気が付いたら駒場運動公園にいて、ジョグをしてメディシンを投げ、マーカーを並べている。
おかしな話だと思わない?
正直、早く引退したい、早く辞めてやりたいと何度も思ってきた。
そういう時期は引退後の生活をパラダイスみたいに想像して、それでメンタルを保ってきた。
ドーナツを頬張って、板チョコアイスをたくさん食べて、コンビニスイーツも買って、ポテチを独り占めにして、趣味はお菓子作りにして、旅行にも行く。
絶対にグラウンドには行かないし、400mなんてとんでもない。
運動なんて駅まで走る程度で十分だ、と思っていた。
ところが、今でもドーナツを食べれば罪悪感が湧き上がって溢れかえるし、ポテチを買う勇気もない。
授業のある日にはウエイトをしに行き、授業がないとなぜだか競技場に向かっている。
もちろん、引退前に比べたらへなちょこすぎる練習だけれど、想像していたきらきらパラダイスとはかけ離れている。
「続けるんですか?」
「試合に出るんですか?」
「え、なんのために?」
グランドに行くと毎回聞かれるが、知らないよ、私が一番知りたい。
体を動かすのが楽しいのもひとつの理由だ。でも多分それだけではない。
未練も多少はある。自分の力を100%出し切れた試合はなかったと感じていて、まだ可能性があるんじゃないかと思ってしまっている。周りは目標を達成しているのに、自分だけ何も成し遂げられていないような気がして恥ずかしいなと思うときもある。
引退して練習の義務がなくなってから気づいたのは、
走ることで自分の心を保っていたということだ。
練習したから大丈夫、
今日も走っててえらい、
自分の頑張りをそこだけで測ってしまう癖がついていた。
結果がすべての陸上競技で、私にとって一番大事だったのは結果ではなくその日の頑張りだったのかもしれない。それが私の欠点でもあったと思う。論理的に考えられなかったし、長期的に広く自分を見ることが苦手だったから、すごく下手くそな4年間を過ごしてしまったような気もする。
引退宣言をしたからといって自分の気持ちに区切りがつけられたわけではなかった。
引退すれば気持ちも生活もすぱっと変えられるものだと思っていた。
でも実際はそんな簡単なことではなかった。
つまりは、私が思っているよりずっと陸上とそれによって出会った人たちが私の人生に侵食していて、感情を左右する力を持つほど私にとって重要なものだった。
今のところ、美味しいドーナツと板チョコアイスに勝るくらいには!
中途半端でかっこ悪いなと思うときもある。立つ鳥跡を濁しまくり。
しかしそれはそれで私なりに陸上に向き合ってきた結果なのかもしれない。
もう一度記録を目指したい、と思う日が来るかもしれないし、
やっぱりきらきらパラダイスな生活を送りたいと思う日がくるかもしれない
ドーナツが普通に食べられる日が来るかもしれない
どうなるかは分からないけれど走ろうと思えるうちは思うがままに走っていようと思う。仕方ないからもうそれでいいことにする。
申し遅れましたが短距離4年の丹野でした。
引退ブログなのにかっこいいことが書けなくて悔しいです。
4年間ありがとうございました!
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