線直通電車。恵比寿まで運ばれてしまう。ではJRに乗り換えて・・・そうだ埼京線で赤羽まで行こう。「孤独のグルメ」の一場面が頭の中にちらつく。

埼京線快速で恵比寿から約20分。赤羽駅に到着。東口ロータリーは身を切るような冷たい風が吹いている。寒っ!

一番街商店街に入り少し歩くと「まるます家」の看板が見えてくる。店先にはお持ち帰り用の「うなぎ弁当」を待つ客が2人ほど立っている。

ドアを開けると正面のカウンターが空いている。この店はU字型カウンターが2つ右手と中央にあり、左手にはテーブル席が並んでいる。右手のU字の方はほぼ埋まっている。それは、声のよい、歌うように注文を奥に通すおばさんがそちらに立っているからだと思う。このおばさんはよく気配りしてくれるので、飲んでいてストレスを感じることがない。

カウンターに座って酎ハイ(350円)を注文。さらにこの店の名物である「鯉のあらい(350円)」も注文しておく。酎ハイにはレモンが入っていて、お替りをするとレモンが一切れずつ追加される。お勘定の時、そのレモンの数で酎ハイを何杯飲んだかを確認するシステムだ。

左隣のおじさんは赤い顔でうつらうつらしている。ガラス製のお銚子が3本並んでいる。この店はお酒類は3杯までだが、その前にどこかで飲んできたらしい。3本飲み終わったら店を出なければならないので、残り少しをゆっくり飲んでいたら眠くなってしまったという感じ。カウンターの中のおばさんに「お勘定にする?」と何度も声をかけられるが、「まだ、残っている。」と答える。粘るな〜。

「鯉のあらい」はさすがに自信メニューだけあって、真っ白な切り身が美味しそうだ。酢味噌をつけて口に入れると、しっかりとした歯ごたえ。味はあくまで淡白。酢味噌が美味しい。

うなぎの焼き台でどんどん焼かれるうなぎの匂いがたまらない。とはいえうな丼などを食べる気はない。とすると「うざく(450円)」だな。わかめと胡瓜の酢の物の上に焼いたうなぎが3・4切れのっているものだ。これくらいがちょうどいいかな。「うざくね。」と注文を入れる。

右隣は空席。そこに入ってきたおじさんが座る。ところが、カウンターの中のおばさんが気づかない。テーブル席から一度にたくさんの注文が入ったこともあるが、おじさんがなんだか目立たないのも原因かな。おばさんに向かって「すいません」と何度も言うが気づいてもらえない。仲介してあげようかなと思ったのだが、おじさんは「ちっ」と舌打ちすると、隣のU字カウンターに行ってしまう。ひとつだけあった空席に座った瞬間、「いらっしゃ〜い」とむこうのおばさんが歌うように迎える。おじさん嬉しそう。熱燗を注文している。

向かいの席に若いお客さんが座る。「うな丼(750円、きも吸い付き)ください。」・・・きた!「うな丼」のお客さんだ。「孤独のグルメ」だな。「あと、鯉こくもください。」ふむふむ。

左隣のおじさんはついにギブアップ。フラフラしながら立ち上がる。「ありがとうございました」の声に片手をあげて出て行く。

左隣はおじさんの隣も空席だったので、2つ空いている。そこにタイミングよく中年夫婦が入ってきて座る。ビールを注文。

「うな丼」のお客さんは美味しそうに食べている。自分も酎ハイのお替り。いい気持ちになってきたぞ。「牛スジ煮込み(450円)」も注文。ここの煮込みは「和風牛スジスープ」とでもいえるもので、小さめの丼のような容器に入ってボリュームたっぷり。豆腐、野菜とともに牛スジがとろとろに煮込まれているのだ。スプーンもついてくるので、スープまでいいつまみになる。「煮込み」が届く。うまそー。まず牛スジから。今日は何時もにましてとろとろだ。柔らかいところを口に入れる。たまらないぞ。

左隣のご主人の方が奥様に話している。「この店は朝からやってるんだ。雑誌なんかで有名な店なんだ。」「へえ〜、朝から飲む人がいるの?」

「うな丼」のお客さんが、下を向いて考え込んでいる。どうしたんだ?思い出したように箸を動かす。あれれ・・。あんなに美味しそうに食べてたのに・・・心配になる。そして思い切ったように箸を置いて立ち上がる。「ごちそうさま。」「はーい。」「あの〜、鯉こく食べ切れなくて・・・すみません。」・・・こ、孤独のグルメだ!

