「じてん」という漢字を書くなら、あなたはどんな辞書の漢字を書くでしょうか。実は「じてん」と読む、辞書を表す漢字には、三種類もの漢字が挙げられます。

それは、「事典」と「辞典」と「字典」です。私達が普段使っているものは、だいたい「辞典」かと思いますが、「どれがどう違うの?」という疑問が湧いてきますよね。今回は以上の三つの「じてん」について紹介していきましょう。

まずは「辞典」から紹介します。辞典は、私達がよく使う辞書のことで、漢字から熟語、人の名前など色々なものを、あいうえお順に並べ、その意味などを記した書物のことです。またこの辞典は、年代によってその時々に流行ったものを載せるので、昔の物と現代の物では載っている内容が少々違う場合があります。

ちなみに辞典の「辞」という字は「辞める」という読み方が有名ですが、その他に「ことば、言語、文章」などの意味もあり、「辞」を使う熟語には「悼辞」「賛辞」「讃辞」「祝辞」「答辞」「訓辞」「美辞」「修辞」などが挙げられます。

また、辞典の「典」には、「書物、ふみ」などの意味があり、辞典と同じような意味合いで「典」を使う熟語には「典籍」「古典」「楽典」「経典」「仏典」「宝典」などが挙げられます。この辞典は、以下のような使い方があります。

国語辞典で熟語の意味を調べる。英和辞典で英単語の意味を調べる。仏和辞典で単語の発音について調べる。漢和辞典を忘れずに持って来てください。

次に「事典」について紹介します。事典は、ある特定の事柄についての言葉を集めて、一定の順序に並べ、その意味を記してある書物のことです。

ちなみに事典の「事」には、「ことがら、ものごと」という意味があり、「事」を使う熟語には「事態」「大事」「事件」「事業」「事務」「検事」「執事」「理事」「指事」「師事」などが挙げられます。この事典は以下のような種類が挙げられます。

人名事典に載りたい。彼はいつも深海生物事典を持ち歩いている。水木しげるがイラストを描いている妖怪事典が欲しい。百科事典を見ていると眠くなる。彼の部屋で、悪魔事典と魔導具事典を見つけた。

次に「字典」について紹介します。字典は、漢字のみを集めて、その意味や使い方などを記してある書物のことです。つまり字典の「字」とは、漢字のことを表しており、字典とは「漢字について記してある書物」という意味の熟語です。字典には、以下のような種類が挙げられます。

草書字典で漢字の成り立ちを確認しよう。書道字典を購入した。行書字典がないとまったく読めない。異体字字典を持って来てくれ。字典には名前に使える漢字かどうかも書いてあるだろうか。

最後にそれぞれをまとめておきましょう。辞典…漢字や熟語、人名など色々な言葉を集めてあいうえお順に並べ、その意味などを記してある書物のこと。私達が普段使う辞書のこと。

事典…ある特定の事柄についての言葉を集め、その意味などを記してある書物のこと。様々な種類がある。字典…漢字について、その意味や使い方などを記してある書物のこと。