SYMPATHY

「Sympathy / Hitomi Nishiyama Trio」
シンパシー / 西山瞳トリオ

税込定価: 2,571円 初回デジパック仕様
品番: MT-004
レーベル: Meantone Records
発売日: 2013年4月10日
販売: ディスクユニオン

西山 瞳   Hitomi Nishiyama - piano
佐藤"ハチ"恭彦   Yasuhiko "Hachi" Sato - bass
池長一美 Kazumi Ikenaga - drums

[収録曲]
01. Sympathy シンパシー 4:26
02. Scarlet スカーレット 4:53
03. Tack タック 4:18
04. At the gate アット・ザ・ゲイト 6:51
05. Laurie ローリー (作曲:Bill Evans) 5:54
06. Cross Section Of Gray Cities クロス・セクション・オブ・グレイ・シティズ 5:28
07. T.C.T.T. -Twelve Chord Tune Two - ティー・シー・ティー・ティー〜トゥエルヴ・コード・チューン・ツー 4:29
08. Sail for... セイル・フォー… 4:55
09. Remains To Be Seen リメインズ・トゥー・ビー・シーン 5:06

All Composition & Produce Hitomi Nishiyama(except 05)


録音日: 2012年11月16、17日 OORONG TOKYO STUDIO
録音エンジニア: 吉田 誠 Makoto Yoshida (OORONG-SHA)
録音アドバイザー: 春日 洋 Hiroshi Kasuga
使用ピアノ: FAZIOLI F228 Silver
ピアノ技術: 越智 晃 Akira Ochi
ジャケット美術: 池内晶子 Akiko Ikeuchi
ライナーノート: 今野 敏 Bin Konno
協力: OORONG-SHA、ピアノフォルティ株式会社 (FAZIOLI)、gallery21yo-j
ディレクター: 真鍋 悟 Satoru Manabe (diskunion)



■2005年の横濱ジャズプロムナード・ジャズコンペティションでのグランプリ受賞後、2007年に 日本人初となるストックホルム・ジャズフェスティバルへの出演、2010年にはアメリカで最大 規模の作曲コンペティションであるインターナショナル・ソングライティング・コンペティション おいて”アンフォールディング・ユニバース”でジャズ部門3位を受賞、”ソウル・トラベル”が セミファイナルに選出されるなど世界的な活動を続けるピアニスト/コンポーザー西山瞳の 最新9thアルバム「Sympathy」がリリース。 タワーレコードジャズ総合チャート1位、HMV総合2位にランクインするほか、CD Journal誌 2011年のベストディスクに選出されるなど高い評価を得た「Music In You」と同じく、佐藤”ハ チ”恭彦(bass)、池長一美(drums)によるレギュラートリオでのレコーディング で、「Music In You」からの流れをくみつつ、ソロとアンサンブルを中心とした内容に仕上がっている。 儚くも美しいピアノの旋律が印象的なタイトル曲「Sympathy 」がオープニングを飾り、続く 「Scarlet 」は繊細なシンバルワークと凛としたピアノが流れるように紡がれていくテンポの速 いナンバー、そしてピアノ、ベース、ドラムが優雅に踊るようなアンサンブルを聴かせてくれ るスウェーデン語で『ありがとう』を意味するM--‐3「Tack」へと続いていく。知的で洗練された3 者の会話が織りなす気品と優雅さが全編に満ちた本作は、女性らしさを感じさせる新たな 西山瞳の魅力が見事に切り取られている。

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■レビュー

【Jazz Life 2013年5月号】
「トリオ・フォーマットでの通算9作目」
2004年に自主制作盤を発表し、その翌年には自己のトリオで出場した横濱ジャズプロムナード・ジャズコンペティションでグランプリを受賞。2006年にアルバム・デビューをした時には”エンリコ・ピエラヌンツィ(p)に影響を受けた”と公言し、ヨーロピアン・ジャズ・ファンからも大注目されたが、そんな西山瞳は着実に自分の道を歩き続け、9枚目となるアルバムを完成させた。2011年に発売され、今回、アナログ盤でもリリースされる『ミュージック・イン・ユー』の後編にあたる作品で、ビル・エヴァンス作品1曲を除き、すべて、西山のオリジナル曲で綴られている。すでにライヴで演奏している曲ばかりということもあるのだろう、西山はもちろん、共演メンバーの演奏も非常に流暢で、曲に対する深い愛情も感じられた。いかにして良質なサウンドのために自らのプレイを捧げられるか、そんな想いも伝わってくる。自然な形で二等辺三角形や直角三角形、時には正三角形に変化していく面白さも感じさせながら、難解さは全面に押し出さず、あくまでメロディ・ラインの美しさをベースにしているのが聴きやすさに繋がっている。ちなみに先日、このトリオの生演奏を体感したがその表情はとても柔らかく愉しげだった。5月から新作発売記念ライヴ・ツアーもスタートするので、動きのあるプレイもぜひ味わってほしい。


【Jazz Japan vol.33 2013年5月号】
「これまでより内省的な印象。ファンであれば西山のこの転換期を共有しておくべきだろう」
唐突だが、役作りの話だ。長年、舞台の演出を手掛けてきてわかったことなのだが、役者が役をつくりあげていく過程には大きく分けて2パターンある。脚本に書かれた役に自らを近づけていく方法と、役を自分自身に引き寄せる方法だ。どちらが良い悪いという話ではない。役にリアリティを持たせるための手段である。何故、ジャズ専門誌にこんなことを書いたかといえば、西山のジャズ(音楽)との向き合い方が、前者から後者に変容したように思うのだ。それはアルバム・タイトルからも伺い知ることが出来ると思うのだが、前作と同一メンバーで録音された今作は、つまりはその延長線上にある作品と言える。全曲が西山のオリジナル。洗練された旋律と演奏は相変わらず美しいが、これまでより内省的な印象。ファンであれば西山のこの転換期を共有しておくべきだろう。個人的にもこの端境期を経た先に生み出される作品が今から待ち遠しい。