肉体の悪魔 (新潮文庫)
ラディゲ
新潮社
1954-12-14


[肉体の悪魔:ラディゲ:新潮文庫]
主人公の僕は16才の学生です。
18才の人妻のマルトと恋仲になります。
マルトの夫のジャックは兵士で、戦争のために
戦地に行っています。

僕とマルトは肉体関係を持つようになります。
そして僕は嫉妬を覚えます。

僕の子供をマルトは妊娠します。
マルトは自分の両親やジャックには、
この子供はジャックの子供だと言います。
ジャックが休暇で帰っていた時にできた
子供だと言います。

僕とマルトはどうなるのでしょうか?

僕の両親は、僕とマルトの関係に気がついたようで、
別れるように意見してきます。

ストーリーだけ追うと、単純な話のようですが、
人物描写や心理描写がすごいのです。

「肉体の悪魔」は、ラディゲが16才から18才の間に書いた
小説です。
こんな心理描写ができるとはすごいです。
深く人生を洞察しています。

マルトは僕に言います。
「わたしがジャックを愛していないことを
わたしに教えたのは、実はあんたなのよ。
わたしの義務は、あんたをうらぎらないことよ」

僕はマルトを恨んだ。なぜなら、感謝に輝いた彼女の顔で、
肉体の関係がどれほどの価値を持つものであるかが
僕にもわかったからだった。
僕は自分より前に彼女の肉体を目覚めさせた男を呪った。

嘘をつけない瞬間こそ、まさしく一番嘘をつく、とりわけ自分
自身に嘘をつく瞬間なのだ。

もしも心が理性の知らない道理を持っているとすれば、
理性が心よりも道理にかなっていないからだと認めねば
ならない。

この小説は天才が書いた小説です。
じっくりと味わってください。
年を取って、精力が衰えてくると、
肉体の悪魔の誘惑も無くなってきますね。
という事は、愛もひからびてしまうという事ですね。
年をとるという事は、さえない事ですね。
バイアグラで愛は復活するのでしょうか?