ワーキングホリデーについて。

2009年10月14日

最終回   人生ゲーム








 人 生 は ゲ ー ム だ


と、常々思う。この人生ゲームというやつは、ルールが非常にシンプルにできている。ルールブックを書くなら、こんな感じじゃないだろうか


【ルール説明:手持ちのカードはプレイヤーにより異なります。ゴールはありません。タイムリミットはあなたが死ぬまでです。以上】


でかい夢を持ちこのゲームを楽しむやつもいれば、生きてるのか死んでるのかすらわからないようなプレイの仕方の人間もいる。本来自由なはずのゲームなのに、見えないルールに縛られ動けない人間も。。。




俺には中学時代、親友と呼べるレベルの友人が二人いた。

一人はM。もう一人はKという。

Mは今現在俺と同じ大学の二つ上で、ドクターに行くべく毎日勤勉に大学院に通うかなりの頭脳派。中学時代はむしろ俺が勉強を教えるぐらいだったのが、同じ高校に行きはるか俺より上位になり、いまや俺なんかじゃ何をしても太刀打ちできないほどの高みに登ってしまった。Mは未だに一番の親友。


一方のKは、年齢が18で止まっている。自らの手で、人生ゲームを降りてしまったのだ。


Kは中学の水泳部ではエースで、同クラブに現在背泳で活躍中の寺川綾選手がいたのだが、唯一闘えるのが男のKだけだった。それぐらい才能むき出しな男だった。また、以前の日記に書いたかもしれないが、俺が人生において本当におもしろいとおもったことのある3人のうち一人がKだ。奴のお笑いの才能はすごいものがあった。

Kとは、良く二人で釣りに行った。中学生の分際で昼飯時にはコンビにでおにぎりとエロ本を必ず買う奴だった。釣りをしながらエロ本を読むKに、「お前そんなん読むなよー」とか言いながら横目でチラチラ覗き見してたのが当時の俺。
フィッシングショーという年に一度大阪で開かれるショーに二人で行き、俺達の神的存在、釣り界のカリスマ村田基(むらたはじめ)を見た時は興奮し、「K!写真撮って!村田さんと写真とって!!」と言いKにカメラを押し付け、「え、俺は?俺は!?」と言いながら半泣きでカメラマンにさせられたKに帰る途中で出店のじゃがバターを奢ったのを覚えてる。

しかしもともと成績の良くなかったKと、地元で一番の難関高校を目指す俺は中学三年の本格的な受験シーズンを境にあまり遊んだりしなくなり、高校に入るとほぼ音信普通になってしまった。中学当時は携帯電話もさほど普及しておらず、連絡の取りようがなかった。


長かった浪人時代が終わり、中学時代の友人とひさびさに再会したときに、「俺も時間できたし久々にK誘って串かつでも奢ったろか思うねん」と言ったとき、すでにKの死後半年ほど経っていることを聞かされた。どうやらK死亡の事実は、家族があまり漏らさないようにしていたようだ。

後の成人式では、同じ小学校の人間はさすがにKのそのことについて知っていた。そういう場ではKが今までにしてきた数々のアホな伝説が語られるのが常なんだが、さすがに本人がもういないということもあって誰も口にしようとしなかった。
俺が少し話題に出してみたら、Kの家の近所に住む友人が教えてくれた。遺書らしいものはなく、見つかったのは薬物とおびただしい数の自殺サイトの閲覧履歴だったそうだ。最後に友人が「あいつもアホなやつやで」と締めくくり静寂が広がり、Kの話はそこで終わってしまった。

そのとき、俺は人が死ぬということの意味を知った。皆が話さなくなり、Kの存在がなくなっていくことを感じだからだ。

Kの訃報を知ってから今まで、俺はKのことで一度も泣いたことがない。単なる死ではない、Kのした選択という考えがあるから、純粋に悲しめないのだ。友人を失った悲しさなのかテメーの金欲しさにクスリをKに売ったクズに対する怒りなのか、異常なまでに膨れ上がった正体不明の負の感情を抱え一週間ほど無口になった俺を母親が心配していたことを覚えてる。

俺が以前マリファナを痛烈に批判した理由はここにある。薬物は人を殺す。Kは何を思ったのだろう?女手一つで育てたわが息子の死を恥と思わなければならない母の気持ち、友人の死を悲しめない人間の気持ち、考えなかったのか?それともクスリのせいで考えられなかったのか?ロープを首に巻いたとき、俺の顔はチラリとも浮かばなかったのか?

