霞さん誕イエ~イ!!
デカい(確信)
本日7月16日は石戸霞さんの誕生日です。何歳になったか知りませんが(JKです!)
そしてなぜか久霞SS書きました。ちょっとだけツイッターでつぶやいたらフォロワーさんとの妄想合戦が繰り広げられたので書きました。
超絶 if 作品です。時空、曲げてやりましたよ!!
誕生日とは関係ないですが、実は昔拵えてたネタです。久しぶりにSS書いたので駄文ですが、大丈夫な方は続きからどうぞ。
夢を見た。とても懐かしい夢。幼き頃の夏。たった1度きりだけど、それはすごく濃くて、とても楽しくて・・・。黒髪が美しく年齢からは感じさせないような大人びた女の子との思い出。
「う~ん・・・、いよいよ決勝戦か。今日勝てば念願の全国大会出場かぁ」
思いっきり伸びをして勢いよく起き上がる。多少の立ちくらみを感じながら洗面所へと足を運ぶ。
いつもと同じようで、それでいていつもとは違う朝。それでも大事な県大会決勝を控えてもやることは変わらない。
験を担ぐことは基本することはないがこれだけは絶対に外せないものがある。
「今日もよろしくね」
2つの髪ゴムを手にし、家を飛び出した。
・
・
・
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・
・
・
・
『こんにちは』
『こ、こんにちは・・・・』
『見かけない顔だけど、あなた名前は?』
『えっと、私は○○って言います・・・』
『へえ○○っていうんだ、じゃあ△△ちゃんって呼んでいい?』
『は、はい。構いません・・・』
『あ、私はねえ上埜久って言うの、よろしくね!』
『は、はい!えっと、じゃあ・・・私は「ひーちゃん」って呼んでもいいですか?』
『うん、いいよ!ねえ、これからザリガニ釣りに行くけれど△△ちゃんも一緒に行きましょ!』
『あ、待ってください!』
「・・・フフフッ」
「なんじゃ、急に笑い出しよって。気色悪いのお」
「一言余計よ。・・・そうね、今日はなんだか負ける気がしないのよ」
会場へ向かう電車に揺られながら今朝見た夢を思い出していく。
・・・思い出してるにも関わらず肝心の名前も、顔も思い出せない。
でも私にはコレがついている。いつも私の傍にいる。
「さあ皆、そろそろ着くわよ」
ポケットの髪ゴムを握りしめながら電車を降りた。
「通らないな・・ロン!」
今日の私はおおむね好調。最後の最後、詰は甘かったけど優希、まこの分は取り返せたし和、咲にもうまくタスキを渡せたと思う。この髪ゴムのおかげかしら?
だからだろうか。イヤ、偶然に過ぎないが言い事が起こるとそういうことは連鎖反応を起こすのだろう。役目を終え、控室に戻った私はTVの中継へと目を向ける。
『風越女子の副将は深堀純代さんです!中堅で失った点をどこまで戻せることができるでしょうか!!』
「・・・・あああ!!思い出した!!」
「なんじゃいきなり!叫びよってからに」
「ご、ごめんなさい。ちょっと・・・ね」
そうだ、思い出した。あの娘の名前。
「・・・・すみちゃん」
『今日は楽しかったわね!』
『はい!ザリガニ釣りは初めてでしたけど楽しかったですし、ひーちゃんのお家のスイカもとてもおいしかったです!』
『明日も一緒に遊ぼうね、すみちゃん!』
『・・・ごめんなさい、もうひーちゃんとは遊べないのです・・・』
『なんで!?私たちもう友達だよね?』
『ごめんなさい、実は明日には実家に帰らないといけないのです』
『そんな・・・寂しいよ』
『私もすごく寂しいです・・・。そうです!私たちが大人になってもずっと友達だって証を作りましょう』
『友達の証か・・・じゃあ、私の髪ゴムとすみちゃんの髪ゴム、交換っこしよ!』
『はい!』
『すみちゃん、絶対にまた会おうね!約束だよ』
『はい!ひーちゃんとまた会うって約束します!』
