ゼラニウム去年までアサガオ専門で、冬場は農閑期ならぬ「花閑期」と思っていたのだが、こうして秋以降の花に手を出し始めたら、この奥深さから抜けられなくなってしまった。

夏の花と冬の花ではどう違うか……というと、「性格」と言ってよさそうな気がする。
夏の花は性急だ。豊富な日光を存分に浴びて、あっという間に成長する。
育てる側は忙しく振り回される。水やりだけで1日2回だ。

夏の花のテンポとリズムで秋冬の花を育て始めると、そのあまりの違いに戸惑うことがある。
成長の緩やかさ。
こいつら、いたってマイペースで、ゆっくりじっくり花を咲かせる。
辛抱強い。
限られた光量・温度と、自分の調子と、バランスを取りながら日々過ごすような賢さがある。

待っていたゼラニウムの赤い花が、ようやく咲いた。
おれは夏よりも気長な性格になった。