富士山麓の自然

富士山麓には、古くから「御厨(みくりや)」と呼ばれてきた地域があり、御殿場市、裾野市、小山町の一帯におよんでいます。そこには、日本の各地で絶滅危惧種に指定されている希少種が多数生息する貴重な自然が残されています。その一方で、気候変動の影響や開発、外来種の侵入などにより、年々変わりつつある「みくりや」の自然の現状も目にしています。この豊かな自然が長く保たれることを願いつつ、富士山麓の自然の生物多様性の一端をこのブログを通して記録していきます。

快晴の暑い一日でした。もう既に時期が過ぎたかと思っていたクマゼミが朝、突然鳴きだしたのには驚きました。久しぶりに雲一つない空の下の富士山を眺めることができました。
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いろいろと異変も目立つ今年の夏ですが、生き物たちの季節は例年と変わりなく推移しています。
カノコガの発生時期となりました。25日に複数の個体をこの夏初めて確認し、26日は2個体を確認しました。カノコガは6月と8月によく見られる蛾です。
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ヤブツルアズキもこの時期に花を咲かせる植物です。
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ノアズキとよく似ていますが豆の莢の形が異なります。もう既に結実も始まっていました。
ヤブツルアズキは栽培アズキの祖先野生種と考えられています。
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再会もあれば新しい出会いもあります。23日には灯火にカレハガ科のヨシカレハのオスが飛来しました。
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キイロシリアゲアリが集結していました。画像の個体はすべて女王で、結婚飛行を終えて巣作りのために集まったところです。「女王は一人」という私たちの固定観念を覆す、アリ社会の姿です。
2013年と2014年にも同じ場所でキイロシリアゲアリの女王たちの集結を観察していますが、今年はそれに加えて別の場所でも観察することができました。何が集結場所を決める要因となっているのか、興味深いです。
ちなみに2014年は9月7日に集結を確認しています。
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8月21日に田んぼで確認したハナアブは、専門家の方のご教示により、ヒメヒラタアブの仲間であるこがわかりました。
この仲間は外見だけでは同定が困難で、体長が7ミリだとミナミヒラタアブ、6ミリだとホソヒメヒラタアブ、6.5ミリだと両者が混在という、おおよその目安がつけられるそうです。0.5ミリの差が大きな意味を持つことになります。
オモダカのかわいらしい実が、このような美しいハナアブの力を借りて受粉結実していることを初めて知りました。
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