『『ゆびきりげんまん、うそついたらはりせんぼんの~ます!ゆびきった!!』』
そして月日は流れ、高校生になって麻雀部に入って、そして・・・・。
『試合終了!!優勝は初優勝の清澄高校!!!』
全国への切符を手に入れた。
そして私たちは全国大会の舞台、東京へやってきた。
抽選会では嫌なブロックに入ったけど全国なんてどこも強豪ぞろい。どこと当たっても持てる力をすべて出すだけ。そう意気込んでいた時に私は目を疑った。
2回戦に勝ち上がったときに登場するシード校。優勝候補の永水女子。
そこに現れた豊満な胸と美しい黒髪をなびかせた女性。
「・・・すみちゃん?」
全く確証はない。他人の空似であろう。そもそも私の記憶自体曖昧なのである。
ただ少なくとも、私の目に飛び込んだあの女性は間違いなくあの頃出会った女の子を思い出させてくれるような容姿をしていた。
永水女子。パンフレットの選手名鑑を確認する。
【石戸霞】
『いわと・・・かすみ、さん・・・』
すみちゃんだ。紛れもない、あのすみちゃんだ。完全に思い出した。あの子の名前、あの子の顔、あのころの思い出。
にやけが止まらなかったが同時に少しの寂しさを覚えた。あの子の髪、なにも結われていない。
私も対局時や試験など気合を入れる時くらいしかつけない。もしかしたら彼女も同じなのかもしれない。
「・・・これは是非確かめないとね」
もとより負ける気はないけれど、なにがなんでも勝たなければならない。1回戦で負けてはいられない。なにせ初戦を勝ち上がれるのは1校のみなのだから。
私の心はすごく燃えていた。
自分でも驚くほど調子が良かった。他校を飛ばし、和、咲に回すことなく1回戦を無事に突破した。
いよいよ2回戦、あの子が待っている2回戦。直接対峙することは無いけれど、あの子は私を覚えているかわからないけれど。
そんなことを考えながらいつものように髪をまとめる。今は余計なことを考えている場合ではない。優勝候補の永水女子にまさかのノーシードの姫松、ダークホースになるであろう宮守女子。本気で戦っても勝てるかわからない相手。
「バナナよし、トイレよし、さーて・・・そろそろかな!」
見ててね、すみちゃん
「う~ん、清澄ねえ・・・」
2回戦の対戦相手の1校になりそうな高校。昨年の長野県代表であの天江衣を擁している龍門渕高校を破って全国の舞台にやってきた清澄高校。
敵情視察もかねて初戦の中継を眺める。試合は中堅戦へ突入した。
清澄の中堅。パンフレットを片手に名前を確認する。
【竹井久】
唯一の3年生ということはこの人が部長なのだろうか・・・ぼんやりと眺めていた時、私の記憶が鮮明に蘇ってきた。
「・・・ひーちゃん?」
そんなはずはない。確かあの時であった娘はたしか「ウエノヒサ」と言っていたはずだから。
確かに女性で【ヒサ】という名前は珍しいかもしれない、それでも彼女があのひーちゃんだという確証はない。幼少期の記憶なのだから。
けれどもそれは確信に変わる。あの髪ゴム。間違いなく私がひーちゃんに贈ったものだ。
「・・・やっと会えたわね、ひーちゃん」
「霞ちゃん、なにか言いました?」
「いえ、なんでもないわ」
ひーちゃんは今もなお使い続けていてくれたのね。あのころの約束を果たすために。
もちろん、私もひーちゃんからもらった髪ゴムは大切に持っている。
でも大切だからこそ、私だけでなく仲間にもこの思いを共有したい。
「小蒔ちゃん、2回戦ではコレを使ってくれないかしら?」
「この髪ゴムですか?かまいませんけど・・・急にどうなされたのですか?」
「ふふっ、必勝祈願よ」
たった1度だけだったけど私にとって忘れられないあの思い出。ひーちゃんからもらった宝物をこの娘に託すわ。
見ててね、ひーちゃん。
デカい(確信)
本日7月16日は石戸霞さんの誕生日です。何歳になったか知りませんが(JKです!)
