こんばんは。
更新はマイペースなのでよろしくお願いします。

さて、今回は
【殺人罪】と【傷害致死罪】の違いは何だろう。
という内容を書いていきたいと思います。

つい先日、大阪の寝屋川で痛ましい事件が起きました。
中学生の男女が無残な姿で発見されるというとても痛ましい事件です。
この事件の犯人と疑われている人物は逮捕されたのですが、この容疑者、実は連れ去ったことは認めているのですが、殺人について別の関係者が殺害したと殺害を否認しています。

警察は決定的な物的証拠がないためか、このまま裁判に持ち込んでも【傷害致死罪】になってしまうのです。

そこで今回、殺害罪と傷害致死罪は何が違うのか、またどうしたら殺人罪になり、傷害致死罪になるのかという違いを記事にしたいと思います。

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1.刑罰の重さ
   まず最初に、【殺人罪】と【傷害致死罪】の刑罰の重さの違いを書いておきたいと思う。

・殺人罪
第199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

・傷害致死罪
第205条 身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。

   2つを見比べると違いは明白である。明らかに殺人罪のが刑罰が重いのである。
   では、結果的にどれも人の命を奪った事に対する罪なことには変わりないのであるが、この差には何があるのだろうか。



2.殺害の意思
   殺人罪と傷害致死罪の見極め方として最も大事なことは、その人物を殺害する意思がどこにあったかである。

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☆例1
   Aは仕事の同僚Bを憎んでおり、常に殺したいと思っていた。ある日、AはBをクロロホルムで眠らせて、人気のないところまで運び、包丁で刺し、殺害した。

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   この例1は殺人罪に該当する。なぜなら、Aは殺意(故意)をもって、つまり殺すつもりでBを刺したからである。

   では、先ほどの例を少し変えて見てみたいと思う。

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☆例2
   Aは仕事の同僚Bを憎んでおり、常に殺したいと思っていた。ある日、AはBをクロロホルムで眠らせて、人気のないところまで運んでいたのだが移動中、Bはクロロホルムの過剰吸引の影響で死亡してしまっていた。
   Aは元々Bを殺そうと思っていたので、ちょうどいいと思いそのまま放置した。

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   これは傷害致死罪が該当するでは、例1と例2の違いはどこにあるのか。

   どちらの例もAはBに対する殺害の意思は存在していた。
   しかし、殺人罪が適用されるためには、殺害の実行行為殺害の意思(故意)が時系列的に同時に存在しなくてはならないのである(同時存在原則)。

   つまり、例2を見るとAはBに対する殺害の意思(故意)は移動中に存在していなかった。仮に、クロロホルムを過剰吸引させた時点を殺害の実行行為としよう。しかし、その時点ではAの殺害の意思(故意)が存在してない。
   同時存在原則から見ると、これは殺人罪ではなく傷害致死罪になってしまうのである。

   寝屋川の凄惨な事件に当てはめてみると、容疑者は殺害を否認している。
   しかし、殺害をしようとする意思は存在した可能性があるが、子どもたちが移動中に粘着テープにより窒息死した、と証言されてしまえば、そこに殺害の意思と実行行為が同時存在していないので、それは殺人罪ではなく傷害致死罪になるのである。
   これを覆すためには容疑者が殺害の意思をもって殺害したという証拠を突きつけなくてはいけないのだ。


3.最後に
   どちらも殺害の意思は存在しているのだが、時系列的にみて殺害の実行行為と意思(故意)が同時存在してないと殺人罪は適用されないのである。
   そのほかに過失致死罪などが存在するが、それはまた別の機会に書きたいと思う。
   

   最後までお読みいただきありがとうございました。
   まだ勉強中で至らぬ点も多々ありますが、何か質問や間違いなどがあったらコメントにて教えていただけると幸いです。


「罪と罰」の殺人罪