こんな感じのことをずっと考え続けた。

だが、どんなことからでも学ぶことはある。俺がKの死から学んだこと、それは


 人 は い つ 死 ぬ か わ か ら な い




ということだ。
自殺なので今回のケースでそれを言うのはおかしいと思われるかもしれないが、そんなことはない。よく考えて欲しいんだが、Kは俺の友人でしかもかなりいろんな才能の溢れた人間だ。変わったやつではあったが、人から慕われる人間だった。どうかみなさんにはこれを他人事だと思っていただきたくない。誰だってそういう弱い部分はある。

Kのした選択は絶対に間違っているし、アホだとは俺も思う。だからこそ俺は、自分の人生を目一杯生きたい。人生を楽しむことで、奴のした選択を全否定してやりたい。理系らしからぬことを恥ずかしげもなく言うけど、あの世でKと会った時に一発ぶっとばしてから、人生がどれだけすばらしかったかを存分に語ってやろうと思ってる。

カナダでもずっと思ってた。
この湖を、星空を、オーロラをKが見たら、あいつの人生ゲームはまだ続いていたんじゃないか、と。世界が狭いというのは人を追い詰める。本当は苦しまなくてもいいのに、助けを求められないと思ってしまう。あいつがした選択の理由は永久にわからないままだが、そんなに悩むことはないんだよと言ってやりたかった。お前の見てる世界なんてせいぜいちっぽけなもんじゃないか、と。

与えられたカードでプレイするしかないとはよく言ったもので、最初に与えられるカードの不満を言っても何も始まらないのだ。あいつはそれを穿き違えた。そうでなければあんな愚かな選択はしない。


だからってわけじゃないけど、俺のこの人生ゲームの理想のプレイスタイルは


「 自 由 に 生 き る こ と !!」


だと思ってます。
カナダワーホリの旅は、そのためのいい経験になった。
ああいう自由な期間を体験してしまうと、こうありたいと思ってしまうからね。そして自由に生きるための選択肢を広げるのに必要なことを考える時間もできた。価値観がひろがるということは、カードが増えるということ。こと日本においては王道と言うべきレールがひかれてるけど、それが正しいかなんて誰にもわからない。強いて言うなら自分にしか分からない。自分が自分であるためには、あらゆるものを見、感じ、最終的な決断は自分が決断したんだと誇りを持って言えることが大事なんじゃないかと思う。

たまに歌手が人様の曲や歌い方を丸パクリして恥ずかしげもなくテレビに出てるが、あんなのはクソ食らえだ。もし俺が歌手なら、自分の歌以外は唄いたくない。それがへたくそであろうがダサかろうが、そこに誇りがあれば堂々と唄える。


【人生を謳歌する】


ってのはそういうことを言うんじゃないんだろうか。


ワーホリに行こうか悩んでる人に、俺は「絶対行けよ!」なんてことは言わない。人にはそれぞれ背負うものがあるから。ただ、できればそういう人には人生を長いスパンで考えて欲しい。死ぬ時にどんな人生だったか振り返って、果たして満足できるのかどうか。人はいつ死ぬかわからないというKからの教えも、せっかくなので皆さんにも是非共有していただきたい。

そして実際に行くことになった場合、必ず現地でどうしたいかという理想を持って行くことをお勧めします。ワーホリとは言い換えれば海外でのフリーターなので、目標がないとダラダラ過ごして終わってしまう危険が大きい。せっかく海外にいるんだから、旅行をいっぱいするとか英語を覚えるとか異文化交流をするとか、日本ではできないことをして欲しいと思います。

俺はこのワーホリでいろんなものを得、実感することができた。英語力やら異文化交流に始まり、親のありがたみや自分の弱さ、なんでもやってまえっていう図太い精神力も付いたと思う。世界中の友人もできた。これは自分がそういうことを知りたいと思って動いた結果であるという自信とともに、寛大な親の決断に大いに感謝しなきゃならないところであるということもすごく感じている。

こういう経験ってなかなかできないと思うので、もしもこの文章を見てくれた人は一度行ってみようかな?ぐらい少しでも頭にかすめてくれたら筆者としてはうれしい限りです。





さて、この辺でいよいよ皆さんとはお別れです。
このブログは自分が海外生活をしている間にだらけないようにという意味で作って、できればワーホリのお役立ち情報なんかも載せられればと思って作ったんですが、半分以上まったく関係ない内容になってしまいましたw

ですが、ここを通じて知り合った読者のひとがいて、その人たちや友人ながら僕のブログで海外生活を見守っていてくれた人がいて、そういった人に支えられながらブログを続けてこれたのは幸いだったと思います。本当に心からありがとうございました。

今後ですが、僕は性格が表現者であると自分で思っているので、いずれどこかで新たなブログを立ち上げることになると思います。また関西弁混じりの上から目線な変な文章を書くやからがいれば、パチ夫かもしれませんので声をかけてやってくださいw