そしてなぜか久霞SS書きました。ちょっとだけツイッターでつぶやいたらフォロワーさんとの妄想合戦が繰り広げられたので書きました。
超絶 if 作品です。時空、曲げてやりましたよ!!
誕生日とは関係ないですが、実は昔拵えてたネタです。久しぶりにSS書いたので駄文ですが、大丈夫な方は続きからどうぞ。
夢を見た。とても懐かしい夢。幼き頃の夏。たった1度きりだけど、それはすごく濃くて、とても楽しくて・・・。黒髪が美しく年齢からは感じさせないような大人びた女の子との思い出。
「う~ん・・・、いよいよ決勝戦か。今日勝てば念願の全国大会出場かぁ」
思いっきり伸びをして勢いよく起き上がる。多少の立ちくらみを感じながら洗面所へと足を運ぶ。
いつもと同じようで、それでいていつもとは違う朝。それでも大事な県大会決勝を控えてもやることは変わらない。
験を担ぐことは基本することはないがこれだけは絶対に外せないものがある。
「今日もよろしくね」
2つの髪ゴムを手にし、家を飛び出した。
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『こんにちは』
『こ、こんにちは・・・・』
『見かけない顔だけど、あなた名前は?』
『えっと、私は○○って言います・・・』
『へえ○○っていうんだ、じゃあ△△ちゃんって呼んでいい?』
『は、はい。構いません・・・』
『あ、私はねえ上埜久って言うの、よろしくね!』
『は、はい!えっと、じゃあ・・・私は「ひーちゃん」って呼んでもいいですか?』
『うん、いいよ!ねえ、これからザリガニ釣りに行くけれど△△ちゃんも一緒に行きましょ!』
『あ、待ってください!』
「・・・フフフッ」
「なんじゃ、急に笑い出しよって。気色悪いのお」
「一言余計よ。・・・そうね、今日はなんだか負ける気がしないのよ」
会場へ向かう電車に揺られながら今朝見た夢を思い出していく。
・・・思い出してるにも関わらず肝心の名前も、顔も思い出せない。
でも私にはコレがついている。いつも私の傍にいる。
「さあ皆、そろそろ着くわよ」
ポケットの髪ゴムを握りしめながら電車を降りた。
「通らないな・・ロン!」
今日の私はおおむね好調。最後の最後、詰は甘かったけど優希、まこの分は取り返せたし和、咲にもうまくタスキを渡せたと思う。この髪ゴムのおかげかしら?
だからだろうか。イヤ、偶然に過ぎないが言い事が起こるとそういうことは連鎖反応を起こすのだろう。役目を終え、控室に戻った私はTVの中継へと目を向ける。
『風越女子の副将は深堀純代さんです!中堅で失った点をどこまで戻せることができるでしょうか!!』
「・・・・あああ!!思い出した!!」
「なんじゃいきなり!叫びよってからに」
「ご、ごめんなさい。ちょっと・・・ね」
そうだ、思い出した。あの娘の名前。
「・・・・すみちゃん」
『今日は楽しかったわね!』
『はい!ザリガニ釣りは初めてでしたけど楽しかったですし、ひーちゃんのお家のスイカもとてもおいしかったです!』
『明日も一緒に遊ぼうね、すみちゃん!』
『・・・ごめんなさい、もうひーちゃんとは遊べないのです・・・』
『なんで!?私たちもう友達だよね?』
『ごめんなさい、実は明日には実家に帰らないといけないのです』
『そんな・・・寂しいよ』
『私もすごく寂しいです・・・。そうです!私たちが大人になってもずっと友達だって証を作りましょう』
『友達の証か・・・じゃあ、私の髪ゴムとすみちゃんの髪ゴム、交換っこしよ!』
『はい!』
『すみちゃん、絶対にまた会おうね!約束だよ』
『はい!ひーちゃんとまた会うって約束します!』
『『ゆびきりげんまん、うそついたらはりせんぼんの~ます!ゆびきった!!』』
