5月は(1週間の京都行き以外は)ずっとデスクワークばかりをしていた感じです。原稿を2冊分書いて、写真の整理をしてと、結構進みました。そろそろ夏の取材にむけて、活動的にならなければと思いはじめました。まずは夏に予定している新たな撮影にむけて、器材の準備です。とくにさまざまな水中撮影用にアクリルでハウジングを作らなければなりませんが、今日はアクリル屋さんで材料の買い出しでした。これからしばらくは、アクリルを曲げたり、削ったり、穴をあけたりと工房での作業をしながら、じっさいの撮影にむけて意識を高めていきます。
May 2011
29
May
前回の話のつづきです。フォトライブラリーという業種があります。私たちプロや一部のアマチュアの写真家たちが、写真をあずけておき、いろいろな広告会社や出版社など、写真を必要とする会社が、直接写真家をさがしコンタクトをとらないでも、フォトライブラリー(あらゆる分野の写真を集める総合ライブラリーもあれば、特定のテーマを専門するライブラリーもあります)にあずけられている写真を使用し、使用料はライブラリーを通じて(手数料をさしひかれて)写真家に支払われるというシステムです。昔からライブラリーという業種は存在しましたが、以前は写真を探る会社の担当者がライブラリーに足を運んで、じっさいに写真をさがしたものです。しかし、いまはネット上で効率よく写真が探しだせ、ネット上で写真(画像データ)がダウンロードできるようになりました。そのために、誰もが(サムネールにすぎませんが)それぞれのライブラリーにあずけられている写真を広く目にできるようになりました。さて、フォトライブラリーのホームページで「ザトウクジラ」という検索ワードを入れてみますと、そのライブラリーがあずかっているザトウクジラがらみの写真が一覧できますが、そこででてくる写真の数は(ライブラリーにもよりますが)、「モンシロチョウ」で検索してでてくる写真より多いのです。これだけ写真があふれているなかで、似たような写真をほんとうに撮影する必要があるのかどうか。倫理的にいえば、もう静かに彼らの勇姿を眺めているだけでいいのではないかと思いますし、プロのビジネスとしていえば、これだけあふれているなかで新たに取材費を使って同様の写真を撮影することはおすすめできないことです。自分が明確な意図をもって新しいアートを作りあげようとしている場合や、何か特別な行動や生態をとらえることで、研究や啓蒙にむすびつけようとする場合は、まったく話は別ですが。
28
May
私がクジラの写真を撮影しはじめた頃(すでに30年も前のことです)は、まだ生態写真が多くなく、大海原を泳ぐクジラの姿をとらえた写真が、人びとの理解をうながしたことは、自負をもって確かなことといっていいと思います。しかし、いまほんとうに私自身がクジラの写真を撮影することに意味があるのかを、よく考えるようになりました。私が写真を撮ることの意味は、その写真がさまざまな出版物に使うことで啓蒙あるいは教育的な意味をもたしうるからですが、こうした目的に必要な写真は、すでに相当量この世のなかに存在しています。もし、次につくろうと思う出版物に、いま自分がもっていない写真が必要であれば、これまでならそうした写真が撮れるように取材を組み、撮影に出かけたものです。しかし、もし世のなかにすでにあるとすれば、私がわざわざ取材をし(それには相当量の燃料を使用してクジラを追うことを意味します)撮影する必要があるかどうかで、私の結論は”否”です。説明に必要であれば、すでにある写真を(もちろん正規の手続きをとってですが)利用させていただいたほうが、はるかにクジラのためでもあり環境のためでもあるでしょう。もちろん自分なりの表現をするアートであったり、これまで記録されていない生態を記録しようとするのであれば、話は別ですが。じつはこれまでもそうでしたが、
これからはとくに、どんな写真を、どんな意図で撮影するのかについて、明確な意図をもって撮影しない限り、ただの道楽でしかなくなってしまいます。
これからはとくに、どんな写真を、どんな意図で撮影するのかについて、明確な意図をもって撮影しない限り、ただの道楽でしかなくなってしまいます。
25
May
私たちの取材では、どうしてもカメラやレンズがそれなりの量になります。最低限必要な画質や機能が保証されるならば、できるだけ軽く小さい機材を使いたいと常々考えていて、軽く安いレンズがあればテストをしてよければ使うようにしています。いま望遠系のズームレンズの軽いものを探していて、昨日キャノンのEF-S 55~250mm F4-5.6 ISをテストしてみました。まず250mmまでカバーしていることに魅力を感じて(APSサイズのカメラだとほぼ400mm相当)使ってみましたら、悪くないのです。じっさいに撮影した画像をコンピューターで大きな画面にしてチェックしてみても、驚くほどにいいのです。もちろんフォーカス等はけっして早くありませんから、私のクジラやイルカの撮影ではなかなか使いづらいですが、ちょっとした旅行なら十分に使用できるものです。とくにボディと一緒に購入したかたが、このレンズを安く売りにだされていて2万円を切る金額で購入できること、重さが390gというのは、大きな魅力です。マニュアルフォーカスにもやや難点がありますから、結局はフォーカスポイントを1点に決めて、フォーカスロックをして撮影というのが基本的な撮りかたになりますが、短い旅行やリゾート等での撮影では今後このレンズを使ってみようと思います。EOS Kissとこのレンズの組み合わせは、アマチュアを装いながら驚くほどのパフォーマンスをだしてくれそうです。
22
May
この1週間、京都の町なかをうろうろと歩きまわっていました。大学時代に歩いたところもあり、当時6年をすごしながらまったく知らない場所もあり、じつに楽しい時間でした。修学旅行の季節ではありましたが、平日の午前中は、多くの境内でも静かな時間をすごすことができ、いろいろと考えることもできました。多くの人が、自分発見の旅として世界へ出かけていきますが、逆に私の場合は、ふだんの仕事や取材が海外ということもあり、まさに京都こそ自分の再発見の場所としてふさわしい場所でありました。