ではではこの辺で。






Special thanks to my people





author:必死のパチ夫




PS:
今まで読んでいただいた読者の皆様、コメントしたことがないという読者の方にも何か一つコメントを残していただければありがたいです!

hisshinopacchi at 23:19│Comments(9)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by たいしょ   2009年10月15日 23:44
5 ずっとこっそり見てました。たくさん笑わせて頂いたり、タメになる話しだったり、楽しかったです!!
とりあえずお疲れ様でした!
2. Posted by 管理人   2009年10月16日 00:08
>たいしょ氏

たいしょって大将のあの大将ですか?つまり我が父ですか?うそぉーんうそぉーんうそほーん
3. Posted by Mai   2009年10月16日 19:17
お疲れ様です。



楽しませてもらいました。
ありがとう♪
4. Posted by sachi   2009年10月17日 22:28
おそばせながらお疲れさまでした!
初めて読んだときからずっと楽しませてもらいましたよ〜(^^)

人生謳歌しなければ。
まさにそのとおりですね。
私も夢を叶えに行こうかな。
そんな話をしてたら
「そんなこと言って夢見て東京行くやつが毎年5万といる」って
言われたんですが…
「そんなこと言って同じとこにとどまってるやつが10万といる」
と言い返してやりました。

とっさの返しにしては我ながらよくできたと(笑)

やりたいことやって生きていきましょう!

また新しいブログ発見できること祈ってます(笑)

お疲れさまでしたー♪
5. Posted by Daiki   2009年10月18日 02:38
俺は他人の人生を評価できるほど偉くない
でも自分の人生を評価できるほどには偉い
だから他人に自分の人生の評価は任せない

世界中の全てが知れるほど人生は長くない
世界中の全てができるほど人生は長くない
世界中の全てに会えるほど人生は長くない

だったら自分で何が知りたいかを考えたい
だったら自分で何がやりたいかを考えたい
だったら自分で何に会いたいかを考えたい

自分のできない理由を数える暇があるのなら
自分のできる理由を数えたい
他人のできない理由を数える暇があるのなら
他人のできる理由を数えたい


大山、アンサーソングならぬ
アンサー心の叫びでした。


時間からの脱却が、一番の自由だと思ってます。時間は僕には窮屈すぎる。
年齢なんてくそくらえ。
誕生日が成長を祝うものならば、毎日が誕生日。


ブログお疲れっした♪♪
楽しませてもらいました。
色々考えさせてもらいました。
パチ夫のさらなる飛躍を願っておりやす(*^_^*)
6. Posted by 管理人   2009年10月25日 01:32
>Mai

大変な時期にありがとうね。
バンクーバーでちょっと会っただけやのにずいぶん色々と助けてくれてありがとう。また会おう!


>sachiさん

sachiさんには本当にお世話になりました!!
このブログが存続してるのはsachiさんのおかげですよ本当にw

>「そんなこと言って同じとこにとどまってるやつが10万といる」

この返しは本当にナイスですねwできない、やらない理由を探すのは簡単ですからね。

sachiさんとは実際にお話できたらうれしいですね、また連絡させてください!

長い間ありがとうございました!!


>Daiki

アンサー心の叫び、しかと受け取った!!!

時間からの脱却。自分を人生の道しるべに。われわれの課題ですなぁ

君のコメントは色々と考える部分が多くて良かったよ。
まぁわれわれは一生の付き合いになるやろうから、また語り合いましょう♪

ありがとう!!
7. Posted by イ二   2009年11月23日 17:40
久しぶりに見たら完結してた。
とりあえずお疲れさん。

自由にやりたいように生きるっていう生き方はかなり共感。
俺の場合は日本人の王道ともいうべき、定年までこつこつクソ真面目に働く人生なんてクソ食らえだ。
若いときに思い切り遊んどかんと損じゃね?

ってことで人生の大半使って世界放浪生活をやろうと思ってる(バイク世界一周はただの準備運動)

やりたいことを求めた結果、
安定した敷かれたレールから外れて新しい道を進むってのは多少勇気がいる。
特に夢や理想ってのは一番困難な道だろう。
思うだけで行動には移せない人って結構いそうだよな〜。

まぁそんな人のためのこのブログか(ワーホリに限っていえば)
自分(経験者)の道を示すことで、実は他の人に結構な勇気を与えることができるんだよな。
俺もこのブログで冒険心がくすぐられたわ(笑)
グッジョブ!!パ血オ
8. Posted by r!cё   2010年09月02日 20:25
やっと読み終えました。
死にそうになりながら頑張るパチさん見て
すごく感動しました!

私も、今度こそ絶対に行きます。カナダに。


何かありましたらmixiにメールします。



ダニエル、ありがとう。
9. Posted by スタービーチ   2011年06月29日 11:50
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