10年ほど前の仕事のお話。

 

ADIというスタジオから、面白い仕事がいっぱい始まるから来てくれと呼ばれました。

 

詳細は口を濁して教えてくれず、しかし丁度タイミングも良かったということもあり、何の仕事かわからないままそこで仕事をすることになりました。

 

そして 初日に知りました。

 

 

今度の仕事は何とあのドラゴンボールの実写版だというではありませんか! 

 

 

少年ジャンプで連載が始まった時から夢中になって読んでいたあの漫画。

 

少年の頃の私に夢とワクワクをいっぱいくれたあの漫画。

 

今でもコミックス全巻持っているあの漫画。

 

 

 

 

非国民

 

 

 

 

そう。

 

あの日本が誇る偉大な作品をズタズタに汚してしまう片棒を担いでしまった私はそう呼ばれてもいたしかたない。

 

 

ここで何もかも打ち明けます。

 

覚悟はできております。

 

 

しかし、しかしこれだけは知ってもらいたい。

 


私は騙されたのです!

 


ドラゴンボールと知らされずに仕事を受けたのです! 

 

決してお金に目がくらんで日本人としての魂を売ったのではありません!!!

 

 

こうして図らずもあの悪名高き映画『ドラゴンボールエボリューション』の仕事が始まったのであった。

 

 

スタジオに行くと、ドラゴンボールのコンセプトアートが色々と壁に貼ってありました。映画はこんな世界観になるぞ、というアートです。

 


この映画はまだグリーンライト(映画が正式に
Go!となるという意味)になっておらず、2週間後にFoxでこんな感じの映画になるぞというプレゼンテーションが控えており、それで正式に作られるか決まるという。

 

そのプレゼンのために色々と見せれるものを作るのである。

 

正直言うと、この時点ではそこに描かれた世界観はかっこよかった。

 

 


この時点では、、、

 

 


スタジオのオーナーが、この映画はこんなのが出るあんなのが出るという話をしていて、その中で“オザール”という名前が耳についた。

 

 

みなさん知っての通り、主人公の悟空は満月を見ると大猿になるのだが、プロデューサーは悟空を大猿にしたくないという。

 

子供達が、こんなのになりたい!と思えるかっこいいいエイリアンにしたいとのこと。

 

それが“オザール”という名前なんだそうだ。

 

 

へぇ〜、、、


ファンを舐めてやがる馬鹿野郎と思ったが私は口にしなかった。

 

 

そして壁に貼ってある“オザール”のデザインを色々と眺めていると、下の方に英語でこう書いてあった。

 

 

“Oozaru”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大猿じゃん!!

 

来週に続く

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