「I'm Missing You」の曲紹介です。


1.This I Promise You

冬に自宅で作ったのを覚えています。この頃自宅のピアノはアップライトでした。
実は自主盤を作る前に、エンリコの曲ばっかり弾いてたもんで、あるジャズライブハウスから「エンリコカヴァー集アルバム作らない?」と言われていました。それで、カヴァーだけじゃだめなので、一曲ぐらいオリジナルが要るよね、という話になって、ちゃんとピアノトリオ用にオリジナルを作ることに取り組もうかなと思って作った、第一曲目です。
最初に書いた譜面があるのですが、レコーディングの時には大分メロディーが変わってしまっていたので、最近、音源から譜面を起こして書き直しました。この頃はまだ作曲の自分のやり方が固まってなかったのですが、今は、一度書いた譜面からメロディーが変わることは絶対ありません。
しかし、最初に気張って書いた曲で、コーラス最後からコーラス頭のこのコードの接続はないだろうと思います。色々無理して書いてる曲ではありますが、当時の身の丈いっぱいな感じがして、7年経つと微笑ましいです。


2.Passato

これは、オリジナルをピアノトリオで演奏するのを意識する以前の曲で、ライブでやるオリジナルの中では一番古い2001年の21歳の時のものです。(Song Listには2002年と書いてますが、これを書いた仕事が2001年から跨いでいたので、2001年でした。)
この頃はポップスのバンドもやってて、ピアノというか鍵盤全般をやってました。それで、ファッションショーの後ろで演奏するという仕事があって、曲を作って打ち込みと一緒に弾く案件のために、5曲ほど書いた中の1曲です。メロディーをフレットレスベースで弾いて、後はストリングスとかパッド系で作りました。しかし、この仕事ではこの曲はボツになり、使用されませんでした。
後に、ピアノトリオでオリジナルをすると意識しだした時に、この曲もしかして使えるかも、と思い出して、引っ張り出して使った曲です。
しばらく演奏してなかったんですが、Gt市野元彦さんと演奏の際になんとなく持って行ったら恐ろしく良い感じで、以降時々演奏するようになりました。市野さんありがとうございます。


3.Blue Nowhere

Passato同様、オリジナルをピアノトリオで演奏するぞ、と、意識し始めるより前に書いた曲です。音大で勤めている時、1時限目が9:30で9:00から大学が開くので、いつも9:00から練習していました。その時間帯になんとなく弾きだしたら、思い浮かんだメロディーで、とりあえず書き留めておいていました。たまたまこの時読んでいた本に、Blue Nowhereという言葉がでてきました。実は本の中でこの言葉は、サイバー上の青い待機画面のことを形容した言葉だったんですが、ちょうど秋でしたし、サビがなんとなく高い秋空を見上げる感じもあり、ぴったりな言葉だなと思ってこのタイトルにしました。
Parallaxではアレンジして収録していますが、このI'm Missing Youの形が元の形です。
しかし、今回のリイシューのために何度か聴いていたら、1.3.といい、曲の大事なところにベースの解放弦を持ってくるのを、この時期は天然でやっていたことに気付かされました。色々な音源を聴いている中で、自然と染み付くんですね。


4. Everytime It Rains

G#mというあまり使わないキーにしているので、以前は黒鍵ばかり使う曲だなあと思いながら弾いてました。キーの持つファーストインパクトは、半音で大分変わります。ジャズ音楽をやっていると、どうしても管楽器中心のフラットキーになるので、そうじゃない印象の曲を作りたくて書き始めた記憶があります。当時自分では暗い曲だなあと思ってたんですけど、今聴いたらそんなことないですね。


5. Blast Of Wind

この曲は、ほとんどこのレコーディングメンバーでしかやってなかったと思います。(数回大谷清水トリオでも演奏しました) この曲は、レコーディングを意識しだしてからアップテンポの曲が要るなと思って、意識して作った曲でした。


6. Sand Castle

わりと短時間で書いた曲だったと思いますが、当時の自分には大分実験な感じでした。というのは、この曲が初めてテーマをなぞらないフォームの曲だったんです。(それまでの曲は全部コーラスどおりのソロでした) 今聴き返すとこの曲好きだなあと思いますが、なぜかまた演奏しようという気にはあまりなりません。ライブで演奏してまた飛躍的に良くなる類いの曲ではないですし、この録音でこれでいいって思ってしまったんでしょうね。


7.Epigraph

エンリコへのオマージュとして書いた曲です。エンリコの曲ばかりコピーしてたので、わざと特徴的なイディオムを貼り合わせて作ってみました。エンリコは偉大です。


8.I'm Missing You

このアルバムの中で、というかオリジナルを作り始めてから、自分の言葉で書けた、という実感を初めて持った曲です。本当は、アルバムタイトルをネガティブな言葉にするのはどうかなあ?と思ってたんですが、一番自分の言葉で書けてるので、これにしたいと思いました。


9.Told at Sunset

今回元の盤にボーナストラックを追加するにあたって、2005年の横濱ジャズプロコンペで優勝したメンバーで録音していたものを、追加しました。同じスタジオで、2005年12月に録音しています。この曲は、このメンバーよりtrack1〜8の本編のメンバーと演奏していた曲でした。


10.Extremes Meet

三三七拍子というテーマで書いた曲です。中身はクラシック的に大分細かくして遊んでいますが、本編の空気感と全然違う種類の曲ですが、当時結構ライブで演奏していたので、ご記憶に残っている方も多い曲だと思いますし、入れました。


11.Aprilis

パララックスに入れていますが、これは実は本編のメンバーで演奏していた曲です。2004年のレコーディング前にも演奏していました。Blue Nowhereはパララックスに再収録の際、アレンジを変えたのですが、これはずっと同じアレンジで演奏しています。