右隣の空席に新規のお客さんが座る。「熱燗とうな丼!」・・・ほー、なるほど。

この辺で席を立つことに。「ごちそうさま。」外に出ると、ふぅー、寒い。今日は冷えてるなあ。来るときは近かったけど、これから帰るとなると・・・。1人で赤羽駅に向かう。自分も「孤独のグルメ」みたいだとふと思う。

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 確かに「川栄」も評価が高いお店だが、私の予想では「まるます家」が登場するものと思っていた。するとやはりとういか5位に「まるます家」がランクイン(^_^)
アド街@赤羽【うなぎ大好き日記】at 2005年04月03日 08:48
 起床したのは既に正午過ぎ。 昨晩、というか今朝がた5時過ぎに帰宅した僕とT君は 昼食をとりに赤羽駅を散策。 土用の丑の日も近いことだし、久々にウナギでも食べようかと。 入ったお店は「まるます屋」 昔の大衆酒場を思わせるようなクラシカルな店のたたずまいですが
平賀源内を想う (7/18)【面白さ自由自在?の日記】at 2005年07月18日 23:36
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【格言File.205】嘘【★ドロンジョ様の酒と薔薇の日々★】at 2005年08月11日 14:03
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まるます家(赤羽)【ギター三昧 親瓶ブログ(blog)】at 2005年11月28日 21:32
この記事へのコメント
寄り道様
まるます屋の「得用」チューハイは試されましたか?ハイリキのリッター瓶はなかなか素敵ですよ!
Posted by にっきー at 2005年02月13日 04:17
ハイリキを瓶で注文している人は多かったですね。
でも、この店1軒で終わるわけには行きませんから、やはり1杯1杯様子をみながらということになるんですよね。
Posted by 寄り道 at 2005年02月14日 16:47
赤羽には、他にも素敵がお店が沢山ありますよ。焼き豚の「米山」や「まるよし」。まるますやの一本東側の通りで商店街の中にある立ち飲みのおでんや。ここは、本当はおでんのタネを売ってる店なんですが、横でテイクアウト、立ち飲みも出来ます。おっぱい炒めやチャーメンで有名な「八起」や激安立ち飲みの「いこい」もあります。赤羽に来るときは、ぜひ寄ってみてください。一押しは、「米山」です。
飲み屋ではありませんが、Lala商店街を抜けた先にある韓国料理の「松花」もお勧めです。
Posted by ぼうず at 2005年02月20日 20:48
ぼうずさん、こんにちは。
さすが赤羽ですねー。名店目白押しですね。
どの店にも行きたいです。まずは「立ち飲みのおでん屋」さんで飲みたいです。もう少し暖かくなったら挑戦します。貴重な情報ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
Posted by 寄り道 at 2005年02月21日 14:53
 寄り道さん、はじめまして
 うなぎ屋さん実食レポートサイト「うなぎ大好き」です。
 「まるます家」さんつながりでTBさせて頂ました。私も頼んでいます。「熱燗とうな丼」・・・(^^ゞ
Posted by うなぎ大好き at 2005年04月03日 08:54
うなぎ大好きさん、こんにちは。
「まるます家」でうな丼に熱燗・・・素晴らしい!朝9時ごろにこういう注文をしてみたいです(^^)
自分もうなぎ大好きなので、ブログ楽しみです。
これからもよろしくお願いします。
Posted by 寄り道 at 2005年04月03日 11:14
>「鯉のあらい」はさすがに自信メニューだけあって、真っ白な切り身が美味しそうだ。酢味噌をつけて口に入れると、しっかりとした歯ごたえ。味はあくまで淡白。酢味噌が美味しい。

しまったーくそー丼にしたのが失敗だった
Posted by 昭和寝たろう at 2006年04月17日 22:57
昭和寝たろうさん、こんにちは。
うな丼も美味しそうでしたよ。鰻と鯉がこの店の中心メニューですから、今度はうな丼を食べてみたいと思います。
Posted by 寄り道 at 2006年04月21日 18:25