CROSSING

「Crossing / Hitomi Nishiyama」クロッシング / 西山瞳

税込定価: 2,640円 初回デジパック仕様
品番: MT-005
レーベル: Meantone Records
発売日: 2013年11月13日
販売: ディスクユニオン


[収録曲] 曲紹介はこちら
1. Monochrome Flowers /Hitomi Nishiyama
2. A.J. Crossing /Hitomi Nishiyama
3. からたちの花 /Kousaku Yamada
4. Giraffe’s Dance /Hitomi Nishiyama
5. めぐり逢い /Toru Takemitsu
6. That Day /Hitomi Nishiyama
7. Il tuo amore /Bruno Lauzi
8. 錦の館 /Tomoyuki Kimura
9. Paradigm Shift, Dimension Shift /Hitomi Nishiyama
10. Le vase de sable /Hitomi Nishiyama
11. Call /Hitomi Nishiyama
12. 死んだ男の残したものは /Toru Takemitsu
13. 月下に舞う /Ryosuke Hashizume


西山 瞳   Hitomi Nishiyama - PIANO SOLO


録音日: 2013年5月28日 仙川アヴェニューホール
録音エンジニア: 春日 洋 Hiroshi Kasuga
使用ピアノ: FAZIOLI F228 Silver
ピアノ技術: 越智 晃 Akira Ochi (FAZIOLI日本総代理店 ピアノフォルティ株式会社)
ジャケット写真: 津久井珠美 Tamami Tsukui
ライナーノート: 杉田宏樹 Hiroki Sugita
協力: 仙川アヴェニューホールnemunemu、レコーディングサポーターの皆さん
ディレクター: 真鍋 悟 Satoru Manabe (diskunion)


■取扱い
ディスクユニオン
HMV
タワーレコード
Amazon
Catfish Records
iTunes Store その他全国のCDショップ


■メーカー特典
アルバム未収録音源2曲CD-R (*無くなり次第終了)
CD収録曲 1.SAKIRA(Hitomi Nishiyama) 2.Down By The Salley Gardens(Irish folksong)


■review

【Jazz Japan vol.40】2013年11月発売
「それはまるで精緻な編まれた短編小説の趣。1曲1曲を大切に味わいたい。」
その音楽性からして、西山瞳がいずれソロ・ピアノの作品を作ること、そしてそれが優れた内容になるであろうことは容易に想像できたわけだが、届けられた音楽は期待をはるかに上回るものだった。
とにかくオリジナルが美しい。収録曲の中には、山田耕筰、武満徹という我が国が誇る稀代のメロディ・メーカーの楽曲も含まれるが、それらと並べてみても彼女の曲は全く遜色がない。そういう曲の美点を損なうことがないよう、西山は繊細なソノリティを駆使して丹念に音を紡いでゆく。そこには、きき手を驚かせてやろうという力みも野心もまったく感じられない。優れた作家の文章が、時として作為も技術も消し去ることで読者の心にストレートに入ってくるように、西山のこの音楽は、きき手を一切警戒させることなく、知らぬ間に感動へと導く。可憐、流麗、素朴、感傷、劇的…収められたナンバーの曲想はきわめて多彩だが、通底する響きは見事なまでに西山のカラーに染上げられている。それはまるで精緻な編まれた短編小説の趣。1曲1曲を大切に味わいたい。

【Jazz Life 12月号】2013年11月発売
「美しい旋律が溢れ出す 待望のソロ・ピアノ作品」
西山瞳の通算10作目となる最新作は初のソロ・ピアノ作品。この3年間で本作が5作目という脅威のペースで作品を発表している西山。絶好調と言っていい今、待望のソロ・ピアノ作品の登場といえる。コンポーザー型ピアニストである西山の作る曲は、ドラマチックで聴き手の想像力を刺激し、そしてソロ・ピアノという形式が西山のストーリーテラーとしての魅力をより一層際立たせている。武満徹の5,12の郷愁感、イタリアン・ポップス7の哀愁の旋律など、カヴァー曲の選曲もよく寝られており、自作曲とのバランスもいい。録音にはイタリアの名器ファツィオリのピアノを使用。その深く美しい響きを最大限に捉えた録音も素晴らしい。

【CDジャーナル 1月号】2013年12月発売
西山瞳の10作目、初めてのソロ作品。全13曲で、約半数がオリジナルでほかは同様、武満徹などだが、海外の曲は1曲しかない。全体に馴染みやすいと感じさせるのは、おそらくこの叙情の底に日本的感性というのが潜んでいるからだろう。けれどそれは決して閉鎖的なものではなく、世界が共有する叙情であることを、この美しいピアノが照明しているように思う。ときにヨーロッパ映画のような世界を勝手に想像させたり、想像力はどこにでも巡っていく。この自然な自由度がどこか日本的なのだ。素晴らしい。