そして月日は流れ、高校生になって麻雀部に入って、そして・・・・。
『試合終了!!優勝は初優勝の清澄高校!!!』
全国への切符を手に入れた。
そして私たちは全国大会の舞台、東京へやってきた。
抽選会では嫌なブロックに入ったけど全国なんてどこも強豪ぞろい。どこと当たっても持てる力をすべて出すだけ。そう意気込んでいた時に私は目を疑った。
2回戦に勝ち上がったときに登場するシード校。優勝候補の永水女子。
そこに現れた豊満な胸と美しい黒髪をなびかせた女性。
「・・・すみちゃん?」
全く確証はない。他人の空似であろう。そもそも私の記憶自体曖昧なのである。
ただ少なくとも、私の目に飛び込んだあの女性は間違いなくあの頃出会った女の子を思い出させてくれるような容姿をしていた。
永水女子。パンフレットの選手名鑑を確認する。
【石戸霞】
『いわと・・・かすみ、さん・・・』
すみちゃんだ。紛れもない、あのすみちゃんだ。完全に思い出した。あの子の名前、あの子の顔、あのころの思い出。
にやけが止まらなかったが同時に少しの寂しさを覚えた。あの子の髪、なにも結われていない。
私も対局時や試験など気合を入れる時くらいしかつけない。もしかしたら彼女も同じなのかもしれない。
「・・・これは是非確かめないとね」
もとより負ける気はないけれど、なにがなんでも勝たなければならない。1回戦で負けてはいられない。なにせ初戦を勝ち上がれるのは1校のみなのだから。
私の心はすごく燃えていた。
自分でも驚くほど調子が良かった。他校を飛ばし、和、咲に回すことなく1回戦を無事に突破した。
いよいよ2回戦、あの子が待っている2回戦。直接対峙することは無いけれど、あの子は私を覚えているかわからないけれど。
そんなことを考えながらいつものように髪をまとめる。今は余計なことを考えている場合ではない。優勝候補の永水女子にまさかのノーシードの姫松、ダークホースになるであろう宮守女子。本気で戦っても勝てるかわからない相手。
「バナナよし、トイレよし、さーて・・・そろそろかな!」
見ててね、すみちゃん
「う~ん、清澄ねえ・・・」
2回戦の対戦相手の1校になりそうな高校。昨年の長野県代表であの天江衣を擁している龍門渕高校を破って全国の舞台にやってきた清澄高校。
敵情視察もかねて初戦の中継を眺める。試合は中堅戦へ突入した。
清澄の中堅。パンフレットを片手に名前を確認する。
【竹井久】
唯一の3年生ということはこの人が部長なのだろうか・・・ぼんやりと眺めていた時、私の記憶が鮮明に蘇ってきた。
「・・・ひーちゃん?」
そんなはずはない。確かあの時であった娘はたしか「ウエノヒサ」と言っていたはずだから。
確かに女性で【ヒサ】という名前は珍しいかもしれない、それでも彼女があのひーちゃんだという確証はない。幼少期の記憶なのだから。
けれどもそれは確信に変わる。あの髪ゴム。間違いなく私がひーちゃんに贈ったものだ。
「・・・やっと会えたわね、ひーちゃん」
「霞ちゃん、なにか言いました?」
「いえ、なんでもないわ」
ひーちゃんは今もなお使い続けていてくれたのね。あのころの約束を果たすために。
もちろん、私もひーちゃんからもらった髪ゴムは大切に持っている。
でも大切だからこそ、私だけでなく仲間にもこの思いを共有したい。
「小蒔ちゃん、2回戦ではコレを使ってくれないかしら?」
「この髪ゴムですか?かまいませんけど・・・急にどうなされたのですか?」
「ふふっ、必勝祈願よ」
たった1度だけだったけど私にとって忘れられないあの思い出。ひーちゃんからもらった宝物をこの娘に託すわ。
見ててね、ひーちゃん。
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