2013年02月01日

コラムアーカイブ 川勝さん。

aa8d598d.jpg昨年、毎日新聞に書いたもの。
あるテーマに沿って本を三冊紹介するコラムで
毎日新聞の担当の方(とても良い方でした)から「川勝さんをテーマに」と。
少ない文字数で、新聞という大きなメディアで、どう川勝さんのことを伝えるか
何度も何度も書き直しました。
和田誠さんに書いてもらったイラスト、嬉しかったなあ。


【1980〜90年代の東京には確実に【ポップカルチャー大学】というキャンパスが実在した。教室は映画館・ライブハウス・クラブ・芝居小屋・雑誌・TV・・・・ありとあらゆる場所とメディアにあった。川勝正幸さんはそのポップカルチャー大学の教授であり、僕は学生だった。【川勝さんが編集者・ライターとして紹介する映画や演劇、ミュージシャンやアーティスト】=【ポップカルチャー】に触れてその道を目指した川勝ゼミ生たちは皆、いつか自分の作品を川勝さんに紹介してもらうことを夢見た。ゼミの劣等生だった僕だが、初監督映画「モテキ」を川勝さんに誉めていただいたことで卒業証書を受け取ったと勝手に思っている。「勝手に」と思わざるをえないのは、川勝さんが今年の1月に急逝されてしまったからだ。これからは誰に誉めてもらうことを、自分たちの作品の基準にすればよいのか?これからは誰のレコメンドを信頼すればよいのか?希代の目利きを失った僕たちは途方に暮れている。
 「21世紀のポップカルチャー中毒者」は、2001年以降に川勝さんが取り上げた映画・TV・音楽・アートなどをまとめたカルチャーコラムや、各ジャンルの表現者たちとの対談などをまとめた一冊。驚くべくはそれらの全てが雑誌・紙媒体で発表されたものでWEB媒体はゼロ。21世紀=ネット時代になっても自身のホームである場所を離れなかった川勝さんのフェアな姿勢と頑固さが伺い知れる。紹介された作品は幅広く、記憶に新しいものばかりなので川勝入門としてふさわしい一冊。
「丘の上のパンク〜時代をエディットする男・藤原ヒロシ半生記」は、ストリートカルチャーのカリスマ・藤原ヒロシ氏の半生を追ったルポルタージュを装っているが、音楽・ファッション・ストリート界で藤原ヒロシが関わってきた膨大な数の人を取材し、証言を得ることで、‘80年代以降のカルチャー全般を浮き彫りにする壮大なドキュメンタリー本となっている。副題である「時代をエディット(編集)する男」とは実は川勝正幸本人だったのではないか。
残りの一冊は川勝さんが今も天国で編集しているはずの「21世紀のポップカルチャー中毒者パート2」とさせていただきたい。この本に紹介されるような作品を作り続けることが、僕らポップカルチャー大学川勝ゼミ生の、卒業してもなお続く川勝さんへのレポート提出なのだ。】


川勝さんイラスト



ポップ中毒者の手記(約10年分) (河出文庫)ポップ中毒者の手記(約10年分) (河出文庫)
著者:川勝 正幸
河出書房新社(2013-01-09)
販売元:Amazon.co.jp


巻末の小泉今日子さんのインタビュー、泣けた。
取材・構成の辛島いずみさんの仕事にも。

Posted by hitoshione at 19:24│Comments(4)
この記事へのコメント
麻生泰 美容外科
これはいいですね。
Posted by 麻生泰 美容外科 at 2013年03月09日 19:12

 大根さんをいつも応援しています。
Posted by ドリー at 2013年04月02日 05:34
なんか微妙だな
Posted by ControlTalk at 2013年08月09日 13:10
私に集って来た悪徳業者!
くだらないドラマや映画など、誰が作って欲しいと言った?そんな物いくら作っても嫌われる努力だ
Posted by 山田一雄 at 2013年10月27日 17:02