仏像、一木にこめられた祈り−7 木喰 中国宋元画の精華−5 夏珪、趙昌 

2006年11月24日

天正少年使節と音楽の旅−3 妙なる響き

オルガンレクチャーコンサート”天正少年使節と音楽の旅”、9月3日の第吃堯秬擦覆訥瓦拱圈筺苗杭蠅らローマへ”に続いて、第局.<妙なる響き編>”サン・ピエトロ大聖堂から聚楽第へ ”を聴いた(11月23日、サントリーホール)。
第吃瑤、1582年に長崎を発ち、マカオやゴアを経由してリスボンに上陸、スペインを経て85年にローマに到着するまでの天正遣欧少年使節団の足跡を辿るものだったのに対して、第局瑤枠爐蕕ローマ教皇への謁見を果たしてから帰国して秀吉の御前演奏に至るまでの音楽を紹介していくというものだった。

まずはサン・ピエトロ大聖堂に向かう晴れがましい行進、旅の最大の目的であった教皇グレゴリウス13世との謁見の様子、さらに同教皇の死とそれに続くコンクラーベ、新教皇即位などの様子が、パレストリーナのリチェルカーレやモテット「泉を求める鹿のように」、グレゴリオ聖歌などで再現されたが、天国そのものを思わせるような清澄なア・カペラの響きが、この時代のヴァチカンの典礼音楽の特色をよく伝えていた。
一方、その後に訪問するヴェネツィアやマントヴァでは器楽の役割も重視されていて、大掛かりな合唱と相俟っての壮麗な響きがもてはやされていたとのことで、ここではアンドレア・ガブリエリの「16声のミサ」、そしてモンテヴェルディの”聖母マリアの夕べの祈り”から「めでたし、海の星」が演奏された。特に前者は四部の合唱をさらに四つに分けて16声にしたという壮大な曲だが、バッハ・コレギウム・ジャパンの16人の合唱がこれを見事に再現していて、サン・マルコ大聖堂の大空間を満たしたという華麗な響きを想像してみることが出来た。
演奏はヴィオローネ、テオルボ、オルガンの通奏低音に弦楽四部、さらにガンバ、リコーダー、トロンボーンが加わっていて、前回と較べるとずいぶん厚く豊かになっていたが、個々の声部が透けて見えるようにクリアーなアンサンブルのおかげで、なかなか生で聴く機会の多くないガブリエリやモンテヴェルディの響きが手に取るように分かり楽しめた。特に、四本のトロンボーンによる響きは天上からの荘厳な光を思わせるようで、この時代の宗教画の中で奏楽天使がトロンボーンを持つことが多いのが納得できたように思った。
さらに、少年たちが帰途の途上で耳にした音楽として、リスボンで流行っていたであろうジョヴァンニ・ガブリエリの「サクラ・シンフォニア」、そしてマカオで聞く機会があったと思われる、ドァアルテ・ロボの”ミサ・ドゥム・アウロラ”から「あわれみの讃歌」が紹介された。ポルトガル人作曲家ロボのこのミサは、マカオに移った日本の神学校の蔵書目録の中に楽譜があったらしく、天正遣欧少年使節団以前に日本に伝えられて歌われていた可能性もあるらしいということだった。




hokuto77 at 23:43│Comments(0)TrackBack(1)│ │音楽の部屋 

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1. 「天正少年使節と音楽の旅 2 妙なる響き編」:もっともっと演奏を聴きた??い  [ ひねくれ者と呼んでくれ ]   2006年11月25日 14:24
内容:サン・ピエトロ大聖堂から聚楽第へ 演奏:バッハ・コレギウム・ジャパン 解説:皆川達夫 会場:サントリーホール 大ホール 2006年11月23日 天正少年使

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