13分57秒53。
13分55秒を示す白のウェーブライトは、わずか前方のゴールラインに儚くも吸い込まれていった。
あと2度気温が低ければとか、あと10%湿度が低ければとか、そんなどうしようもない嘆きを抱えながら、今年の全カレチャレンジに幕を下ろした。
思い返せば、1500mは前向きな気持ちで始めた種目ではなかった。
大学1年の7月、この種目なら関東新人の標準を切れそうだからという、半ば逃げの姿勢で初めての1500mを走った。
サブ種目として片足を突っ込むだけだと思っていた1500mが、いつしか得意種目、専門種目になっていた。
中距離選手から感じられる中距離に対する謎のプライドが苦手だったから、両足を突っ込むことはしなかったけど。
でも、新しい世界に切り込んでいくのはいつも1500mだった。
自分がやりたいのは5000m・10000mで、部から求められるのは1500m・5000mで、大きな夢があるのはハーフマラソンで。
そんなトリレンマを抱え続けた結果、何でも走るという今のスタイルに落ち着いた。
4種目全てを専門種目にするなんていう馬鹿げたことを、この3年間で確かにやってきた。
サブ種目という考え方は捨て、どの種目にも正面から向き合い、高度に並立させることを目指して取り組んできた。
結果も今のところは全種目そう悪いものではなかったと思う。
中距離と長距離を、スピードとスタミナを、トラックとロードを、それぞれ行ったり来たりして、ギャップを感じながらもがき苦しんで。
時に自分の向かうべき方向がよく分からなくなって、回り道をして、何か1つを成し遂げるには他の何かを捨てなければならないこともあると知って。
大学2年の5月、もう1500mはやめたいと思った。
大学3年の10月、もうハーフマラソンはやめたいと思った。
でも結局、今年も4種目全てで、結果を残すために勝負の舞台に立っていた。
5000mの標準記録を切れなかったことで、今年の日本インカレはもう出場できないものだと思った。
その方がむしろ都合が良いと言い聞かせるようにした。
でも、紆余曲折あって、出場権が転がり込んできた。
ラッキーだなと思った。
4種目全てに取り組むことは、当初は自分のためというよりチームのためという気持ちが強かったけれど、こうして幸運を掴み取ったことで、決して自分にとっても無駄な取り組みではなかったのだと思えるようになった。
誰かのために取り組んできた1500mではなく、自分のために取り組んできた1500mだったのだと肯定できるようになった。
頑張っていれば最後に良いことがあるものなんだなって。
誰かのために取り組んできた1500mではなく、自分のために取り組んできた1500mだったのだと肯定できるようになった。
頑張っていれば最後に良いことがあるものなんだなって。
オールラウンダーとしての競技スタイルを後押ししてくれた環境に、4種目全てに力を入れることを否定せず応援してくれた方々に、そして何より苦労しながら頑張ってきた自分に感謝したい。
日本インカレでは、オールラウンダーの真骨頂を見せてやろうと思う。
4年前までちっぽけな野球少年だった私が、大学陸上で全国の舞台に立つ姿をみなさまにお届けします。
きっとその時間は、昨年の岡山とはまた一味違う、私の陸上人生のハイライトの1つになるのだろうと思います。
トラックから見える景色を、抱いた感情を、全身の反応を、目一杯感じ取って、大切に記憶しておこうと思います。
ぜひ現地で声援を送っていただけますと幸いです。
2026/9/5(土)
9:45- 男子1500m予選(3-2)
9:45- 男子1500m予選(3-2)
17:00- 男子1500m決勝
日本インカレ。
いくぞ。
中長距離パート4年 有川紘樹
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