2009年10月23日

6巻

★★★★ドラ6巻

俺ら世代のボンクラ男子のほとんどが落涙したページ。
右上のコマのジャイアンにぶら下がるのび太の体勢がもう泣ける。靴かたっぽ。頑張ったなあ、のび太。
そしてなんと言っても右下のコマ、のび太の「かったよ ぼく」の表情。
この顔は凄い。驚くドラえもんの顔も良い。
オレがもし役者で泣かなきゃいけないシーンがあったらこのコマを思い出すだろう。
そして「もう安心してかえれるだろ ドラえもん」
電灯の明りの元、ローアングルの2ショット。良い画だなあ。
ドラえもんが何も答えないのも泣ける。いらないよなドラえもんのセリフ。

この次のページはたしかのび太が布団で寝ている横で見守るドラえもん、という
ルーズ画が同ポジで夜〜朝になってゆき、朝になるとドラえもんの姿は無い。
だったと思う。

このクライマックスシーンの流れで藤子先生は二つのトピックをあえて外して描いている。
「のび太VSジャイアンの喧嘩」と「ドラえもんが去る瞬間」だ。
↑のび太がジャイアンにぶら下がっているコマの前はドラえもんがのび太を探しているシーンで、その前はのび太が「このままじゃドラえもんが安心して未来へ帰れないんだ!」と叫ぶシーン。つまり、のび太がボコボコにされる喧嘩のシーンはとばされて、描かれていない。
同様にドラえもんが去る、机の引き出しを開けてタイムマシーンに乗り込む瞬間、つまり最後の別れの瞬間も描かれていない。
どちらも盛り上がり必至の画が描けるはずなのに。
ドラマや映画だったら間違いなく音楽をかけてガンガン煽るところだろう。

だが↑の「かったよ ぼく」の、のび太の表情がもう充分VSジャイアンとの喧嘩の壮絶を表現できているし、僕ら読者も想像できるのだ。
↑の肩を組んで歩いてゆく2ショットのドラえもんの涙でもうそれ以上はいらないのだ。

あえてその二つのシーンを描かなかったことでこのエピソードはとても上品なものとなり、のび太とドラえもんの関係をより際立たせている。

鼻くそ時代の僕らが流した涙にはちゃんと理由があったのだ。

間もなく発売。藤子世代、コロコロ世代(前期)は全員必観。
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Posted by hitoshione at 19:38